「兩個只能活一個/THE ODD ONE DIES」 [映画(洋画)]
表題の作品は1997年の香港映画「パラダイス!」である。金城武主演の青春ラブ・ストーリーであるが、アクションの方にも力を入れた作品であって、独特のポップな世界を生み出している。また、この年は香港の中国返還の年でもあって、それを物語に上手く絡ませている。
作品データを記しておくと、時間は89分、監督はパトリック・ヤウ、脚本はワイ・カーファイ、撮影はチェン・シウケン、音楽はレイモンド・ウォンである。そして出演は、金城武、カーメン・リー、ビュン・ウーニン、ケネス・チョイ、フランク・ティン、たちである。
その日暮らしをしている不良少年のモーは、手っ取り早く大金を得るために、殺しの仕事を引き受ける。そしてインド人に仕事の斡旋を依頼してもらい、報酬として20万ドルを要求するも、支払われたのは8万8千ドルだった。モーはその金をギャンブルにつぎ込み、15万ドルを得た。が、金が入ったら殺しをする気は失せていた。ということで、稼いだ金で別の殺し屋を雇うことにした。で、やってきたのは刑務所から出所したばかりのカルメンという女だった。で、2人は安宿に部屋を取って一緒に暮らし始める。が、カルメンの身勝手な要求に振り回されて、嫌気が差したモーは渡した金を奪って立ち去ることを思いつくが、モーは次第にカルメンのことを愛するようになっていた。そうしているウチに、殺しの期限が迫ってきたが...
コミカルな所はコミカルに(とは言っても、香港映画が得意とするドタバタ・コメディとは違うものである。)、アクションを決める所はしっかりとアクションを見せていて、金城武の持ち味を活かしたストーリー展開となっている。'70'sや'80'sの香港映画とは違って、'90'sの香港映画らしい独特の世界観が出ている作品であり、微笑ましいとは言わないが、ちょっとシーンとくるラストが何とも言えない作品である。見ておきたい1本である。
漫画喫茶都市伝説 呪いのマンナさん #1 [ドラマ]
まずは、放送枠が30分枠だったので、1話の時間は(BS-iのことだから)26分ぐらいあるものと思っていたのだが、いつの間にか放送枠が24分枠に変わっていて、CMをカットした本編は20分になってました。(ED主題歌と次回予告までカットすると18分15秒)全12話の予定なので、全部で240分、つまり4時間ということになる。これだったら、SP録画でDVD2枚に収まります。(HD画質にするのなら、DRだとシングルレイヤーDISCが1.5枚という量になるが、これだと中途半端だし、XSRでシングルレイヤー1枚に収まることになるが、HD画質にするまでもない...いや、保存するまでもないような...)
もっと怖いものになるものと思っていただけに、ちょっと拍子抜けだった第1話でした。「怪談新耳袋」でも怖くない物語がいくつかあるが、そういう感じのものであるが、説明らしきものもないので今ひとつ何がなんだか分からない物語でした。本当に「渋谷怪談 サッちゃんの都市伝説」と同じ日との原作なの???
女子高生のシズカ、リョウコ、サヤカという仲良しトリオの登場は良いとして、援交で小遣いを稼いでいるアオイとアカネの姉妹のキャラが今ひとつ分からない。姉・アオイが妹・アカネをこき使うのは良いとしても、単なる遊んでいる女子高生にしか見えないので、呪いの赤い漫画本がアオイの前に現れ、アオイが謎の死を遂げるのも当然と言うようにしか見えません。
また、サヤカが自殺をしようとしているが、その理由は後に明らかにされるのだろうが、よく分からないというのも、辛い所である。→ある程度予想は出来るが、ホラー作品で頭を使わせて考えさせられたら、いざ怖い所になっても余計なことに頭が働いているので、今ひとつ恐怖を味わうことが出来なくなってしまう。となると、「ホラー」という看板に偽りを感じてしまって、それっきりということになる可能性が高い...
確かに、得体の知れない赤い表紙の漫画に自分が望むことが描かれていて、その通りの出来事が起こって望みが叶うとなると、何かあると勘ぐってしまい、それなりの恐怖感はありますけどね...
それにしても、劇中に登場した漫画ネットカフェの店内って、殆ど客がいないし、よくもまあ潰れないなぁと思ってしまった。そもそもネットカフェにしたら店内が暗すぎて客が来ないように思うし、蔵書の方も、図書館以上に広いスペースがあるようで、店の外観を考えたらどこにそれだけの空間があるの?とツッコミたくなってしまった。→「ホラー作品」ということで恐怖を味わいたいのに、ツッコミを入れたくなってしまったら、「ホラー作品」に求められるものが無いということで、やばくない?また、先週の「キ・ニ・ナ・ル!」にゲストとして登場しなかったのも、こういう内容では「気にならない」ということで、却下されたのでは、と感じる所である。
今回は第1話ということで、これからなのだろうが、初回だからこそしっかりとした掴みが必要だと思うが、そういうものが無いということで、完全に期待はずれという第1話でした。(やっぱり「製作委員会」になっていてBS-iの製作でないので、「新耳」のようなホラー作品としての面白さを期待した方が間違っていたようですね。)それに、「ホラー作品」のブームも今や完全に下火だし... ということで、次回からどうしましょうかねぇ...(一応見るでしょうが、記事にしないかも...)
↓こっちの方が何倍も良かった...
渋谷怪談・サッちゃんの都市伝説 モバイル・アナザー・ストーリーズ
- 作者: 福谷 修
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
BEST HIT USA 2008[2008/6/3] [音楽(etc.)]
いつものように、一番早い放送である火曜日夜のBS朝日の放送において、ON AIR曲と「TIME MACHINE」のコーナーの情報を中心に記します。
最初は、「まず、最初はゲストです」ということで、TRISTAN PRETTYMANがスタジオに登場して、インタヴューという形で始まりました、ON AIR曲は『Madly』だったが、歌詞の日本語訳が字幕で出ていました。
続いては「COUNTDOWN USA」となって、20位から11位までの発表となったが、今回は「TOP 40フォーマット」と言う言葉はありませんでした。で、今週18位のJESSE McCARTNEYの『Leavin'』が流れました。(途中までとなったが、やはり歌詞の日本語訳の字幕テロップが出ていました、)
CMを挟んでからは、「STAR OF THE WEEK」のコーナーとなって、SEAN GARRETTでした。で、簡単な解説があってから、インタヴューへ。途中で2004年No.1ソングの『Yeah!』がチラッと流れたものの、インタヴューの様子が小画面で出ていてほんの少しだけでした。で、それから『Grippin'』(名義はSEAN GARRETT featuring LUDACRIS)がON AIRされました。(この曲では歌詞の日本語訳字幕はなしでした。)が、あと少しで終わるという所で、インタヴュー画面に取って代わられて、またも中途半端なON AIRということになりました。
これに続いて、「C/D USA」の続きとなって、10位から4位の発表、PUDDLE OF MUDDの『Psycho』(今週7位)に乗せて、今週のALTERNATIVE CHARTのTOP 10が紹介されました。
CMを挟んでからの「TIME MACHINE」のコーナーは、いつもと違う始まり方で、いきなり6/3ということで、以下の4件が紹介されました。
1967年:ARETHA FRANKLINの『Respect』が全米シングルNo.1となる。オーティス・レディングのカヴァーであるこの曲は2週連続となり、彼女の代表曲になった。(1967年のBillboard年間シングル・チャートでは13位にランクインしている)、1967年:THE DOORSが2nd.シングル『Light My Fire』を発売。オリジナルは7分を超えていたため、シングル用に短く編集され、改めてシングルとして発売された。後に3週連続1位となる大ヒットとなる。(7/29付けから3週連続1位となり、1967年のBillboard年間シングル・チャートは6位にランクインしている。)、1987年:GEORGE MICHAELの『I Want Your Sex』がイギリスBBCで放送禁止となる。理由は「タイトルに問題有り」ということだった、1995年:BRYAN ADAMSの『Have You Ever Really Loved A Woman?』が全米シングル1位を獲得。5週連続1位となる大ヒットとなる(1995年のBillboard年間シングル・チャートでは16位にランクインしている)。
また、6/3が誕生日のアーティストとして紹介されたのは以下の3人でした。MOTT THE HOOPLEのIAN HUNTER(1939年生まれ)、CURTIS MAYFIELD(1942年生まれ、享年57歳)、STEREOPHONICSのKELLY JONES(1974年生まれ)。
先週のCYNDI LAUPERとのインタヴュー・フィルムに切り替わり、先週の続きとなりました。で、2004年のライヴで『Time After Time』がON AIRされました。(かなり短いものの、1フレーズはありました。尚、歌詞の日本語訳字幕もありました。)
続いて「C/D USA」のTOP 3の発表を経由してからリクエストのコーナーへ。今回は1995年のMICHAEL JACKSON & JANET JACKSONの『Scream』でした。兄妹の共演と言うことで話題を呼んだ曲でしたね。が、2人とも'80'sの大ヒット曲の時と比べると、随分と顔も変わってしまって、正直言って、この曲のPVって、化け物が登場するホラー映画を見るような怖さがあったものでした。
次回は、EPGの番組情報によると、ゲストはタワー・オブ・パワー、ザ・ミュージックの名前があります。説明文の方は、タワー・オブ・パワー奇蹟の登場に克也も大興奮!さらにゲストにザ・ミュージック!コールドプレイの最新作!とあります。
- アーティスト: ショーン・ギャレット,リュダクリス,ファレル・ウィリアムス,エイコン,リル・ウェイン
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)
- 発売日: 2008/05/28
- メディア: CD
BLACK CROWES『SHAKE YOUR MONEY MAKER』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年に発表された彼らの1st.アルバムである。正攻法のロックを聴かせてくれる彼らの本アルバムは、デビュー・アルバムなのに完成度が高く、たっぷりと聴かせてくれるアルバムである。本アルバムはBillboardのチャートで最高位4位を記録するヒットとなり、1990年の年間アルバム・チャートでも86位にランクインするヒットを記録した。そして'90'sに華々しい活躍をすることになる。
収録曲は以下の全10曲である。『Twice As Hard』『Jealous Again』『Sister Luck』『Could I've Been So Blind』『Seeing Things』『Hard To Handle』『Thick N' Thin』『She Talks To Angels』『Struttin' Blues』『Stare It Cold』。
この中からは『Jealous Again』『She Talks To Angels』『Hard To Handle』の3曲がシングル・カットされてヒットしている。特に、オーティス・レディングのカヴァーである『Hard To Handle』は、彼らなりに消化していて、カヴァー曲であるが、彼らの持ち歌のように、オリジナルとは全く違った魅力を持っている。で、Billboardのシングル・チャートで最高位26位を記録している。(年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、やはり『Hard To Handle』を筆頭にするのは異論のない所であろう。そしてリード・トラックの『Twice As Hard』とそれに続く『Jealous Again』、そしてエンディングに繋がる後ろの2曲である『Struttin' Blues』『Stare It Cold』をピックアップしておく。
現在では、アメリカのロック界の巨星となっているが、本アルバムはデビュー・アルバムと言うことで、まだまだ荒削りな所があるのだが、伸び代を感じる部分があり、しかもアルバムとしては完成度が高いので、ある程度安心して聴くことが出来る。(後の大活躍も当然だという気になります。)
それにしても、イースト・コースト/ウエスト・コーストではなくサザン系の彼らであるが、アメリカというと本当に驚異的な新しいバンドが出て来るものですね。'90's以降のアメリカン・ロックを聴くのであれば、しっかりと聴いておきたいアルバムである。