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「流れ者」(その4) [映画(邦画)]

今回は、1960年に製作された4本の中の残りであるシリーズ第4作の1本についてです。お馴染みの展開であるが、コミカルなスパイスが利いている作品でもある。

シリーズ第4作大暴れ風来坊」(1960年)
作品データを記しておくと、1960年の日活作品で、時間は79分である。原作は原健三郎、監督は山崎徳次郎、脚本は中久保信成と市川佐登志の2人、撮影は伊佐山三郎、美術は坂口武玄、音楽は大森盛太郎である。そして出演は、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、高品格、白木マリ、川地民夫、南風夕子、藤村有弘、北沢彪、河野弘、弘松三郎、小林亘、雪丘恵介、久松晃、玉村駿太郎、立川博、荒井岩衛、高橋明、坂井幸一朗、英原穣二、緑川宏、松丘清司、大路三郎、冬木京三、木島一郎、花村典克、たちである。

四国・松山。瀬川運送は県からの払い下げとなる土地に入札するための資金調達に奔走していた。6000万円という大金の内、半分は目処が立ち、残り半分をも関西の実力者・大田黒に頼もうとする。が、大田黒は瀬川の土地の乗っ取りを企んでいた黒幕だった。そんなこととは知らず、接触した瀬川の娘。そんな頃、松山に殺し屋・十字架の政と風来坊の浩次がやってくる。瀬川に対する嫌がらせがエスカレートしていく中、浩次は瀬川運送を助けることになる。一方、計画が進まないことで、大田黒は自ら松山に乗り込んでくる。融資の話をするために瀬川が大田黒を訪ねると、大田黒は快くそれを引き受け、そして瀬川を賭博に誘う。辛うじて飛び込んできた浩次が瀬川を救ったが、大田黒は浩次を消すように命じ、最後の対決へ...

「渡り鳥」シリーズとの違いは、主人公の名前というぐらいで、基本的には「渡り鳥」シリーズと同じ展開である。また、主人公・浩次のライバル役として登場する十字架の政という名前も、やはり「渡り鳥」シリーズのそれを思い出させてくれる。が、本作は結構コミカルな所が散りばめられていて、この辺りが違いと言えば違いであるが、日活得意の「無国籍アクション」作品ということを考えれば、これはこれでよろしいかと...

 

大暴れ風来坊

大暴れ風来坊

  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: DVD


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谷山浩子『白と黒』 [音楽(特撮/邦楽)]

表題のアルバムは2005年の暮れにリリースされた2枚組のベストアルバムである。2枚組のベストアルバムということで、曲数の方はたっぷりと言うことになるが、ちょっと面白いコンセプトによるベスト盤となっている。それは、タイトルが示すように「白」盤と「黒」盤という2つの違ったアルバムから構成されていて、前者は彼女の代表的な曲(所謂メジャーな所)が集められている。一方、後者はシュールな曲やブラックな曲、その他実験的な曲が集められている。ということで、全く雰囲気の違う2つのアルバムが対を成しているベストアルバムである。(選曲は本人です。)

収録曲は、それぞれ17曲ずつで全34曲ということになり、ベスト盤としたら十分な曲数である。が、全く違う彼女の世界を堪能できると言うことを考えたら、もう少しあっても、という気にもさせられる。

DISC 1の収録曲は以下の全17曲である。『銀河通信』『カントリーガール』『まっくら森の歌』『学びの雨』『会いたくて』『小さな魚』『河のほとりに』『SORAMIMI~空が耳をすましている~』『ひとりでお帰り』『お早うございますの帽子屋さん』『風になれ~みどりのために~』『』『MOON SONG』『恋するニワトリ』『海の時間』『神様』『ねこの森には帰れない』。

DISC 2の収録曲は以下の全17曲である。『たんぽぽ食べて』『ドッペル玄関』『人形の家』『SAKANA-GIRL』『ガラスの巨人』『悪魔の絵本の歌』『てんぷら★さんらいず』『そっくり人形展覧会』『』『ダイエット』『穀物の雨が降る』『不眠の力』『王国』『リカちゃんのポケット』『キャンディーヌ』『意味なしアリス』『楽園のリンゴ売り』。

「白」(=DISC 1)の方は、何のことはない、ごく普通のベスト盤という感じであって、彼女の主な曲を聴くのであれば、まずまずと言った所である。(他にもリリースされているベスト盤がありますし...)やはり、本アルバムの醍醐味は「黒」(=DISC 2)である。実にバラエティに富んだ内容であって、シュールなもの、実験的なもの、メルヘン・チックなもの、というように、おもちゃ箱をひっくり返したような感じになっている。(ということから、筆者の本アルバムからのお薦め曲は、DISC 2の全てということにしておく。→別売りしてくれたらいいのに、と思ってしまう所である。)

DISC 1の方では、普通のシンガーソングライターという感じであるが、彼女の奥深さを知ることになるDISC 2こそ、シンガー・ソングライター・谷山浩子を物語っているアルバムである。

 

谷山浩子ベスト 白と黒

谷山浩子ベスト 白と黒

  • アーティスト: 谷山浩子,萩田光雄,石井AQ,小野崎孝輔,乾裕樹,倉田信雄,クニ河内,斎藤ネコ,橋本一子,藤本敦夫,崎谷健次郎
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • 発売日: 2005/12/07
  • メディア: CD


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CHRISTOPHER CROSS『EVERY TURN OF THE WORLD』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年に発表された彼の3rd.アルバムである。1st.アルバムの強烈なヒットで、AOR界の新星として登場した彼であるが、3枚目のアルバムとなると、デビュー時の勢いもすっかり無くなってしまって、チャートの方もさっぱりということになってしまった。が、あのマスクや身体からは考えられないような透明感のあるボーカルは健在である。

収録曲は以下の全10曲である。『Every Turn Of The World』『Charm The Snake』『I Hear You Call』『Don't Say Goodbye』『It's You That Really Matters』『Love Is Love (In Any Language)』『Swing Street』『Love Found A Home』『That Girl』『Open Your Heart』。

この中からシングル・カットされたのは『Charm The Snake』がBillboardのシングル・チャートで最高位68位を記録している。また、アルバム・タイトル・ナンバーの『Every Turn Of The World』もシングル・カットされているが、こちらは鳴かず飛ばずという有様だった。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『I Hear You Call』『It's You That Really Matters』『Love Found A Home』『Open Your Heart』と、シングル・ヒットを記録した『Charm The Snake』をピックアップしておく。

アルバム全体を通して、とても聴きやすい曲が集まっていて、それに彼の透明感のあるボーカルが溶けあっている。1st.アルバムと比べると、ボーカルの方に少し濁りがあるように感じるのだが、それでもあの歌声は健在である。

本アルバムは、チャート成績もセールスも伸び悩んで苦戦したが、決して出来が悪いものではない。ただ、時代の求めるサウンドの変化についていくことが出来なかったということですかね。彼の1st.アルバムを気に入った方は聴いておきたいアルバムである。

 

Every Turn of the World

Every Turn of the World

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner
  • 発売日: 2005/05/02
  • メディア: CD


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