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「流れ者」(その5) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローシリーズの第25弾として取り上げてきた「流れ者」シリーズも今回が最終回となりました。で、残っている1961年製作のシリーズ最終作についてです。

シリーズ第5作風に逆らう流れ者」(1961年)
作品データを記しておくと、1961年の日活作品であり、時間は81分である。原作は高橋道治、監督は山崎徳次郎、脚本は山崎巌、撮影は横山実、美術は木村威夫、音楽は大森盛太郎である。そして出演は、小林旭、浅丘ルリ子、白木マリ、楠侑子、信欣三、神山繁、山内明、藤村有弘、島津雅彦、近藤宏、土方弘、八代康二、河野弘、松丘清司、木浦佑三、福田文子、小林亘、瀬山孝司、荒井岩衛、戸波志朗、 高橋明、川村昌之、神山勝、二木草之助、山之辺潤一、たちである。

赤鬼祭りで賑わう愛知県・豊橋へやってきた野村浩次。彼は親友の瀨沼に会いにやってきたのだったが、瀨沼は勤務先の塩沢火薬の爆発事故から失踪していた。やがて瀨沼の死体が上がり、浩次は事件を感じ、塩沢に近づく。で、塩沢は瀨沼の父が持っている造船所と島を乗っ取り、そこを火薬の密造所にしようと企んでいた...

ストーリー展開はこれまでの作品と、そして「渡り鳥」シリーズと同じであり、主人公が「渡り鳥」シリーズの滝伸次でなく、野村浩次となっていることを除けば、やはり「渡り鳥」シリーズの1本としても通用する内容である。(ヒロインも浅丘ルリ子ですし...)

ただ、本作では浩次のライバルとなるのが宍戸錠ではなく神山繁となっていることが、本作の魅力を下げている。(やっぱり小林旭主演の日活作品と言えば、ライバルは宍戸錠である。→日活の御家事情もあって、宍戸錠も主演クラスに昇格したため、本作には出演していない。)

お馴染みの顔ぶれで、お馴染みのストーリー展開ということで、まんねり感がある(1本の番外編的な作品を含めると「渡り鳥」シリーズ9本と、本シリーズ5本がある。また、それ以外でも同じような展開の小林旭主演作品もあります。)が、逆に、お馴染みの展開であることが分かっているだけに、安心して見ることが出来る作品でもある。←マイナス点ばかりが目立つ本作において、唯一の良い所(?)です。

日活が得意とする「無国籍アクション」作品の面白さは、マンネリになろうとも突き進む独自の世界観の世界である。(ちょっとした人物は、誰もが銃を所持しているところから、日本では考えられない所である。また、ベースに「西部劇」があるのは言うまでも無い。)本作は、何だかんだと言っても、その魅力がある作品であり、だからこそ、マンネリであっても、色々と楽しんで見る事が出来る作品ということになる。

ということで「流れ者」シリーズについて述べてきたが、「渡り鳥」シリーズの兄弟シリーズということで、一緒に楽しまれることで良いでしょう。尚、シリーズ作品であるが、特にどの作品から見なければならない、ということはありません。

 

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↓「渡り鳥」シリーズの第1作はこちら

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CRITTERS(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1986年の映画「クリッター」である。1986年から1992年の間に全4作が製作された人気シリーズであり、パロディ満載のSF・ホラー・コメディといった作品である。似たような作品としたら「グレムリン」(1984年)があるが、本作は宇宙からやってきたエイリアンが巻き起こす珍騒動、というようになっている。(あんまり「ホラー」という要素は無いですけど...)

作品データを記しておくと、時間は85分、監督はスティーヴン・ヘレク、脚本はスティーヴン・ヘレクとドミニク・ミュアーの2人、撮影はティム・サーステッド、音楽はデヴィッド・ニューマンである。そして出演は、ディー・ウォーレス・ストーン、M・エメット・ウォルシュ、テレンス・マン、スコット・グライムズ、ビリー・グリーン・ブッシュ、ビリー・ゼイン、ナディーン・ヴァン・ダー・ヴェルデ、ドン・キース・オッパー、イーサン・フィリップス、ジェレミー・ローレンス、リン・シェイ、たちである。

銀河系の刑務所から、極悪非道で、鋭い歯を持って何でも食べてしまう小動物クリッターが脱獄し、地球に逃亡してきた。刑務所からは逃亡したクリッターを始末するために2人の仕事人が派遣され、クリッターを追って地球にやってくる。クリッターはアメリカ・カンザスの田舎町に潜入し、地球侵略を開始する。一方、追ってきた仕事人はロック歌手などに変装して、クリッターの潜入した町に潜入した。クリッターは暴れ出して町はパニックに陥る。で、ある農家を襲撃したクリッターの所に仕事人が到着、銃撃戦が始まるが、ドタバタ騒動に油を注ぐだけの有様。農家の娘を人質にするクリッターに対して、その弟が反撃に出て、クリッターの宇宙船を爆破したが...

クリッターが襲う所はそれなりにホラーの要素があるものの、作品全体としてはSFの世界をベースにしているものの、コメディの要素に満ちあふれている。宇宙からの侵略者がクリッターのような小動物だったら愉快であるんですけどね...(襲撃された農家にとっては「愉快」では済みませんけど...)

で、本作がヒットしたことから、2年後の1988年に第2作が製作されることになるが、「グレムリン」のような色合いが一段と強くなっていく...

また、こういうてんこ盛りという内容の作品は、サントラ盤の方にも掘り出し物という曲が収録されているのが普通であり、やはり、楽しくなってくる曲がある。ということで、サントラ盤の収録曲を最後に記しておく。収録曲は以下の全15曲である。『Main Title』『Charlie's Accident』『Jay And Brad Look For The Critters』『Jeff Is Dinner』『Looking In The Cellar』『Bounty Hunters: Critters Get Steve』『Critters Hunt For Lunch』『Brad Burns A Critter』『They're Growing』『Meanwhile Back At The House』『Looking For Chewy』『Brad Burns A Critter』『Critters Are Destroyed』『House Returns』『Critter Skitter』。

 

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ケータイ刑事銭形泪2話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

今回は、劇中に出てきた事柄に関しての「裏ネタ編」です。で、今回は「ミドルネーム」について、「ウォッカ」について、そしてウォッカの銘柄である「スピリタス」について記します。

尚、約2年半前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

ミドルネーム」:名前において、ファースト・ネームとラスト・ネーム(サーネイム、姓、名字)の間に入る中間の名前である。表記上はイニシャルの頭文字だけが記されることが多い。

世界では、日本のようにミドルネームを持たない国と、フィリピン、ベトナム、スラブ系民族、イスラム圏、英語圏のようにミドルネームを持つ所がある。これらの国々では、ミドルネームとして使われるのは主に父の名前であるが、フィリピンでは母の旧姓を使うのが一般的である。

また、18世紀のドイツでは、洗礼を受けるとミドルネームが与えられた時期があり、使われていた時代がある。但し、ミドルネームを与えられると、ファースト・ネームは省略されることになり、使わなくなっていた。

尚、英語圏では、ミドルネームはイニシャルの頭文字だけが記されることが普通であるが、中には、表記上の名前はイニシャルのミドルネームがあっても、ミドルネームを持たない場合もある。(この場合、「ミドルイニシャル」と呼ぶ。)→アメリカの第33代大統領(在任時期は1945年~1953年)のハリー・S・トルーマン大統領はミドルイニシャルの人物として、その代表的な人物である。

ウォッカ」:ロシア特産の蒸留酒であり、無色無臭で透明な酒である。また、アルコール度数が高いことで有名な酒でもある。(40~60%である。)日本語では「ウォッカ」以外にも「ヴォトカ」「ウォトカ」「ウォツカ」「ウオッカ」などと表記されることがある。

ロシアの酒であるが、旧東側諸国であるポーランド、ウクライナなどでの生産高も多い。(スラブ系民族が起源とされている。)

原料はライ麦、大麦、小麦などで、これらに麦芽を加えて糖にして、それを発酵させ、それから蒸留する。そして、白樺の木炭をつめた濾過層を通し、精製される。(除臭もこの時行われる。)尚、現在ではジャガイモやトウモロコシを主原料としている。

歴史はそれなりにあって、14世紀の終わり頃から製造されている、とされている。が、現在のウォッカの特徴である白樺の木炭層による濾過を行うようになったのは1794年とされている。これによって「癖の少ない酒」と言われるようになる。

ウォッカが世界的に広まったのは、1917年のロシア革命以後であり、この時にウォッカ会社の社長がフランスに亡命し、フランスでウォッカの製造販売を始め、ここからロシア以外でも製造されるようになった。

ロシア以外では、ウォッカはカクテルとして使われる事が殆どであるが、ロシアでは、ウォッカに混ぜものをすることは邪道とされている。

参考までに、ウォッカをベースにしたカクテルの名前をいくつか記しておく。ブラック・ルシアン、ブラッディ・メリー、ブルー・ラグーン、カミカゼ、ソルティ・ドッグ、スクリュー・ドライバー、ウォッカ・ライム、ウォッカ・マティーニ、ホワイト・ルシアン、等。

スピリタス」:ポーランドで作られるウォッカの銘柄の一つである。「世界最強の酒」ということで知られていて、アルコール度数は96%という世界で最も純度の高い酒である。尚、96%というのは、エタノールと水の混合液では共沸現象が起こるためにこれ以上の濃度にすることはできない。(よって、「酒」というよりも「純粋なエタノール」と言って良いでしょう。)

原料は穀物とジャガイモで、基本的な製法は、普通のウォッカと変わらない。96度という高い純度にするために、70回以上もの蒸留を繰り返す。これによって共沸現象が起こる限界までアルコール純度を高める。

この酒の扱いには普通のお酒とは違って、「火気厳禁」という制約がある。タバコも当然ダメである。(今回の物語のように、本当に燃えます。というより、燃料と言っても良いだけに、自殺行為です。)実際に、服に「スピリタス」がこぼれた人がタバコを吸おうとして引火、そして大火傷を負ったという事故が発生している。

尚、ポーランドではこの酒は、一般的には「飲む」ということよりも、果樹酒を漬けるために使うとか、消毒薬として使うとの方が多い。「飲む」場合も、当然ストレートでは飲まず、水で割るか、カクテルのベースとして使われる。

 

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↓参考まで

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