「嗚呼!!花の応援団」(その3) [映画(邦画)]
今回は、1976年に2本製作された残りであるシリーズ第2作についてです。
シリーズ第2作「嗚呼!!花の応援団 役者やのォー」(1976年)
作品データを記しておくと、1976年の日活作品で、時間は104分である。原作はどおくまん、監督は曾根中生、脚本は田中陽造、撮影し山崎善弘、美術は柳生一夫、音楽はコスモス・ファクトリーである。そして出演は、井上治之、香田修、深見博、宮下順子、宮井えりな、放駒清一、片桐夕子、殿山泰司、なぎらけんいち、沢田情児、坂田金太郎、本間進、堀礼文、野崎英則、檀喧太、高瀬将嗣、川畑信三、中尾繁、山田順一、山本麟一、大門立花、高木公男、五條博、松田茂樹、たちである。
シリーズ第2作も、主人公は南河内大学の応援団の親衛隊隊長の青田赤道であるが、演じる役者が前作から変わっている。内容の方は前作と同様である。また、本作から応援団OBの薬痴寺先輩(演じるのはなぎらけんいち)が登場している。展開は、第1作と同様のものであり、やはり、原作漫画とは別世界という雰囲気の作品として仕上がっている。
チョット頭の足りない河内八郎太は、大学の応援団は天国という話を耳にした。女は抱き放題で、授業にも出なくても単位は取れると聴いて、迷わずに応援団に入る八郎太。応援団の幹部連中は入団費が入ると喜ぶが、この八郎太は大阪一の暴力団・悪心会会長の孫であり、八郎太の言いなりとなる。そんな所に何も知らない青田赤道がやってきて、八郎太の「犬になれ」という命令に従って八郎太に噛みついてしまった。で、八郎太に引き連れられた悪心会のメンバーがやってきたから大変なことに...
そうこうしている間に、応援団の夏合宿が始る。青田と剛田先輩が遅れて参加するということで、OBの薬痴寺先輩と幹部連中は凄まじいシゴキを繰り返し、遂に合宿所から一回生と二回生が脱走してしまった...
青田は泉北大相手に大暴れをして、泉北大学は全校上げて南河内大に挑戦してきた。折しも良好でラグビーの決勝戦が行なわれることになり、大団旗を掲げることになるが、大団旗を預かっていた青田は、それを質に入れて女に貢いでいた。ということで、試合では中団旗を掲げる南河内大。一方、泉北大は大団旗を掲げていた。それを見た薬痴寺先輩は、応援団の不始末を責めるが、張本人の青田はラグビーの試合に選手として出場していた...
ドタバタさ、'70's特有のお色気、普通にはあり得ない展開というように、前作同様に'70'sならではの世界観の作品となっている。何も考えずに、ただ笑って楽しむのには持ってこいの作品である。ただ、本作を見る場合は、前作を見てからにした方がいいとだけ、最後に付け加えておきます。
↓ビデオです。
↓原作漫画
「FINAL EXAM」 [映画(洋画)]
表題の作品は1981年のアメリカ映画「ファイナル・イグザム 惨殺の5日間」である。1978年のJ・カーペンター監督の「ハロウィン」(これはカルト映画として高い支持をされている作品である。)のヒットに刺激されたジミー・ヒューストン監督(J・ヒューストン監督と記したら、誰でもジョン・ヒューストン監督と認識するでしょうね。血縁関係がある訳ではありません。)が製作されたホラー作品である。ただ、日本では劇場未公開であり、ビデオとして紹介されることになった。
作品データを記しておくと、時間は93分、製作はジョン・L・チャンプリスとマイロン・マンゼルの2人、脚本と脚本はジミー・ヒューストン、撮影はダレル・キャスカート、音楽はゲイリー・スコットである。そして出演は、セシル・バグダディ、ジョエル・S・ライス、ラルフ・ブラウン、ディアナ・ロビンス、シェリー・ウィリス・バーチ、ジョン・ファロン、たちである。
内容は、ある大学を舞台にした謎の殺人鬼による連続殺人事件の惨劇を描いたスラッシュ・ムービーである。期末試験が行われているある大学のキャンパスに殺人鬼が潜り込んだ。女子大生の悲鳴が響きわたり、連続殺人事件へと発展していく...
物語の前半は、ごく普通の学園ドラマという感じで進んでいき、何処が「ホラー映画なの?」と感じてしまい、期待外れという重いが芽生えるが、中盤からは一転して「恐怖」を前面に出した映画となる。劇場公開していたら、半分は欺されたような気になってしまったでしょうね。が、中盤以降のホラーのエネルギーが高く、水で薄めたカルピスが十分に混ざっていなくて、コップの上はただの水、したは殆どカルピス原液といったような感じがする。
更に意外な結末が用意されているということで、これはこれでいいのだが、もう少し構成を考えてもらいたかったところでもある。(この辺りが「劇場未公開」になった理由の一つなんでしょうね...)少なくとも、ホラー映画が苦手な人は、前半の学園ドラマの雰囲気からの急激な変化に、更に恐怖を感じてしまうかも知れません...→こういう「ホラー」もまたあり、とは思いますけど...
↓輸入盤のビデオです。
ケータイ刑事銭形泪3話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
今回の「銭形泪・裏ネタ編」は、1st.3話「泪と五代の張り込み大作戦! ~一億円消失事件」の2回目ということで、劇中に出てきた小物である「ICチップ」について、「空き缶リサイクル」について、「リヤカー」についてです。尚、約2年半前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「ICチップ」:「IC」とは「Integrated Circuit(集積回路)」であり、多数の(電気的)素子を1つにまとめた電子部品である。また、「チップ」とは、細片、薄片という意味であり、半導体の世界では、ICの乗った半導体基板の単位でもある。ということで、「ICチップ」とは、文字通り、集積回路の小片のことである。
集積回路は、チップの上に集積する素子の数によって呼び方が異なり、、良く知られているのは「LSI(Large Scale Integration)」と呼ばれる「大規模集積回路」である。これは1チップの上に1000~10万の素子を集積したものである。集積素子数によって「Large」の部分が「Small」「Medium」「Very Large」「Ultra Large」に置き換わり「SSI」「MSI」「VLSI」「ULSI」と呼ばれるが、これはチップ状の素子数の規模が異なるだけで、基本的には「LSI」を含めて同じである。(トランジスタ単体では集積回路とは呼ばないが、2個のトランジスタが1チップとなったトランジスタ・アレイは立派な集積回路(IC)であり、SSIと言うことになる。)
集積回路(IC)であれば、マイコン・チップのようなプロセッサでも、データを保持するメモリでも、単なるダイオード・アレイであっても「ICチップ」であり、同じである。(そもそも、チップ上に構成する電気回路は、目で直接見えるようなものではありません。)動作は全く違いますけど...
今回の物語で盗まれた「ICチップ」は重要機密のチップということだったが、半導体メーカーであれば、チップの構造なども「素子」を作る上での機密となり得るが、楽器店から盗まれたものということなので、そう言うものではなく、メモリ素子であって、そこに記憶されている情報が重要機密なんでしょうね。
「空き缶リサイクル」:「リサイクル」とは、資源の節約や環境汚染の防止のために、不用品や廃物を再生利用することをいう。ガラス瓶(ビール瓶)のように(洗浄されて)そのまま再使用されるものと、ペットポトルや古紙などのように原料レベルに戻して新たに物を作る再利用されるものとがある。
そんな中でも、「空き缶」のリサイクルは比較的昔から行われているものであって、軌道に乗っているリサイクルでもある。また、缶には鉄製のスチール缶し、アルミニウム製のアルミ缶とがあり、両者が使い分けられている。(それぞれ長所と短所があって、使い分けられている。)ということで、スチール缶とアルミ缶のリサイクルがある。
スチール缶は鉄、アルミ缶はアルミであるため、回収されると再び鉄/アルミ素材として使われる。特にアルミの場合は、、ボーキサイトからアルミを精製するのに比べて大幅に少ない電気の使用で精錬できるので、エネルギーの大幅な節約になる。
尚、空き缶リサイクルの中でも、スチール缶のリサイクル率は88%、アルミ缶のリサイクル率も86%と言うように、高いリサイクル率を保っている。
尚、リサイクルは資源の節約にはなるが、エネルギー消費や二酸化炭素排出の観点からいえば、再処理を行う過程で莫大なエネルギーが必要となるものもあって、「環境に優しい」というのは偽りである。(確かに、環境に優しいものもあるが、全てではない!)
「リヤカー」:「REAR CAR」であるが、これは立派な和製英語である。自転車やバイクの後部に付けたり、人が直接引っ張ることで動かす荷物運搬用の二輪車である。古くからあるように思うが、以外と歴史は浅い。(昔は大八車があったから、古くからあるように思うが、大八車とリヤカーは別物である。)
1920年代に、日本に輸入されたサイドカーと、古くからある大八車の利点を合わせて発明されたものである。(改良されたもの、ということも出来る。)そのため、現在では大八車は殆ど姿を消してしまった。
リヤカーの条件は、金属製のパイプでボディが構成されていること、タイヤが空気タイヤであることが挙げられる。(大八車は総木製である。)尚、道路交通法では、リヤカーも大八車も「軽車両」として扱われる。そのため、自転車、人力車、牛、馬と同じ扱いである。
戦後の混乱期や復興期には一般的なものであったが、高度経済成長によって自動車が普及していくにつれて、リヤカーも次第に姿を消していくことになったが、軽車両であるため、運転免許が不要であるので、子供でも利用できるということで、小中学校などでは荷物運搬用に標準的に装備されているものである。(大八車と違って、結構身近な所で目にすることが出来ます。)
↓参考まで
最新汎用ロジック・デバイス規格表 2008/2009 (2008) (最新半導体規格表シリーズ)
- 作者:
- 出版社/メーカー: CQ出版
- 発売日: 2008/01
- メディア: 単行本
環境にやさしい生活をするために「リサイクル」してはいけない (プレイブックス)
- 作者: 武田 邦彦
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2000/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
日本人の科学観―ベンツと大八車 (講談社学術文庫 (633))
- 作者: 都筑 卓司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1984/01
- メディア: 文庫