HELLRAISER(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1987年の映画「ヘル・レイザー」である。現在までに7作がシリーズとして製作されているが、その記念すべき第1作である。(本作製作時に、これだけ多くの作品が製作されることになろうとは、誰が思ったことでしょうかね...)また、アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭の恐怖映画部門でグランプリを獲得したことでも知られている作品である。
作品データを記しておくと、時間は95分、原作、監督、脚本の3役はクライヴ・バーカー、製作はクリストファー・フィッグ、撮影はロビン・ヴィジョン、音楽はクリストファー・ヤングである。そして出演は、アシュレイ・ローレンス、アンドリュー・ロビンソン、クレア・ヒギンズ、オリヴァー・スミス、ロバート・ハインズ、ショーン・チャップマン、アントニー・アレン、レオン・デイヴィス、マイケル・キャシディ、たちである。
フランクはある日、街で謎の小箱を手に入れた。その小箱は伝説のパズルであって、組み替えることによって究極の性官能を経験できるというものだった。早速パズルに取り組むフランク。組み合わされた瞬間、フランクの体は破壊されてしまった。それから数年後、フランクの弟・ラリーと妻・ジュリア、娘・カースティがその家に引っ越してくる。ジュリアは夫が仕事に出かけると、町で男を誘って家に連れ込んでいた。それを目撃したカースティは、家に忍び込んでみると、2階の部屋で血みどろの姿を発見した。ジュリアの誘惑してきた男達の血と肉を食べてフランクが蘇生しつつあったのだった。また、フランクとジュリアは、かつて愛人関係にあったのだった。カースティはそれを知ると謎の小箱を持ち出して逃げる。何気なくいじっているカーティスの目の前に、突然別世界が広がり、悪霊たちが出現する。殺人鬼として甦ったフランクは、ジュリアもラリーを殺し、カーティスに迫ってくる。カーティスも殺されるかと思った瞬間、悪霊が現れてフランクを連れ去っていく。安心したカースティだったが、小箱の秘密を知った彼女を悪霊が放置するはずがなく、悪霊に襲われるカーティス...
謎の小箱を巡っての恐怖体験を描いた作品であるが、ホラー作品としてだけでなく、サスペンスとしても、スプラッターとしても堪能できる作品である。展開もなかなか寝られていて面白く、また、パズルを回転させることで異界と繋がるという発想も面白い。
また、余りにも有名になった魔導士ピンヘッドであるが、第1作では意外と地味だったりもする。後のシリーズのことを考えても見ておきたい作品である。
また、この手の作品は、音楽が如何に恐怖を感じさせてくれるかということも重要であるが、ツボを抑えた音楽もなかなかよく、たっぷりと怖がらせてくれる。その点でも本作は傑作と言うことが出来、映画とともに堪能したい所である。
最後に、サントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全14曲である。『Hellraiser』『Resurrection』『Hellbound Heart』『Lament Configuration』『Reunion』『Quick Death』『Seduction And Pursuit』『In Love's Name』『Cenobites』『Rat Slice Quartet』『Re-Resurrection』『Uncle Frank』『Brought On By Night』『Another Puzzle』。
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「嗚呼!!花の応援団」(その5) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローシリーズの第26弾として記してきた「嗚呼!!花の応援団」シリーズも今回が最終回である。今回は、日活製作のシリーズ作品ではなく、1996年に再映画化された作品を番外編として扱うことにします。'70'sの日活製作シリーズに出演していた高瀬将嗣と本間進はスタッフとして、今井均、なぎら健壱、宮下順子は本作にも出演しているものの、あの作品とは完全に別物であって、リメイク企画によくある平凡な作品に収まっている。
1996年の再映画化作品「嗚呼!!花の応援団」
作品データを記しておくと、1996年の「嗚呼!!花の応援団」製作実行委員会の製作(この時代では、こういう形が当たり前になっていました。)で、時間は91分である。原作はどおくまん、監督と脚本は高瀬将嗣、製作総指揮は本間進、撮影は佐藤徹、美術は菊川芳江、音楽は埜邑紀見男である。そして出演は、金井茂、藤谷美紀、水橋研二、遠藤憲一、夏目玲、三上真一郎、新井康弘、渡辺哲、望月沙那、なぎら健壱、宮下順子、島村日出人、江戸松徹、加賀谷圭、松井哲也、今井均、井上治之、香田修、三上真一郎、出光元、赤星昇一郎、たちである。
応援団に入ると、就職活動の時に有利になるというだけの理由で南河内大学応援団に入部した新入生・富山。が、彼を待っていたのは先輩たちからのシゴキの毎日だった。ある日、大事な大団旗が虫に食われて穴が開いていたことが分かり、ドタバタ劇が始まる。何とか、青田の活躍によってバイト代を稼いで無事に修復した。しかし、バイトでトラブル続きだったことで、宿敵・浪華大学応援団との間で団旗と100万円を掛けて争うことになった...
'70'の日活作品と同様に、原作漫画の世界を映像にすることはやはり出来ておらず、中途半端なドタバタで終わっている。どう見ても「花の応援団」という感じが無く、完全な別物である。(どおくまんの漫画を実写というのは、やはり無理でしょう。アニメ化ならば良いんでしょうが...)また、'90'sらしい所が出てくるが、それが原作の持っている世界と全く違った方向に持っていき、見ていても辛くなってしまった。昔のヒットシリーズを復活させる、というような企画は'90'sに数多く見られたが、本作はそういう企画の殆どがズタボロに終わったように、完全にズタボロな作品に終わっている。出演者の方は、結構ユニークな顔ぶれが揃っているのに、実に残念なところである。時間が余っていれば見る、という程度でよろしいかと...(もう少し'70'sの要素を出すとか、逆に徹底して'90'sらしさを出すなどしたら、少しは違った結果になってと思いますが...)
元々、原作漫画の世界がとんでもなくエネルギッシュであるだけに、それを実写映像化しようというのには無理がある。'70'sの日活作品では、'70'sらしいものが出ていたが、そこで終えていたら良かったシリーズでもある。('90'sの作品は、どうでも良い作品です。)映像化するのなら、やっぱりアニメにするべき、ということを強く感じた作品でした。
本作のソフトはないので、'70'sの日活作品を...
ケータイ刑事銭形泪4話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
今回の「銭形泪・裏ネタ編」は、1st.4話「舞台の上で死ねれば本望だ! ~劇団ちからわざ俳優殺人事件」の2回目となります。今回は劇中に出てきた言葉からネタになるものを拾うことにしました。で、「ビンタ」について、「猪木」について記すことにします。尚、約2年半前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「ビンタ」:他人の頬を掌で打つことを言う。「平手打ち」と同義語である。英語では「slap」。
他人に対する暴力行為であるが、小節を握って殴るパンチと違って、行う方も拳を痛める心配がなく、相手に対してのダメージもあまり大きくない。ということで、よく見られる行為である。但し、ビンタもやり方によっては、相手の鼓膜に損傷を与える危険性がある。
ダメージが少ないことから、教育的な意味(お仕置き、体罰など)で使われることも珍しくない。(「愛の鞭」という言葉が使われますね。)しかし、教育現場では「暴力教師」として取り上げられることの方が多く、相手が自動であった場合は児童虐待とも言われかねず、近年ではあまり行われなくなっている。
スポーツの世界では、気合いを入れるために行われる場合がある。(特に、後述する「猪木」が有名である。)プロレスでは、観客にアピールする場合などでビンタの打ち合いというのがよく見られる。相撲では「ビンタ」と言わずに「張り手」と言う。
尚、「平手打ち」が「ビンタ」というように言われるが、「ビンタ」は「頭部」を意味する鹿児島弁から来ていて、頭部を打つ懲罰行為が「ビンタ」と誤解されて広がったものである。
「猪木」:言うまでも無く、元プロレスラーであり、元参議院議員のアントニオ猪木のことである。気合いを入れるということで、「ビンタ」をすることで有名である。(「闘魂ビンタ」)1943年、神奈川県出身。
1960年にレスラーとしてリング・デビューし、現役引退をしたのは1998年(もう10年にもなるのですね。)参議院議員としては1989年に比例区で当選、1期6年間、議員を務めた。
ブラジルに移住し、そこで力道山に見出され、スカウトされて日本プロレスに入団。1960年9月30日にデビューする。(大木金太郎戦、負け)1964年にアメリカに武者修行に行き、1966年に帰国。一時、東京プロレスの旗揚げに参加してエース格となるが、3ヶ月で崩壊、日本プロレスに復帰。1971年に日本プロレスから追放され、翌1972年に新日本プロレスを旗揚げ。ストロングスタイルのプロレスを追求していく。また、異種格闘技戦として、極真空手のウィリー・ウイリアムスと戦ったり、ボクシングのモハメド・アリとの戦いは有名である。
1983年、世界統一タイトルを目指してIWGPを立ち上げるが、優勝戦でハルク・ホーガンにKO負けを喫した。その後、新日本プロレス内部でのゴタゴタなどがあり、長州力の反乱など、色々と話題を作っての興行が続いた。
1989年、参議院議員となるが、引退はせず、議員とレスラーの二足のわらじを履きつづけた。この中では、湾岸戦争前夜、イラクで行ったイベント「スポーツと平和の祭典」では、人質状態にあった在留日本人と全人質の解放に貢献した。また、1995年には北朝鮮で「スポーツと平和の祭典」を行っている。→政治家としては、スポーツを通じての外交で、実績を上げている。
1994年からは、レスラーとして引退の布石となる「イノキファイナルカウントダウンシリーズ」が始まる。引退試合は1998年4月4日の東京ドームで、ドン・フライと対戦し、勝利して引退した。
レスラー引退後はいくつかの団体の旗揚げなどに力を貸し、格闘技のプロデュースを中心に活動していたが、絶縁状態になったり、興行の失敗もあって、現在はプロデューサとしては活動していない。
得意技は、コブラツイスト、卍固め、延髄斬りなどがあり、また、アリとの対戦で出したアリキックは有名である。
「燃える闘魂」というキャッチフレーズと、テーマ曲である『炎のファイター ~INOKI BOM-BA-YE~』もお馴染みである。
「闘魂ビンタ」の他にも「アゴ」でも有名である。パフォーマンスとしては「1! 2! 3! ダーッ!」や「元気ですかっ!」という言葉が有名である。
↓今回は「アントニオ猪木」特集です。
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