篤姫#33 [ドラマ]
今回から新局面に突入ということで、遂に和宮が登場となりました。まずは嵐の前の静けさということで、今後に向けた伏線を準備しておくということで、プロローグということでは良かったですね。(ただ1つ、肝心の和宮のあの髪型が似合っていないというのが痛い所ですけど...→あの髪型は顔が小さい真希ちゃんには苦しいでしょう。後ろにいた中村メイコのように顔の大きい人だったら良かったのに...が、そうなると銭形姉妹バトルが実現しない...→京都出身で、分家の長女・雷ちゃん(小出早織ちゃん)という選択肢があったように...(NHKでは真希ちゃんも早織ちゃんも実績は無いことだし...))似合わない和宮に慣れるのに少し時間がかかりそう...(→8/21 19:00~ の「恋する日曜日 私。恋した」(真希ちゃん主演作)でリハビリが必要かも...)
この時点では25歳ぐらいの天璋院。すっかり年寄りじみたことを口にして、隠居を決めようとしている年寄りのようになっていたが、幕府の老中たちの陰謀と分かると(あの台詞が出てきました!→やっぱり狙っていますね、これは)、一転して若返り、迫力満点に戻りました。ということで、なかなか見せてくれます。
井伊の暗殺から、幕府は孝明天皇の妹・和宮と将軍・家茂の縁組みを進めようと動き出す。最初に和宮に婚約者がいると聞いた天璋院の反対はいかにもという発想であるが、同時に、家茂と同年代に見えることから、自分がという思いを抱いているように見えてしまう。(この点では家茂はミスキャストということになる。が、和宮のキャスティングを考えると良いキャスティングとなる。)
京の都でも、和宮と家茂の婚儀に反対という声と、本人も嫌だと言っていたが、この時代では婚儀に女性の意思が介入する余地はなく、幕府に恩を売るという思惑から孝明天皇は決断し、「日本国のため」と和宮を説き伏せた。(篤姫の時と同様ですね。)
もう一人の当事者である将軍・家茂は、婚儀を幕府と朝廷の架け橋にしたいと考え、その気になる。これに義理の息子の成長を感じた天正院。(義理の母子とはいえ、どう見ても同じ年ぐらいで、恋人関係に発展しそうな男女に見えちゃいます。)
その頃、薩摩藩から天璋院に、薩摩に帰ったら、という書状が届いた。これに心を動かされ、重野が着いていくと言い、その気になる天璋院。→20代半なのに、一気に60、70代のお年寄り(この時代だったら40代後半から50代であっても良いでしょうね。)になっちゃいました...
が、今や銭形愛・天璋院チームの幹部・滝山が、これは老中たちの企みと掴み、これを報告する。(スパイとしてこれまでに実績のある滝山らしいところですね。)で、「そうか、そういうことか」というお馴染みの台詞が出てきました。で「謎は解けたよ、ワトソンくん」から老中の所に乗り込む天璋院。(犯人が分かり、逮捕に向かう愛ちゃんそのままですね。)で、「薩摩には帰らぬ」と迫力ありました。(「愛の光で闇を討つ」と言ってくれたらもっと良かった...)
で、和宮を迎えるための準備にとりかかる天璋院。直にから始まるバトルに向けて、準備は着々ということでした。
そう言えば、薩摩でのちょっとしたことと、今和泉島津家の跡継ぎのことがちらっとあったけど、はっきり言って邪魔なだけでした。
正に、嵐の前の静けさという感じの物語で、「序章」という内容でした。いきなりバトルとなったら、新たな登場人物もいるので、戸惑いも生まれるが、とりあえずは慣れるまでに時間を用意してくれたということで、これはこれで良かったですね。
今回、「ケータイ刑事」から引用したと言うことが出来る台詞「そうか、そういうことか」が出てきたが、次回以降、何か仕掛けがありそうで、楽しみです。
NHK大河ドラマ・ストーリー 篤姫 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) (NHK大河ドラマ・ストーリー)
- 作者: 宮尾 登美子
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2008/06/30
- メディア: ムック
「昭和残侠伝」(その1) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローシリーズの第28弾として取り上げるのは、東映の任侠映画シリーズの中でも大ヒットを記録した「昭和残侠伝」シリーズです。この作品群は1965年から1972年にかけて、全9作が製作されている。(ほぼ、1年に1本のペースということで、連続して複数の作品を製作するというものと違って、じっくりと寝られているのも良い所である。)第1作のみ終戦直後となっているが、それ以外は昭和初期という時代を舞台にした物語である。高倉健と池部良の2人が、敵対関係にありながらも渡世の義理よりも友情で結びつき、新旧世代の対立に、2人が協力して立ち向かって行く、というのが基本的な物語のパターンである。
また、主題歌が高倉健の歌う『唐獅子牡丹』であり、これをバックに2人が死地に向かうシーンは数多い任侠映画の中でも華になるシーンであり、これだけでも見ておきたい所である。
今回は、その初回ということで、シリーズ作品のおさらいです。本シリーズの作品は全9作である。製作順にタイトルと製作年を記しておくと、以下の通りである。シリーズ第1作「昭和残侠伝」(1965年)、シリーズ第2作「昭和残侠伝 唐獅子牡丹」(1966年)、シリーズ第3作「昭和残侠伝 一匹狼」(1966年)、シリーズ第4作「昭和残侠伝 血染の唐獅子」(1967年)、シリーズ第5作「昭和残侠伝 唐獅子仁義」(1969年)、シリーズ第6作「昭和残侠伝 人斬り唐獅子」(1969年)、シリーズ第7作「昭和残侠伝 死んで貰います」(1970年)、シリーズ第8作「昭和残侠伝 吼えろ唐獅子」(1971年)、シリーズ第9作(最終作)「昭和残侠伝 破れ傘」(1972年)。
次回からは、製作順に従って、それぞれの作品について記していくことにします。
ゴルゴ13#19 [アニメ]
今回の物語は、狙撃不可能という人工島にいるターゲットを狙撃する物語。多少違う所があるが、「007/ダイヤモンドは永遠に」の油田採掘プラントの敵基地や「007/私を愛したスパイ」の敵基地・アトランティスを思い浮かばせてくれました。(要塞ということではアトランティスには敵いませんが...)
人工島にある療養所。それはウォルトンが作り上げた施設であり、世界中から療養を必要とする女性たちがいた。療養所は女性たちを癒し、社会復帰させるためのものであるが、実はドナーとして臓器を提供する女性たちを育てることが目的だった。また、ドナー提供で得た資金をウォルトンはテロリスト集団に提供していた。ゴルゴは、そのウォルトンとその腹心のJJの暗殺を依頼された。が、人工島は特殊な三重防弾ガラスに囲まれ、また、ありとあらゆる方向からの狙撃も不可能というように設計されていた。そんな中、老紳士・ドハティが妻のために心臓移植を依頼していた。
一人の女性が療養所から退院した。が、帰国する船から身を投げ、死体としてが上がった。そのためドハティの妻の移植手術は延期になった。ドハティはウォルトンの所に乗り込み、ロージィは整形した自分の娘・バニッサだったと告げ、ウォルトンを隠していたナイフで殺そうとするが、失敗。JJがウォルトンを守った。ここは絶対安全だと慢心するウォルトン。が、その時1発の銃弾が飛んできてウォルトンを狙撃した。警戒するJJだったが、それはプールの水面を利用した跳弾で、偶然のまぐれと判断した。が、もう1発銃弾が飛んできて、やはり跳弾を利用してJJを仕留めた。ゴルゴは上空を旋回するヘリコプターからプール水面の波を利用した跳弾で仕留めたのだった。
狙撃不可能という状況に挑むゴルゴの物語ということで、「その方法は?」ということに注目が集まるのだが、ターゲットの悪事をゴルゴに絡まない人物を使って描いていたことで、ドラマに厚みが出るのは良い所である。ここの所、物語の方は低迷していたが、今回は良い方でした。でも、ゴルゴに依頼したエージェント、「007」ばりにウォルトンの人工島に特攻隊を組んで奇襲攻撃をかけた方が、物語としたら派手になり、これはこれで全く別の物語になったんですけど...(療養している女性たちに犠牲者が出るかもしれませんが...)
この物語は「SPコミック130巻」に収録されています。
↓一応これらを...
東京少女・岡本杏理#3「私の唇バニラ味」 [ドラマ]
今回の物語はコメディ編。とは言ってもドタバタ・コメディではなく、コメディ・タッチの物語でした。が、色々と問題のある物語でもありました。まずは、「食べ物を大事にしない」というのは頂けないところである。(これに関しては、筆者は敏感に反応します。ただ、児童層をメイン・ターゲットにした番組ではないので、一応許容範囲ではある。(児童層をターゲットとした番組だったら、存在価値は全くなく、同時に政策関係者の倫理観にも疑問を持つだけである。)とはいっても、例え内容があっても、面白い物語であっても、大きなマイナス点となることは変わらない。)たかがアイス、されどアイスである。が、アイスも立派な食べ物である。それを無下にするのは大問題である。
もう1つは、取って付けたような最後の杏理の一言「東京少女やねんもん」という台詞。これまでも「東京少女」というタイトルであるにも関わらず、「東京」という意味が置き去りにされてきた物語が多かったが、これを忘れていないとアピールしようというだけで、逆に浮いてしまっただけでした。(これは今回の「東京少女」の企画が、「東京」ということではなく、ヒロインが異なる4つの役を演じる、ということが前面に出たことによって等閑になってしまった部分である。→企画段階の詰めが甘い所であり、今後に対する大きな課題である。)
そんな中、今回の物語では、久しぶりとなる小山田サユリさんが、この放送枠では「恋日・ニュータイプ」の12話以来となる出演が、マイナス・ポイントの穴埋めの役割を果たしてくれたが、トータルではマイナス点が大きすぎて...
ということなので、今回の物語については簡単にまとめてしまいます。
渋谷の町中で、双眼鏡を手にして、アイスを手にしている人を観察している山田杏理。一方、減量中で売れない終わりかけのモデルであるサユリは彼氏・トオルが手にしているを叩き落として口論していた。そんな所にやってきた杏理。は、怒って立ち去ろうとしたサユリとぶつかり、手にしていたアイスを落としてしまった。で、杏理は泣き出してしまい、それを目にしたトオルが杏理とサユリの間に入り、お詫びのために喫茶店に行った。
頭を下げて謝るトオルはアイス・パフェをご馳走しようとするが、杏理はそれを拒否。それに腹を立てるサユリ。杏理は同じアイスでないとダメと言い、トオルはそれを了承するが、アイスの話に嫌気が差したサユリは「走ってくる」と言って飛び出して行った。
そのサユリは人気のない工場にやってくると、その中にアイス屋さんの車を発見、声を掛け、色々とイチャモンをつけ始める。一方、おじさんはアイスをサユリに食べさせようとする。
一方、杏理とトオルは暫く話をしていてから、杏理がアイス屋さんに連れて行く。で、やってきたのは工場であり、杏理は「よかったら」と言ってトオルにも勧めていた。(ここで親子だという予感が...)
言葉の綾を利用してサユリの口にアイスを入れたおじさん。それからサユリは至福に包まれていた。そこにトオルと杏理がやってきた。で、目でおじさんと杏理は目で合図を送っていた。(ここで親子だと確信しました。)(Aパートが13分強で終了、Bパートは13分弱です。)
サユリは突然踊り出し、トオルも一緒に踊り出す。そんな中、サユリを腹痛が襲い、トイレを尋ねるサユリ。その場所を説明する杏理。で、サユリはトイレに向かった。
トオルはここのアイスを疑い始め、杏理は何とか2個買って貰おうとする。「押し売り」と言うトオルだったが、杏理の言葉に負けて2つ買おうとする。が、杏理とおじさんの様子から、2人はグルだという疑いを持ち、帰って行こうとする。ここでおじさんと杏理の会話から、2人が親子だと分かり、身の上話を聞かされたトオルは10個買った。
1個を杏理にというトオルだったが「私、アイス食べれない」と杏理。で、「ふざけるな」と言って投げつけたトオル。(これで4個目。こんなにも食べ物を無駄にするのは...)これにおじさんは事情を語り出す。(母親が出て行ったこと、それからアイスが食べられなくなった杏理、母を捜すためのアイス屋だった。)
それからアイスを口に運んだトオルは「美味しい」と言い、杏理に「俺に出来ることがあったら協力するから」と協力を口にするトオル。そこにサユリが戻って来た。
で、サユリはモデルを引退し、アイス屋を手伝うことになり、杏理はミス・アイスグランプリに出場し、優勝した。そしてトオルは杏理のマネージャーになったのだった。(『ひとりぼっちのランナウェイ』が流れ、エンドロールが流れる。)
店の片付けをしているおとうさんと杏理。お父さんが「ところで杏理、何でお前、東京弁しゃべるんや?」と問う。これに杏理は「だって、うち、東京少女やねんもん」と答えた。
次回の物語は、岡本杏理の4話目であるが、今月は5回の土曜があるため、5つにしないため、前後編の物語となる「旅の途中」の前編です。(5月の水沢エレナも1&2話が前後編でした。)「東京少女・岡本杏理」では、親と子の対立、疎遠ということが共通しているが、やはりそういう親子関係のある物語のようですね。で、出演者の中に、カーレンジャーのピンクレーサー・来栖あつこの名前があります。(これって、1996~1997年の作品です。)が、「カーレンジャー」と言うよりは、最近の出演作品である「ケータイ少女~恋の課外授業」の南野涼子(先生)と言った方が良いんでしょうかねぇ?(「ケータイ少女」と言えば、BS-i作品に繋がりがある所では、「恋日・2nd.」の「東京タワー」に出ていた小池里奈ちゃん、「恋日・3rd.」の「三姉妹」(これの主演は岡本杏理でした。)に出ていた高木歩惟さんも出演していました。→それぞれの少女のファンには良いかもしれないが、半分はドキュメンタリーであって、試みは面白いが、ドラマとしたらちょっと...でした。)
次回予告では、一瞬、ポニーテールの夏帆ポンかな?と思ってしまった岡本杏理。青葉台学園の夏服の制服に、青リボンを付けていました。ということで、これまでに「恋日」などの作品で、青葉台学園の制服(夏服)を着た人は何人かいます。早織ちゃんは緑リボンをつけていて5代目を襲名したが、北乃きいちゃんも緑リボンを付けていて襲名せずでした。色違いの天栗浜高校の制服まで含むと、6代目絢ちゃんをはじめ、襲名しなかった桐谷美玲さんをはじめ何人かいます。「青リボン」だった岡本杏理は果たして銭形を襲名するのか?
「BS-iドラマ倶楽部」からのお知らせは、いつもの通り「高速道路と東京タワーを中心としての夕景」でした。今回は、内容からもこれが妥当な所でしょう。(渋谷にしたら、ちょっと取って付けたようになっちゃいますし...)
途中で(結構早い時期に)、アイス屋さんのおっちゃんと杏理が親子だと察知出来てしまったため、「やっぱり」ということに収まってしまい、今ひとつという印象の物語でした。コメディということだったら、まあこの程度のオチか、ということで良かったのかも、と思うのだが、「コメディ度」も徹底していなかったことから、全体的には中途半端に終わってしまった、という印象だけでした。で、最後の取って付けたような「東京少女やねんもん」という台詞には呆れてしまいました。
↓原作ノベライズはこちら
台所のすみで、わずかに漏れる泣き声を聞く。 (リンダブックス 東京少女 5)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 泰文堂
- 発売日: 2008/08
- メディア: 文庫
↓いくつか
卵をまったく使わない 野菜とくだものた〜っぷり ハッピーアイスクリーム100!
- 作者: はせがわ めぐみ
- 出版社/メーカー: 辰巳出版
- 発売日: 2008/04/25
- メディア: 大型本
アイスクリームの本―なめらかアイス。ひんやりソルベ。 72recipes (マイライフシリーズ 704 特集版)
- 作者: 福田 淳子
- 出版社/メーカー: グラフ社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
↓来栖あつこ、次回に出演ということで
ケータイ刑事銭形海20話(2nd.7話)[裏ネタ編] [ケータイ刑事]
今回の「銭形海[裏ネタ編]」は、通算では20話、2nd.シリーズ第7話「暗闇の殺人者! ~銭形海VS完全犯罪の男」についてということになります。(「銭形海」は全39話なので、丁度折り返しということになりますね。)今回は、劇中に出てきた「江戸川散歩賞」の元ネタである「江戸川乱歩賞」についてと、「芥ツ川賞」の元ネタである「芥川賞」について、そして江戸川散歩賞の選考委員長・縦溝清二の元ネタである「横溝正史」について記します。
尚、BS-iの本放送の時に記した長文&ネタバレあり版は「ここをクリック」してご覧下さい。(放送直後に記した感想版もここを経由してください。)
「江戸川乱歩賞」:推理作家・江戸川乱歩(1894~1965年)の寄付を基金として、日本探偵作家クラブ(当時)が探偵小説を奨励するために制定した文学賞である。(年に1回。)現在では推理作家への登竜門となっている賞である。また、受賞者には江戸川乱歩像と賞金1000万円が贈られ、受賞作品は講談社から出版されることになっている。また、1992年からは受賞作品が単発ドラマ化、若しくは映画化されるようにもなった。
これまでの歴代受賞者は蒼々たる顔ぶれであるが、落選者も凄い顔ぶれが揃っている。笹沢左保、夏樹静子、山村美紗といった有名推理作家も落選者である。
「芥川賞」:正しくは「芥川龍之介賞」と言うが、通称である「芥川賞」で通じる。(と言うより、正式名称がこれだと思っている人の方が多いのでは???)文学賞の1つであり、純文学の新人に与えられるものである。(対象は新人作家による発表済みの短編・中編作品)選考を行うのは文藝春秋社内にある日本文学振興会である。
1935年、芥川龍之介の業績を記念して、友人の菊池寛が創設したものである。(直木賞(正式名称は「直木三十五賞」)と共に創設された。)年に2回発表される。受賞者には懐中時計と100万円が贈られ、受賞作品は「文藝春秋」に掲載されることになっている。
この賞は、「新人」をどこまで言うのか、「短編・中編」とはどの程度の長さのものなのか、ということが度々議論されることがある。また、大衆文学の賞である「直木賞」との境界線も議論に上ることがある。(一応、それらしい基準はあるようですが...)
やはり、受賞者の顔ぶれは蒼々たるものである。(当然、最終候補に残ったものの、落選者というのも凄い顔ぶれである。)
最近では、2004年の綿矢りさの『蹴りたい背中』が最年少受賞記録を更新したということで話題になったのが記憶に新しい所である。
「横溝正史」:1902年、神戸市生まれ、1981年12月28日没。日本を代表する推理作家であり、名探偵・金田一耕助の活躍する推理探偵小説の生みの親である。その「金田一耕助」については、この後の物語に登場する銀田一ゴースケがそのパロディであるので、「ケータイ刑事」ファンであればお馴染みの名探偵である。が、横溝正史の小説に登場する探偵は、金田一耕助だけではなく、由利麟太郎、三津木俊助という探偵がいる。尚、金田一耕助が登場する作品は、長編、短編を合わせて77作品存在するとされている。
彼の処女小説は1921年の「恐ろしき四月馬鹿(エイプリルフール)」である。これは雑誌「新青年」の検証に応募した作品であり、入選作となった。一旦、家業の薬剤師となるが、江戸川乱歩の勧めで上京、1927年には雑誌「新青年」の編集長になる。やがて作家に専念することになり、戦前の代表作「鬼火」「蔵の中」「真珠郎」等がある。(※古谷一行主演のドラマ「真珠郎」には、金田一耕助が登場しているが、横溝正史の原作小説には金田一耕助は登場していない。)
戦後、推理小説を次々と発表し、1948年の「本陣殺人事件」で第1回日本探偵作家クラブ賞長編賞を受賞している。そして、ここから金田一耕助が活躍する作品が次々と生まれていくことになる。また、金田一耕助が活躍する作品群は、映画、TVドラマなどで多数の作品が映像化されている。
余談だが、1979年の映画「病院坂の首縊りの家」(金田一耕助は石坂浩二、監督は市川崑)には、高村さんの草刈正雄さんも出演している。
↓こういうのがあります。
天使の傷痕・殺人の棋譜―江戸川乱歩賞全集〈6〉 (講談社文庫)
- 作者: 西村 京太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/03
- メディア: 文庫
ぼくらの時代・猿丸幻視行―江戸川乱歩賞全集〈12〉 (講談社文庫)
- 作者: 栗本 薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/09
- メディア: 文庫
金田一耕助の事件匣 市川崑×石坂浩二 劇場版・金田一耕助シリーズ DVD-BOX
- 出版社/メーカー: 東宝
- メディア: DVD