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「NIGHTMARE CONCERT」 [映画(洋画)]

表題の作品は1990年のイタリアのホラー映画「ナイトメア・コンサート」である。(イタリア語での原題は「UN GATTO NEL CERVELLO」である。)何処までが現実で、どこからがフィクションなのか、というような錯覚に陥ってしまう作品である。この辺りはフルチ監督作品らしい所であるが、自ら主演して、しかも自分自身を演じるという所がポイントである。が、彼の過去の作品のスプラッター・シーンを再度使ったり、音楽も引っ張ってきているという「手抜き」と言うか、「再利用」というか、随分と苦労して安く上げようとしていることも分かる。「映画監督も楽ではない」というメッセージだけはしっかりと伝わってくる作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は93分、監督はルチオ・フルチ、脚本はルチオ・フルチ、ジョン・フィッツシモンズ、ジョヴァンニ・シモネッリ、アントニオ・テントーリの4人、撮影はアレッサンドロ・グロッシ、音楽はファビオ・フリッツィである。そして出演は、ルチオ・フルチ、デヴィッド・L・トンプソン、ジェフリー・ケネディ、マリサ・ロンゴ、リア・デ・シモーネ、ブレット・ハルゼイ、サッシャ・ダーウィン、たちである。

映画監督のフルチは、これまでに数多くの殺人映画を撮ってきた監督である。そんな彼は、いつしか現実と映画の世界とが見分け出来なくなり、幻覚を目にしたり、殺人衝動に駆られる。ということで、精神科医に相談に行く。が、その精神科医は、フルチ監督を利用して殺人を繰り返し、全ての罪をフルチ監督になすり付けようとする...

本作は、ストーリーを楽しむと言うよりは、フルチ監督の過去作品をダイジェスト的に見ることが出来るという位置づけでよろしいかと。'70's後半まではコメディやサスペンス映画を撮っていたフルチ監督だが、1979年の「サンゲリア」以降はホラー作品の世界を歩むことになり、晩年の本作の頃にはそれなりの数に達していただけに、功労賞的なことで、こういう作品もあってよろしいかと...

ただ、余りにも数多い殺人シーンのオンパレードというのは、見る方の神経も麻痺されてしまうだけに、ちょっとやり過ぎという気もする。日本では、この辺りのこともあって、劇場未公開になったのでしょうね。(少なくともR-15指定(ひょっとしたらR-18かも)を受けるのは確実ですし...)

 

↓DVDではなくてビデオです。

ナイトメア・コンサート

  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • メディア: VHS

 

↓フルチ監督と言えば、やはりこれらですね。

サンゲリア

サンゲリア

  • 出版社/メーカー: J.V.D.
  • メディア: DVD

地獄の門

地獄の門

  • 出版社/メーカー: J.V.D.
  • メディア: DVD

ビヨンド 特別版

  • 出版社/メーカー: パイオニアLDC
  • メディア: DVD


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中村あゆみ『究極のベスト!中村あゆみ』 [音楽(特撮/邦楽)]

表題のアルバムは2005年にリリースされたベスト盤である。'80'sを代表する女性ロック・シンガーである彼女は、ハスキー・ボイスが特徴で、パワフルでエネルギッシュなボーカルを聴かせていて、'80's中盤以降のガールズ・バンドにも多大な影響を与えた一人である。本アルバムはそんな彼女の発表した'80's中盤から'90's初頭のシングルを集めたものである。

収録曲は以下の全9曲である。『翼の折れたエンジェル』『真夜中にラナウェイ』『ちょっとやそっとじゃCan't Get Love』『ONE HEART』『Still』『ともだち』『LIKE A FIRE』『BROTHER』『HERO』。

彼女の代表曲である『翼の折れたエンジェル』『ちょっとやそっとじゃCan't Get Love』という所は定番であり、『ともだち』『BROTHER』『HERO』というCMソングもしっかりと押さえられているので、ベスト盤としたら、まずは合格である。

が、本ベスト盤には色々と不満がある。何と言ってもアルバム・タイトルに「究極の」とあるが、この内容の何処が「究極」というのであろうか。(これは詐欺みたいなものである。)このベスト盤のリリースが'90's前半だったらこれでも良いのに、この後も彼女は何曲かのシングル、何枚かのアルバムを発表しているので、それらを含めたものでなければ「究極の」とは言えない。ました、彼女には『A BOY』という幻の限定シングルがある。これを収録しているのなら、まだ許せるが、単なるシングル集であるので、誇大タイトルと断言しても良い。

'90's中盤以降、彼女は何度かレコード会社を移籍しているので、版権上の問題があるのは分かるが、「究極の」と謳うからには、それらの垣根を乗り越えた上で使うべきである。(実際、現在ではレーベルの垣根を超えた1アーティストのベスト盤が多数リリースされていますからね。)はっきり言って「シングル・コレクション」というタイトルで十分である。

収録曲ということでは一応満足できるが、アルバム・タイトルに不満があるとは言っても、資料にするということでは、彼女のシングル集でもあり、これはこれで一定の評価は出来るものである。で、言葉に偽りのない真の「究極のベスト」というベスト・アルバムのリリースを期待したい所である。

 

究極のベスト! 中村あゆみ

究極のベスト! 中村あゆみ

  • アーティスト: 中村あゆみ,高橋研,浅見純,古村敏比古,竹田元,鎌田ジョージ,広瀬徳志
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/06/22
  • メディア: CD


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DURAN DURAN『DURAN DURAN: THE WEDDING ALBUM』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1993年に発表された彼らの7枚目のスタジオ・アルバムである。'80's前半のニュー・ロマンティック派の代表的なバンドとして、また第二次ブリティッシュ・インベージョンの中心として、MTVに火を付けることになった華々しい活躍をしていた彼らも、'80's終盤からは低迷期に入っていたが、久しぶりに大きなヒットを放ち、存在感をアピールすることになったアルバムである。メンバー・チェンジもあって随分とサウンドの変化も見られるが、彼らは戻ってきてくれました。また、本アルバムは、本国イギリスでは最高位4位を記録、アメリカではBillboardで最高位7位、1993年の年間アルバム・チャートでは48位にランクインしている。

収録曲は以下の全13曲である。『Too Much Information』『Ordinary World』『Love Voodoo』『Drowning Man』『Shotgun』『Come Undone』『Breath After Breath』『UMF』『Femme Fatale』『None Of The Above』『Shelter』『To Whom It May Concern』『Sin Of The City』。

この中からシングル・カットされたのは3曲である。彼らの復活となった『Ordinary World』はイギリスでは最高位6位、アメリカ・Billboardでは最高位3位、1993年の年間シングル・チャートでは34位というビッグ・ヒットとなり、『Come Undone』もイギリスで最高位13位、アメリカ・Billboardで最高位7位、1993年の年間シングル・チャートでは41位にランクインしている。更に『Too Much Information』はイギリスでは最高位35位、アメリカでは最高位45位を記録している。

本アルバムからのお薦め曲は、ビッグ・ヒットとなった『Ordinary World』と『Come Undone』は当然である。(但し、'70's終盤、若しくは80's前半からの彼らのサウンドがお気に入りの方には、ちょっ違うんですけどね...まあ、新たなファンを獲得したと言うことではよろしいかと...)それ以外では『Too Much Information』『Breath After Breath』『Femme Fatale』『Sin Of The City』という所をピックアップしておく。

サウンドの変化はあってしかるべきであるが、かつてのエレクトリック・ロックは健在であり、全く別物になった訳ではないだけに、'80'sからのファンにも受け入れられ、また新たなファンを獲得することにもなったアルバムである。ということで、彼らのキャリアにおいては1つの節目となったアルバムでもあり、聴いておきたい所である。

とは言っても、この時代の彼らは長続きしなかったのはちょっと残念でもありました。

 

Duran Duran : The Wedding Album

Duran Duran : The Wedding Album

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Capitol
  • 発売日: 1993/02/23
  • メディア: CD


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