SSブログ

「VENOM」 [映画(洋画)]

表題の作品は1981年のイギリスとアメリカの合作映画「恐るべき訪問者」である。尚、本作はビデオ化された時には「ヴェノム/イートン街の殺人」というタイトルに改題されている。

K・キンスキーの怪演ぶりに圧倒されるサスペンス・ホラーである。また、誘拐事件だけでなく、その一味が立て籠もった屋敷に毒蛇・ブラック・マンバが登場することで、動物パニック映画としての要素もあって、二重に緊張感のある展開で、たっぷりと怖さ(化け物とは違う)を感じさせてくれる。

作品データを記しておくと、時間は92分、原作はアラン・スクルフィールド、監督はピアーズ・ハガード、脚本はロバート・キャリントン、撮影はギルバート・テイラー、音楽はマイケル・ケイメンである。そして出演は、クラウス・キンスキー、オリヴァー・リード、サラ・マイルズ、スーザン・ジョージ、ニコル・ウィリアムソン、スターリング・ヘイドン、コーネリア・シャープ、ランス・ホルコム、たちである。

母親が旅行中で、祖父・ハワードと2人きりとなった少年・フィリップ。家出はメイドのルイーズと運転手のデイブが、凶悪犯のジャックメルと共謀してフィリップを誘拐して身代金を得る計画を進めていた。フィリップはペット・ショップから蛇を持って帰った所を、ルイーズが捕らえようとする。が、蛇がルイーズを襲い、彼女は死んでしまう。その蛇は猛毒を持つブラック・マンバであり、ペット・ショップの手違いで、毒物研究所に届けられる屑の蛇がフィリップの手に渡ってしまったのだった。計画が狂ったジャックメルとデイブは、ハワードも人質にして立て籠もることにした。一方、毒物研究所のストウ博士は届かないブラック・マンバを探していて、フィリップの元に渡ったと知った警官がやってくる。これに、誘拐計画が発覚したと思ったデイブが発砲し、警官を殺してしまった。これによって警官隊が屋敷を取り囲むことになった。逃走用の車と大金を要求するジャックメルとデイブ。が、屋敷の中には猛毒を持つブラック・マンバがいる。ストウ博士も人質にした犯人だったが、地下の秘密の通路から警察が突入。が、ブラック・マンバがいることで出が出せなかった...

立て籠もった誘拐犯と警察とのやりとりに、毒蛇の恐怖があるということで、普通の誘拐ものにはない緊張感と恐怖があり、実にスリリングな展開で物語が進んで行く。また、K・キンスキーをはじめ、一癖も二癖もあるキャストが揃っているということで、これはこれでなかなか面白いのだが、K・キンスキーの怪演ぶりが凄すぎて、毒蛇の恐怖が霞がちなのがちょっと残念である。また、結構都合良く物語が進んで行く所も、冷めてしまう所である。が、そういう全てのマイナス点も、K・キンスキーが全て挽回してくれる。ということで、改めて悪役の存在が大事だということを思い知らされる作品である。尚、「恐怖」と言っても、スプラッター・ホラーのようなものではなく、サスペンス・ホラーであるので、ホラー映画が苦手という人でも問題なく見ることが出来るでしょう。

 

↓リージョンコード「1」のUS版です。日本版はリリースされていない...

Venom

Venom

  • 出版社/メーカー: Anchor Bay
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「昭和残侠伝」(その6) [映画(邦画)]

今回は1970年のシリーズ第7作についてです。また、本作は本シリーズの中でも最高傑作と言われている作品である。(この作品はマキノ雅弘監督作であり、本シリーズでは3本目となる。また、残りのシリーズ第8作と第9作は佐伯清監督作である。)

シリーズ第7作昭和残侠伝 死んで貰います」(1970年)
作品データを記しておくと、1970年の東映東京の作品で、時間は92分である。監督はマキノ雅弘、脚本は大和久守正、撮影は林七郎、美術は藤田博、音楽は菊池俊輔である。そして出演は、高倉健、加藤嘉、荒木道子、永原和子、松原光二、下沢広之、藤純子、池部良、中村竹弥、諸角啓二郎、南風夕子、高野真二、山本麟一、石井富子、長門裕之、小林稔侍、永山一夫、日尾孝司、山田甲一、八代万智子、三島ゆり子、久保一、高須準之助、赤木春恵、花田達、久地明、たちである。

時は大正時代、東京の下町・深川。老舗料亭「喜楽」に生まれた秀次郎は、父が後妻をもらって妹が出来た時に家を出て渡世の世界に入る。駆け出し時代、雪の降るある寒い夜、秀次郎はイカサマとも知らずに賭博に手を出し、無一文になってしまい、軒下で寒作を凌ごうとしていた時に、芸者になったばかりの貧しい娘・幾江と出会った、それから3年が流れ、一人前の渡世人となった秀次郎は、イカサマ師との一件で服役することになり、刑務所へ。服役中に関東大震災が起こり、「喜楽」も廃業の瀬戸際に追い込まれる。が、板前の風間重吉と叔父・寺田が何とか支えていた。新しい建物となって生まれ変わった「喜楽」で出所した秀次郎は板前として働くことになる。一方、幾江も今では売れっ妓芸者となっていて、秀次郎の帰りを待っていた。そして、風間と寺田の計らいで2人は7年ぶりに再会した。が、その頃、新興博徒の駒井が喜楽の乗っ取りを企んでいて、罠が仕掛けられ、権利書を取られてしまう。寺田が買い戻す交渉を進めるが、帰り道に襲われて殺されてしまった。これに秀次郎も堪忍袋の緒が切れて、風間と共に殴り込み、駒井と対峙する...

本作は任侠映画であるものの、それ以上にメロドラマの要素が色濃く出ていて、渡世の中の男の激しい物語を期待していると、物足りなさを感じることになる。更に、エンディングもこれまでの作品群と少し異なったものとなっていて、シリーズ作品ということではちょっと異色となる1本である。(このため、任侠映画としたら今ひとつという声があるのにも納得できる。)が、マキノ節が全開となっていて、細かい仕草や微妙な表情の変化まで、その全てがメロドラマとしての哀愁を感じさせてくれる。また、健さんと藤純子の大人の演技をたっぷりと堪能することが出来る作品でもあり、本シリーズの中でも、また健さんや藤純子出演作を見るのであれば、本作は絶対に見ておきたい作品である。

 

昭和残侠伝 死んで貰います

昭和残侠伝 死んで貰います

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD

昭和残侠伝 死んで貰います

昭和残侠伝 死んで貰います

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

ケータイ刑事銭形泪7話[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]

今回の「銭形泪[裏ネタ編]」からは1st.7話の「時に愛は命を奪う ~恋愛小説殺人事件」に突入です。この物語の本放送は2004/2/15ということで、時事ネタということでバレンタインデー・ネタが出てくる。(こういう所はTV作品らしいところである。)

初回の今回は、物語の中に散りばめられたネタの中から、「バレンタインデー」について、今回の事件のポイントになった「チョコレート」について、そして女性ジョッキー・馬場あさみが五代さんのことを「パラダイスオズマゴロシ」と命名したが、「競走馬の名前」について記すことにする。

尚、約2年半前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

バレンタインデー」:「セント・バレンタインデー」とも言われる2月14日は、キリスト教の聖人・ヴァレンティヌウス(英語読みでは「ヴァレンタイン」)の祝日である。西暦269年、彼はローマの司祭であったが、ローマ皇帝の迫害を受けて殉教死したことに由来する。(但し、現在では祝うことは行われない。)

今日では、恋人たちがカードやプレゼントを贈りあう日として知られているが、日本では女性から愛を打ち明ける日として、チョコレートを贈ることが盛んになった。

欧米では元々贈り物を贈る日とされていて、いろんなもの物が贈られるが、主なものは「バレンタイン・カード」と呼ばれるカードや、バラの花、チョコレートやクッキーなどのお菓子、宝石などが贈られていて、特に日本のようにチョコレートに限定されるものではない。

チョコレートを贈る風習が始まったのは日本とされていて、1958年に伊勢丹(新宿)がセールを行い、1960年に菓子メーカーの森永製菓がキャンペーンを行い、それ以後、菓子メーカーが力を入れてキャンペーンを行い、浸透していった。(つまり、菓子メーカーが普及させたと言っても過言ではない。→現在、日本の年間のチョコレート消費量の1/4がこの日に消費されるというような状況である。)

チョコレート」:カカオの実を煎って粉としたもの、もしくは、それに砂糖や粉乳などを加えて練って、型に流して固めた菓子である。英語では「チョコレート」、フランス語では「ショコラ」と言う。

脂肪分が高いため、栄養価が高い。また、ポリフェノールやカフェインを多く含んでいる。特に、ポリフェノールが、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用やホルモン促進作用が向上すると発表されたことで、近年では糖分を抑えてカカオ成分(ポリフェノール)を高くしたものが登場するなど、再び注目を集めている。

尚、犬や猫、鳥など、人間以外の殆どの動物は、チョコレートに含まれているテオブロミン(カカオの苦み成分である)を退社することが出来ない(代謝速度が遅い)め、チョコレートを食べると中毒を起こし、場合によっては死に至ることがある。ペット愛好家であれば常識であるが、ペット嫌いな人はこのことを知らないことが多い。

チョコレートの歴史は古く、中南米では紀元前からカカオが栽培されていた。また、一部の地域では、カカオ豆が貨幣として流通するというように、貴重なものであった。しかし、当時は嗜好品とされ、強壮目的の薬として扱われていた。(インカ帝国の王家が飲む特別なものであった。)

スペインが中南米を征服すると、カカオがヨーロッパにも伝わり、スペインでチョコレート・ドリンクとして広がっていく。19世紀になって、ヨーロッパ各地で様々なカカオの処理法が考案され、それまでは飲み物であったチョコレートが固形の菓子として生まれ、固形チョコレートの原形が誕生する。更に、粉乳を加えることによってコルクチョコレートが生まれた。

その後、カカオの持っている苦み成分を抑える工夫や、ザラザラとした食感に対する改良が加えられ、今日に至っている。

競走馬の名前」:ペットで飼うのであれば、名前の漬け方は完全に自由であるが、競馬に出場する競走馬の名前には一定のルールがある。それは「パリ協約」と呼ばれる「競馬と生産に関する国際協約」というものがあって、世界的に定められている。(馬の名前は、空白を含めてアルファベット18文字まで、と定められている。)各国の馬の名前の基準はこれに基づいているが、国によって更に多少の制約がある。日本では、アルファベット表記で18文字までの名前と、カタカナ表記の名前を登録することになっているが、カタカナの方は9文字以内という制約がある。(以前は1文字でも良かったが、2002年に「2文字以上」という制約が追加された。)→「アイウエオカキクケコ」は10文字になるため、アウトである。また、劇中に出てきた「パラダイスオズマゴロシ」は11文字になるため、競走馬の名前には使えない。(「PARADISEOZMAGOROSI」として、外国で登録することは可能ですけど...)

また、使用できるのはカタカナのみで、現代仮名遣いをすることになっている。促音、拗音も大文字を代用とせずに使うことが出来る。しかし、「ヴ」については使用できるが制約があり、アルファベットに「V」の音があることが必要である。

また、過去の功績を残した著名な馬名、国際保護馬名、海外の重要レースの勝ち馬名、商標登録されていたり著作権のある名前、商品名、曲名、映画名、著名人、公序良俗に反するもの、競馬用語と同一というものは使えない。尚、過去に使われた名前は一定期間が経過していれば使うことが出来る。(→「ケータイデカ」という名前は文字数では問題ないが、おそらく認められないものと思われる。が、例えば「サクラケータイデカ」とか「ケータイデカスター」のように冠名が付いていたら認められるものと思われる。)

ちなみに、過去に「ヤ」という1文字の名前の馬がいたが、現在は1文字の名前はアウトとなるので、この馬が最も短い名前の馬として唯一となっている。(将来、1文字が再び認められたら「唯一」では無くなるかも知れませんが...)

新聞の競馬欄を見てみたら、色々と面白い名前と出会うことがある。競馬に手を出すことに関してはともかく、暇な時に馬の名前を見ると、面白いものと出会えるかも知れませんよ。

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓一応、こういうものを...

誕生会・クリスマス・バレンタインデーのイベントお菓子 (かわいくておいしい!手づくりレシピ 4)

  • 作者: 大森 いく子
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 大型本

とっておきのチョコレートのお菓子 (Sweet sweets series)

とっておきのチョコレートのお菓子 (Sweet sweets series)

  • 作者: 小嶋 ルミ
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 大型本

チョコレートの科学―その機能性と製造技術のすべて

チョコレートの科学―その機能性と製造技術のすべて

  • 作者: Stephen T.Beckett
  • 出版社/メーカー: 光琳
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 単行本

チョコレートの事典―選び方・味わい方チョコレートのすべてがわかる

チョコレートの事典―選び方・味わい方チョコレートのすべてがわかる

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 単行本

競走馬の科学 (ブルーバックス)

競走馬の科学 (ブルーバックス)

  • 作者: JRA競走馬総合研究所
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/04/21
  • メディア: 新書

サラブレッドの科学―競走馬の心・技・体 (ブルーバックス)

サラブレッドの科学―競走馬の心・技・体 (ブルーバックス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 新書


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。