篤姫#44 [ドラマ]
今回は「誰が主役なのか?」ということを感じさせた物語でした。激動の時代で次々と大きなことが起こるだけに、そのいずれもじっくりと描こうとすれば、それだけで終わってしまうだけに、「篤姫」らしい展開だと言うことも出来るが、それだけ史実では大きなことが集まった回でもありました。サブタイトルにあるように、坂本龍馬の死、大政奉還、そして天璋院の決断と、それぞれで主役を変えて、最終的には天璋院を中心とした大奥のホームドラマで締めたのは、本作らしい所でした。
また、前回では特に「死亡フラグ」が立っていなかったが、妖怪・庭田嗣子の死もしっかりと描いていたのも、本作らしい所でした。(で、今後は「妖怪」の看板は岩倉具視が引き継いでいくということでよろしいかと...)
大奥の危機を感じていた天璋院。家茂の考えていた次の将軍・田安亀之助へのフォローをする辺りは、西太后のような貫禄を感じました。→やっぱり銭形警視総監が信頼する銭形愛です。
が、大奥の物語は一時的に店じまいして、帯刀を中心とした物語へと変わる。幕府を倒そうという考える岩倉、西郷、大久保と対立していき、大政奉還という同じ考えとの坂本龍馬との間で、大政奉還を実現させるように奔走する帯刀。今回の物語の半分は帯刀が主役でした。
大政奉還の噂は大奥にも届くが、この話を天璋院に告げたのは、毎度お馴染みの滝山で、やっぱりこの人の言葉が大奥を揺るがすことになるのは毎度ですね。また、大政奉還されたことを告げたのも滝山で、自分のポジションをしっかりと務めていて、存在意義をしっかりと示していました。
大政奉還を聴いて飛び込んできた本寿院。その狼狽ぶりは相当なもので、天璋院の落ち着いているのとは対照的に、大奥にいる人間全ての不安を一手に表現していました。
そんな中、庭田嗣子が倒れた。激動の時代で起こっていることの大きさを考えると、「没した」と一言語るだけでも良いのに、じっくりと描いたのは、これまで存在感を示していた「妖怪」の大きさを語る所でもありますね。まあ、本作らしいところです。
中盤になると、坂本龍馬暗殺パートに突入ということで、帯刀との絆を描き、そしてお龍の三味線の糸が切れて予感させるということで、たっぷりと描いておいて、いよいよ寺田屋事件へと。帯刀との絆の回想を描いておいて、それを知った帯刀の物語と、帯刀を主人公にした一連のドラマにまとめていました。
薩摩に帰っていた帯刀がそのことを知ると、呆然となり、泣き叫ぶところまでたっぷりと描いていたが、今回の物語の主役ということで、大活躍の帯刀でした。
が、最後はやっぱり銭形愛・舞で締めてくれました。勝から弟子・坂本龍馬が死んだことを知り、大政奉還の真意を知ると、天璋院も意を決した。やはり、帯刀の名前と「同い年」ということが影響していました。そしてその決意を勝に語った。
そして、大奥の重鎮たちを集めてみんなの前で語った。(静寛院、本寿院、滝山という並びがまた何とも言えない三者三様という所で面白い所でした。)が、その言葉に突っ込んでいた本寿院。やっぱり自分の役割を分かっていて、茶化してくれました。
天璋院は大奥を守るために戦うこと決意したことを口にした。(凄い貫禄ですね。)で、姉・愛/(義理の)母・天璋院の言葉に妹・舞/嫁・静寛院が、「母上様と共に戦う覚悟が出来ております」と決意を口にした。それに負けじと、本寿院も立ち上がるが、この人はギャグ・パートを担う上では、今後更に欠かせない人材ですね。
最初にちらっと存在感を示していた天璋院だったが、いつしか帯刀が主役の座を奪って進んでいった物語だったが、最後のところで、やっぱり銭形姉妹の強い決意が全てを持っていった物語でした。姉妹喧嘩は完全に卒業し、今後は姉妹が力を合わせて難局に立ち向かって行くということで、大政奉還によって到来した新しい時代は銭形姉妹の時代でした。(それだけに、泪ちゃん、零ちゃんにも出てきてもらいたいと強く感じることにもなりました。)
次回からは、江戸城明け渡しに向かって進んで行く物語の幕開けで、幕府を潰そうとする勢力との間での戦いが激しくなっていきます。また、近いうちに幾島が再登場することになるのは、楽しみです。また、日本シリーズがあれば、BS-hiは1時間繰り上がるということですが、1時間繰り上がってくれた方が筆者としたら嬉しいんですけど...
NHK大河ドラマ・ストーリー 篤姫 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) (NHK大河ドラマ・ストーリー)
- 作者: 宮尾 登美子
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2008/06/30
- メディア: ムック
(仮)NHK大河ドラマ オリジナルサウンドトラック「篤姫」~2~
- アーティスト: TVサントラ
- 出版社/メーカー: PONYCANYON INC.(PC)(M)
- 発売日: 2008/10/29
- メディア: CD
「ニュータイプ ただ、愛のために」ナビ [BS-TBS(BS-i)関連]
東京では11/22から、名古屋は12/13から、大阪では来年の1/17から公開される「ニュータイプ ただ、愛のために」の公開が近づいたということで、もはやお馴染みの「ナビ」が放送されました。
内容は、映画紹介とメイキングが見られるということで、いずれDVDがリリースされたら、作展映像として収録されるというのも、いつもの通りでしょう。30分枠で、途中に1分半のCMが2回入り、29分に終了したので、時間は26分でした。(これもいつもの通りですね。)
本作は「恋する日曜日 ~ニュータイプ」に登場した津木野ユリを主役にした物語である。(「恋日・ニュータイプ」のヒロイン・多々野ユリではない所がミソですね。)が、「恋日・ニュータイプ」の津木野ユリとは持っている能力が違う(「恋日・ニュータイプ」では人の心が読める、本作では時間を戻すことが出来る)ということなので、同じ名前であるものの、アナザー・ストーリーと解釈するのがいいということですかね。
HPには出ていないが、主題歌は「恋日・ニュータイプ」の時の『片翼の神』が使われていたが、アレンジがドラマの時と変わっていました。誰が歌っているのかは分かりませんでした。この曲はスローテンポで、メロディ・ラインが綺麗で、歌詞の方も切なさを感じる良いものであるだけに、ここに蘇ったというのは嬉しいところです。(今度こそ、CDリリースをして貰いたいところです。)
映画紹介で、ドラマ「恋日・ニュータイプ」の映画版ということで、少しだけドラマの映像が出てきたが、本来の主役の多々野ユリは無視されていて、津木野ユリが出てきていたが、これは仕方ない所でしょうね。
映画の中で、またも「神無島」の名前が出てきたが、みはやお馴染みの名前ですね。
時間を戻すことが出来るが、その大小は片目の視力を失うこと。「恋日・ニュータイプ」が持っている切なさが、どう描かれているのか、楽しみです。(関西での上映は来年になってからで、まだ2ヶ月半も先ですが...)
メイキングの所は、これまでのBS-i作品のナビの時と同じであるが、やっぱり絢ちゃんについての紹介で、見慣れた子供の時の写真がまたも出ていました。そして「東京少女~TOKYOかしましガールズ」の映像も出てきたが、これもすっかり見慣れちゃいました。
また、竹財輝之助の紹介の所で、「仮面ライダー剣(ブレイド)」が出てきたが、やっぱり彼というとそこで演じた虎太郎というイメージがありますね。現在は雷お姉ちゃまとコンビを組んで「女子大生会計士の事件簿」に出演中です。また、佐野和真は夏帆ポン主演の「東京少女」に続いて、BS-i製作映画に出演ということで、銭形ーズとは映画で、零ちゃんに続いて2人目の共演と言うことになりました。
丹羽Pが「難しい役をやらせる」と言っていたのか、真希ちゃんや夏帆ポンと同じですね。ということは、今後も何か考えていることでしょう。
とにかく、公開が楽しみな1本です。
※「恋日・ニュータイプ」は放送から2年が経過しましたが、現時点ではソフト化されていません。
絢ちゃんということで... ↓
ケータイ刑事 銭形海 冬舞台完全版 ついに公開!後悔しないよ!死の航海!~超豪華客船キングアンドリウII世号
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ケータイ刑事 銭形海 夏舞台完全版 BS初!ついに舞台だ!~超豪華!演劇者殺人事件
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ゴルゴ13#30 [アニメ]
今回の物語は、ゴルゴの名を騙る殺し屋の野望を描いた物語ということで、よくある「ニセモノ」が登場する物語でした。(それにしても、デューク東鄕・ゴルゴ13の出番が少なかったですね。)
あるホテルで、ナイフによってターゲットの始末をした殺し屋・ベン。パートナーで恋人のナタリーと共に逃亡し、依頼者からゴルゴ13として報酬の残金を受け取る。ベンはゴルゴ13の名前を語って殺しを行っていた。一方、ナタリーは過去に恋人でパートナーだった男がゴルゴに始末されていた。ナタリーは潮時と言うが、ベンはゴルゴのニセモノに嫌気が差していて、ゴルゴを倒し、名前を挙げることを考えていた。2人はウォーレン・コールという闇世界の大物の殺害を受けたことを掴み、ゴルゴがウォーレンの船に現れると読んで、その船の船員として潜り込んだ。で、ナタリーの考えた通り、ゴルゴが客として現れた。ベンはゴルゴを試そうと接触を図ったが、その一瞬でベンはゴルゴの凄さを思い知らされた。一瞬で周囲の状況を把握し、最良の行動に出て、誰にも注目されずにその場から去っていったと感じ取ったのだった。
船ではディナーショーが行われていて、ゴルゴがウォーレンを狙うのはこの時しかないと読んだベンは、ウォーレンを狙うゴルゴを倒そうとする。で、ゴルゴがライフルを手に潜んでいることを確認した。次のショーで証明が舞台だけになる時、これをゴルゴを仕留める瞬間としてベンはナイフを手に、その時を待つ。そして待っていた瞬間が来た時、ナイフを投げた。が、ゴルゴはそれを躱した。ベンは再びナイフを投げてゴルゴを仕留めようとするが、ゴルゴはベンに気づき、引き金を引き、ベンの眉間に命中、ナイフを躱した。ベンは舞台に倒れ、ショーは止る。次の瞬間、ゴルゴはウォーレンを仕留めた。ナタリーには、ベンが殺されると分かっていた。
サスペンスという緊張感はあるのだが、ベンの腕前の描写が最初の1つだけでは、単に高い野心を持っているだけで腕が伴っていない殺し屋にしか感じられず、今ひとつ、緊張感が足りない所であった。ナタリーは、ゴルゴの腕を知っているが、もう少し揺れる気持ちが描けていたら、更に良くなったのに、これも中途半端になっていたのが残念でした。
ゴルゴのライフル(銃)に対して、ナイフという音のしない武器の対決というのは、両雄が相対することになると、質の高い物語を生み出すことになるのだが、時間的制約もあって、ナイフ使いのキャラを十分に描き切れていなかったため、ゴルゴの一瞬の判断力の凄さを知らしめるだけという平凡な物語に収まってしまった。
尚、音のしない武器ということでは、ナイフの他にも弓矢(ボーガンを含む)などもあるが、ナイフとなると離れた距離から投げるだけでなく、接近戦でも使うことの出来る武器でもあるだけに、あまりにももったいない使い方で簡単に片付けられてしまったのは残念でした。今回は凡作に終わってしまいました...
↓この物語は「SPコミック6巻」に収録されています。
「ナイフ投げ」の名人と言うことで...
↓参考まで
KNiFE (ナイフ) マガジン 2008年 12月号 [雑誌]
- 作者:
- 出版社/メーカー: ワールドフォトプレス
- 発売日: 2008/10/30
- メディア: 雑誌
東京少女・岡本あずさ#1「16年目の約束」 [ドラマ]
今月のヒロインは岡本あずさ。これが女優デビュー作ということになる。8月の「セブンティーンサカスコレクション」の寸劇に出ていたが、丹羽Pがそこで見つけた人材です。ひょっとしたら、7代目襲名もあり得るのでは?と思う一人です。(雷ちゃんの妹という雰囲気は無いが、海ちゃんの妹という雰囲気なら持っています。)演技の点ではまだまだですが、初々しい所があり、久しぶりにそういう印象を持つことが出来た物語でもありました。
今月は全5話(4&5話は前後編なので、4つの物語、4役というのはこれまでの7人と同じです。)最初の物語は「16年目の約束」という物語でした。
最近の「東京少女」は、物語の舞台が「東京」である必要が全く無くなっている物語が横行するようになっている(「東京少女」というタイトルにする必然性が無くなっていて、4つの役を演じることが主になっていたのでは物足りなさがあります。)が、今回は「東京」という所を物語に絡めていた物語であり、やっぱり佐々木浩久監督は分かっていますね。しっかりとやってくれました。(こういう拘りがあるのは嬉しい所です)
今月も主題歌は『イケナイ恋』のようですが、岡本あずさは歌っていませんでした。どうやら、こういう形で今月、更には来月も続きそうですね。(楽しみが1つ減って、残念な所です。)今回はサックスでこの曲が使われていたが、既に聴き慣れた曲ですが、雰囲気が随分と変わるものですね。
管弦楽部に所属している北沢あずさ。文化祭でサックスを演奏すると言うことで、川辺の公園で練習している。(曲は『イケナイ恋』です。)そこに同級生の優実とサクラがやってきて、練習を終えたあずさと合流して駅に向かう。
「さっきから変なオヤジがつけてきている」ということで、振り返ると、あずさに手を振っている。体裁悪そうな表情をするあずさ。同級生は「交番に誘導しちゃおう」と話していた。そこにあずさの携帯に着信があり、電話に出る。同級生は彼氏からの電話だと思うが、それは付けてきている男からだった。同級生たちと分かれたあずさは、つけてきている男と合流する。それは堂島良夫という男で、あずさの伯父だった。(あずさの母の兄)数日前に上京してきて東京見物をしたいということで、あずさがつきあうことになったのだった。
で、原宿、お台場、国会議事堂、月島と回る。突然、洋品店を覗く良夫に、あずさは疑問を持った。昔の話をすると止まらなくなる良夫は昔の話を始める。そんな中、泣いている女の子を見つけると、飛んで行く良夫。そして母親に説教をしていた。(最近、他人の子を叱る大人っていなくなりましたね。)が、あずさは体裁悪そうな顔になっていた。
「飯でも食べよう」ということでもんじゃ焼きのお店に入る2人。良夫は食べる前に薬を飲んでいたが、あずさには「サブリミナル」と言っていた。(あずさは「サプリメントでしょう」とちゃんと正していた。)そんな中、あずさの父は2歳の時に亡くなったことや、今度文化祭でサックスを演奏することを話したあずさ。で、今度の土曜日の文化祭に見に行く、と約束をする良夫。
食べ終わって店を出る2人だったが、良夫は何かを気にしていた。
川辺にいる2人。あずさは途中で今川焼きを買い、それを良夫に「食べて」と渡すが半分しか食べない良夫。話はやはり昔のことになり、父のことを尋ねるあずさだった。そんな所に電話が掛かって逵井「行かなきゃならない所がある」と言うあずさ。良夫は「あずのお父ちゃんになるはずだったんだ」と口にした。(Aパートはここまでで、経過時間は13分半を過ぎた所でした。Bパートは12分半弱になります。)
良夫は過去のいきさつを語る。良夫とあずさの父は親友であり、あずさの父が早死にした時、良夫はあずさを養女にしたいと言ったことがあったのだった。今でもそう思う、という良夫だったが、あずさは宋じゃなくて良かったと思っていた。
そんな所にあずさに電話が入り「今から向かうから」と言うあずさ。良夫は「今日は一緒に東京見物する約束じゃないか」と言うが「ダブルブッキングしちゃった」と言うあずさ。良夫は「約束は大事だ」と言い、それを許した。
地下鉄表参道駅を出た2人。あずさは「ここからなら一人で家に帰れるよね」と言うが良夫は「俺も一緒に行くよ」と返す。するとあずさは「これから恋人に会うの」と告げた。が、良夫は「なおさら帰れないじゃないか。ちゃんと会って挨拶しなきゃな」と言って、ついていくことにした。あずさは「最悪」と呟いていた。
ある喫茶店で待ち合わせをしているあずさ。が、相手が来ないことでイライラする良夫。そこに一本の電話が入るが、その電話で落ち込み、更にイライラすることになる良夫。そんな所に「来た」とあずさ。が、「メールが来たの」ということで、恋人ではなかった。メールには来れなくなったことが記されていた。すると良夫は大声で文句を言い出す。あずさは「ここ出よう」と言って店を出た。
近くの公園にやってきた2人。良夫は約束を守れないということにキレて、あずさに文句を言う。さすがのあずさも「約束約束って五月蠅い」とキレてしまう。で「帰ってくれる」と言って去っていった。
暫くして、良夫と別れた公園に戻ってきたあずさ。良夫の姿は消えていたが、持っていた新聞が落ちていて、それを拾い上げたあずさは、良夫が持っていたメモと、求人欄に印が付けられていたのに気づいた。そして、良夫と東京見物をしていた時、良夫が先々で求人の張り紙を気にしていたことを思い出した。
あずさは先ほど良夫と入ったもんじゃ焼きの店にやってきた。すると求人を断られた良夫が店から出てくるところだった。
日が暮れて、川辺にやってきた2人、良夫は持病の糖尿病があまり良くなく、と口にする。あずさはさっきの恋人のことが嘘だと言い、謝る。(恋人ではなく、現時点ではあずさの片思い。)文化祭で彼に自分の演奏を聴いてもらおうと思って頑張っていて、「嘘でも目標が欲しかったから」と言った。また、良夫が仕事を探していることを尋ねると、2ヶ月前に早期退職をしたが、再就職は難しく、職はなかなか見つからなかった。で、東京見物にかこつけて職探しにやってきたのだった。
良夫はあずさの父と「あずさのことをあの世から守ってくれ。この世ではみゆき(=あずさの母)と俺が守ってやる」と約束したのだった。が、今は無職で糖尿病で情けないと口にする。
そんな所に、良夫の携帯が鳴った。電話に出ると、それは地元の会社が再就職の面接をするという知らせだった。で、「行く」と言って電話を切った良夫。が、その日はあずさの文化祭の日で、あずさと約束したから面接止める、と口にする。すると、あずさが「約束約束」と繰り返す良夫に切れる。良夫はあずさの演奏が聴きたかった、と言うが、あずさの言うことを理解して「帰った方がいいよな」というと、荷物を持って寂しく帰っていった。
振り返ることをしないで川辺の道を一人で歩いていく良夫。そこにあずさが『イケナイ恋』をサックスで演奏し始めた。良夫は振り返ると、「ありがとう」と口にする。あずさは演奏を続け、今度は自分がおじちゃんとの約束を実行することを心に誓った。「みんな繋がっていく、約束という絆で」と気づいたあずさだった。(エンドロールはあずさの演奏の途中から始まりました。)
次回は、「追っかけ少女」という物語です。次回予告では、眼鏡っ子姿を見せたり、クラス委員長と言われたりということで、これは学校を舞台にした物語で、優等生タイプの少女の物語といった所ですかね。(で、先生が悪役(敵役)のポジションになり、友情物語といったところでしょうか?)ただ、ブレザーの制服だったが、青葉台学園の制服ではなかったですね。(直ぐに青葉台学園の制服を着ないということは、銭形候補の1人として残っている可能性はあると言って良いでしょう...)また、『イケナイ恋』は次回予告ではしっかりと流れていましたが、本編では本人が謳うのかは疑問です。
この後の「BS-iドラマ倶楽部」からのお知らせのバックの風景は、いつも通りの「高速道路と東京タワーを中心としての夕景」でした。今回の物語では、変えても良かったと思うのだが、4月の「東京少女・山下リオ」のようには力が入れられないのが残念な所です...
今回の物語は、最近では失いつつあるものがいくつかが出てきたこともあって、ノスタルジックな思いを持ったのと、大事なことは何かと考えさせられる物語でもありました。こういう物語は「東京少女」では久しぶりで、「セピア編」に繋がる雰囲気がありました。→最近の「東京少女」の物語には、色々と不満を持っていた筆者ですが、佐々木監督はそういう所を分かっているようで、こういう雰囲気の物語と、「東京」に拘った一面のある物語を期待していたのだが、それをしっかりと見せてくれました。
岡本あずさの演技についてはまだまだだけど、初めてのドラマ出演ということでは今後の成長を期待できるところを見せてくれました。(将来性と今後の可能性を考えたら、7代目襲名もあり得るかと思ったところです。)
物語の方は笑いに走るのではなく、シリアス系の展開となったが、こういう作品があるからこそ、コメディ編もまた栄えることになります。今月の「東京少女・岡本あずさ」は期待できそうですね。
一応、こういうものを...
アルトサックスのしらべ (CD2枚付き) 必ず吹ける!上手に吹ける!憧れのスタンダード18曲
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ケータイ刑事銭形泪11話[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]
今週も、「名曲探偵アマデウス」がお休みのために、「泪ちゃん・裏ネタ編」にピンチヒッターを務めて貰います。尚、11/2のBS-2、11/4&8のBS-hiの再放送は事件ファイルNo.12のラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番~神の手を持つ男」の再放送、11/8の夜のBS-hi、11/9のBS-2は事件ファイルNo.13のドボルザーク「交響曲第9番「新世界から」」の再放送となっています。そして、11/15になって5週ぶりの新作となる事件ファイルNo.18・ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」(No.14のディープ内藤が再登場です。)が放送されます。
今回の「銭形泪[裏ネタ編]」からは1st.11話「花粉症にご用心! ~サラリーマン銀太郎殺人事件」に突入です。まずは、サブタイトルに含まれていて、今回の物語の元ネタとなっている「サラリーマン金太郎」について、そしてこの物語ではポイントになっている「方言」についてと「標準語」について記すことにします。(サブタイトルにある「花粉症」は、他のものとまとめて次回の予定です。)また、「方言」については「海・1st.12話」の「裏ネタ編」で一度記しているが、その時のものをベースにして、追記と一部修正を行っています。(「海・12話[裏ネタ編]」は「ここをクリック」してご覧下さい。)
尚、約2年7ヶ月前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「サラリーマン金太郎」:矢島金太郎を主人公にして、彼のサラリーマンとしての成長、活躍を描いた物語であり、1994年から連載が始まった本宮ひろ志による漫画である。TVドラマ化や映画化もされている。
主人公の矢島金太郎は、暴走族集団・八州連合の元ヘッドであり、明美という妻との間に竜太という息子がいる。しかし、明美は竜太を出産した時に死亡している。ある日、事故で漂流していたヤマト建設会長・大和守之助を彼が救った事がきっかけとなり、金太郎はヤマト建設に見習い社員として入社し、そこから彼の成長のドラマや、活躍するドラマが繰り広げられていく。(今回の物語のサラリーマン銀太郎が務めているのがトヤマ建設というのも、当然分かりますよね...)
映像作品としたら、1999年からTVドラマとしてスタートし、これまで4シリーズが高橋克典の主演で製作されている。(1999年、2000年、2002年、2004年。今回の物語のBS-iの本放送が2004/3/14であり、ちょうど第4シリーズが放送されていた。(最終回が2004/3/18でした。))また、1999年(TVの第1シリーズ終了後)には劇場版も製作された。(主演は高橋克典、三池崇史監督である。)
その後、2001年にはアニメ化された。また、2008年10月からは、これまでのTVドラマシリーズはTBSだったが、テレビ朝日で、永井大の主演で新シリーズが製作されている。→柴田太郎さんがテレ朝のドラマ「キミ犯人じゃないよね?」に移籍して出演したが、そんな感じのする放送局変更による新作と言う気がします。
「方言」:1つの言語において、語彙や発音に変形が見られる変化をしたもののことを言う。これは自然的に違った語彙やアクセントになった場合も、意図的に変えた場合(戦国時代に他国の隠密に話を聞かれても相手に理解されないようにするために言葉を変えた場合などがある。)に関係ない。また、言葉は常に変化するものであり、時代と共に、また地域ごとに変化していくのは当たり前である。
言葉の変化は地理的な境界や政治的境界に応じて独自の発達を遂げたことが原因であり、地域的に見ると、距離的に近い所の言葉の変化は小さく、遠くなるほど変化は大きくなるのが特徴である。
世界的には、更に植民地時代の影響も方言には影響している。例えば、かつての大英帝国の植民地であったインドで使われている英語と、イギリス本国の英語、さらにはアメリカ英語は細部に違いがあるが、これも「方言」と言うことが出来る。
方言は1つの言語の中における変形であり、全く意味不明になるというものではない。また、表記文字まで異なるというものではない。あくまでも1つの原語の中の下位区分である。
日本の方言は、大別すると、本土方言と琉球方言の2つに分けられ、前者は、東日本、西日本、九州の3つに更に分類することが出来る。
「標準語」:概念的に言うと、一国の規範となる原語であり、公用文や教育機関、放送、新聞などで使われる原語である。基本的には、ある地方の方言を元にして、人為的な多少の手直しが行われている。(音韻、文法、語彙などを一定の基準で選定したものである。)日本の標準語とされているものは、東京の中流階級が使う東京方言の山の手言葉に基づいて、多少の手が加えられたものである。(「東京弁」が標準語ではない。)
また、「標準語」という言葉に対して「共通語」という概念があるが、こちらは実際に誰もが理解することが出来る原語であり、実際に人々が標準的に使っている言葉のことである。よって、現在語られているものなので、時と共に変化していくものである。(「標準語」は作られたものであり、時折見直しが行われることがあるが、基本的には変化するものではない。→教科書に出ている言葉そのものと言ってもいいですね。)
歴史的には、一つの国家が成立した時に、その国内で方言や異なる原語を使う人たちの間でも十分なコミュニケーションが行えるように、政権が意図して作り出したものというのが殆どである。有名なのは、フランスの絶対王政時代の標準語政策が知られている。日本では、明治政府が行った教育制度で押し進められたものである。
サラリーマン金太郎 マネーウォーズ編 プロローグ (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 本宮 ひろ志
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/04/19
- メディア: コミック