「パコダテ人」 [映画(邦画)]
先日(2/12の深夜)、TV大阪がこれを放送したので、これについて記します。製作が2001年なので、Before「銭形愛」という作品になる。(よって、愛お姉ちゃまと記すより、あおいちゃんと記すのが良いでしょうね。)
コミカル・タッチのファンタジック・ラブ・ストーリーであるが、何と言っても尻尾の生えたあおいちゃんというのが可愛いですね。(ラブ・ストーリーということでは今一つですけど...)
放送枠は105分ということで、本編が82分という作品なので、ノーカット放送となると思っていたが、やはりそうなりました。しかし、CM占有率が約22%という数字は、いくら地上波の深夜枠と言っても高すぎますねぇ... で、なかなか始まらず、間のCMも、4回入ったが、全て3分半と長く、オンタイムではとても見てられないですね... これがBS-iやBS-JAPANだったら、90分枠で放送して、CM占有率が10%を割り込むこともあるでしょうし... →CMカットの編集をしてしまえば、全く関係ないですけど...
作品データを記しておくと、2001年の作品で、時間は82分、監督は前田哲、脚本は今井雅子、撮影は浜田毅、音楽は山本姫子である。そして出演は、宮崎あおい、大泉洋、萩原聖人、徳井優、松田美由紀、松田一沙、粟田麗、前原星良、木下ほうか、勝地涼、野村恵里、大森南朋、馬渕英里何、安田顕、田中要次、たちである。また、本作は第4回函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞準グランプリを受賞した作品である。
凾館に済むごく普通の女子高生・日野ひかる。ある朝目覚めると、尻尾が生えていた。ということで、生活が一変する。学校に行く途中に、凾館スクープの記者・早川が何気なく撮影した写真に尻尾が写っていたことから、早川には追いかけられるし、思いを寄せていたクラスメイトの隼人とは気まずくなってしまう。が、姉はこれまでと変わらないで接してくれて、作り物の尻尾を付けて一緒に町を歩き回ってくれる。が、その写真を早川が撮影したことで、更に追いかけ回されるようになる。
一方、ごく普通のサラリーマン・古田は保育園に通う一人娘と2人暮らしをしていたが、彼にも尻尾が生えていて、それをひたすら隠しながら生きていた。が、娘が保育園で口にしないかと気が気ではなかった。
そんな中、ひかるはテレビに出て、尻尾が生えていることを告白。カミングアウトして、自らを「パコダテ人」と呼び、一躍時の人となる。家族はパコダテ人グッズを作、それが大当たりするが、やがて、「パコダテ人はキタキツネ」という記事が煕子立てスクープに載り、更には寄生虫を持っていると噂されて、周囲から白い目で見られるようになってしまう。
更に、政府が動き、調査団を派遣してひかるを連行していこうとする。覚悟を決めて家を出たひかるは連行されていきそうになる。そんな所に古田が現れ、尻尾があることを告白、更に、シッポが生えた原因は長尾製薬の新製品ウルトラシップだったということを会社の人間が告白し、ひかるは連行されずに済んだ。
数日後、湿布で尻尾をはやした隼人と、凾館山でデートをしているひかるは幸せな気持ちになっていた...
コミカルに描かれていることで、たっぷりと楽しませてくれるが、ストーリーの方は結構荒い所があって、かなり強引な所もある。特に、ひかると隼人について、恋人関係になったいきさつはもっと描いて欲しいところであった。(ご都合主義という感じに受け取られる所である。)
尻尾をはやしたあおいちゃんがキュートで可愛いので、それを見るにはもってこいであるが、それだけの作品という所でした。
↓メイキングです。
ケータイ刑事銭形愛6話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]
本日、もう1本「銭形愛[裏ネタ編]」をUPすることにして、明日(15日)のBS-iの再放送までに6話の「裏ネタ編」を完結させてしまうことにします。
「銭形愛」の第6話「ステージママ・ダブルブッキング殺人事件」の「裏ネタ編」は今回で打ち止めとなります。で、今回は、愛ちゃんは知らなかった「オブラート」について、犯人が企んだ「後追い自殺」について、元彦は死んでいなくて仮死状態になっていたということで「仮死状態」について、そして「解剖」について記します。
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「オブラート」:澱粉などで作った薄い半透明の薄膜であり、水に簡単に解けるという性質を持っている。飲みにくい薬を包んで飲むのに使われる。(=薬用オブラート。)また、一部の菓子にも利用されることがある。
歴史は意外と古く、キリスト教の儀式で使用されていたウエハースに似たパンが原形とされている。そして、それに薬を包み、水に浸して柔らかくしてから服用する、という使われ方をしていた。(現在のような水溶性ではなく、硬質オブラートと呼ばれるものである。)日本に伝わったのは20世紀になってからで、1902年に三重県の小林政太郎医師が寒天とデンプンから柔軟オブラートを生成する方法を発明したのが最初である。(これは1910年の日英博覧会で金牌を受賞し、世界に広まることになる。)その後、これを改良して、柔軟剤が不要な製造法が生まれ、1922年には大量生産が可能になって、更に普及することになった。
現在では、薬用オブラートは円形となっていて、広く使われているが、菓子用オブラートは様々な形のもの(三角形、四角形、その他)があり、最近では何らかのフレーバーが付けられたものも出回っている。
尚、オブラート(「Oblate」)は元々はオランダ語であり、ドイツ語である。英語では「Wafer」と呼ばれる。
「後追い自殺」:「後追い」とは、先に行われた行為や企画を真似ることである。(「所詮、後追い企画でしかなく、つまらない」と言われるように、あまり良いイメージがない。)
「後追い自殺」は、先にある人が死亡したこと(自殺、病死、事故死などは問わない)を悲観して、それに続いて自殺することを言う。
恋人(配偶者を含む)が死亡した場合、相手を追って後追い自殺をするというのは、江戸時代までにはよく見られたことであり、時代劇でも頻繁に出てくる。
最近では、1986年に、当時の人気アイドル・岡田有希子が自殺をした際、彼女のファンという若い男の後追い自殺が相次いで、社会問題にもなったということがありました。
「仮死状態」:呼吸が停止して、脈拍が殆ど無い状態になり、一見した所では死と違わない状態に見えることを指して言う言葉である。(仮死状態はあくまでも生きている状態である。)英語では「Suspended Animation」と言う。
「死」と異なるのは、瞳孔反射はあるということである。よって、人工呼吸や心臓マッサージなどによって再び生活現象が見られるように回復させることが可能である。何もしないで放置していると、死に至る可能性が極めて高い。(何もしなくても回復する場合も、もちろんありますが...)
仮死状態に陥る原因は、麻酔や毒物による薬によって起こる場合もあるが、強烈なショックを受けた場合、溺れるなどで窒息した場合、極度の寒さ、極度の暑さ、飢餓状態が続いた場合、難産の場合などに見られる。
いずれにしても、仮死状態の人がいたら、人工呼吸や心臓マッサージを直ちに行う必要がある。(救急車を呼ぶのはいうまでも無いが、到着までの間、何もしないのではなく、人工呼吸などを行う必要がある。)
「解剖」:生体の一部、または全部に切開を行って、その構造や各組織の関連性などを観察、探求することを言う。(小学校の理科の授業で、カエルなどの解剖をやったことがあるでしょう。)
学問で行う「解剖学」と、死んだ日との死因を調べる「病理解剖」とがある。尚、人の死因を調べる場合、殺人事件などの被害者のように、犯罪性があると認められた死者に対しては、刑事訴訟法が適用されることになって、死因調査のために解剖が行われるが、この解剖を「司法解剖」と呼ぶ。また、事件性のない不審死の場合は、刑事訴訟法は適用されないが、死因の究明のために監察医が解剖を行う場合があるが、これは「行政解剖」と呼ぶ。
この物語で五代さんが口にした「解剖」というのは、事件性があると断定できない間であったが、「司法解剖」ということになる。
英語では、「解剖学」のことを「Anatomy」と言い、「解剖」「切開」のことを「Dissection」、「死体解剖」のことを「Autopsy」と言うように、区別されている。
↓参考まで
↓一応拾っておきます。
↓参考まで
図解入門 よくわかる解剖学の基本としくみ (メディカルサイエンスシリーズ)
- 作者: 坂井 建雄
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
必殺仕事人2009 #5 [ドラマ]
大仏建立に絡む悪事ということで、それなりのネタを出してきたが、内容の方はやはり2時間ドラマを1時間に縮めたということは相変わらずでした。人物描写が中途半端になっているというのが今回のシリーズの特徴であるが、これが被害者の「恨み」という部分を霞ませてしまい、悪人の方も「悪」というイメージが出てこないことになっている。で、形だけの依頼による殺しということになり、低レベルな内容(=今ひとつ、頼み人の「恨み」という部分が感じられない。)にしかならない。要するに、根本的に「必殺」のレベルに達していない亜流作品でしかない。→やはり「早見再生」で十分という低レベルの物語でした。
そもそも、依頼を受ける前の(エセ)仕事人が動きすぎであって、仕事がやりたくて仕方がないところに都合良く仕事になりそうなことがあったので、強引に仕事に持っていったという感じがするだけであり、どこが「仕事人」なんでしょうかねぇ?→やっぱりエセ、バッタモンの「仕事人」である。
殺される側の人間が出したお金が仕事料になるというのは、よくあることなので、もう少しシニカルに描いて欲しい所でした。(涼次の台詞だけじゃ、もったいない。松木屋が殺される所で、何か用意しておくべきである。)→「必殺シリーズ」を分かっていない監督&脚本ということで、こういう所にも本作が「エセ・仕事人」ということを感じさせている。
そんな中、小五郎が雑魚を相手に一気に斬り捨てたというのは良かったですね。主水がセコイ殺し技しか見せないので、キャラが被っている小五郎の唯一の見せ場となる道はこれしかないとはいうものの、主水との(キャラの)違いを出さなければ、邪魔な余計なキャラになってしまいますから...
が、こうとふくとのオチは、主水とせん、りつのパターンをなぞっているが、空回りしていてつまらないですが...
↓こういうものを1時間に押し込めようとしている物語ですなぁ...
ケータイ刑事銭形愛6話[裏ネタ編]PART 3 [ケータイ刑事]
「銭形愛」の第6話「ステージママ・ダブルブッキング殺人事件」の「裏ネタ編」の3回目となる今回は、劇中に登場した「ロミオとジュリエット」について、「オリヴィア・ハッセ」について、「芸能レポーター」について、そして元彦ちゃんがこれということで「マザコン」について記します。
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「ロミオとジュリエット」:ウィリアム・シェイクスピアによる戯曲であり、16世紀の終わりに描かれたものである。(日本では関ヶ原の合戦よりも少し前という時期である。)物語は悲劇であるが、シェイクスピアの四大悲劇(「ハムレット」「マクベス」「オセロ」「リア王」のような作品ではない。)
物語は14世紀のイタリアの都市・ヴェローナを舞台に、モンタギュー家とキャピュレット家の抗争で、モンタギュー家の一人息子・ロミオと、キャピュレット家の一人ムイ目・ジュリエットとの悲恋を描いたものである。
舞台劇として古くから上演されているが、ミュージカル、映画、バレエにもなっている。また、本作をモチーフにした作品は多々あって、「ウエストサイド物語」は余りにも有名である。
映画の方は数多くあるが、その中から有名なものをいくつか記しておく。まずは1936年のアメリカ映画で、ジョージ・キューカー監督、ロミオはレスリー・ハワード、ジュリエットはノーマ・シアラーが演じた作品がある。(この作品も高い評価を受けている作品である。)
1954年にはイギリスとソ連でそれぞれ映画化されていて、イギリス映画の方は、レナート・カステラーニ監督、ロミオはローレンス・ハーヴェイ、ジュリエットはスーザン・シェントルが演じている。一方、ソ連作品はレフ・アルンシュタムとレオニード・ラブロフスキーの共同監督で、ロミオは ユー・ジダーノフ 、ジュリエットはガリーナ・ウラノワが演じている。(「ロメオとジュリエット物語」というタイトルであるが、ソ連映画はちょっと珍しく、貴重な作品である。)
1964年にはイタリアとスペインの合作があり、1966年にはイギリスでテレビ作品として製作されている。またTV作品としては1978年にアメリカとイギリスの共同製作されたものもある。
最も有名なのは1968年のイギリスとイタリアの合作によるものである。フランコ・ゼフィレッリ監督で、史上最年少でジュリエットを演じたオリヴィア・ハッセが一躍スターになった作品である。尚、ロミオはレナード・ホワイティングが演じている。
比較的新しい所では1996年に「ロミオ&ジュリエット」のタイトルで映画化されていて、レオナルド・ディカプリオがロミオを、クレア・デインズがジュリエットを演じている。監督はバズ・ラーマンである。(これは結構ボロクソに言われている作品でもあって...)
余りにも有名な作品であり、数多くの作品があるので、誰でも一度はいずれかの「ロミオとジュリエット」を見ていることでしょうね。(逆に、見ていないと恥でもある名作である。)
「オリヴィア・ハッセ」:1951年、アルゼンチン生まれの女優である。(国籍はイギリス。)15歳の時に出演したフランコ・ゼフィレッリ監督の「ロミオとジュリエット」で、史上最年少のジュリエットを演じ、一躍世界的なスターとなるも、その後は出演作にはあまり恵まれていない。映画よりもテレビ作品への出演が中心で活動を続けている。
また、1980年に、布施明と再婚したということで、日本でも知名度は高い。(1989年に離婚、1991年に三度目の結婚をデヴィッド・アイズレーとして、現在に至っている。)
「ロミオとジュリエット」以外の出演映画は少ないが、その中でも1980年の日本映画「復活の日」はケータイ刑事ファンであれば誰でも知っているでしょう。(「M1」に出てきます。高村さんを演じた草刈正雄と共演している。)その他の出演映画は「失われた地平線」(1973年)、「暗闇にベルが鳴る」(1974年)、「ナイル殺人事件」(1978年)、「聖戦」(1990年)、「マザー・テレサ」(2003年)がある。
「芸能レポーター」:芸能人に関した取材を専門とする記者である。まあ、俗に言うパパラッチと変わらないものであって、世の中にある必要悪の代名詞の一つとして語られることがある。(まあ、堂でも良いような存在である。)
「マザコン」:マザー・コンプレックス(Mother Complex)の略である。母親に対して過度の愛着や執着を抱くことである。また、いつまでも母親の影響下にいる(母親離れできない)若い男や、母親のような女を思慕したりする傾向のことを指して言う。(が、厳密な定義はされておらず、曖昧な部分もあるのが実情である。)
というのは、「マザコン」は心理学・精神分析の世界ではこのような言葉は存在しておらず、詳しく研究されていない。一応、「母親固着(Mother Fixation)」という言葉で語られることがあるが、厳密に一致している訳ではない。フロイトやユングの研究も、この範囲のものである。
尚、「Mother Complex」というのは和製英語である。
↓一度は接しましょう!
↓O・ハッセ出演作