「LE GRAND JEU」 [映画(洋画)]
表題の作品は1933年のフランス映画「外人部隊」である。尚、本作は1953年にリメイクされている。(同じタイトルである。)古典的名作として知られる作品である。
作品データを記しておくと、時間は120分、白黒作品である。監督はジャック・フェデー、脚本はジャック・フェデーとシャルル・スパークの2人、撮影はハリー・ストラドリング、音楽はハンス・アイスラーである。そして出演は、マリー・ベル、ピエール・リシャール・ウィルム、フランソワーズ・ロゼー、ジョルジュ・ピトエフ、シャルル・ヴァネル、カミーユ・ベール、たちである。
愛人のフロレンスのために会社の金にまで手を付けたピエール・マルテル。が、彼女にも捨てられ、訴訟されそうになるが、伯父が金の問題を引き受けてくれたことで何とか凌ぐが、外国に亡命せざるを得なくなる。で、自暴自棄となり、モロッコの外人部隊に入る。が、部隊での生活は酷いものであり、フロレンスのことが忘れられないピエールは酒に溺れていく。そんな中、彼はフロレンスにそっくりな女・イルマと出会う。そして彼女と一夜の契りを結んだピエールは、イルマから真実の恋を捧げられる。で、ピエールはイルマに夢中になり、金を借りると、イルマを酒場から引き取り、クレマンの宿屋に下働きとして住み込ませる。で、2人の恋は進んで行くが、ピエールは時に、イルマがフローランスではないかという妄念が頭に浮かんでいた。やがて、伯父が死んで遺産が入ったという知らせがピエールに届き、契約期間が過ぎたピエールは、イルマと共にフランスに戻ることにした。が、フランスに旅立つ前日、ピエールは港でフロレンスと再会し、彼女への思いが蘇る。そして話をして共に逃げることを口にするが、相手にされなかった。で、ピエールはイルマと暮らす気も失せ、イルマに内緒で再び外人部隊に入り、イルマに金を渡して後から行く、と言っている間をフランスに旅立たせ、自らは軍隊に入っていった。
物語としたら面白いのだが、主人公の考え、生き方に今ひとつ共感できないため、今ひとつという印象を受けてしまう。そこまで未練たらしく昔の女を思うもの何ですかね??? が、イルマと一緒に暮らすことが出来ないと思った後の行動は、なかなかいい感じでした。(この当は「名作」と言われているだけのことを感じさせる演出もありました。)
世間で高く評価されているものの、それが今ひとつ分からないのだが、決して悪くはない作品である。(筆者としたら、普通の作品というところであり、「外人部隊」ということでは「モロッコ」の方がよい作品だと思いますけど...)
尚、1953年のリメイク作品のデータを記しておくと、時間は114分、カラー作品である。監督はロバート・シオドマク、脚本はジャック・フェーデとシャルル・スパークの2人(オリジナルと同じ)、脚色はシャルル・スパーク、撮影はミシェル・ケルベ、音楽はモーリス・ティリエとジョルジュ・ヴァン・パリスの2人、出演は、ジャン・クロード・パスカル、ジーナ・ロロブリジーダ、レイモン・ペルグラン、アルレッティ、ペーター・ヴァン・アイク、たちである。
必殺仕事人2009 #7 [ドラマ]
今回は殆ど生かされていないキャラがいて、つまらない物語でした。(よくもまあ)、こんなにも無駄な物語を書くことが出来ると関心してしまいます。で、そのあおりで、涼次と藤戸との関係を上手く描くことが出来ず、結局は都合良く仕事にしてしまっただけというだけ。
相場を操って藤戸を食い物にするということも、藤戸の無念さが今ひとつ描くことが出来ないで終わってしまったため、ここも「恨み」ということが伝わりにくく、ダメですね...
そんな中、今回は源太の順ちゃん化が進み、火薬を使っていたが、そういう方ばかりは過去作品を思わせる所を次々と出していくということで、娯楽性ばかりを押し進めていくのは何とかならないんですかね...
物語が密度のあるものになればいいのだが、余りにもお粗末な脚本では、方向性が間違っているとしか言いようがない。遊びを入れるのは良いが、それは物語がしっかりしているのが前提である。今の内容では、柱がぶれていて何もないに等しいだけに、ますます殺しのシーンのエンタテイメント性だけが進んで行くとなると、ただの殺しショーというだけになってしまうだけ。本当に後に何も残らない駄作である。
主水の「旋風編」化は相変わらずだが、他のキャラも悪評が高い作品の特徴をドンドン吸収していくのは、いい加減にして貰いたいところである。
いずれにしろ、余りにも酷くて「必殺シリーズ」としては認めて貰えない「必殺始末人」よりも酷い内容というのは変わらないし、今回も当然のように、リアルタイムで見るのは時間の無駄で、早見再生で時間を短縮して見るだけで十分な物語でした。(「昔の名前で出ています」状態で、昔の名前だけが一人歩きしているようだし、ボチボチ見るのも止めようかなぁ...)
それにしても、ここまでの物語で仕事人に始末されるのは全て男キャラばかりであるが、7話にもなると、これも不自然に思えるようになってくる。(悪事の裏には女がもっと絡んでいるものだし...)が、今の本作脚本陣だったら、悪の後ろで女が糸を引いているというような物語を書こうとしても、キャラを活かせずずにズタボロになってしまうだけというのは言うまでもないでしょうし...
↓こういう路線よりも
↓こういう路線の物語は出来ないものなのか...(期待する方が間違っているような気がするけど...)
ケータイ刑事銭形愛8話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]
4回目となる「銭形愛・第8話」の「第49号容疑者 銭形愛」についての「裏ネタ編」は、この物語の犯人像として愛ちゃんが推理した「愉快犯」について、そして「犯罪心理学」について、愛ちゃんがこれをやろうとした(偽装でしたけど)「飛び降り自殺」について、そしてその際に使用された「マネキン人形」について記します。(「海・37話(3rd.11話)」の裏ネタ編で「マネキン」ということで記しているが、それをベースに加筆しました。)
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「愉快犯」:世間を騒がせて、その事件の報道などを見て楽しむ犯罪のこと、若しくはその犯人のことをいう。英語では「Criminal fpr Pleasure」という。
この犯罪の実例としては、1984年から1985年に掛けて発生した「グリコ・森永事件」(警察庁広域重要指定114号事件)が語られる。「かい人21面相」を名乗り、世間を騒がせた事件である。2000年にこの事件の全てに付いて公訴時効が成立、また、2005年には民法の損害賠償権も時効を迎え、刑事、民事の両方とも時効が成立した。結局、「かい人21面相」の正体は分からなかった。
「犯罪心理学」:心理学の一分野であり、犯罪、及び犯罪者について研究する学問である。犯行の心理、犯罪者の性格、パーソナリティなどを研究し、犯罪捜査、犯罪予防に役立てたり、犯罪者の更生に寄与することを目的としたものである。
この中で、犯罪捜査に繋がっているものが「プロファイリング」と呼ばれるものがある。これは、犯行の手口、性質、特徴などを行動科学的に解析して、そこから犯人の特徴を推論し、捜査に役立てていくものである。但し、この手法によって捜査を進めていくと、実際の犯人像から外れた所に捜査が進んで行ってしまう場合もあり得る。あくまでも、捜査を絞っていく上での一手法である。
「飛び降り自殺」:高所から飛び降りることで自殺を行うこと、またはその方法のことである。単に「飛び降り」という場合もある。
自殺の方法としたら、特に用意する道具も不要であり、重力に従って行うことができるため、自殺の中では多いものである。特に都市部では割合が高い。(全体ではトップではない。)適当な高さがあればいいということで、ビルやマンションなどの高層建築物が選ばれ、そこから飛び降りるというのが多い。また、吊り橋や海岸の絶壁なども選ばれることが多い。(都市部では高層建築物から、田舎では海岸の絶壁などが多くなる。)→「自殺の名所」として知られている場所も多く、それらの大半は飛び降り自殺の多発場所である。
物理の法則から分かるように、より高い所から飛び降りると、降下速度が速くなるため、事件に激突する速度が速くなり、死亡率は高くなる。
飛び降り自殺をする場合、(都市部で)よくあるのが「巻き込まれ事故」である。これは、飛び降りた人が、たまたまその場に居合わせた人を直撃するというものである。(時には、飛び降りた人は生存し、直撃を受けた人が死亡するということもある。)
自殺を推奨するつもりは全くないが、飛び降り自殺をしようという人は、最低でも他の人を巻き込まないようにしてもらいたいところである。(→巻き込まれて死亡した遺族に損害賠償を求められることもあり、実際に支払い命令が出た判例もある。)が、飛び降り自殺をしようというひとは、そういう所まで考えるような余裕は全く無いのでしょうけど... →飛び降り自殺は、事後処理が大変になり、多大な迷惑を大勢の人に掛けてしまうので、道具は不要で簡単に自殺をすることができると言っても、他人に迷惑の掛からない他の方法で自殺をしてください。
「マネキン人形」:略して「マネキン」と言われることが多いが、衣装を着せて飾る陳列様の等身大の人形の正しい言い方である。(「マネキン」には、ファッション・モデル、衣服の販売に従事する人、という意味もある。特に「マヌカン」と呼ばれたら、マネキン人形ではなくて人間のことを指している。)
マネキン人形の歴史は古く、最古のものは古代エジプト王の墓に埋葬された木製人形とされている。(3000年以上の歴史があることになる。)が、衣装を着せたものとしては、14世紀のパリで、宣伝用としてミニチュア版の衣装を着せたものとなる。15世紀には蝋人形が等身大のマネキンとして使われる用になる。が、広く使われる用になったのは、1925年のパリ万博からである。
日本では19世紀末に「生人形(いきにんぎょう)」と呼ばれる木くずで作られたものが最初とされている。1928年には和紙を糊で固めたファイバー製のマネキンが登場して普及することになった。第二次大戦中は原料が入手出来ないということで、石膏で作られたマネキン人形が登場した。戦後になるとFRP製のマネキン人形が登場し、量産しやすいこと、更に軽量で丈夫と言うことから世界的に広がり、現在のマネキン人形はほぼFRP製である。
1987年のアメリカ映画「マネキン」、その続編である1991年の「マネキン2」、更には「恋する日曜日・3rd.」の第3話「マネキンの恋」などのようにマネキン人形が人間の姿になって行動するという物語がいくつかあるが、擬人化されることも多いアイテムである。また「オー!マイキー」という1話が約3分の短編ドラマは、登場するのは全てマネキン人形である。
犯罪者プロファイリング入門―行動科学と情報分析からの多様なアプローチ
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犯罪者プロファイリング―犯罪を科学する警察の情報分析技術 (角川oneテーマ21)
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犯罪心理学―犯罪の原因をどこに求めるのか (心理学の世界 専門編)
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- メディア: 単行本
↓「マネキン」関係と言うことで