SSブログ

LUTHER VANDROSS『NEVER TOO MUCH』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表された彼のソロ・デビュー・アルバムである。当時の流行りのサウンドをベースにしたものであり、現在では時代を感じることになるが、'80'sサウンドの一つの時代を築いたブラック・コンテンポラリー・ミュージックをリードすることになるアルバムでもある。本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位19位を記録し、1982年の年間アルバム・チャートでも56位にランクインしている。(ただ、本アルバムの影響を受けたアーティストは数多いが、チャート成績は思ったほど伸びていない結果であった。)

収録曲は以下の全7曲である。『Never Too Much』『Sugar And Spice (I Found Me A Girl)』『Don't You Know That?』『I've Been Working』『She's A Super Lady』『You Stopped Loving Me』『House Is Not A Home』。

この中からシングル・カットされたのは3曲であるが、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Never Too Much』がBillboardのシングル・チャートで最高位33位を記録するヒットになっている。(年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)また、『Don't You Know That?』と『Sugar And Spice (I Found Me A Girl)』もシングル・カットされているが、特に大きなヒットとはならず、シングル・チャートにはランクインしていない。

本アルバムからのお薦め曲は、彼の代表曲の一つでもある『Never Too Much』は外せない。それ以外ではシングル・カットされている『Sugar And Spice (I Found Me A Girl)』と『You Stopped Loving Me』『House Is Not A Home』をピックアップしておくことにする。

ブラック・ミュージックは'70'sのソウルを中心としたものから、ブラコンへと変わっていくが、これには'70's終盤のディスコ・サウンドの大流行も影響しているのだが、彼のサウンドにはその歴史を垣間見ることが出来る。ソロ・デビュー・アルバムとなった本アルバムはリリースこそ'81年であるが、'70'sのテイストと'80'sの味がミックスしているということで、ブラック・ミュージックの流れを知ることも出来るものである。また、彼の影響を受けたアーティストたちも多いということから、'80'sだけでなく'90'sのブラック・ミュージックを聴くのであれば、押さえておきたいアルバムの一つである。

 

Never Too Much

Never Too Much

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

「THE ICE STORM」 [映画(洋画)]

表題の作品は1997年の映画「アイス・ストーム」である。ニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件に揺れていた当時、ある中流家庭の不安を描いたヒューマン・ドラマである。派手さは無いが、芸達者な顔ぶれでじっくりと描いた作品である。

作品データを記しておくと、時間は113分、原作はリック・ムーディ、監督はアン・リー、脚本はジェームズ・シェイマス、撮影はフレデリック・エルムズ、衣裳はキャロル・オーディッツ、音楽はマイケル・ダナである。そして出演は、ケヴィン・クライン、シガーニー・ウィーバー、ジョーン・アレン、ジェイミー・シェリダン、クリスティナ・リッチー、イライジャ・ウッド、アダム・ハン・バード、トビー・マグワイア、ケイティ・ホームズ、ヘンリー・ツェーニー、アリソン・ジャネイ、たちである。また本作は、カンヌ映画祭で脚本賞を受賞している。

時は1973年11月、ウォーターゲート事件により全米は揺れていた。ニューヨーク近郊のコネチカット州の中流家庭が多く住む住宅地にベン・フッドと妻・エレナ、ジム・カーヴァーと妻・ジェイニーが隣同士に住んでいた。が、ベンとジェイニーは不倫関係になっていて、疑心暗鬼のエレナは万引きをしたりして、精神的におかしくなっていた。また、フッド家の長男・ポールは寄宿舎に入っていて、家には殆ど帰らず、妹・ウェンディはわざと突っ張っていて、カーヴァー家のマイキーやサンディを誘惑していた。そんな中、ベンはジェイニーに愛想をつかされ、カーヴァー家でマイキーと抱き合っていたウェンディを見つける。家に連れ帰ってくるが、エレナに浮気の証拠を掴まれ、フッド家は氷の嵐の夜となる。が、その夜は悲劇の夜となる...

一見した所は幸せそうに見える2つの家族であるが、実は心はバラバラになっていて、家族としては崩壊していて、それぞれが不安な気持ちを持っている。そんな家族に訪れる悲劇を功みな映像で描いた本作は、当時は既に2年連続アカデミー賞で外国語映画賞にノミネートされる作品を生み出していて、後に「グリーン・デスティニー」「ブロークバック・マウンテン」でアカデミー賞を獲得することになるアン・リー監督の片鱗が見られる作品でもある。(が、その割りに本作に対する評価は高くないのが不思議なところでもある。)が、アン・リー監督作品としては見ておきたい1本である。

 

 

アイス・ストーム [DVD]

アイス・ストーム [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
  • メディア: DVD

↓原作はこちら

アイス・ストーム (新潮文庫)

アイス・ストーム (新潮文庫)

  • 作者: リック・ムーディ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: 文庫


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

ケータイ刑事銭形愛17話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]

銭形愛」第17話の「相手が必ず死ぬ女 ~お見合い殺人事件」についての「裏ネタ編」も5回目となるが、この物語については今回で打ち止めです。今回は事件の被害者に認められなかった「擦り傷」についてと「打撲」について、そしてこの事件のトリックに使われた「カーブ」についてと「遠心力」について記します。

尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

擦り傷」:擦りむいて受傷する肌に出来る傷のことであり、医学の世界では「擦過傷」という。転んで受傷することが多い傷である。

傷の深さについては様々であるが、比較的浅いものが多く、その場合は水でよく洗い、それから消毒液を使って消毒して傷が化膿することを予防するのが治療法である。兎に角、異物を傷口から流してしまうことが大事である。その後は軟膏を塗って、ガーゼをあてて包帯を巻く。

かつては、「擦り傷だったらツバをつけて、かさぶたを作ってしまえばよい」と言われていたが、この処置だと、傷跡が残りやすいということが分かり、現在では、軟膏を塗ってある程度の湿度を保った方が、傷の完治も早く、傷跡も残りにくいということで、改められている。(おじいちゃん、おばあちゃんの知恵と言われて伝えられていることも、科学の進歩により否定されていくということの一例でもある。→これは科学の進歩でそれ以上良い方法が分かった、と言った方が良いでしょう。)

尚、英語では「擦り傷」のことを「Scratch」と言うが、クジでスクラッチ印刷されているものを「スクラッチ(スクラッチクジ)」と言うが、引っ掻く、擦るということでは同じ様態である。

打撲」:何かによって体を打ち付けることをいう。尚、これによって出来る傷は「打撲傷」と言う。(英語では「Bruise」、ドイツ語では「Prellung」、フランス語では「Contusion」、イタリア語では「Contusione」、スペイン語では「Contusion」と言う。)

やはり、転倒した場合に受傷する場合が多いが、何かにぶつかって、という場合にもこれとなる。擦り傷が出来る場合と違い、傷が無くてもアザが出来る場合があり、その場合は内臓が損傷していたり、骨折、脱臼となっている可能性もあって、見た目が何もないから安心という訳ではない。

対処法は、傷がない場合(出血していない場合も含む)は、まずは受傷部位を動かさないようにしてから冷やすことであり、濡れタオル、コールドスプレー、湿布などが有効である。一方、出血が認められる場合は、まずは止血することで、止血を行い医師に診て貰うことである。

尚、頭に打撲傷を受けた場合は、頭を動かさないようにして、頭を高くして寝かせることである。

ところで、素人療法は後々まで尾を引く場合があるので、一時的な応急処置は知識として頭に入れておき、一刻も早く医師の診察を受けるようにしましょう。

カーブ」:英語では「Curve」。この言葉には「曲線」「曲がること」「野球の変化球の球種の一つ」という意味もあるが、この物語に登場する「カーブ」は、道路の形状が曲がっていることを指す。(所謂「曲線道路」のことである。鉄道では「曲線軌道」となるが、同様に「カーブ」と言う。)

道路や鉄道は、局所的には直線というのが一般的であるが、直線だけでは構成することが出来ず、必ず曲線部分が存在するため、カーブの数はいくらでもある。また、二次元平面上であればよいが、道路や鉄道は三次元空間に存在するものであるため、上から見た時の左右に曲がるだけではなく、上下方向に曲がる場合も当然のことながら存在する。が、上下方向の曲線構造の場合は「カーブ」とは言わずに「勾配」と呼び、「カーブ」とは区別される。(左右方向には曲がりながら、上下方向にも曲がっているという「カーブ」も当然ながら存在する。が、この場合は「カーブ」と呼ばれるのが一般的である。)

カーブは「曲率」と「曲線半径」と呼ばれる数字で表されるが、この2つの関係は逆数の関係にある。曲率で示した場合は数値が大きいほど、曲率半径で示した場合は数値が小さいほど、そのカーブの曲がっている大きさ(湾曲)は大きくなり、「大きなカーブ」と呼ばれる。

尚、カーブでは(後述する)「遠心力」が働くため、いきなり突入するのではなく、「緩和曲線」と呼ばれる次第に曲線半径が小さくなっていく部分(緩やかなカーブから大きなカーブになっていく部分)が設けられるのが普通である。(上下方向の場合、すなわち勾配が変化する場合も同様であり、この場合は「縦断曲線」と呼ばれるものが用いられる。)

遠心力」:円運動(回転運動)をしている物体を、それと一緒に円運動する観測者から見ると、物体に働く向心力と逆向きで同じ大きさの力が働くように見えるが、その仮想的な力のことを言う。「mrω^2」として表される。(mは物体の質量、rは回転軸からの距離、ωは角速度である。)

円運動をしている物体から見ると、回転中心から外向きに働く力である。円の中心に向く力である向心力と大きさが同じだとそのままの回転半径で回転運動をするが、円の中心に向かって移動する場合は「向心力>遠心力」、逆に円の外側に向かって移動するとはき「向心力<遠心力」となる。

英語では「Centrifugal force」と言う。物理学の運動についてを学べば、直ぐに出てくるものであるので、詳しくは「物理」を復習しましょう!→ちゃんは物理が苦手なので、詳しく記すと「チンプンカンプンだ」と怒って銭形ストラップを飛ばしてくるかもしれないので、簡単にしておきます...

 

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓参考まで

救急処置「なぜ・なに」事典 (外傷編1)

救急処置「なぜ・なに」事典 (外傷編1)

  • 作者: 大谷 尚子
  • 出版社/メーカー: 東山書房
  • 発売日: 2005/03/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

救急処置「なぜ・なに」事典 外傷編 3 (「なぜ・なに」事典シリーズ No. 5)

救急処置「なぜ・なに」事典 外傷編 3 (「なぜ・なに」事典シリーズ No. 5)

  • 作者: 大谷 尚子
  • 出版社/メーカー: 東山書房
  • 発売日: 2007/03/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

子どもの健康と応急処置

子どもの健康と応急処置

  • 作者: 川原 裕子
  • 出版社/メーカー: 新風舎
  • 発売日: 2007/11/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

↓一応参考まで

曲面論講義―平均曲率一定曲面入門

  • 作者: 剱持 勝衛
  • 出版社/メーカー: 培風館
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本

初等数学基礎知識による円曲線・緩和曲線応用測量の実務―準公式と例題

  • 作者: 田村 方辰
  • 出版社/メーカー: 理工図書
  • 発売日: 1998/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

カーブ推進工法の設計と施工―ユニット式長距離曲線施工

  • 作者: 南野 輝久
  • 出版社/メーカー: 森北出版
  • 発売日: 1984/01
  • メディア: -

理科〈物理〉力学 (2) (河合塾SERIES―こだわって!国公立二次分野別問題集)

理科〈物理〉力学 (2) (河合塾SERIES―こだわって!国公立二次分野別問題集)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河合出版
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 単行本

力と運動 (物理科学のコンセプト)

力と運動 (物理科学のコンセプト)

  • 作者: Paul G. Hewitt
  • 出版社/メーカー: 共立出版
  • 発売日: 1997/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

面白いほどよくわかる物理―地球物理、光と音、力と運動法則など物理学の基本を解説! (学校で教えない教科書)

面白いほどよくわかる物理―地球物理、光と音、力と運動法則など物理学の基本を解説! (学校で教えない教科書)

  • 作者: 長沢 光晴
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。