「INSIGNIFICANCE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1985年のイギリス映画「マリリンとアインシュタイン」である。1954年、ニューヨークのあるホテルの一室を舞台にした、'50'sを代表する著名人が集まったドラマである。邦題は登場人物の2人の名前としているが、原題(「無意味」)という方が、本作の内容を象徴していて、不条理さが伝わるだけに、邦題に一工夫欲しいところである。('70's前半までの邦題は良かったが、'80's中盤になると、邦題は酷いものが多くなっただけに...)
作品データを記しておくと、時間は109分、監督はニコラス・ローグ、脚本はテリー・ジョンソン、撮影はピーター・ハナン、音楽はスタンリー・マイヤーズである。そして出演は、テレサ・ラッセル、ゲイリー・ビューシイ、トニー・カーティス、レイ・チャールソン、マイケル・エミル、ウィル・サンプソン、たちである。
1954年のニューヨーク。国民的な人気を得ている女優は映画の撮影の真っ直中だった。ある日、撮影が終わってホテルに戻った彼女は、18階に滞在する天才教授の部屋を訪ねる。彼は反共産主義思想の公聴会での弁護協力を求められていた。また、女優の夫で国民的な人気を得ていた元野球選手は妻を尾行していて、教授の部屋にやってくる。また、翌朝には教授に弁護協力を依頼していた上院議員が訪れてきた...
物語の中では、役名としては語られていない(女優、野球選手、教授、上院議員というだけである。)が、説明の必要もなく、それぞれマリリン・モンロー、ジョー・ディマジオ、アインシュタイン、ジョセフ・マッカーシーをイメージしているのは誰でも分かる所である。様々な話題の議論が繰り広げられていくが、その結末がとんでもないことになっていて、本作のタイトル(但し、原題の方)を上手く表現している。
本作はイギリス映画であるが、アメリカ映画にはない作であるのは言うまでも無いが、視覚的な工夫をはじめ、単なるそっくりさんを登場させたドラマではない面白みがある作品である。ただ、派手な演出を期待するような作品ではないので、大作志向の方は見ない方がよいでしょうね...
↓ビデオですが...
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- メディア: VHS
↓リージョンコード「1」の輸入版DVD
↓輸入版のビデオ
野球狂の詩#1 [アニメ]
3月に、1日5本ずつで5日間(毎週日曜日)で全25話を放送したTwellVが、今度は週一にしての放送としてスタートさせました。(またまたアニメ「野球狂の詩」の放送が始まった。)3月の放送時は、前半の水原勇気編(11話まで)だと、一気にストーリーが進むのは良いのだが、一度に見るというのは辛く、見ていない物語が一気に溜まってしまうことになったのが辛かった(実際に、全話見終わったのはGW中で、5月に入ってからでしたし...)のだが、週一の放送だと、溜まってしまうということが無く、とても見やすいですね。(12話以降の1話完結物語の方は、1本ずつ消化していくのは、例え溜まっていても楽でしたけど...)→本作は30分枠ではなくて1時間枠(54分枠、本編は46分)のアニメ作品なので、5本というと4時間弱ということになり、全部では19時間強ということになる。30分枠アニメならば48本とほぼ同じ時間である。
まあ、3ヶ月から全話を見ているとはいうものの、今回のような見やすい形での放送となると、つい見てしまいます。(他に見たいと思える番組が無いというのも理由の一つですけど...)また、勇気編のEDに流れる「勇気のテーマ」という曲が出色の出来であるのもいいですね。(スキャットのOP曲も良いですが、EDは別格です。)
今回のような放送だと、3月の放送の時に気になったこと(1話のみ勇気や鉄五郎の声が違う)ということが気にならなくなるので、この点に関してはよいのだが、勇気編が3ヶ月近くかかることになるというのが欠点となるが、物事には何でもそうだが、長所と短所があるものですからね。(が、1977年の本放送では、最初は特番、6話までは月1だったので、勇気編の完結まで1年近くかかっているのですけど...)
ちなみに、第1話の勇気は、実写版と同じ木之内みどり(2話以降は信沢三恵子)、鉄五郎はTVシリーズの2代目水戸黄門の西村晃(鉄五郎は2&3話は北山年夫で4話以降は納谷悟朗に変わる。)です。
ふと思ったのは、最近はリメイク・ブームでもあることから、本作についてのリメイクはないのですかね?(現実に、独立リーグとはいえ、男子に混ざってプレーする初の女性プロ野球選手が誕生した今ならば、タイミングも悪くないと思いますけどね...(逆に、タイミングが悪いという考えもある。))水原勇気はサウスポーであることから、実写作品とする場合はキャスティングが難しいかも知れないが、今ならば現在高3の夏帆ポンがいるだけに...(ちなみに、ナックル姫は右投げなので、水原勇気という訳にはいきません。)
↓全話DVD化されています。
↓木之内みどり主演の実写版
↓原作
野球狂の詩 水原勇気編 1 新装版 (講談社漫画文庫 み 1-47)
- 作者: 水島 新司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
野球狂の詩 水原勇気編 2 新装版 (講談社漫画文庫 み 1-48)
- 作者: 水島 新司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/03/12
- メディア: 文庫
野球狂の詩 水原勇気編 3 新装版 (講談社漫画文庫 み 1-49)
- 作者: 水島 新司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 文庫
- アーティスト: TVサントラ,堀江美都子,水木一郎,水島新司,橋本淳,渡辺宙明,京建輔,萩田光雄,吉岡治
- 出版社/メーカー: Columbia Music Entertainment,inc.( C)(M)
- 発売日: 2008/02/06
- メディア: CD
〈ANIMEX 1200シリーズ〉(12) オリジナル・サウンドトラック 野球狂の詩
- アーティスト: 熊谷弘,コロムビア・オーケストラ
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2003/09/25
- メディア: CD
ケータイ刑事銭形愛20話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]
4回目となる「銭形愛」第20話の「聴くと必ず死ぬレコード ~呪いの賛美歌殺人事件」についての「裏ネタ編」は、この物語でミスリードを担うことになったキャラの松井米子に関する事柄から、「家政婦」について、「ママさんコーラス」について、「盗癖」についてと、「万年筆」について記します。
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「家政婦」:家庭に於いて、家政を担当、または家事の補助や手伝いをする職業のこと、またはその業務を行う人のことをいう。一般的には女性である。英語では「Help」「Home Help」「Housekeeper」などと言う。
仕事の中身は、炊事、洗濯、家屋の掃除などであり、炊事に関係する食材の買い物を除いては家の中の業務に限定されるのが一般的である。
歴史は、比較的新しく、明治以降、都市部の中流家庭が増加したことと、女中の減少により、火事を行う仕事に対する需要が増え、子育てを終えた中年の主婦が派出婦という形で、個別に契約をして仕事に当たるということが増えてきた。子育ての経験があることから、家事には慣れているということで、広がっていくことになる。また、第二次大戦によって夫が死別した未亡人が、生活のために仕事を行う場として注目され、斡旋業者の登場と共に浸透していくことになった。
尚、家政を行う仕事としては、かつては女中と呼ばれる住み込みで働く仕事があるが、家政婦は住み込みではなくて通いというのが基本であるという違いがある。
「ママさんコーラス」:「コーラス」とは多人数によって歌を歌う演奏形式である。特に何人必要というような制限は無く、2人の場合もあれば数人、更には数十人など、様々である。また、声部が分かれていて、それぞれの声部を担当する複数人が一緒に歌うというのが一般的である。ベートーベンの『交響曲第9番(合唱つき)』は、日本では年末の名物となっている。
「ママさん」というのは、一般的に主婦のことである。「ママさんバレー」というのが広く知られているが、これはアマチュアのバレーボール・クラブの通称である。(主婦が中心であるが、未婚の女性であっても問題はない。)
「ママさんコーラス」とは、「ママさんバレー」と構成は基本的に同じであって、合唱を行うクラブである。メンバーは主婦が中心であるが、未婚であっても全く問題はない。
「盗癖」:衝動的に盗みをするという癖のことを言う。「窃盗症」と言うこともある。また、英語では「Kleptomania」と言う。
盗みによって経済的な利益を得ようと考えて行うのではなく、衝動的に盗みを行ってしまう病的な症状であって、頭では窃盗は悪いことと理解していても、反復的に繰り返してしまう症状である。そのため、精神疾患の一症状とされている。また、盗みを行う際に緊張感を味わうことが目的である場合もあって、その場合は、盗んだ物は廃棄したり、時には現場に返すというようなことがある。そのため「窃盗のための窃盗」と呼ばれることもある。
「窃盗行為」を常習的に繰り返すが、窃盗によって利益を得たことに味を占めて窃盗を繰り返す窃盗常習犯とは違っているのは、利益を得ることが頭に無いということである。が、犯罪行為という観点では、利益をえることに味を占めた窃盗常習犯と同じ行為を繰り返していることになる。(但し、時には盗品が戻って来ることもあるため、窃盗常習犯による窃盗行為よりは軽く見られている。)
「万年筆」:英語では「Fountain Pen」という。インクを使う筆記用具であり、ペン軸の内部にインクを蓄えたタンクを保持していて、そこからペン先まで自動的にインクが供給されるように構成されている。(インクの供給は、毛細管現象を利用しているものが一般的である。)
歴史は18世紀初頭に遡り、1809年にイギリスのフレデリック・バーソロミュー・フォルシュが、ペン軸にインクを蓄えたペンを発明したが、これが最初である。(それまでは、ペン先をインク瓶に付けて、小まめにインクの補充を行う必要があった。)インクが自動的に供給されることが、出水から水が湧き出るのと同じように見えたことから「Fountain Pen」の名前が付いた。しかし、当時の万年筆は、インクもれが頻発したことから、広く普及することはなかった。
1884年にアメリカのルイス・エドソン・ウォーターマンが毛細管現象を利用したペン芯を発明すると、インク漏れが大きく減り、広く普及することになった。
現在は、インクタンクがカートリッジ式になっていて、インクが無くなるとカートリッジを交換するものが主流となっているが、インクを補充することが出来るタイプのものもある。
日本でも、似たようなものが江戸時代に存在していたが、1884年にアメリカで発明されたものが入ってくると、普及していき、戦前では万年筆の国内生産量は世界生産の半分を占めるようになる。
戦後も広く使われていたが、ボールペンの登場によって情勢が変わってくる。そして公文書へのボールペンの使用が認められるようになると、一気にボールペンに主役の座を奪われることになる。が、独特の書き心地がある、希少性、独自性が評価されるなど、愛好家も多く、近年では復権の兆もある。特にペン先のデザインは、使われている素材が金、白金、イリジウムなどが使われていて、そこには凝ったデザインがされていることが多く、独特の雰囲気を持っている。(ペン先には、耐摩耗性もひつようであるため、24Kなどの純度の高い金ではなく、14Kや18Kが主流である。)
そのため、ペンの価格がボールペンなどのように安価にならないのだが、近年ではここにプラスチック製のペン先を使ったものが登場している。(耐久性が劣るため、使い捨ての万年筆に使用されているが、「万年筆」というのは「半永久的に長い年月使用することが出来るペン」という意味から命名されているので、言葉に矛盾があるのですけどね...)→万年筆は、インクの供給さえ続けば、少なくとも人間の一生というタイムスケールでの使用は可能である。
↓「家政婦」というとこれを思い出しますが...
家政婦は見られた!―土曜ワイド劇場(テレビ朝日系列)公式ガイドブック
- 作者: 柴 英三郎
- 出版社/メーカー: 音羽出版
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
↓参考まで
- 作者:
- 出版社/メーカー: 河合楽器製作所・出版事業部
- 発売日: 1998/12/10
- メディア: 楽譜
- 作者:
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
- 発売日: 1998/12/10
- メディア: 楽譜
PEN BRAND 世界の万年筆ブランド (エイムック 1641)
- 作者:
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2008/11/25
- メディア: ムック
万年筆が欲しくなる本―あなたの万年筆がきっと見つかる… (ワールド・ムック―HEART LINE BOOK (635))
- 作者:
- 出版社/メーカー: ワールドフォトプレス
- 発売日: 2006/12
- メディア: 大型本