「IM LAUF DER ZEIT」 [映画(洋画)]
表題の作品は1975年の西ドイツ映画「さすらい」である。ヴィム・ヴェンダース監督のロード・ムービー三部作の最終作という位置づけの作品であり、「都会のアリス」「まわり道」と続いた三部作の集大成という内容である。尚、先に取り上げたM・アントニオーニ監督の1957年の作品と、邦題は同じであるが、全く関係無い別作品である。(原題を見たら一発で分かるが、イタリア語/ドイツ語の違いもあるが、全く関係無いですし...)
作品データを記しておくと、時間は176分、白黒作品である。監督と脚本はヴィム・ヴェンダース、撮影はロビー・ミューラーとマルチン・シェイファー、音楽はインプルーブド・サウンドである。そして出演は、リュディガー・フォグラー、ハンス・ツィッシュラー、リサ・クロイツァー、ルドルフ・シュントラー、たちである。尚、本作はカンヌ映画祭で国際批評家連盟賞を受賞している。
映画館を巡回して、映写機の調整をしたり、フィルムを運ぶという仕事をしているブルーノ。車が家となっている彼は、仕事の旅を続ける長閑な日々を過ごしていた。ある日、彼は、ロベルトという男と出会う。ロベルトは離婚したばかりであった。彼はブルーノの車を気に入り、2人は一緒に旅を続けることになる。が、ロベルトはかつての恋人から追い続けられていて...
ロード・ムービーであり、物語は即興劇という感じの演出であり、これが面白い。(ヴェンダース監督作品ではお馴染みのものですけど...)3時間近い長尺の作品であるが、何が起こるか分からないという面白さに満ちていて、時間の長さは全く感じさせることがない。
また、主人公が映画に関係している仕事しているといっても、映画を運ぶ仕事というのも面白い所である。(デジタル映画とネットワークでの供給が行われる用になった現在では、こういう仕事も無くなってしまうということで、面白みは無くなってしまいますが...)
尚、本作を見るのであれば、先に「都会のアリス」「まわり道」を見ておいた方が、本作を寄り深く堪能することが出来るようになります。(物語的には全く関係無いですが...)
↓これも拾っておきます。
「IL GRIDO」 [映画(洋画)]
表題の作品は1957年のイタリア映画「さすらい」である。(同名タイトルの邦画や同名邦題の洋画もあるが、それらは全て、本作とは全く関係無い。)この作品は、イタリアの名匠・アントニオーニ監督が日本で初めて紹介された作品としても有名である。(彼の監督作としては第6作である。)イタリア北部を舞台にした愛と悲劇を描いた人間ドラマである。
作品データを記しておくと、時間は102分、白黒作品である。監督はミケランジェロ・アントニオーニ、脚本はエンニオ・デ・コンチーニ、エリオ・バルトリーニ、ミケランジェロ・アントニオーニの3人、撮影はジャンニ・ディ・ヴェナンツォ、音楽はジョヴァンニ・フスコである。そして出演は、スティーヴ・コクラン、アリダ・ヴァリ、ドリアン・グレイ、ベッツィ・ブレア、リン・ショウ、たちである。
来たイタリアのポー川流域にあるある寒村で暮らすアルドは、オーストラリアに夫が行ったままになっているイルマという女と同棲して7年、6歳の娘もいる。そんなある日、イルマの元に、夫の死亡通知が届いた。アルドはこれでイルマと正式に結婚できると思うが、イルマの心は他にあって、別れ話を切り出した。アルドは娘を連れて家を出て、放浪の旅を始める。行く先々で女と出会うアルドだったが、イルマのことが忘れられず、結局イルマの元に戻ってくる。が、そこで彼は自分がいない間に生まれた赤ん坊を抱くイルマを目にして...
北イタリアの豊かな自然と、物語全体を覆う暗い雰囲気と主人公の心を絶妙に描いていて、更にこのコントラストが絶妙である。カラーではなくて白黒作品であるだけに、「色」に対しては想像出来ることになり、こういう所も想像力をかき立ててくれて、素晴らしい所でもある。ただ、ラストの悲劇については、それまでに何となく予感させている結末ではありますが...
ケータイ刑事銭形愛21話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]
「銭形愛」第21話の「ベルリンの壁殺人事件」についての「裏ネタ編」も5回目となるが、この物語については今回で打ち止めです。今回はこの物語で五代さんが愛ちゃんのこれを勝手に書いていた「履歴書」についてと、五代さんが纏っていた「蓑」について、五代さんが引き受けると言っていた「マネージャー」について、そしてオーディションで愛ちゃんが台詞をこうしていたという「棒読み」について記します。
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「履歴書」:現在までに経てきた学業、職業などの次第を記した書類である。「経歴書」と呼ばれることもある。元々はフランス語で「Résumé」と呼ばれるものであって、英語では「Resume」という。
就職活動(転職やアルバイトも含む)をする場合、自分の略歴を知らすために提出書類であり、採用試験の際の選考資料として使用されるものである。
これに記す内容は、氏名(ふりがなをつける)、性別、生年月日、年齢、郵便番号、住所、電話番号、連絡先、学歴、職歴、保有資格や免許といった本人に関する事項を記し、更に顔写真を貼り付けるのが一般的である。また、志望企業に対して、志望動機や希望事項などの自己PRを記すのが一般的である。(一部項目については、関節差別になることを防ぐため、性別、年齢、顔写真は無し、という場合もある。(特にアメリカではこの傾向が強い。))
尚、学歴や職歴は、日本では時系列的に記すが、欧米では直近のものから時を遡って記していくのが普通である。
「蓑」:雨具の一種であり、現代風に言うと「レインコート」ということになる。スゲ、藁、シュロなどの茎や葉を用いて編んだものであり、衣服の上から着用する外套、つまりレインコートである。
肩と腰、または腰の部分だけを覆う小形のものから、全身を覆う大型のものまである。(中には上半身用と下半身用との2つに分かれているものもある。)
歴史は古く、古代から雨具として使用されてきたものであり、特に東南アジアでは幅広く使用されてきたものである。日本でも一般的な雨具として使用されており、第二次大戦の頃までは一般的なものであった。
藁はある程度の撥水性能を持っており、藁で編んだものが雨水に濡れても、雨粒は内部に染みこまず、藁の繊維に沿って流れていく。よって、見た目では内部まで水が染みるように思われるが、レインコートとして十分使用することができるのである。尚、米俵などが藁を使って作られているが、これも撥水性を利用したものである。
尚、英語では「Straw Raincoat」と言うが、なるほどという単語が使われている。
「マネージャー」:英語では「Manager」。本来の(英語の)意味は、支配人、経営者、管理人、監督などであって、管理職サイドの役職である。また、サッカーに於いては「監督」のことである。
それ以外では、スポーツ・チームの世話役のことを指していて、日本では高校や大学の運動部で部員(選手)の世話をする人のことを言う。(試合には参加せず、裏方さんである。)
そして、第三の意味として、芸能人のマネジメント業務を行う人を指している。スケジュール管理や身の回りの世話、渉外関係を担当していて、売れっ子芸能人であれば、1人の芸能人に複数のマネージャーが付いている場合もある。(一般的には、複数の芸能人に1人のマネージャーという形である。)マネージャーはその芸能人の所属している事務所の社員であり、芸能人が雇う付け人とは別である。
個人事務所であれば、芸能人の家族がマネージャーを務めている場合も多く、「愛・6話」に登場しているステージママ(芸能人が自分の子どもで、その母親がマネージャーという関係)はその典型的な例である。
「棒読み」:2つの意味があるが、この物語で愛ちゃんが行ったのは、第二の意味である「文章を、抑揚を付けずに本調子で読むこと」である。英語では棒読みすることを「Read in Monotone」と言う。ニュースなどであればこれでも良いが、抑揚を付けないことから感情が伝わらないため、劇の台詞の言い回しとしたら、「酷い」ということで斬り捨てられてしまう。(役者としたら、三流という扱いになる。)但し、その物語に於いて、感情を持たないロボットなどの声であれば、この方が良いという場合もあり得る。(とは言っても、これは演技としての棒読みをするのであって、素の棒読みではないですが...→棒読みの演技が出来る役者は上手い役者です。)
尚、「棒読み」の本来の意味は、漢文に於いて、返点に従わずに、文字の順番にそのまま音読することを言う。
↓参考まで
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