前川陽子『スーパー・ベスト』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは2005年にリリースされたものである。アニソン四天王以外でも名曲と呼ばれるアニソンは多く、余りにも有名な曲はある。彼女は「キューティーハニー」という代表曲があるのだが、それ以外は陰に隠れることが多く、本アルバムの様なベスト盤は嬉しい所である。
収録曲は以下の全22曲である。『キューティーハニー』『夜霧のハニー』『魔女っ子メグちゃん』『ひとりぽっちのメグ』『それが始まりだった』『ひょっこりひょうたん島』『忍者ハットリくん』『忍者ハットリくん』『ごきげんジッポウくん』『魔法のマンボ』『レッツ!悟空ダンス』『リボンの騎士』『リボンのマーチ』『あの子はあさりちゃん』『おてんばギャル』『明日こそあさり』『荒野をこえて』『にぎやか家族』『そんな事も知らないで』『私は女の子』『毛虫のモモちゃん』『ひょっこりひょうたん島』。
尚、7曲目と8曲目は同名タイトルであるが、7曲目は「忍者ハットリくん」での主題歌、8曲目は「忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ」での主題歌である。
彼女と言えば『キューティーハニー』であるが、パンチ力のあるボーカルはこの曲の魅力でもあって、彼女の存在感がたっぷりと出ている。が、『夜霧のハニー』『魔女っ子メグちゃん』『リボンの騎士』という曲も違った魅力が出ていて、聴かせてくれる。また、人形劇『ひょっこりひょうたん島』や実写作品の「ジャッカー電撃隊」の『それが始まりだった』なども、実に味のあるボーカルを聴かせてくれている。
ということで、内容的には実にオイシイものであり、アニソン・ライブラリーを作っているという方は、手元において置きたいベスト盤である。
前川陽子 スーパー・ベスト~キューティーハニー/ひょっこりひょうたん島
- アーティスト: 早乙女達人,クロード・Q,阿久悠,井上ひさし,伊藤アキラ
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2005/07/20
- メディア: CD
メタル侍#1 [ドラマ]
松平出州之進(まつだいら・ですのしん)というロック・バンドKISSの様なヘビメタ・メイクをした「メタル侍」が主人公という時代劇。江戸時代なのにエレキギターが登場し、ロックに憧れる青い目の侍を主人公するというようなハチャメチャな展開は面白いところである。(ヒロイン・おみつが三津谷葉子ということで、それなりに見せてくれます。)
この作品は製作されてからかれこれ2年ほどになる。東映太秦映画村が若手の映画人を育てるためとして、本作をバックアップしていて、業界内では知られている存在になっていた。しかもDVDソフトが1年近く前から順次リリースされている。(が、なかなか目にすることが出来なかった。)それだけに、BS11の放送はありがたい所である。
青い目の侍で浪人である松平出洲之進は、食事処おたふくの看板娘・おみつに恋心を抱いている。そして岡引きの平八と一緒に、いつもおたふくにたむろしているものの、その想いを伝えることが出来ないでいた。
そんな中、おみつがイケメンの職人・竜二を連れてくる。竜二はおみつと所帯を持って、独立して店を開くと言っていて、おみつはぞっこんだった。ということで出州之進(出っさん)は失恋、ショックは大きかった。見かねた平八は竜二の秘密を暴き、それをおみつに伝えて別れさせ、出っさんとの中を取り持とうと考えて、竜二の後をつけた。
廻船問屋越後屋にやってきた竜二だったが、そこで越後屋に捕まる竜二。実は、南町奉行と手を組んでいた越後屋は、娘たちを掠い、売り飛ばすという悪行を行っていて、竜二は娘を掠ってくる役割だったが、なかなか娘を集めることが出来ずに責められたのだった。
これを知った平八はおみつが危ないと分かり、それを伝えようとするも、越後屋に見つかり、捕らえられてしまう。その頃、竜二はおみつを連れてこようとして動いていて、おみつは竜二に家まで送ってもらうとして一緒にいた。が、家とは違う方向に進んでいく。不審に思ったおみつだったが、はぐらかす竜二。そんな所に逃げ出した平八が現れた。そして出っさんに伝わり、おみつを救出するために立ち上がった。
出っさんは、ヘビーメタラーとしてのもう一つの顔があって、越後屋に乗り込み、南町奉行と越後屋を退治しておみつを助け出した。が、おみつは助けてくれたヘビーメタラー(正体は知らない)に惚れてしまった...
それまでは、ヘビメタ・メイクをしているものの、ちょんまげのある出っさんが、突然、現代風のヘビーメタラーになって、しかも長髪で、エレキギターを手に悪者と戦うというとんでもない展開が楽しい所である。そして必殺技のヘビーメタラーのメタル技48手を繰り出して悪者を退治する展開は痛快である。また、悪役の方も、これぞ時代劇悪役の定番という台詞が出てくるなど、ツボを心得たものとなっている。そしてヒロインのおみつはおみつで、毎回、それなりのサービス・ショットを見せてくれるということで、パターンがある物語であるが、色々と楽しませてくれる楽しい作品である。
BS-TBSの土曜夜23時のドラマが無くなってしまったが、その代わりとして、放送時間は30分早くなるものの、楽しむ作品ということではちょうどよいところですね。(一応、土曜夜のお楽しみが出来ました。)低予算作品という雰囲気もありますし...
「ロック⑥オン」+BS-TBS深夜「アニメ枠」(10/3)CM+α [BS-TBS(BS-i)関連]
10月になり、「ロック⑥オン」の3分版のクイズの一部が新たなものに差し変わったが、これはいつもの通りである。10月からは「目玉番組」と呼べるような番組が無くなってしまったため、NHKのBSの番組宣伝と同様に、地味になってしまったという印象だけが残りました。(一応、クイズは雑学の知識を得るのには面白いというところはありますが...)
ただ、創意工夫というものが無く、単なる番宣ということでは地味なNHKの番宣と同様であり、1度目にしたらそれで十分というものですね。
アニメ枠の宣伝も、現在放送中の作品を中心に、以前にこの枠で放送していた作品のDVD(BD)の宣伝が中心になり、それ以外は1分版の「ロック⑥オン」と、地上波でも目にすることの出来るCMが増えて、以前のような面白さのあるCMは絶滅したようです。で、今週もアニメ枠での再放送「銭形舞」の予告(第9話)は有りませんでした。
土曜昼間の再放送「銭形命」の最終回では、再放送の時に行っていたテレメールの配信(「入電メール」)も行わなかったということで、「再放送」という場ではあるが、売りにしていたポイントを放棄してしまったということで、BS-TBSの堕落ぶりは酷いですね。→最終回のみ対応しなかったなんて、「手抜き」としか言いようがない。
本日の再放送「銭形舞」は、地上波放送ではカットされることのある(これを除いた全12話という放送が一部では行われている。)問題の第9話の再放送であったが、曰があることを思わせるようなことになり、始まって直ぐに、ニュース速報のテロップが出てしまいました。→速報ニュースが出ることは仕方ないものの、よりによって今回の物語の時に出るなんて、「銭形舞・9話」は祟られているように感じるだけです。
ということで、目玉番組も無くなり、予想していたとはいうものの、ポイントとなる所も無くなってしまったために、「ロック⑥オン」についてや「アニメ枠」のCMについて記すのは、とりあえず今回を最後ということにします。(今後は、面白いものがあった時に、臨時という形で記すことにするが、「記そう」という気にさせてくれるだけの内容のあるものが現れてくれるでしょうかねぇ...???→ここ半年で、BS-TBSの番組内容は急降下しちゃいましたし...)
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ケータイ刑事銭形泪33話(2nd.20話)[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]
7回目となる「銭形泪・2nd.20話」(通算では33話)の「赤坂の中心で、愛を叫ぶ! ~時効直前!赤坂超美人ホステス殺人事件」の「裏ネタ編」ですが、今回はこの物語の登場人物である行定ヘンリーの元ネタとなる「行定勲」について、「エレキギター」について、そして「アリストテレスの錯覚」について記します。
尚、約3年1ヶ月前になるBS-i(当時)のこの物語の再放送時に記した記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「行定勲」:ゆきさだ・いさお。1968年、熊本生まれの映画監督である。岩井俊二監督(1994年の「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」「PiCNiC」、1997年の「スワロウテイル」などで知られている。)や林海象監督(1986年の「夢みるように眠りたい」、1990年の「ZIPANG」、1991年からの「アジアンビート」シリーズなどで知られている。)の助監督を務め、1997年の「OPEN HOUSE」で監督デビューを果たす。この作品は松竹のお家騒動で2003年まで公開されなかったが、「第2回みちのく国際ミステリー映画祭 in 盛岡」で新人監督奨励賞グランプリを獲得し、注目される。
2000年の「ひまわり」(第5回釜山国際映画祭批評家連盟賞を受賞。1969年の同名のイタリア映画(マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン主演の反戦映画)とは関係ない。)で劇場公開作の監督デビューを果たす。2001年の「GO」で第25回日本アカデミー賞において作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞を獲得して高く評価され、注目の若手監督となる。その後、この物語でタイトルのネタにもされる2004年の「世界の中心で、愛をさけぶ」と「北の零年」、2005年の「春の雪」、2007年のショート作品「ショコラの見た世界」や「クローズド・ノート」など、ヒット作を次々と生み出している。
BS-i(BS-TBS)作品では、「恋する日曜日」の第一シーズンで、水橋貴己主演の「夢で逢えたら」の監督を務めているが、この作品は「恋日・1st.」の看板的な作品でもある。「ケータイ刑事」には参加していないが、この物語が放送された時(2004/8/15放送でした)には行定監督作品である「世界の中心で、愛をさけぶ」が大ヒットを記録していた時期でもある。(2004年のNo.1の観客動員作品となった。)→正に、ブームの頂点の時期であり、時流に乗った作品を上手くパロディにした物語ということになる。
尚、撮影ではフィルムをたくさん回し、納得できるまでOKをなかなか出さない、ということで知られているだけに、ハイビジョン撮影とは言っても「ケータイ刑事」の制作体制では参加はしないでしょうね。→若手映画監督が多数参加している「ケータイ刑事」には一度監督を務めて貰いたい監督の一人でもありますが...
「エレキギター」:弦の振動をピックアップ(マイク)で拾い、音を電気信号に変換し、ギターアンプに接続して任意の音量で演奏することが出来るギターのことである。アンプを使って増幅するため、大音量を出すことが出来る楽器であるが、アンプを使わなくてもアコースティック・ギターとしての音は出る。(但し、アコースティック・ギターと呼ばれるギターのような共鳴箱を持っていないので、それほど大きな音は出せない。)使用するにはアンプ類などの機材が必要ということになるため、見た目以上にセッティングが大変な楽器である。(とは言っても、簡単なものも中にはありますが...)
アコースティック・ギターでも使われることがあるが、エレキギターはピック(ギターピック、英語では「Pick」)と呼ばれる小さく薄い三角形をした爪のようなものを使って演奏を行う。(親指と人差し指の間に持つのが一般的。)素材は、プラスティック、セルロイドなどの合成樹脂が一般的であるが、それ以外の素材も色々とある。(要するに、弦を弾くために使うものであるので、素材としたら何でも使えると言うことになる。)→ギタリストの好みの問題である。また、これは弦を弾くことで摩耗するため、消耗品である。
英語では「Electric Guitar」と言い、日本語ではそのまま横文字にした「エレクトリック・ギター」または「電気ギター」ということもある。(「エレキギター」と言う言い方は「エレクトリック・ギター」の省略形であるが、この名称も広く浸透している。)
信号が電気信号になっていることから、各種エフェクターを使うことも容易である。そのため、様々な加工が簡単にできることから、多彩な表現を行うことが可能であり、ジャンルを問わず、広く利用されている。(クラシック音楽の世界には流石に使われませんが...)とくに、ロックの世界では、これは欠かすことの出来ない楽器であり、バンドの顔にもなる。(中には「ツインギター」ということで、ギタリストが2人というバンドもいる。→特にサザン系ロックにはツインギターは多いですね。)また、ロックの歴史には、数多くのギタリストが名前を残している。(名前を挙げだしたらきりがないので、ここでは出さないことにしておきます。)
また、同じような構成の楽器として、低音を出す楽器として「エレクトリック・ベース」(「エレキベース」または単に「ベース」と呼ぶこともある。)という楽器がある。(音域としてはコントラバスが出す音域を出す楽器である。)構造、使い方、音の出し方、動作原理などは基本的に「エレキギター」同じであるが、違っているのは「エレキギター」よりも出す音が低いという所である。(弦の数が少ないものが一般的であるが、エレキギターと同じ本数のものもある。)構造的には「ベース」もエレキギターであるが、「ベース」と呼ばれるのが一般的である。→広義では「エレキギター」であるが、狭義では「エレキギター」ではないと言ったらいいですね。
「アリストテレスの錯覚」:劇中でも説明が行われているが、1本しかないものが1本あるように感じられる知覚上の錯覚である。これは、「知覚」というものは、「脳」が作り出しているものであり、事象を解釈してできた「産物」に他ならないということである。
「人差指と中指を交差させて、その間に1本の棒を挟むと、棒が2本あるように感じられる」というものであり、棒は鉛筆などのものでも構わない、というもののことである。別名では「交差指錯覚」とも呼ばれているものである。
古くからこれは語られているが、その中で最も時代を遡ったものがアリストテレス(紀元前4世紀の古代ギリシャの哲学者である。プラトンの弟子であり、プラトンと共に多大な業績を残した偉大な哲学者として知られている、あのソクラテスである。)である。そのため「アリストテレスの錯覚」と呼ばれるようになった。「二指を交叉させて、その間で豆かペン軸かその他の小さいものを転がすと、それは二個に感じられる。」というもので、後の世のクルーム・ロバートソン教授がこれに対して最も明瞭な分析を行っている。
その物が、まず人差指に触れ、次に中指に触れたならば、二つの接触は空間の異なった二点に与えられたと感じる。人差指は実際には下にあるが、その接触は上のように感じられ、中指は実際に端にあるが、その接触は下のように感じられる。これらの接触を空間の別々の二つの部分にあるものとするから、ニ個あるものと知覚する。つまり、二本の指の触れられた側は、普通は空間内で同じ所にはないため、一般に一つの物に触れることはないため、その両方に触れている一つの物が二つの場所に感じられ、二つの物に感じられる、というのである。
じっくりと考えてみると、難しいことを言っているのではないということがよく分かる。人差し指と中指は隣り合っているが、交叉することで普段は隣り合っていない側が向かい合うことになる。その部分を1つのものが触れると、指を交叉させていない状態(=普通の状態)ではそこに接触するのは1つの物というのはあり得ないことであると経験しているため、知覚はこの経験から2つの物と感じるのである。
まあ、こういうものは実際に体験してみることが一番である。自分でやってみても感じられる(目を閉じて行った方がよい。)が、自分は目をつぶって、他人に鉛筆で擦って貰うと、より強く感じる。(これは、自分でやると、視覚情報があるため、知覚したことが視覚情報によって補正されるためである。)一度お試しあれ。
↓行定監督作品をいくつか
世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション [DVD]
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行定勲 Hert Wraming Collection えんがわの犬/恋、した。ブルームーン [DVD]
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↓こちらもいくつか
いちばんはじめに読むシリーズ 超入門 エレキギター塾 (いちばんはじめに読むシリーズ)
- 作者: 名取 豊広
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
- 発売日: 2007/07/27
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THE GUITAR LEGEND / ザ・ギターレジェンド by Zemaitis&Greco BOX
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
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