PEACHES & HERB『20th CENTURY MASTERS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは2002年にリリースされたベスト盤で、シリーズ企画ものの中の1つとしてリリースされたものである。(オーバー気味なタイトルが付けられているシリーズであるが、リリースされたのが21世紀になってからなので...)
彼らは'60's後半から'70's初頭(PEACHEESがFRANCINE BARKERの時代)と、'70's終盤から'80'sはじめ(PEACHEESがLINDA GREENEの時代)という2つの黄金時代がある(何だかんだでPEACHESは6人の女性が入れ替わっているのですが...)が、本ベスト盤は'70's終盤から'80'sの時期の曲を集めたものである。(第二の黄金期には全米No.1ソングも生まれている。)
収録曲は以下の全12曲である。『Shake Your Groove Thing』『Funtime』『Lovey Dovey (Girl & Guy)』『Reunited』『We've Got Love』『The Love Stealers』『Roller-Skatin' Mate』『I Pledge My Love』『Bluer Than Blue』『Freeway』『One Child Of Love』『We're Still Together』。
この中では、やはり彼らの放った唯一の全米No.1ソングである『Reunited』が看板となる。また、第一の黄金期には無かった全米TOP 5入りを最初に記録した『Shake Your Groove Thing』(最高位は5位)で幕が上がるというのも嬉しい所である。(ちなみに、1979年のBillboard年間シングル・チャートには『Reunited』が5位、『Shake Your Groove Thing』が31位にランクインしている。→この年は彼らの全キャリアの中でも最盛期である。)
お薦め曲は『Reunited』『Shake Your Groove Thing』の大ヒット曲と、シングル・カットされている『We've Got Love』『Roller-Skatin' Mate『I Pledge My Love』、そして『Freeway』『We're Still Together』という所をピックアップしておく。
彼らの2つの黄金期では、サウンドの方は違っていて、それぞれの時代にマッチしたものであるが、ソウルフルな所は変わっていない。(一応、PEACHESが異なる女性であることから、名前こそ同じであるが別グループと捕らえるという考えもありますが...または、HERB FAMEのプロジェクトとして彼を中心に捕らえるという考えもあります。)
'70'sのソウル・ミュージックはかなり大きな変化があったが、円熟期に入ったソウルフルなサウンドを楽しむことが出来るということで、じっくりと聴きたいベスト盤である。
20th Century Masters: Millennium Collection
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Polydor / Umgd
- 発売日: 2002/08/27
- メディア: CD
ラストメール2~いちじく白書#1 [ドラマ]
BS朝日が懲りずにバーチャルメールを使ったドラマの第3弾としてまたまたはじめちゃいました。で、何がと思ったら第1弾の「ラストメール」の第2弾。が、キャストも設定も一新しているので、「2」とあるものの「ラストメール」とは全く世界観を変えたコメディ仕立てとなった。「ラストメール」も一応は頃ディだったが、前半の物語は何処かにほろ苦い所があったり、シュールな所があったりで、良い所がありました。(終盤でネジが外れてからは、メモ当てられない酷い内容になっちゃいましたが...)
が、相変わらず、メールの遅延配信に対しては何も手が考えられておらず、またも中途半端な感じになりそう...
初回の物語は導入部になるのだが、主人公の山田一希に死者からのメールが届くことになる伏線で始まり、ヒロイン・長谷川静果とのコンビなどの設定の説明があるが、これはしっかりと描かれている。ただ、余計なキャラが何人か登場しているのも事実であり、主人公の所属する日那比多町役場のとにかくやる課の他のメンバーはキャラが活かされそうにないような予感が...
祖父が亡くなり、町役場に勤めることになった山田一希。とにかくやる課に配属されるが、そこには幼なじみの長谷川静果がいた。
そんな一希の携帯に、我孫子清からのメールが入る。静香はそれをとにかくやる課への仕事の依頼と思い込み、メールに書いてあった我孫子清の家に向かった。
みんなを笑わせてくれ、という依頼ということで軽く考えていた静香だったが、安孫子家に当チュ句すると、清は無花果を収穫中に折れて死んでいた。
バタバタと展開していき、失敗を繰り返し、白い目で見られるようになる中、清からのお助けメールもあって、なんとか上手く収め、無花果を嫌っていた清の妻・ふみの心を解かした。で、清史は思い残すことが無くなって成仏。
役場に戻った一希と静香だったが、一希の頭には、無花果を模して被った壷が取れなくなり、町長がそれを見ると、「いちじくん」という町おこしのキャラクターを担当することになった。
第1話はまずまずの出だしでしたね。一応、登場キャラの説明や死者からのメールに対して対応していく姿、しかもコンビで当たっていくという基本的な所が描かれている。そしてタイトルにある「いちじく白書」の意味も、説明こそないが理解出来ましたし...
ただ、一希の携帯に届いたメールを勝手に見て、勝手な判断をして一希を引っ張り回した静香って、キャラは面白くなりそうだが、地方公務員としたらどうなんですかね...
今回はコンビにして死者からのメールに対応していくとしたが、こうなったことでこのコンビの周囲の登場人物の多さが何とかならないですかね。ちょっとゴチャゴチャし過ぎている。そのため、面白くなりそうなキャラも死んでしまいそう...
初回のバーチャルメールの配信は8通と、やや多め。が、基本的に全てドラマ中のメールが届いた時点から1~2分の遅延だったので、ドラマを見ていると邪魔にしか思えない。多少の遅延配信があっても邪魔に感じられないような無いようにしない限り、「バーチャルメール」については今回も「失敗だった」ということになりそうですね。
「ラストメール」は終盤でズタボロに、「7万人探偵」は2話でゴミ以下という酷いものになってしまっただけに、初回が良くても直ぐにボロボロになってしまいそうな気がします。そういうこともあって全く期待していなかったのだが、それが幸いして良い印象を受けることになったが、いつまで続くことやら...兎に角、全く期待しないで見るのが良いですね。
↓物語的には全く繋がっていないですが...
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琉神マブヤー#5+#6 [特撮]
第5話と第6話は前後編となっているので、2話を1つにまとめてしまいます。で、15分枠の2話は30分枠では1話ということになるだけあって、その分、じっくりと描いていることになります。で、今回はそれを感じられた物語でもありました。
前半となる第5話では「エイサー」についての説明がたっぷりと行われていることもあって、地元の方であれば説明は不要であろうが、実に分かりやすくなっている。そのため、今回のマブイストーンが良く分かるようになって親切なところである。(でも、地元の方にとってはくどいかも...でも、お子様に対しては説明になるだけに、やはり親切と言うことが出来る。)
エイサーに向けて練習をしている所に、エイサーのマブイストーンを手に入れたマジムンが登場。紅亜がピンチということで、叶が立ち向かって行く。→変身しなくても、それなりに戦っている。で、とりあえず引き上げるマジムンを追っていった叶は変身して戦おうとするが、マングーチュの三味線攻撃で身体が動かなくなり、マングーチュのハイキックでKOされてしまった。で、マジムンに連れられていくマブヤー。(前編はここまで。→ヒーローが負けたところで次回へというのは、ありふれた引っ張り方であるが、お約束です。)
以下、第6話の後編です。捕らえられたマブヤーは海辺に捨てられていて、潮が満ちたら溺れるようにされていた。変身が解けた叶はそれに気づき、このままでは溺れ死ぬと悟り、脱出しようとするが脱出できないでいた。
一方、紅亜と(犬の)ケンは叶を捜していたが、ケンが(犬人間になって)叶を捜し出し、危機一髪の所で助け出した。
で、叶は改めてマジムンに立ち向かう。再びマングーチュがマブヤーと対峙する。で、瞼ヤーを倒した三味線攻撃をしようとするが、犬人間・ケンが、ハブデービルのところからマブイストーンを奪い取っていて、全く効果がない。で、マブヤーは必殺技をマングーチュに向けて放ち、マングーチュは吹っ飛んでいった。
紅亜との約束(花火を見に行くこと)をすっぽかしたことで不機嫌な紅亜に対し、叶はマブヤーに変身して草村で必殺技を花火のように打ち上げていた。
前編(第5話)はエイサーの紹介と、美味しいところを全てかっさらったマングーチュでした。(これだけでは、マジムンの中ではマングーチュが最強ということになりますね。)で、後半はピンチのヒーローがお約束通りのユルユルの処刑でピンチを脱出、そしてしっかりと借りを返すという典型的な物語でした。
マングーチュが吹っ飛ばされるところはCGで描いているが、「アンパンマン」でドキンちゃんがアンパンチで吹っ飛ばされるのにダブって見えました。
それにしても、ハブデービルのマブヤー処刑の詰めの甘さといい、マングーチュが戦っているのを応援していて、背後を全く注意していないで、ケンにマブイストーンを奪われてしまうところといい、今回は「アンパンマン」のばいきんまんとドキンちゃんを見ているような気になりました。
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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その125) [ケータイ刑事]
今回のテーマは「プライベート・ビーチ」です。(普通の海岸ではそれぞれの物語でいくつか登場しているので、「プライベート・ビーチ」と言うように限定します。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「海・1st.4話」、「007」からは「サンダーボール作戦」です。
「ケータイ刑事」:「海・1st.4話」。「炎天下の殺意! ~渚のお嬢様殺人事件」という物語である。この物語の舞台となるのは、お嬢様学校であるセントヨーク学園(大学)に通っている海音寺エリカの別荘である。そして、その海音寺家は資産家であって、別荘の側にプライベートビーチを持っている。(「私有地」という看板まで立てていて、それなりに管理しているようです。)
海音寺家の娘・エリカは大学の友達3人と共に別荘に来ていたが、そのエリカがプライベートビーチで死体で発見された。ティータイムになってもエリカが戻ってこないので、一緒に別荘に来ていたエリカの友人たちが探しに出て、エリカの死体を発見したのだった。ということで、海ちゃんと高村さんが連絡を受けてやってきて、早速捜査を開始した。(エリカの友人の3人が3人ともお嬢様言葉を話していて、これがまた面白いところでもありました。)
エリカは一人でプライベートビーチで泳いでいたらしいのだが、どうやら溺死したらしい。実際、肺の中には海水があった。しかし、溺死だけではなく、熱射病の症状もあった。(更に、エリカの手の爪の中には黒いナイロン繊維が残っていた。)
結局、エリカは別荘の浴室に張られた海水に顔を突っ込まれて溺れ、意識を失ったが、この時にはまだ死んでいなかった。真犯人は、エリカはこの時に死んだものと思っていて、車のトランクにエリカを入れ、買い物の溜めに車で出掛けた際、プライベートビーチに寄ってエリカの死体を放置していたのだった。エリカは夏の強い日差しの下、長時間にわたって車のトランク内部に閉じ込められていることになる。夏の車のトランク内部は高温になり、そのなかな閉じ込められていたエリカは熱射病で死亡したのだった。爪の中にあった黒いナイロン繊維は、トランク内に敷かれていたマットの繊維であった。
そしてエリカを殺した真犯人は、エリカの同級生の女子大生の1人であった。彼女はお嬢様学校であるセントヨーク小学校の時のエリカの同級生であった。しかし家庭の事情で一度他の学校に転校して、大学から再びセントヨークに入学していた。小学校からの進学者を内部生と言って、中学、高校、大学から入って来た者を外部生と呼んでいたセントヨークでは、内部生が仕切っていた。本来は外部生になるところをエリカによって内部生として扱われていたのだが、エリカは内部生と扱う代わりに自分の奴隷としてこき使われていた。そしてついに堪忍袋の緒が切れて、エリカを殺害したのだった。(風呂場で殺すというように、なかなか用意周到な犯行であった。→風呂場で溺死したと思い込んでいたことが命取りになった。)高村さんが口にしていたが、「お嬢様は怖い」という物語でもありました。
「007」:「サンダーボール作戦」。1965年のシリーズ第4作である。海中での秘密兵器を中心に、派手なものが多数登場する作品でもある。また、当初は本作をシリーズ第1作として制作しようとしていたが、色々な問題があって制作することが出来ず、「ドクター・ノオ」が映画シリーズの第1作となった。また、後に本作はイオン・プロ以外で「ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされている(しかも、ボンドを演じたのは本作と同じS・コネリーである。)が、これは本作の権利が複雑なものになっているためでもある。(尚、「ネバーセイ・ネバーアゲイン」は「007」シリーズのイオン・プロの制作ではないこともあって、シリーズ作品としては扱われておらず、「番外編」という扱いである。→そのため、本連載では取り上げないことにしています。)
この物語に於けるプライベートビーチは、スペクターのNo.2で、海賊上がりの富豪・ラルゴは大邸宅や豪華なヨットを所有し、プライベートビーチも有する資産家であり、愛人のドミノを囲っていた。ドミノはラルゴの別荘で毎日のんびりと暮らしていた。が、ドミノはNATOのパイロットである兄の死にラルゴが関係していると知ると、復讐を果たそうとする。ラルゴはドミノを監視していたが、ボンドが絡んできたことから、ボンドを消そうとする。
ラルゴのプライベートビーチにいたドミノの元にボンドがやってくる。当然、ラルゴが雇っている殺し屋・ヴァーガスはボンドを狙っていた。ドミノと話をしているボンドは刺客に気づくと、側にあった水中銃を素早く撃ち、ヴァーガスは水中銃から発射された銛を喰らい、ヤシの木に串刺しになって倒された。
ドミノとボンドがいたのは人気のないプライベートビーチであるが、ビーチの側にはヤシの林があり、ヴァーガスはそこからボンドを狙ったのだが、流石は殺しのライセンスを持つボンドであり、ドミノとのんびりとビーチで羽を伸ばそうとしている様な時であっても周囲に対する観察力は鈍っていないという所を見せつけたところである。→一流のスパイはやはり恐ろしいということです。
共通点は、私有地であるプライベートビーチが共に殺人の場所となったということである。誰でも入ることが出来るビーチ(すなわち、プライベートビーチ以外)であれば、たいていは人がいるので、そんな所で事件を起こせば目撃者が多数いることになるので、人目のない場所を選ぶというのは理解出来るところである。が、その「人目のない場所」として選ばれたのが共に「プライベートビーチ」であるというのは、やはり傑作に共通する不思議な力が働いているということが出来る。(プライベートビーチでなくても、人目の少ない海岸はいくらでもあります。)しかも、殺されたのはそのプライベートビーチの所有者に関係する人物であると言う所も共通している。(「ケータイ刑事」では持主の海音寺家の娘、「007」では持主のラルゴが信頼して雇っている部下の殺し屋である。)
相違点は、「ケータイ刑事」では、被害者は実際にはそのプライベートビーチで殺害されたのではなく、他場所で殺された死体が運ばれてきて、その場で殺されたように見せかける偽装工作が行われていたが、「007」ではその場で殺された(ボンドからすると正当防衛ということも出来ますが...)ということである。また、男女の違いも(一応)あります。
次回も「ある物」をテーマに記す予定です。何が登場するかはお楽しみに。
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