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「喜劇・列車」(その2) [映画(邦画)]

今回は記念すべきシリーズ第1作について記します。

シリーズ第1作喜劇・急行列車
作品データを記しておくと、1967年の東映東京の作品で、時間は90分、監督は瀬川昌治、脚本は舟橋和郎、撮影は飯村雅彦、美術は北川弘、音楽は木下忠司である。そして出演は、渥美清、佐久間良子、西村晃、小沢昭一、江原真二郎、大原麗子、左卜全、楠トシエ、加藤順一、丸山紀美恵、大森不二香、坂本香織、鈴木ヤスシ、関敬六、宮城けんじ、東けんじ、田沼瑠美子、根岸明美、桜京美、佐々木伊都子、天野女津子、真木亜紗子、田島薫、三遊亭歌奴、三原葉子、桑原幸子、北川恵一、石崎吉嗣、村上不二夫、川尻則子、鳴門洋二、岡崎二朗、日吉順子、打越正八、酒巻輝男、水野崇、黒川弘子、大和田恵美子、谷本小夜子、木村修、小塚十紀雄、たちである。

特急列車の車掌である青木吾一は鉄道一筋に生きてきたベテラン車掌であり、妻・きぬ子との間にできた4人の子供には「特急」「さくら」「つばめ」「ふじ」というような名前ほ付けるほどの鉄道男だった。ある日、彼が乗務した特急列車の「さくら号」長崎行きで、彼の初恋の人・塚田毬子が乗っているのに気づいた。彼女は夫とうまくいっておらず、一人旅に出たというのだった。で、久しぶりに会った2人は色々と話をする。そんな中、列車が徳山を過ぎた頃、車内で事件が起こった。5人組のホステスの貴重品が無くなったというのだった。早速、車掌である青木は調査を始める、また、毬子の手助けもあって、無事に犯人を捕まえた。で、更に親密になった2人は、長崎に到着して青木の仕事が終わった後、一緒に過ごし、後日、鹿児島で会うことを約束した。で、青木は上り列車の車掌として乗務して、東京に戻る。が、家に帰ってきた青木はそわそわしていて、いつもと違っていた。きぬ子は何かあると考え、次の青木の乗務する鹿児島行きの特急「富士」に客として乗り込んだ。で、鉢合わせをすると喧嘩となる。が、何だかんだで終点の鹿児島まで乗ったきぬ子は、車掌という仕事の厳しさを知り、夫を見直すことにした。で、列車は西鹿児島に到着。そこには毬子が夫と一緒にいた。が、毬子は夫ともう一度やり直すことを決めていた。その言葉に喜び、自分は妻と久しぶりの水入らずの時を持てたことを幸せに感じていた。

コメディ作品であるものの、ドタバタ喜劇でもなく、強烈なギャグが飛び出すという作品ではなく、人情味が豊かな物語である。また、主人公の鉄道員も、バリバリの何でも出来るスーパーマンというような設定ではなく、何処にでもいるような普通の男だというのも、親近感が持てる所である。が、仕事のことになると厳しく、また、後輩の面倒みのよいところなどは、派手なスーパー・ヒーローではないが、身近な所にいるヒーローというようにも感じられる。ヒーローって、派手な格好で派手に活躍するというだけではなく、案外身近な所にいる、ということを教えてくれる作品でもある。

ただ、現在では本作に登場する寝台特急列車は全て廃止になっていて、のんびりとした鉄道旅行をすることが出来ないというのが残念にも感じてしまいますね。(航空機やより高速な鉄道が利用できるということで、旅行の方はより短時間で移動が出来るようになったものの、風情を感じると言うことがなくなっちゃって...鉄道ファンの方は、昔を懐かしむということで見てもよろしいかと...)

 

喜劇 急行列車 [DVD]

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ケータイ刑事銭形泪6話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

BS-TBSの再放送に合わせた「銭形泪・裏ネタ編」の増補作業も、今回からは第6話「牛、熊、鮭、強いのは誰だ? ~動物奇想天外殺人事件」となります。この物語については過去にPART 5まで記している(2008/8/26、28、9/1、4、6付けで記しています。)ので、やはりPART 6からということになります。今回はサブタイトルにある動物の名前から「」「」「」についてと、牛と熊の置物が劇中に登場して事件のポイントにもなったということから「置物」について記します。尚、「牛」については「・6話[裏ネタ編]PART 3」で記したものを増補追記しています。

この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

」:偶蹄目ウシ科の哺乳類である。家畜動物として最も広く、かつ古くから飼育されている動物であり、新石器時代に西アジアで家畜として飼育るようになり、現在に至ったとされている。が、その元になった野性の牛であるオーロックスは絶滅している。

品種は多く、いずれもが頑丈な体つきをしていて、角を持っている。また、尾は細いのが特徴である。広く「牛」と言えばスイギュウ属やヤギュウ属、バイソン属も含むが、狭義では家畜として飼育されている牛のみを言う。(まあ、家畜牛か最も身近な存在でもありますからね。)

家畜として人間の生活に近い所にいる動物であり、馬、豚、鶏と共に四大家畜の一つとなっている。また、現在生存している個体数も非常に多い動物でもある。また、家畜であるが、古くは牛車を引くのに使われたり、農作業を行うのにも使われている。

家畜牛ということでは、乳を利用するものと肉を利用する2種類があって、「乳用種」と「肉用種」とに分けられる。(当然、品種改良が行われて、「乳肉兼用」と言う種類もいる。)乳用種とては、ホルスタイン種、ジャージー種、ガーンジー種などが有名であり、肉用種ではショートホーン種、ヘレフォード種、アバディーン・アンガス種、シャロレー種などが有名である。また、乳肉兼用種としてはウェルシュブラック種、グロニンゲン種、サウスデボン種、シンメンタール種、デキスター種、ミューズラインイーセル種、レッドポール種などが有名である。

日本の和牛は、明治から大正期にかけて輸入されたブラウンスイス種、アバディーン・アンガス種、シンメンタール種などを品種改良したものである。

それ以外の用途としては、革を鞄やベルトなどに加工したり、糞を肥料や燃料として利用することがある。また、スペインを中心とするラテン系諸国では「闘牛」ということで、競技の一つとしての、闘牛士と牛が戦う(最終的に殺す)興行が行われている。但し、近年では動物愛護団体が批判していて、一時期と比べて人気の方も低下しているのが現状である。尚、日本でも一部の地域で「闘牛」が行われているが、スペインの闘牛とは異なり、相撲のような内容のものである。

牛の最も動物的な特徴は、胃が4つある反芻動物ということである。但し、最初の3つの胃は胃液を分泌せず、食道が変化したものである。草食であり、食べた草の繊維を分解する細菌類や原虫類が常在しており、繊維の消化を助けている。

また、世界的には食肉とされている牛であるが、インドのヒンズー教では、牛は聖なる生きものとされているため、肉牛を食することはない。(タブーである。)

尚、英語でいう「Cattle」は牛の総称であり、メス牛や乳牛のことを「Cow」、オス牛やスイギュウ、バイソンのことを「Ox」、去勢していない成長したオス牛のことを「Bull」、肉牛のことを「Beef Cattle」というように色々な呼び方に分けられている。また、ドイツ語では「Kuh」、フランス語では「Boeuf」、イタリア語では「Bovini」、スペイン語では「Buey」という。尚、日本語で「丑」という漢字が使われる場合があるが、これは十二支(2番目ですね。)の場合、および方角、時刻を意味するものであって、動物の「牛」という意味は無い。

」:食肉目(ネコ目)クマ科の哺乳類の総称である。アジア、北米、南米、北極圏などに分布している。(主に7つの種類に大別出来る。)身体は大きくて太いが、四肢は比較的短いが筋肉質で力が強い。ネコ目の動物の中では大型であり、小さくものでも1m以上あり、大きいものは3m程度にまで成長する。雑食性であり、植物質(木の実を含む)を主に食するが、時には人畜を襲う場合もあって、肉も食する。体色は黒に近いものが多く、黒から濃い褐色であるが、北極圏にいるホッキョクグマは白色である。

聴覚と嗅覚に優れているが、視力はホッキョクグマ以外はやや弱い。また、顎が発達しているのと、鉤爪を有している。この鉤爪を利用して樹木に登ったり、穴掘りをするのに利用する。また、敵を襲う場合にはこれで相手を引っ掻く。

冬眠をする動物としても有名であり、冬になると洞穴に潜み、子どもを産むのはこの時期である。(妊娠期間は7~8ヶ月であり、一度に1~4頭(平均すると2頭)を産む。)また、そのまま冬眠に入ることもある。尚、熊というと「冬眠」というイメージがあるが、実際に冬眠状態に入るものもいるが、洞穴に籠もっているだけで、冬眠状態に入らないものもいる。尚、俳句の世界に於いては、冬眠することがイメージとして定着していることもあって、「熊」「ヒグマ」などは全て冬の季語である。

中国をはじめ、一部の地域では食用とされているが、有名なのは中国での「熊掌」がある。これは文字通り熊の掌であり、高級食材とされている。また、漢方の「熊胆(ゆうたん)」は文字通り熊の胆嚢を原料とした薬であり、強壮剤、腹痛薬、解熱薬として利用されている。

熊の中で最も有名なのは「テディベア」であろう。これは第26代アメリカ大統領のセオドア・ルーズベルトの愛称から名付けられたものであり、熊狩りに出かけたルーズベルトが、予め捕らえてあった子熊を撃つように言われるが、その仔熊を見逃したという話が元になり、縫いぐるみとして生まれたものである。また、この「テディベア」は後にくまのプーさんのモデルとなり、プーさんも世界的に知られているキャラクターとなっている。

尚、英語では「Bear」、ドイツ語では「Bär」と言う。

」:サケ目サケ科の魚である。またはベニザケ、ギンザケ、マスノスケなどの総称としてもこの言い方がされる。また、「しゃけ」と呼ばれることもある。

体長は、成魚では1mほどである。(キングサーモン(マスノスケ)のように2mぐらいにまで成長するものもいるが、平均的には1m程度である。)あぶらびれをもっていることが特徴である。背面は青灰色、腹面は銀白色をしている。また、産卵期には紅色の斑点が生じる。

日本海と北太平洋(オホーツク海やベーリング海など)に分布していて、これらに注ぐ川に産卵のために遡ることが知られている。(遡る川は、日本では北海道、それ以外ではロシア・極東地域やアメリカ・アラスカ州などが主な所である。→日本では、太平洋岸は千葉県の夷隅側、日本海側は山口県が南限とされている。)産卵で川を遡り、川底に穴を掘り、その中に産卵し、砂礫で覆い隠す。尚、産卵を終えると死んでしまう。また、孵化した稚魚は、川を下り、海に入り成長する。そして2~5年で成魚となり、今度は生まれた川に戻ってきて産卵をする。(尚、成長して生まれた川に戻ってくる確率は数十分の一とされている。)

主に食用として利用されるが、鮮魚としての利用よりも加工されて食用にされることが多い。日本では新巻鮭が最も知られているが、北米ではスモークサーモンのように燻製とされたものが最もよく知られている。それ以外でも、塩漬けにしたり、缶詰にされる。→基本的に保存食品として利用されることが多いのが特徴である。(寿司ネタとして、鮮魚としての利用もありますが...)

日本では特につきあいの古い魚の一つであり、先史時代から捕獲されて食用にされていたとされている。特に、北海道の先住民であるアイヌ民族が利用していたことはよく知られている。また、東北地方でも縄文時代などの遺跡(貝塚)から鮭の骨が出土していることから、食用にされていたことが分かっている。

また、現在では人工孵化も広く行われている。正確には「人工孵化」ではないものの、1763年に越後・村上藩の青砥武平治が三面川にサケの産卵場所を設置した人工川を設けることを行い、鮭が増えるように手を打ったという記録がある。「人工孵化」ということでは、明治初期に茨城県・那珂川で試験的に行われ、1888年に北海道・千歳川に中央孵化場が建設されたことから本格的に始まった。

ちなみに、俳句の世界では、鮭の産卵期が9月頃から始まるため、秋の季語となっている。また、英語では「Salmon」、フランス語では「Saumon」、イタリア語では「Salmone」、スペイン語では「Salmón」と言う。

置物」:神仏の前や床の間などに装飾品として設置される小物のことである。現在では、それ以外の場所にもインテリアの一環として置かれるようになっている。そのため、「飾ること」に使われる小物ということから「飾り物」と呼ばれることもある。

現在では工芸品などがその代表的なものとなっていて、観光地では定番の土産物として製造販売されている。(北海道では、木彫りの熊の置物は有名ですね。)

元々は、神仏の前に設置されるものであり、古くからあったが、あくまでも主役となるのは神仏であり、置物は脇役に過ぎなかった。実際、神仏は偶像崇拝の対象とされて信仰されていったが、置物の方は神仏の引き立て役にしか過ぎず、偶像崇拝の対象とはならなかった。しかし、崇拝の対象とならなかったことから、個人が自宅の床の間などに飾りとして置くということに使われるようになる。これは、神仏は大事なものとして扱われるが、置物は特に尊厳のあるものでもないことから、気楽に扱うことが出来るもの、ということが理由とされている。で、肩を張らずに装飾品としての使用が広まり、今日に至った。(ただ、設置されるとそのまま放置状態が続く、というのが一般的のようでして...)

実際、設置されるとそのままにされることが多いことから、存在していても単にあるだけ、ということから、比喩的な表現として転用されるようになった。ある地位に就いているものの、実権のない人のことを揶揄して「置物」という言葉が使用されている。(やはり「飾り物」という言葉も同義の揶揄した言葉としても使われる。)

尚、英語では「Ornament」と言う。

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓参考まで

ウシの動物学 (アニマルサイエンス)

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  • 作者: 遠藤 秀紀
  • 出版社/メーカー: 東京大学出版会
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本

系統牛を飼いこなす―多頭化時代の儲かる飼養技術

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  • 作者: 太田垣 進
  • 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 単行本

十牛図―自己の現象学 (ちくま学芸文庫)

十牛図―自己の現象学 (ちくま学芸文庫)

  • 作者: 上田 閑照
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1992/11
  • メディア: 文庫

食べ物としての動物たち―牛、豚、鶏たちが美味しい食材になるまで (ブルーバックス)

食べ物としての動物たち―牛、豚、鶏たちが美味しい食材になるまで (ブルーバックス)

  • 作者: 伊藤 宏
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/08
  • メディア: 新書

クマよ (たくさんのふしぎ傑作集)

クマよ (たくさんのふしぎ傑作集)

  • 作者: 星野 道夫
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 単行本

山でクマに会う方法―これだけは知っておきたいクマの常識 (YAMA‐KEI SUPER MANUAL)

山でクマに会う方法―これだけは知っておきたいクマの常識 (YAMA‐KEI SUPER MANUAL)

  • 作者: 米田 一彦
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 1996/10
  • メディア: 単行本

クマのプーさん (岩波少年文庫 (008))

クマのプーさん (岩波少年文庫 (008))

  • 作者: A.A.ミルン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本

はじめてでもちゃんと作れるテディベア

はじめてでもちゃんと作れるテディベア

  • 作者: みやた きのこ
  • 出版社/メーカー: グラフ社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本

テディベア図鑑

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  • 作者: ポーリーン・コックリル
  • 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 単行本

森の写真動物記〈5〉クマのすむ山 (森の写真動物記 5)

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  • 作者: 宮崎 学
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 大型本

三面川の鮭―越後村上写真

三面川の鮭―越後村上写真

  • 作者: 横川 健
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 単行本

サケ観察事典 (自然の観察事典)

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  • 作者: 小田 英智
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 大型本

サケのたんじょう (科学のアルバム)

サケのたんじょう (科学のアルバム)

  • 作者: 桜井 淳史
  • 出版社/メーカー: あかね書房
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本


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名曲探偵アマデウス#52 武満徹「ノヴェンバー・ステップス」 [ドラマ]

今回取り上げられた曲は武満徹「ノヴェンバー・ステップス」だったが、日本人の曲が取り上げられたのは初めてのこととなりました。(日本人だって取り上げられて当然です。)

今回はカノンさんのセーラー服姿というのが見所であり、お楽しみでした。(ふせえりさんもセーラー服を着ていたが、こちらに関しては言及しないことにしておきます。)また、今回は久しぶりに「ケータイ刑事」を思い出させてくれる要素がいくつか出てきました。(シリーズ全体のものと、ちゃん、ちゃん、ちゃんに繋がる事柄です。)

曲の解説の所では、尺八と琵琶という日本の楽器についての説明がしっかりとあったが、いつもながら親切で分かりやすいですね。

冒頭の導入部では、所長が事務所に戻ってくると、「変なおばさんがいた」と言い、そのおばさんが依頼人としてやってきた。四角四面子(よすみ・しもこ)が依頼人であるが、こういう名前を付けるというのは「ケータイ刑事」のノリがあって楽しい所です。しかも、数学教師ということで、性格の方も答えを出さないと気が済まないようで、数学教師のイメージそのままというキャラでした。途中でメモを取りながらというのも性格が出ていたところですね。

で、中学校で音楽教師が産休となって代わりに音楽の授業を行うことになった。(鑑賞授業を行うことになった。)鑑賞授業ということへのカノンさんの反応は「曲聴いて、適当に感想文書いて終わりでしょう。楽でいいじゃないですか」と、凄いことを言ってくれます。当然四面子はそんな訳にはいかない、と言う。が、鑑賞曲を聴くと気分が悪くなり、どういう授業をしたらいいのか分からないという。しかも、授業は今日(あと3時間23分)ということだった。→残り時間も1分単位で細かいのはやっぱり性格ですね。課題曲が武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」ということで、所長は引き受けた。

いつものように、曲を聴いてみて、それから入って行く。カノンさんが「音楽というより、効果音みたいな...」ということから「クラシック?」ということに「現代音楽」と所長。で、「こんな風に授業をしてみたらどうですか」ということで、カノンさんと四面子がセーラー服姿で、所長が先生となって学校の授業となる。で、メロディ、リズム、ハーモニーが無いと先生。この時、カノンさんを宛てるのは楽しそうだったが、四面子を宛てるときは仕方なさそうだったのが面白い所でした。

で、「トーンクラスター」の説明に。ここでバイオリンの実演を聴きながらの説明があったが、こういうのって、本当に分かりやすい所です。その場にいたら、もっと立体的に音が動いていることも分かったでしょうね。

そして、この説明が終わって四面子が黒板に数学的に表現したと言って数式を記すが、カノンさんが「全然分かりません」と言うと、カチンと四面子。更に「詩で表現するのはどう」と言って詩的に表現するが、「わたあめ」「肉まん」「アンパン」「モンブラン」と、食べ物ばかりが登場していたが、やっぱり大食いの銭形泪ちゃんを意識しているように感じますね。が、四面子は「それじゃあ全然ダメ。それじゃあ国語の授業です」と全否定するのは、先ほどのお返しで、面白い所です。(が、そんなことにカノンさんはめげない。)

続いて、この曲では2つの特別な楽器が使われている、ということで、尺八と琵琶という日本の伝統楽器について語られる。ここでは、尺八ならではの表現として「むら息」を、琵琶ならではの表現としては「さわり」の説明が行われるが、それがどういうものなのかの実演しながら説明されるので、よく分かりました。で、西洋の音では雑音とされるがも日本では重要とされる、という相違点がはっきりしていて面白い所です。

で、四面子は「図で表せる」と言って「楽音」「西洋楽器」「邦楽器」を集合の図で表すと、ちょっと自慢げな表情を見せ、「答えが分かった」と言ってそれを口にする。で、それを言い終わると「Q.E.D.」と続けた。→ちゃんの妹・銭形零ちゃんの口癖が登場しました。

しかし、所長は「それは大きな間違いです」とあっさりと否定してしまった。で、武満徹についての説明となる。(NHKドラマなどでの音楽担当をしていたこともあって、その作品が画面に出てくるのはNHKらしいところですね。)そしてこの曲の初演の時の秘話も語られました。

更に、四面子は気持ちの悪いところがあり、楽譜にある回路図のような所は何かと問うで「図形楽譜です」と所長。で、「図形楽譜」についての説明が行われる。ここでは尺八と琵琶の指示の例をいくつか取り上げると、琵琶の演奏と図形楽譜を重ねて説明されるが、説明が分かりやすいですね。

で、カノンさんは「絵で表現すればいい」と言って、黒板に絵を書く。「トーンクラスターの雲」「尺八の風」「琵琶のカミナリ」ということで、ここでは従姉妹のちゃんを思い出させてくれました。これに所長は「おお、分かりやすい」と口にしたが、四面子は「ダメダメダメ。それじゃあ美術の授業です」と、本当背細かい性格が出ていて楽しませてくれました。

授業まであと45分となるが、授業を何で締めくくったらいいのか分からない、という四面子。そこにカノンさんが曲名についてを問う。で、これについての解説となる。(四面子は「ノヴェンバー」→「11」→「素数」ということで、本当に数学教師らしいところでした。)

ここでは武満徹と親交のあった小室等も登場していたが、作曲者が日本人であり、最近まで存命だった(1996/2/20に亡くなった。)人物ということでもあり、いつもとは少し違っている所でもありました。

で、いくつもの解釈が出来るということで「正解はない」となる。これに四面子は数学教師らしい所を見せるが、所長は「授業で大切なのは、正解を教えることではなく、何を感じるのか考えさせることではないでしょうか」と、今回は人生相談ではなくて教育評論家になっていました。カノンさんも「感じたことをそれぞれのやり方で表現させたらどうでしょう」と良いことを言うが、「例えば料理を作るとか」と続けると「それは家庭科ですね」と、やっぱり四面子は否定する。しかし、所長が「身体で表現するとか」とカノンさんの援護射撃を口にする。しかし「やっぱり体育でしょう」と四面子。すると、「従来の音楽の枠に捕らわれず、自分が感じた音の世界をこの曲に表現した。あなたの授業もそうあるべきだ」と所長。で、教師が答えを出さなくていい、そのプロセスが授業、と四面子は理解すると、授業をどうしたらいいのかが、わかり、慌てるようにして帰って行った。

今回のドラマ部分は35分半強、曲の演奏は約7分、ラストのオチが1分半弱という構成であって、ラストのオチの部分がいつもよりも長くなっていました。しかし、この時間では全曲とはならず、ダイジェスト的になっていました。(和楽器である尺八、または琵琶を中心とするハイライト部分と、再びオーケストラに広がっていく終結部分)

ラストのオチの部分は、数日後、事務所に来た四面子の手紙を読むカノンさん。四面子は、授業を音楽室ではなくて屋上で行ったことを報告していた。また、「追伸」ということで、四面子は、自分もおめでたと言うことが判明した、と記していた。すると所長は「じゃあ、気持ち悪かったのはつわり」と口にした。

今回は依頼人の性格は色濃く出ていて、理系人間と、所長とカノンさんの文啓コンビとの対比が面白く、また、所長とカノンさんの息のあったコンビネーションも見られました。やっぱり所長とカノンさんは黄金コンビという所を見せてくれました。

また、今回のカノンさんの衣装は、ユニオンジャックをデザインしたものを着ていたが、この部分だけはもっと日本を意識したデザインの方が良かったようにも感じました。

次回(来週12/20)も15分繰り下がって20:15からの放送ですが、本年最後の新作ということになります。で、ファイルNo.053のパガニーニ「24の奇想曲」です。(去年の年末ラストがファイルNo.023だったから、本年の新作はちょうど30本ということになり、何だかんだで半年で15本というペースを守っていますね...)尚、年明けの新作は1/17の放送となり、ファイルNo.054のブラームス「交響曲第1番」の登場です。1/24は何かの再放送のようで、ファイルNo.055は1/31となり、ラヴェルの「マ・メール・ロア」です。→3月末まででファイルNo.060までということでしょうから、2月の新作が3本、3月は2本というところですかね...

 

武満徹:ノヴェンバー・ステップス

武満徹:ノヴェンバー・ステップス

  • アーティスト: 東京都交響楽団,武満徹,若杉弘,鶴田錦史,横山勝也,堀米ゆず子
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2002/06/21
  • メディア: CD

武満徹 : ノヴェンバー・ステップス / ア・ストリング・アラウンド・オータム / 弦楽のためのレクエイム 他

武満徹 : ノヴェンバー・ステップス / ア・ストリング・アラウンド・オータム / 弦楽のためのレクエイム 他

  • アーティスト: 横山勝也,武満徹,小澤征爾,サイトウ・キネン・オーケストラ,今井信子,宮田まゆみ,鶴田錦史
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2000/04/26
  • メディア: CD
武満徹:ノヴェンバー・ステップス

武満徹:ノヴェンバー・ステップス

  • アーティスト: 小澤征爾,武満徹,トロント交響楽団,鶴田錦史,高橋悠治,横山勝也
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2007/11/07
  • メディア: CD
武満徹 : ノヴェンバー・ステップス

武満徹 : ノヴェンバー・ステップス

  • アーティスト: サイトウ・キネン・オーケストラ,武満徹,小澤征爾,横山勝也,今井信子,鶴田錦史
  • 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1995/05/25
  • メディア: CD
武満徹:ノヴェンバー・ステップ

武満徹:ノヴェンバー・ステップ

  • アーティスト: ハイティンク(ベルナルト),メシアン,武満徹,横山勝也,ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団,鶴田錦史
  • 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1999/11/01
  • メディア: CD
ノーヴェンバー・ステップス~日本の管弦楽名曲集

ノーヴェンバー・ステップス~日本の管弦楽名曲集

  • アーティスト: 黛敏郎,小山清茂,外山雄三,岩城宏之,尾高忠明,東京都交響楽団,NHK交響楽団,読売日本交響楽団,鶴田錦史,横山勝也
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2003/07/23
  • メディア: CD
武満徹:ノヴェンバー・ステップ

武満徹:ノヴェンバー・ステップ

  • アーティスト: 湯浅譲二,水野修孝,武満徹,諸井誠,石野真木,横山勝也,沢井忠夫,園田高広,鶴田錦史,青木鈴慕
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1995/05/20
  • メディア: CD

↓一応これも...(相棒が全て高村さんということにしてみました。)

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX I

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX I

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD
ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 3

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 3

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

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