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THE PELICAN BRIEF(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1993年の映画「ペリカン文書」である。本作の前にJ・グリシャム原作小説の「ザ・ファーム」が映画化されているが、たて続けに映画化されたことになった作品であり、サスペンス作品である。

作品データを記しておくと、時間は141分、原作はジョン・グリシャム、製作、監督、脚本はアラン・J・パクラ、撮影はスティーヴン・ゴールドブラット、音楽はジェームズ・ホーナーである。そして出演は、ジュリア・ロバーツ、デンゼル・ワシントン、サム・シェパード、ジョン・ハード、トニー・ゴールドウィン、ジェームズ・B・シッキング、ウィリアム・アザートン、ロバート・カルプ、スタンリー・トゥッチ、ヒューム・クローニン、ジョン・リスゴー、アンソニー・ヒールド、たちである。

最高裁判事が一夜に2人殺されるという事件が起こった。が、事件は謎に包まれていた。ニューオリンズの法学部の女子大生・ダービーは、その事件に興味を持ち、ある仮説を立てて、それをレポートに仕上げた。で、恋人でもある大学教授・キャラハンにレポートを渡した。それ目にしたキャラハンは驚いて、友人であるFBI特別法律顧問のヴァーヒークに渡した。レポートは瞬く間にFBI長官だけでなく、CIA長官、大統領補佐官、そして大統領にまで渡り、「ペリカン文書」と名付けられ、厳重に扱われることになった。一方、ダービーはキャラハンの車から降りていたため難を逃れたが、キャラハンは自動車が爆発して死亡してしまう。これでダービーは何者かに命を狙われていると悟った。というのは、ペリカン文書は事件の真相を突いていたためだった。続いてFBI特別法律顧問・ヴァーヒークが彼女の側で殺され、事件の実行犯の男も殺された。ダービーは遂に新聞記者・クレイに助けを求め、全てを話した。しかし、ダービーとクレイは執拗に狙われる。事件の背後には野生の鳥が棲息する湿地帯の開発計画があり、殺された判事は環境保護派であり、実行犯は開発推進派だった。で、ダービーは政府高官と取り引きをし、クレイはスクープとして発表した。

サスペンスと言うことではそれなりであって、これという所が無い。女子大生のレポートが偶然にしろ、事実だったというのはともかく、主人公にとって都合が良すぎるような感じで物語が進んで行く。(これらも全て「偶然」と言う言葉で片付けられてしまうが、そうなると「偶然」が余りにも多すぎて...)が、事件の背後にあったのは現代らしいものであって、ちょっと怖さを感じるところでもある。

物語が語ろうとしていることはそれなりに評価できるのだが、サスペンスという展開としては平凡なものでしかない。が、こういう作品は何故か昔から音楽の出来が良いのである。

音楽の方はつまらないサスペンスに緊張感を与え、(映像を消してしまっても)恐怖や驚きを上手く表現している。ということで、サントラ盤の方はじっくりと聴いてみることをお勧めする。

で、サントラ盤の収録曲は以下の全13曲である。『Pelican Brief [Main Title]』『Pelican Brief』『Researching The Brief』『Hotel Chase』『Killing』『Bourbon Street』『Planting The Bomb』『Chasing Gray』『Darby's Emotions』『Darby's Theme』『Morgan's Final Testament』『Garage Chase』『Airport Goodbye』。

ある意味ではJ・ホーナーの得意な所が発揮されたということになり、似たような曲が?と感じられるところもあるが、その辺りは彼の調理の上手いところでもある。映画の方を見たら、サントラ盤も忘れずに聴きましょう。(未見という方は、サントラ盤を先に聴く、というのも宜しいかと...)

 

The Pelican Brief

The Pelican Brief

  • アーティスト: James Horner
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1994/01/11
  • メディア: CD

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ペリカン文書 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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ペリカン文書 (小学館文庫)

ペリカン文書 (小学館文庫)

  • 作者: ジョン グリシャム
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 文庫

ペリカン文書〈上〉 (新潮文庫)

ペリカン文書〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: ジョン グリシャム
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1995/04
  • メディア: 文庫

ペリカン文書〈下〉 (新潮文庫)

ペリカン文書〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者: ジョン グリシャム
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1995/04
  • メディア: 文庫


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TECHNOTRONIC『GREATEST HITS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1993年にリリースされたベスト盤である。彼らはベルギー出身のスタジオ・ミュージシャンたちのプロジェクトであり、'80's終盤に結成して、ユーロビートのダンス・ミュージックの旗手として'90's初頭に大活躍した。その熱が少し冷めた時期にリリースされたベスト盤ということで、一つの区切りとなったアルバムでもある。(それ以後も活動は続けているが、'80's終盤から'90's初頭のような派手な活動はしていない。→2005年に活動停止した。)

収録曲は以下の全14曲である。『Pump Up The Jam [Single Mix]』『Get Up (Before The Night Is Over)』『This Beat Is Technotronic』『Rockin' Over The Beat』『Megamix』『Turn It Up』『Move That Body』『Work』『Money Makes The World Go Round』『Move This』『Voices』『Hey Yoh, Here We Go』『One Plus One』『Get Up』。

この時点で彼らは3枚のアルバム(内1枚はリミックス・アルバムなので、実質的には2枚と言って良い。)を発表していたが、それらからの選曲ということになると、主だった曲は一通り収録されていることになる。

彼らの代表曲である『Pump Up The Jam [Single Mix]』『Get Up (Before The Night Is Over)』をはじめ、イギリスでTOP 10入りをした『Rockin' Over The Beat』『Megamix』とTOP 10には入らなかったがTOP 20入りをした『This Beat Is Technotronic』『Move That Body』などがお薦め曲と言うことになるが、基本的にはシングル曲を集めたものということで、ベスト盤としたら標準的な内容である。ただ、プロモーションのためにリリースした『Voices』が収録されているのは嬉しい所である。

サウンドは、まさにユーロビートの典型的なダンス・ミュージックであって、今となったらちょっと懐かしいサウンドでもある。ということで、'90's初頭のユーロビートの見本市の様なアルバムと言うことも出来る。(TECHNOTRONICのベスト盤ではなくて「ユーロビート」の代表的なサウンドのアルバムと言うことである。)よって、資料と言うことで役立てることの出来るアルバムということで、手元に置いておくのも悪くないアルバムである。

それにしても、当時は世界的にもバブルの影響でもてはやされていた時期(ベスト盤のリリース時には弾けていましたけど...)でもあって、サウンドの方も華やかですね~

 

Greatest Hits

Greatest Hits

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Castle Music UK
  • 発売日: 1998/11/03
  • メディア: CD


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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その142) [ケータイ刑事]

今回は「屋上からの転落死」というシチュエーションをテーマとして記します。取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・2nd.3話」、「007」からは「私を愛したスパイ」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.3話」。「キミは超能力を信じるか? ~テレポーテーション殺人事件」という物語である。この物語では超能力を使って人を殺しても罪には問われない、ということが説明されたが、超能力はあり得ないということも語っている物語でもある。ということで、結構奥深い物語でもありました。

超能力者の海老沢ほたるの「テレポーテーション実演会」にやってきたちゃんと五代さん。で、実演が始まるが、そこに「ちょっと待った!」と言ってある男が現れた。彼は物理学者の小槻山彦(こつきやまひこ)であって、「インチキ超能力者バスター」という別名を持っている男だった。山彦は、ほたるのテレポーテーションはインチキと主張し、自分を窓の外にテレポートしろと言った。これに躊躇するほたる。すると山彦は「この国(=日本)では超能力や霊能力で人を殺しても罪に問われることはない」と言い、テレポートで自分が死んでも罪にはならないと語ると、改めて早くするように言う。で、ほたるは仕方なく山彦を窓の外にテレポートすることにした。

転送装置(と言っても、マジックで人が消えるというマジックに使われるものである。)の中に山彦を入れると、ほたるは念を送り、転送装置の輪を話した。すると中にいたはずの山彦が消えていた。

それを見て驚いた五代さんは、急いで窓の外を見に行った。が、地面を含めて、どこにも山彦はいなかった。ちゃんは呆れ顔だったが、その時悲鳴がして、山彦が空から落ちてきて、グランド(地面)に激突し、死亡した。直ぐに操作を開始したちゃんと五代さん。山彦の死因は高所からの転落による全身打撲であり、ほぼ即死だった。

蛍は、自分の超能力が未熟だから、テレポートに失敗し、責任を感じていた。しかし超能力で人を殺しても罪には問えない。海ちゃんは、山彦が消えたトリックは見抜いていたが、転送装置をはじめ、実演会場からは山彦の指紋は1つも検出されなかったこともあって、そこから先の転落死のトリックが分からなかった。

そんな中、ほたるが自殺したらしいという入電が入る。が、左利きのほたるが左手首を切って死んでいるのはおかしいとちゃん。で、トリックに気づいた。

実は、会場に現れたのは小槻山彦ではなくて双子の弟の小槻海彦だった。(山彦と海彦はそっくりであった。)しかも、小槻とほたるはグルであり、転送装置から抜け出した海彦は屋上に呼び出していた山彦の元に行き、山彦を突き落とした。そして自分は姿を消した。更に、ほたるも用済みと言うことで殺害したのだった。動機は、父の遺産を海彦が独り占めしたかったため、山彦を殺害したのだった。

007」:「私を愛したスパイ」。1977年のシリーズ第10作で、3代目の第3作である。これまでの物語でも、物語の舞台は世界各地の複数の場所を舞台にしていたが、本作ではエジプトの歴史的な遺跡が登場することもあって、観光案内というような所もあった物語でもありました。

この物語で屋上から転落死するのは、ストロンバーグが、マイクロフィルムに接触した者は全て抹殺するように命じて、それを実行しようとする殺し屋のサンドールである。

エジプトでボンドはマイクロフィルムに接触しようとして、仲介人のファケシュとコンタクトを取る。が、ファケシュは先にアーニャ(=ボンドガール)との交渉をすることになっていて、その間、自分のアパートにボンドを向かわせた。

アパートには(ファケシュの愛人)フェリカがいて、ボンドの相手をするように命じられていた。で、ボンドに迫るフェリカ。が、ボンドがマイクロフィルムに接触しようとしたことで、サンドールはボンドを抹殺しようとしてベランダから射ってこようとした。フェリカがそれに気づいて声を挙げたが、ボンドはフェリカを盾にして銃弾を躱した。(これによって銃弾を背中に喰らったフェリカは死亡した。)

ボンドは逃げるサンドールを追って、アパートの屋上に向かった。で、そこで激しい争いが繰り広げられる。巨漢で怪力の持主であるサンドールは力でボンドを攻める。が、ボンドが巧みにその攻撃を躱す。そして屋上から体半分が飛び出して、転落しそうになる。そんなサンドールの前にボンドが立ち、サンドールはボンドのネクタイを掴んで、何とか転落しないようにこらえる。

が、ボンドはファケシュの居場所を聞きだそうと迫る。で、サンダールは「ピラミッド」と応えたら、ボンドはネクタイを振り解くようにした。すると、サンダールの手がネクタイから離れ、彼は屋上から地上に向けて転落していき、地面に激突、死亡した。

結果的にはボンドが殺したことになるが、ボンドは情報部員であって殺しの許可証を持っている男である。また、サンダールは殺し屋であってボンドの命を狙った男である。もしもサンダールの死について問われたら、任務上のことであり、正当防衛でもあったと言えば片付けられますね。

共通点は、屋上から転落死した男の体格ががっちりした男であったということと、頭を剃っていて髪の毛のない男であったという所である。つまり、見た目が同じタイプの男だったということである。→設定上で何らかの共通点が出てくるというのが普通であるのだが、そういう共通点は全く無く、見た目が共通しているというのだから、実に面白い所であって、驚くべき共通点と言うことになる。

違いは、「ケータイ刑事」ではそっくりな男(双子)に突き落とされ、「007」ではボンドによって突き落とされたということが最も大きなところである。が、「大学教授/殺し屋」というキャラの違いを含め、見た目以外の全てと言っても良い。

設定上の共通点というのは、後発になる方が先のものを倣えばよいので、じっくりと練り上げれば出来ることであるが、見た目ということになるとキャスティングで対処するということになるが、それが転落死するキャラで実際に起こるのだから、やはり「ケータイ刑事」と「007」には見えない力が働いているようですね...

次回は「ある物」シリーズに戻る予定でいますが、変更もあるかもしれません。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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