BOBBY BROWN『DON'T BE CRUEL』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼の2nd.アルバムであり、大ブレイクして'80's終盤の時代をリードすることになったアルバムでもある。(当然、彼の発表したアルバムの中では最もセールス/チャートの両方とも最高の成績を残している。)で、チャートでは、Billboardのアルバム・チャートで3週連続1位を獲得して1週だけ明け渡し、再び3週連続1位で、合わせて6週に渡って1位を獲得、そして1989年のBillboard年間アルバム・チャートで1位まで獲得することになった。また、イギリスでは最高位3位を記録している。
収録曲は以下の全11曲である。『Cruel Prelude』『Don't Be Cruel』『My Prerogative』『Roni』『Rock Wit'cha』『Every Little Step』『I'll Be Good To You』『Take It Slow』『All Day All Night』『I Really Love You Girl』『Cruel Reprise』。
本アルバムからシングル・カットされたのは全部で6曲である。1st.シングルがアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Don't Be Cruel』であって、Billboardで最高位8位を記録して1988年の年間シングル・チャートでも79位にランクインしている。そして2nd.シングルの『My Prerogative』が1週だけだったとは言うものの全米No.1となり、1989年のBillboard年間シングル・チャートでは2位にランクインしている。(1988年の年間チャートでは、GEORGE MICHAELがシングル/アルバムの両方とも1位を獲得しているが、1989年の年間チャートで彼は、アルバムは1位、シングルは2位ということで、両方を制することは出来なかったが、両方を制するのは1970年のSIMON & GARFUNKEL、1988年のG.MICHAELの2度しかない偉業である。→1994年にACE OF BASEが達成している。)更に『Roni』が最高位3位、1989年の年間シングル・チャートで80位、『Every Little Step』が最高位3位、1989年の年間シングル・チャートで48位、『Rock Wit'cha』が最高位7位を記録している。
お薦め曲は、彼の放った唯一の全米No.1ソングである『Don't Be Cruel』と、シングル・ヒットを記録した中から『Don't Be Cruel』と『Every Little Step』、バラード・ナンバーからは『Rock Wit'cha』を、それ以外から『All Day All Night』と『I Really Love You Girl』をピックアップしておく。
10年毎の各年代の音楽シーンは、まもなく十の位の数字が変わるという時期になると、彗星の如く、次の時代をリードする存在となる大物が登場するのだか、そう言う時期にチャートを賑わせたアーティストというのは、何故か、次のディケイドになるとぽしゃってしまうというジンクスがある(1979年のTHE KNACKもそうでした。)のだが、彼もこのジンクスを破ることは出来ず、1992年に発表した3rd.アルバムは大ヒットとなったが、それっきりという感じになってしまった。とは言っても、'80'sのラスト・イヤーをリードした彼のアルバムであるだけに、'80'sサウンドを楽しむのであれば、やはりチェックしておきたいアルバムである。
アザミ嬢のララバイ#3 [ドラマ]
MBSローカルであるが、今期のドラマがボロボロなのが多い中、化けそうな作品としては唯一というのが本作である。物語の方は派手な所が全くないが、実に上手く作ってますね。少ない登場人物(実質的には2人と言って良い。)を生かす方法として舞台劇の要素を活用して、舞台劇という雰囲気を今まで以上に強くしていることもポイントでした。(当然、製作費も随分と抑えられていることでしょう。)ということで、「恋する日曜日」シリーズの中でも本当に目立っていないが、秀作揃いの「文學の唄」のような作品が続いている。→土曜23時のBS-TBSのあの枠で放送したらいいのに...MBSも大口株主なんだし...)
今回は、ファンタスティックな要素もある物語であるが、モチーフは「白蛇伝」というのは直ぐに分かるところである。(但し、あくまでもモチーフであって、現代を舞台にした物語となっている。)それだけに、「恋日・文學の唄」シリーズの一編と言っても良さそうな物語でもありました。
白峯山で人間の男に助けられた一匹の白蛇。それがきっかけで、人間に憧れを持った白蛇は人間になりたいと願うようになった。数年が流れたある日、精霊から「人間にしてやろう」と言われた。しかし、それには人間を1人殺さなければならない。猶予期間は一ヶ月であって、その間に1人の人間を殺さなければ、白蛇は死んでしまうということだった。最初、その条件に戸惑った白蛇だったが、生きていても仕方がない人間、殺されても当然という人間もいるということで、条件を受け入れた。で、白蛇は美しい若い女・ユキとなった。
夜の公園に現れたユキ。そんな彼女を助けたのはホームレスのおじさんだった。彼はリストラされて職を失い、更に家族も失っていた。で、自分をクビにした社長を恨んでいて、社長のことを殺されても当然、と思っていて、ユキはその男をターゲットにした。
あるバーのホステスとなったユキは、一人の男に近づいた。(当然、例の男である。)殺されて当然と思うユキだったが、接近して話をしている内に、次第に心を惹かれていくことになって、殺せなくなってしまう。一方、男の方は男の方で、首切りをしていて、恨まれているということを口にしていた。
男を殺せないまま時間は過ぎていくが、男が先日クビにした男が自殺した、ということで色々と話をユキにするのだった。
やがて、ユキは男を殺そうと準備を整えて、誘われたホテルへ。が、男を殺すことが出来ず、愛し合うのだった。
そして、いよいよ猶予期間の最後の日となった。が、男もユキも、互いに愛し合うようになっていた。男はユキを登山に誘い、ユキも最後のチャンスと思って一緒に雪山へ。ユキは心を鬼にして、より奥に登って行く。が、男は自殺することを考えていて、男の姿が消えた。ユキは男を探し、雪の中に倒れているのを発見した。で、山小屋まで運んでいき、男を助ける。そんな中、男は以前に山で白蛇を助けたことがあると話す。そう、それは白蛇だったユキが人間に憧れを持つようになったあの一件だった。自分が殺そうとしていた男は命の恩人であることが分かったユキ。が、男を殺さないと自分が死んでしまう。苦悩するユキだったが、彼女が選んだのは、男をそのまま山小屋においておき、自ら去っていくということだった...
物語としては、ベタな展開で、派手な所もなく、しかも雪山のセットは足場を組んで白い布を被せただけという学芸会のセットに近いものであり、時々、収録スタジオの天井までもが映っている。ということで、見るからに安上がりでチープな感じがするのだが、これが舞台劇の雰囲気を強く出していて、チープさが気にならなくなる。それどころか、素人レベルのようなセットが逆に本作の独特の世界観を巧みに表現しているように感じられることになる。
ということで、低予算作品でもアイデア次第でイクラでも表現できるものだと言うことを感じさせてくれる一編であり、やれば出来るということで、最近の多くなった低予算で、見るも無残な駄作ドラマを作っているキー局にはお手本となる物語でありました。(でも、派手な所が全く無く、笑いを取るところも無いだけに、大衆ウケは難しいでしょうね...)
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↓一応これも拾っておきます
↓本作の主題歌
ケータイ刑事銭形命12話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
「銭形命」の第12話「サマーパーティーは危険な香り! ~赤坂BLITZ殺人事件」の「裏ネタ編」の2回目となる今回は、この物語のオークションの出品者の遠山金五郎がこの人の末裔だったと言うことから、「末裔」についてと「遠山金四郎」について、出品されたものはこれに記されていたことから「半紙」について記します。尚、「末裔」については「泪・27話(2nd.14話)[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースにして加筆しました。
尚、BS-TBSの本放送時に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「末裔」:「まつえい」と読むのが一般的であるが、「ばつえい」と読む場合もある。その血筋を受け継ぐ何世代も後の人のことを言う。別の言い方をすると「子孫」「後裔」「末孫」という言い方がある。尚、英語では「Descendant」と言う。
歴史の中では、直系関係がある場合、先人に対して後人のことを「末裔」と言う。(逆に、後人を基準にすると、(親よりも一つ前の世代、則ち祖父・祖母から前の)先人のことを「先祖」と言う。)しかし、一般に「○○の末裔」として「○○」の所に名前がはいる様な人は、その先祖が歴史に名を残すような有名な人物、偉大な人物である場合や、王族貴族などの有力者である場合が殆どである。(この場合、義賊や盗賊などであっても、歴史に名前を残していると、その人の名前も語られる。)よく言われるのは、「平家の末裔」とか、戦国武将の○○の末裔、などがある。また、「M2」で名前が出てきた「石川五右衛門の末裔」というのも普通に語られる物である。しかし、平凡な人物(例えば、戦国時代の、どこにでもいるような農民など)から、「農民の末裔」という様な言い方は、一般的には行われない。)
外国ではよく耳にするのは「バイキングの末裔」「貴族○○の末裔」というものがあって、イギリスでは「貴族の末裔」というのは現代でも何かと意味を持っている。
「遠山金四郎」:江戸時代の天保年間(1830年~1843年で、天皇は仁孝天皇の時代である。(江戸幕府の将軍は11代の徳川家斉と12代の徳川家慶の時代である。)に江戸の北町奉行として、その後南町奉行を務めた人物である。正式な名前は遠山金四郎景元(かげもと)であるが、テレビの時代劇「遠山の金さん」で名前が通っていて、遠山金四郎の名前で知られている。
生まれは1793年で、没したのは1855年である。明知遠山氏の分家の6代目であり、父は長崎奉行の遠山景晋である。幼名は通之進といい、1809年(文化6年)に父の通称であった金四郎を名乗るようになる。(結局、この名前が現在でも広くしられているということになる。)
1829年(文政12年)に父・景晋の隠居に伴って家督を相続した。そして後に勘定奉行を経て、1840年に北町奉行に就任する。そして天保の改革では南町奉行・矢部定謙と共に老中・水野忠邦や鳥居耀蔵と対立しながらも、改革に取り組んだ。しかし、後に鳥居の策謀によって矢部が罷免され、更に1843年には彼自身も北町奉行を罷免されて大目付となる。それから2年後に鳥居が失脚して、1845年に南町奉行に返り咲いた。(南町奉行としては1852年まで務めている。)
彼が有名になったのは、北町奉行の時に、芝居小屋を廃止しようとした水野たちに対して反対して、浅草猿若町への小屋移転を行うことに収めたことで、芝居関係者から崇められて、感謝の意味をこめて「遠山の金さん」を上演したことで、一般に広く知られるようになった。(当然、彼を賞賛する芝居であるため、遠山は正義の味方として描かれていて、水野や鳥居は悪役として描かれている。)そして、この芝居が後々にも受け継がれたことから、遠山の金さんは庶民の味方の良い町奉行、鳥居や水野は悪だくみをする腹黒い存在の悪というイメージが定着した。(南町奉行の鳥居は江戸の庶民の間では評判が悪かったのもまた事実である。)
金さんというと、「桜吹雪」の刺青がお馴染みであるが、歴史的には刺青を入れていたという確かな証拠は無い。しかし、若い頃に彫り物を入れたと言われていることから、刺青があったことは確かのようである。しかし、ドラマのように肩から背中全体に入れていたかどうかまでは分かっておらず、「右腕のみ」「左腕の一部」という説から、「桜の花びら1枚だけ」「背中に女の生首」という説がある。その一方で、「全身にくまなく入れていた」という説もある。(当然、全く入れていなかったという説もある。)→芝居として上演され続けることで、誇張されていったということもあり得ますし...
名奉行としては、彼と大岡忠相の2人が有名であるが、彼は将軍・徳川家慶から、その裁きぶりを賞賛されていて、実際、「奉行の模範」と讃えられている。ドラマの遠山の金さんはフィクションで誇張された部分もあるが、奉行としての能力は実際、高かったということである。しかし、記録としてはドラマのような名裁きを残したという記録はない。→事実とフィクションが複雑に絡み合って、ドラマでの遠山の金さんのイメージが膨らんだと言うことである。
「半紙」:和紙の一つであって、毛筆書きで使用される用紙である。現在では書道をする時に使用される紙として、誰もが使ったことがあるでしょうね。
江戸時代に一般的な紙として普及したが、歴史は平安時代にまで遡る。大判の杉原紙を半分に切っていたことから「半紙」と呼ばれるようになった。大きさは規格が定められていて、杉原紙が横二尺三寸(70cm)、縦一尺三寸(39cm)である。その半分の大きさで、約25cm×40cm程度のサイズである。
大きさが手頃と言うこともあって、長く使われていたが、江戸時代になると最も普及するようになる。紙面は比較的粗いが、江戸時代には石州半紙、徳地半紙、須崎半紙、柳川半紙などが有名になり、改良された質の良いものも登場している。(大洲半紙が有名である。)
一般的な半紙は、コウゾ(カゾ)の木を原料として作られていたが、改良された半紙はミツマタの木を原料に使用している。現在は化学パルプが広く利用されていて、手すきではなくて機械すきであるため、品質も安定している。(しかし、高級半紙はミツマタを使用した手すきというのが現在でも相場である。)→小学校で書道の授業があるため、大量生産、大量消費されている。(とは言っても、洋紙の方が本、ノートを初としてより大量に消費されていますが...)
英語では「Japanese Paper for Calligraphy」と言うように、「書道用の日本の紙」そのままである。→「寿司」は世界的にも広がったため「Sushi」が英単語になったが、書道の世界的な普及は、芸道の一つとしては知られているものの普及と言うことはおそらく無いため、「Hanshi」が英単語になることはないでしょうね...
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