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THE CLASH『THE CLASH』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1977年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。邦題は「白い暴動」というタイトルであった。パンク・ムーブメントの中心的な存在として知られる彼らであるが、彼らのサウンドはパンク・ロックの枠に収まらない幅広いものを包括していた。そんな彼らの衝撃のデビュー・アルバムである。

尚、本アルバムはイギリスで最高位12位を記録している。また、1977年当時はアメリカではリリースされず、アメリカでの発売は1979年になるが、収録曲の一部が異なっていて、曲順も違った再編集が行われているのは有名な話である。アメリカでは1979年になってBillboardで最高位126位を記録している。(当然、イギリス盤がアメリカにも輸入されていたことで、チャート成績が伸びなかったとされている。)日本では1977年にUK盤と同じものがリリースされ、1979年にジャケットを変えて「パールハーバー'79」のタイトルでアメリカ盤もリリースされている。

ということで、UK盤とUS盤それぞれ収録曲について記しておく。1977年リリースのイギリス盤の収録曲は以下の全14曲である。(A面に8曲、B面に6曲でした。)『Janie Jones』『Remote Control』『I'm So Bored With The U.S.A.』『White Riot』『Hate & War』『What's My Name』『Deny』『London's Burning』『Career Opportunities』『Cheat』『Protex Blue』『Police & Thieves』『48 Hours』『Garageland』。

一方、1979年にリリースされたアメリカ盤の収録曲は以下の全15曲である。(A面が8曲、B面が7曲であった。)『Clash City Rockers』『I'm So Bored With The U.S.A.』『Remote Control』『Complete Control』『White Riot』『(White Man) In Hammersmith Palais』『London's Burning』『I Fought The Law』『Janie Jones』『Career Opportunities』『What's My Name』『Hate & War』『Police & Thieves』『Jail Guitar Doors』『Garageland』。

シングル・カットされたのは、イギリスでのアルバムリリースに沿った1977年に『White Riot』と『Remote Control』がリリースされている。前者はイギリスで最高位28位を記録しているが、後者はチャートインしていない。また、イギリス盤のアルバムに未収録であるがアメリカ盤のアルバムに収録されている『Complete Control』(イギリスで最高位38位)が1977年に、『Clash City Rockers』(イギリスで最高位35位)と『(White Man) In Hammersmith Palais』(イギリスで最高位32位)が1978年に、『I Fought The Law』(英米共にチャートインせず)が1979年になってシングル・カットされている。

本アルバムは、パンク・ロックの雄であるTHE CLASHのデビュー・アルバムということで、'70's後半のロックを聴く上では欠かすことの出来ないアルバムであり、誰もが一度は聴いていて、しかも多くが語られているので、ここでお薦め曲を記す必要もないでしょうから、それは省略する。(少なくとも、'70'sのブリティッシュ・ロックを語る場合、更に'80's初頭の第二次ブリティッシュ・インヴェージョンに触れる場合には本アルバムを聴いていないと語る資格は無い。)

リリースから30年以上の歳月が流れているが、現在でも当時のエネルギーの高さを知ることが出来るアルバムであり、しっかりと聴いておきたいアルバムであることに変わりはない。

ところで、コアなファンであれば、本アルバムはUK盤とUS盤の両方を、しかもUS盤については日本リリースの別ジャケットのものまで含めて3枚は持っていたことでしょう。LPの時代ではよく聴いているとレコードの劣化もあったため、複数枚所有のメリットはそれなりにあったのだが、CDの時代になると、取り扱いに注意していればDISC劣化ということが原理的に無いということ、また、近年では何かとボーナス・トラックが追加されていること、から、ジャケットについても一工夫してくれたらいいのですがね...

 

↓UK盤

白い暴動

白い暴動

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2005/11/23
  • メディア: CD

白い暴動  (紙ジャケット仕様)

白い暴動 (紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2004/11/17
  • メディア: CD

 

↓US盤

The Clash

The Clash

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Mid-Price
  • 発売日: 2000/01/27
  • メディア: CD

The Clash

The Clash

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Mid-Price
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

パール・ハーバー’79

パール・ハーバー’79

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2005/11/23
  • メディア: CD

パール・ハーバー’79(紙ジャケット仕様)

パール・ハーバー’79(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2004/11/17
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形雷2話[裏ネタ編]PART 3 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第2話「JホラーVS SAYURI ~ニッポンの幽霊は怖いョ!殺人事件」の「裏ネタ編・増補」の2回目となる今回は、ホラー関係ということから、岡野さんが口にした「心霊研究家」について、「新耳袋」について、そしてこの物語の登場人物ラフカディオ・アッハーン・サユリの元ネタとなった「ラフカディオ・ハーン」について記します。尚、「ラフカディオ・ハーン」については「・10話[裏ネタ編]PART 5」で「小泉八雲」として記したものをベースにして加筆しました。

尚、BS-iの本放送時に記した記事は2006/1/9付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

心霊研究家」:怪奇現象や心霊現象を研究している人のことである。但し、他の学術的な研究を行っている研究家とは少々違った側面があるのも事実である。

怪奇現象とは、現代の科学では説明の付かない超自然的な現象の中でも、幽霊や妖怪、もののけなどに関係する怪しげな現象のことを指していう。また、心霊現象とは、超常現象の中でも霊が介在して起こる現象のことである。これらは「超常現象」の中の一分野である。(「心霊現象」は霊が介在しているものであり、怪奇現象の中に心霊現象は含まれることになる。しかし、これらの超常現象の中でも霊が介在する心霊現象に関しては古くから様々な研究がされていることもあって、怪奇現象と心霊現象は分けて語られることが一般的となっている。)

尚、これらの研究をしている人は、他の学問の研究をしている人のように、大学や専門の公共機関に勤めていて研究をしている人とは異なっていて、愛好家と言った方がより近いことになる。

というのは、現代科学では霊の存在などは解明されておらず、どちらかというと「非科学的」とて否定されているだけに、公的な学術研究機関というものは存在していないためでもある。大学教授の中には「心霊研究家」を名乗っている人もいるが、それは主としてではなく、別分野の研究をしていて、副として超常現象についても研究しているというのが一般的である。

ということで、ある意味では公的な研究機関が存在しないため、誰でも「心霊研究家」という肩書きを名乗ることが容易である。(他の学問では、大学で講師になるなど、それに関する何らかの公的な機関に属していないと、「研究家」として認められないですからね...)→柴田太郎さんも超常現象に色々詳しいことから、超常現象研究家と言っても差し障りはないですね。

この物語では岡野さんが口にしていたが、恐がり(ちゃんは後に「超恐がり」に訂正した。)の岡野さんでも口にしても特に問題もないのは言うまでも無い。但し、岡野さんの場合は研究と称して関連する書物を読もうとしても、怖がってストップするだけであり、研究するなんて無理だと思いますが...→こういう場合「自称○○」と言うことがあるが、これって実に便利な言葉ですね。

新耳袋」:現代の怪談、怪異譚を百物語形式で記した短編小説集であり、ドラマ「怪談新耳袋」シリーズの原作となったのをはじめ、「怖い日曜日」でも原作に使われた作品でもある。(伊藤潤二が漫画化していて、漫画本としても出版されている。)原作は木原浩勝と中山市朗であるが、日本各地の怪異体験者に取材に行き、実際に体験した話を聞き、調査を行って記された物語である。

1つの物語は本当に短い短編であって、出版されている本では、2~3ページ以内である。(中には1ページで収まっているという作品もある。)また、「続編」「後日譚」という内容で複数の物語が記されている作品もある。百物語形式を用いているため、内容の方は実にバラエティに富んだものとなっている。(怪談集であるが、実際、全然怖くない物語があったり、不思議体験というものもふる。が、怖い物語は本当に怖い。)

1つの物語がとても短いため、ちょっとした時間でも読むことが出来るため、読みやすい本である。(例えば、駅で電車待ちをしている数分の間に1つの物語を読むことが出来る、電車で1駅乗っている間でも1、2話程度読むことが出来る。)

全10巻が出版されていて、各巻99話ずつ収録されている。(合計で990話もある。)トータル話数の数字が大きいため、数字に負けてしまうことになりそうだが、1つの物語がとても短いため、数字に圧倒されるということにはならない作品である。→1日に5分ずつ(2、3話程度)読んでいき、1年間かけて読むということをしても面白いですね。(勿論、ある程度の話数を一度にまとめて読んでいくのも問題無い。但し、一晩で99話(=1巻の全て)を読まないようにしましょう。(一晩で全99話を読んだら恐ろしいことが起こる、とされているため。)

尚、これが出版されたのは1990年からであるが、1998年にメディアファクトリーから『現代百物語「新耳袋」第一夜』として改めて出版され、「第十夜」までが出版されている。(更に、角川文庫からも全10巻が発売になっている。)ちなみに、最初の出版の時には各巻に100話ずつが収録されていたが、一夜で100話を読破した読者から多くの怪異が報告されたため、内容は同じであるが、話数を99話に圧縮して、メディアファクトリー、角川文庫で改めて出版された時には各巻99話となった。

ところで、タイトルに「新」という文字があることから、誰でも「耳袋」というものが存在しているだろうと考えるであろうが、その通りである。「耳袋」(当時は「耳嚢」と表記されていた。)は江戸時代に根岸九郎左衛門鎭衛(ねぎし・くろうざえもん・やすもり(資料によっては「しずもり」となっているものもある。))という人物が記した随筆である。根岸は南町奉行まで務めた人物であって、しかも17年間もその職にいた人物である。(1737年生まれ、亡くなったのが1815年なので、江戸時代中期から後期の人物ということになる。)その彼が佐渡奉行在任中の1785年頃から亡くなる直前の1815年までの30年以上にわたって書き溜めたものである。(佐渡奉行の後、1787年に勘定奉行となり、1798年に南町奉行となり、在任中の1815年に没した。)

内容は、彼が奉行職(佐渡、勘定、南町奉行)で接した人たちから聴き集めた怪談や奇譚を記したものであり、全10巻、各巻は100条からなっている。(各巻100話ずつ、合計で1000話ということになる。)

「新耳袋」はその「耳袋」のスタイルを踏襲し、「怪異」や「奇譚」を集めたことから「新耳袋」というタイトルになった。尚、「耳袋」に収録されている物語は、江戸時代当時の人々が語っていた話であり、江戸時代の物語であるが、「新耳袋」では現代の人々が語っていた話であって、昔から語り継がれてきた怪談話の類は収録されていない。(基本的に昭和の時代の物語である。)

ラフカディオ・ハーン」:ギリシャ生まれのイギリス人として生まれ、後に日本に帰化し、日本人・小泉八雲となった。(生まれたときの本名は、パトリック。フラかディオ・ハーン)尚、「ラフカディオ・ヘルン」という記載がされることもある。(ファミリーネームは「HEARN」であるが、これを「ハーン」ではなくて「ヘルン」と記されたためである。)

1850年の生まれで、来日したのは1890年である。ハーバー・マガジンの通信員として日本にやって来た。そして島根県松江尋常中学校と島根県尋常師範学校の英語の講師となる。1891年に松江の士族の小泉湊の娘・小泉節子と結婚。1896年に帰化して小泉八雲となる。1904年に54歳で死去した。

彼は松江で英語講師を務めていたことは有名であり、松江というイメージがあるが、その後、五高(現在の熊本大学の前身)、東京帝大、早稲田大学でも講師として務めている。実際、松江にいたのは長くなく、1891年11月には熊本へ、1894年からは神戸、1896年からは東京に移っていて、東京での生活が一番長い。(1896年から亡くなる1904年までが東京在住である。)

来日してから、印象記、随筆、小説などを発表しているが、主な作品としては、1896年の「心」、1904年の「怪談」(17編の怪談と3編のエッセイから成る作品である。これは1965年に小林正樹監督で4編のオムニバス作品集という形で映画化されている。但し、原作の「怪談」から映画化されたのは2つの物語であって、他の2編は彼の別の作品集の中の作品である。)、1899年の「霊の日本」、1900年の「影」などがある。また、作品を通して日本文化をヨーロッパに紹介したことでも知られている。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 1

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓いくつか

不思議現象の正体(トリック)を見破る―超能力や心霊現象に、人はなぜ騙されるのか (KAWADE夢新書)

不思議現象の正体(トリック)を見破る―超能力や心霊現象に、人はなぜ騙されるのか (KAWADE夢新書)

  • 作者: 安斎 育郎
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2001/04
  • メディア: 新書

不可思議現象の科学 心霊現象、UFO、超能力、生まれ変わりなど、その真実を科学の力で明らかにする!! (サイエンス・アイ新書)

不可思議現象の科学 心霊現象、UFO、超能力、生まれ変わりなど、その真実を科学の力で明らかにする!! (サイエンス・アイ新書)

  • 作者: 久我 羅内
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2009/10/19
  • メディア: 新書

本当にあった恐怖体験!!呪われた写真 (広済堂ペーパーバックス)

本当にあった恐怖体験!!呪われた写真 (広済堂ペーパーバックス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 廣済堂出版
  • 発売日: 2005/07
  • メディア: 単行本

現役医師が語る!病院の怪奇・心霊現象 (竹書房文庫)

現役医師が語る!病院の怪奇・心霊現象 (竹書房文庫)

  • 作者: 元田 隆晴
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 文庫

ノーベル賞科学者ブライアン・ジョセフソンの科学は心霊現象をいかにとらえるか

ノーベル賞科学者ブライアン・ジョセフソンの科学は心霊現象をいかにとらえるか

  • 作者: ブライアン・D. ジョセフソン
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1997/05
  • メディア: 単行本

↓全10巻の一部ですが...

新耳袋―現代百物語〈第1夜〉 (角川文庫)

新耳袋―現代百物語〈第1夜〉 (角川文庫)

  • 作者: 木原 浩勝
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 文庫

新耳袋 第十夜  現代百物語 (角川文庫)

新耳袋 第十夜 現代百物語 (角川文庫)

  • 作者: 木原 浩勝
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/06/25
  • メディア: 文庫

新耳袋―現代百物語〈第一夜〉

  • 作者: 木原 浩勝
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: 単行本

新耳袋―現代百物語〈第10夜〉

新耳袋―現代百物語〈第10夜〉

  • 作者: 木原 浩勝
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2005/06/17
  • メディア: 単行本

耳嚢〈上〉 (岩波文庫)

耳嚢〈上〉 (岩波文庫)

  • 作者: 根岸 鎮衛
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1991/01
  • メディア: 文庫

耳嚢〈中〉 (岩波文庫)

耳嚢〈中〉 (岩波文庫)

  • 作者: 根岸 鎮衛
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1991/03
  • メディア: 文庫

耳嚢〈下〉 (岩波文庫)

耳嚢〈下〉 (岩波文庫)

  • 作者: 根岸 鎮衛
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1991/06
  • メディア: 文庫

 

↓こういうものもあります。

新耳袋コレクション (恩田陸編) (ダ・ヴィンチブックス)

新耳袋コレクション (恩田陸編) (ダ・ヴィンチブックス)

  • 作者: 木原 浩勝
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 文庫

新耳袋殴り込み

新耳袋殴り込み

  • 作者: ギンティ小林
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2007/07/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

直撃現代百物語 新耳袋大逆転

直撃現代百物語 新耳袋大逆転

  • 作者: ギンティ小林
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2008/08/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

↓こちらもいくつか

小泉八雲集 (新潮文庫)

小泉八雲集 (新潮文庫)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1975/03
  • メディア: 文庫

怪談・奇談 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

怪談・奇談 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/06/05
  • メディア: 文庫

神々の国の首都 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

神々の国の首都 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/11/05
  • メディア: 文庫

怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)

怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1991/09
  • メディア: 単行本

日本の心 (講談社学術文庫)

日本の心 (講談社学術文庫)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/08/06
  • メディア: 文庫

明治日本の面影 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

明治日本の面影 (講談社学術文庫―小泉八雲名作選集)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/10/05
  • メディア: 文庫

耳なし芳一・雪女~八雲 怪談傑作集 (新装版) (講談社青い鳥文庫 66-4)

耳なし芳一・雪女~八雲 怪談傑作集 (新装版) (講談社青い鳥文庫 66-4)

  • 作者: 小泉 八雲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/08/30
  • メディア: 新書

怪談 [DVD]

怪談 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝ビデオ
  • メディア: DVD


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名曲探偵アマデウス#66 ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」 [ドラマ]

今回の依頼人は料理人ということで、カノンさんの(へんてこりんな)料理が楽しみである今回の物語。取り上げられた曲はラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」で、曲についての説明と謎解き、そしてお楽しみとなる笑いのツボ(カノンさんの珍料理)が上手く散りばめられていて、楽しい物語でした。(当然、色々と勉強になる話もしている。)それにしても、所長のバナナ好きということをカノンさんも心得ていて、面白い料理を作ってくれますね。時には遠慮したくなるカノンさんの料理ですが、今回のカノンさんの料理は食べてみたいですね。

冒頭、好物のバナナを取り出して、皮を剥いて(この時の効果音が楽しいところです。)食べようとしている所にカノンさんが帰ってくる。「またバナナですか?」と言うカノンさんに「バナナを侮ってはいけないよ」と言う所長。バナナの糖質が頭脳に良く、いつお客さんが来てもばっちり解決だ、と言うが、呆れた表情で聴いていたカノンさん。そんなカノンさんは「お腹空いたなぁ~」と言うが、直ぐに「匂う、悪の予感」(これはお姉ちゃまの台詞ですけど...)とばかりに美味しそうな臭いに気づく。依頼人がいて、手にはできたてのギョーザを持っていた。「美味しそう」と言うカノンさんに、宮廷料理の餃子だと言う依頼人。「よかったらどうぞ」と言われ、「いただきま~す」とカノンさんの手が伸びた。が、所長がその手を叩いて止めた。そして「目の前に出てきたものを何でも食べようとするんじゃない」と所長。で、「失礼ですが」と尋ねる。

「中国、宮廷料理を極めた男、趙右馬尹(ちよう・うまい)」と自己紹介をする依頼人。カノンさんは彼のことを知っていた。(テレビの中華勝ち抜き選手権に出場していた人)次はいよいよ決勝戦で、買ったらチャンピオンになれるが、その料理のテーマが餃子ということだった。自信満々だったが、昨日、夢でじいさんが出てきた、起きてからじいさんからもらった鞄を開けたら「餃子的秘伝」という餃子の扇を記した書物が入っていて、それを見たら楽譜が記されていた。で、その秘密を解き明かして欲しいということだった。

秘伝書(楽譜)を見た所長は、それはラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」の第18変奏の所だった。で、所長は依頼を引き受けた。

餃子について語る依頼人に勧められて「いただきま~す」から口にするカノンさん。表情豊かに、本当に美味しそうに食べるカノンさん。が、それは宮廷料理風の餃子だった。所長は秘伝書の餃子とは違うかも、と口にしたから、「まずは最初から聴いてみましょう」ということで、いつものように入って行く。が、あっという間に終わったことからカノンさんは「あれっ?もう終わり?」と、クラシックには疎いという素直な感想です。「今のは序奏」と所長が語り、「第1変奏」へ。直ぐにカノンさんが「変奏曲って主題から始まるんじゃないの?」と言うが、やはり所長の助手をやっているだけのことはありますね。すると所長は「主題が変奏の後に出てくる変わった曲」と語り、説明へ。

普通の変奏曲とは違う手法を用いていることについて説明する野本先生。(いつものように分かりやすいです。)で、いつものように言葉が出るのはカノンさんで、「変奏曲のように色々と変えた餃子を作ればいい」というストレートな発想でした。で、依頼人は「あれだ」と言って様々な形をした餃子を取り出した。それを見たカノンさんは「かわいい」と口にする。(パンダ、金魚、花などがあって、見て楽しむ料理ですね)

それを口にしたカノンさんは「美味しい」と言うが「何か味が物足りないというか...」と、なかなかシビアなことを言うが、それが何なのかまでは分からない。で、所長はラフマニノフは、パガニーニの曲以外にも使っているということで、「ディエス・レイ」の説明へ。

「ディエス・レイ」の説明と、ラフマニノフはこれを和可にも使っているということ、などが語られ、ラフマニノフの思いの解釈が語られる。すると、カノンさんは依頼人に「拘りの味は」と言うが、依頼人にはそれが無かった。すると「おじいさんの拘りの味は?」ということから、次の餃子が登場した。

赤い餃子だったが、色を赤くしただけではないという。それを口にしたカノンさんは「辛い」と口を押さえた。この餃子は豆板醤を使っていて、これに拘った料理を作っていた。所長は第18変奏の楽譜だけがあったことに謎があると考え、次はその第18変奏の説明へ。

カノンさんは「主題のラドシラが何処にも入ってないですね」と聞き分けていて(流石は「音感だけは抜群」のカノンさんです。)尋ねた。所長は「ラドシラ」の楽譜と鏡を用意して、したの鏡に映った部分を歌ってみて、とカノンさんに指示をして、口ずさむカノンさん。(再び「音感だけは抜群」のカノンさんは)「あの主題のラドシラと同じ音型じゃないですか」と気づいた。で、所長が「鏡像形」ということを語り、その説明へ。→楽譜でこのような仕掛けがあるというのは凄いですね。

野本先生は、巧妙な仕掛けの説明として「和音」の秘密を説明するが、ここで「倚音」について、そして「リズム」についての説明がされる。(→野本先生の説明はいつものことであるが、実に分かりやすいです。)

これにカノンさんは「餃子ひっくり返せばいい」と、またまたストレートなことを言う。これに依頼人は「日本の焼き餃子ではない」と言うが、所長が「ひっくり返さなければならないのは餃子ではなく、あなたの発想ではないですか」と、カノンさんの言葉を庇うように、鋭いところを突いた。依頼人は宮廷料理の何処がイケナイのか、と問うが、所長は故郷を思いながらメロディを生んだラフマニノフと重ね合わせた説明をする。

そして、ラフマニノフのその思いについての会社の説明が続くが、ここで第17変奏と第18変奏の繋がり、対比が語られるが、実に凝った作りなんですね。

で、所長は依頼人に、「あなたが作りたい料理は本当に宮廷料理なんですか?」と問う。これに依頼人は、じいさんの料理が好きだったから料理人になったと言う。所長は「あなた自身が感動できる料理を作らなければ人々に届くはずがありません」と言う。依頼人は子どもの頃にじいさんが作ってくれた家庭料理の水餃子のことを口にする。するとカノンさんと所長は「それですよ」と(半歩所長が遅れて言うところも良いですね。)語る。で、依頼人はその水餃子を作ることにして帰っていった。

今回は、ドラマ部分は36分半弱、曲が約6分半、ラストのオチの所が1分強ということで、ドラマ部分がやや長めでした。曲の部分では、全曲をと言うのは無理であり、いくつかの部分のダイジェストと言うことになっていて、「序奏~第2変奏」「第4変奏」「第7変奏」「第17~18変奏」の4つの部分が流れました。(基本的に解説があった部分ですね。)

ラストのオチは、(いつもとは逆で)所長が手に新聞を持って戻ってきて、依頼人が故郷の水餃子で中華勝ち抜きチャンピオンになったということを語り、その記事を見せる。で、その賞金で小さな店を始める、と語った所長。が、カノンさんは所長の話に絡まずにひたすら餃子を作っていた。で、所長が「何を作っているんだね?」と尋ねると、カノンさんは楽しそうな笑顔で餃子を作っていると答える。が、それ(色んな大きさの餃子がある)を見た所長は「これが餃子か...」と不安げな表情に。カノンさんは「あたしの個性を生かして、色んな種類で、しかもちゃんと味が馴染むように作ってみました」と快心作ということを言う。不安げな所長は箸を手にして「一体何が入っているのかな?」と言って手を伸ばして口にした。が「酸っぱい!」と所長。カノンさんは笑顔で「梅干しで~~す」と答えた。更に、次をということで、餃子を箸で掴み、フーフーしてから所長の口に運ぶカノンさん。するとカノンさんはバナナを手にして「所長の大好きバナナ餃子で~~す」と言う。所長は「これはうまい!」とご満悦だったが、カノンさんは「嘘~?」と言っていた。→冒頭でも出たことで、バナナを使っているだろうということは予想出来たが、やっぱりそうでしたね。(鍋にもバナナを入れていたカノンさんですからね。)バナナだけを餃子の皮で包んだというのならともかく、具にバナナを適量混ぜたものであれば、十分美味しく食べられる料理になると思うだけに、所長が「これはいける」と言ったのには納得です。

今回は、いつもの所長とカノンさんのポジションが少し変わっていた冒頭部であり、オチの所であったが、今回の曲が変奏曲ということで、物語の展開も「変奏」ということにしていて、実に上手い展開でしたね。パターンはいつもと少し違っているが、楽しい所はいつもと変わりませんでした。

それにしても、食べ物が出てくると、本当に美味しそうに食べるカノンさんですね。(大食いキャラの銭形泪とは違った反応が見られるのも楽しい所です。)

また、今まではカノンさんの作った料理だと、何かと逃げようとしていた所長だが、今回、「これはいける」と言ったことから、少しはカノンさんの料理に対する考えも変わることでしょうね。ただ、カノンさんのことだから、次もバナナを使った料理をつくるように思えるのですが...

来週はファイルNo.067のマーラー「交響曲第1番『巨人』」です。(ファイルNo.025に登場したあの産業スパイの再登場のようですね。)その次となる6/21はファイルNo.068のベートーベン「ピアノ・ソナタ第23番『熱情』」と続きます。6/28は何かの再放送で、ファイルNo.069(ドビュッシーの「水に映る影」)は7/5です。尚、今週は月曜日が新作だったので、再放送は木曜のBS-2は週遅れのためファイルNo.065のヨハン・シュトラウス『ワルツ・美しく青きドナウ』ですが、火曜朝と水曜深夜のBS-hi、日曜夕方のBS-2はいずれも今回のファイルNo.066のラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」ということになるので、先週のバラエティに富んだ再放送とは違って1つの集中放送と言ったらいいですね...

 

ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲

ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲

  • アーティスト: ヤブロンスキー(ペーテル),ラフマニノフ,ショスタコーヴィチ,アシュケナージ(ヴラディーミル),ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団,シモンズ(レイモンド)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/02/22
  • メディア: CD

ラフマニノフ:作品集

ラフマニノフ:作品集

  • アーティスト: ラフマニノフ,マゼール(ロリン),ヴィスロツキ(スタニスラフ),リヒテル(スヴャトスラフ),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,アシュケナージ(ウラディーミル),ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団,ロンドン交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2005/03/23
  • メディア: CD
ラフマニノフ:狂詩曲&変奏曲集

ラフマニノフ:狂詩曲&変奏曲集

  • アーティスト: ルガンスキー(ニコライ),ラフマニノフ,オラモ(サカリ),バーミンガム市交響楽団
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/09/23
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲

  • アーティスト: クライバーン(ヴァン),ラフマニノフ,ショパン,オーマンディ(ユージン),フィラデルフィア管弦楽団
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN Inc.
  • 発売日: 2009/09/30
  • メディア: CD

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