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「不良番長」(その3) [映画(邦画)]

今回は2年目の1969年に製作された4本の中から、シリーズ第2作について記します。

シリーズ第2作不良番長 猪の鹿お蝶
作品データを記しておくと、1969年の東映東京の作品で、時間は90分、原作は凡天太郎、監督は野田幸男、脚本は山本英明と松本功の2人、撮影は山沢義一、美術は江野慎一、音楽は八木正生である。そして出演は、梅宮辰夫、谷隼人、克美しげる、菅原文太、千葉真一、水島道太郎、河津清三郎、宮園純子、夏珠美、曽根晴美、沢彰謙、左とん平、長井浩二、団巌、由利徹、沼田曜一、日屋孝司、土山登志幸、花田達、永井秀明、佐々木梨里、長塚ゆう子、三原葉子、小田登枝恵、賀川雪絵、大泉滉、竹村清女、久保一、相馬剛三、亀山達也、水原丈二、山之内修、たちである。

神坂が率いる不良グループ・ドクロ派愚連隊は新宿を根城にして悪事を働いていた。ある日、敵対する暴力組織に殴り込みをかけたが、これが原因でみんなは逮捕され、刑務所に入ることになった。それから5年が流れ、神坂たちは釈放されてシャバに戻って来た。神坂は早速、音楽舞踏研究所を作ったが、目的は、女を喰いものにして、スカウトした女性を踊り子として海外に売り飛ばすことであった。で、神坂はゴーゴー喫茶の踊り子・奈々子を引抜くが、これが原因となって、住田組の福田、更には関東挺身会から嫌がらせを受けるようになる。嫌がらせはエスカレートしていき、神坂は遂に堪忍袋の緒が切れて、住田組に乗り込んだ。しかし、住田組のバックにいる関東挺身会の会長・大場がいて、軽くあしらわれてしまった。その夜、神坂は住田組の賭場で、イカサマ博奕を見破った女札師・猪の鹿お蝶に助けられることになった。しかし、住田組は神坂の舞踊研究所を追いつめていき、資金が底を突いてしまった。で、金を作るために車を盗むが、その車は関東挺身会の会長・大場の車であり、重要な書類まで手に入れてしまった。その書類は、関西の総会屋・小日向が国原建設をゆするために使おうとしていたものであり、神坂はこれをチャンスとみて勝負に出る。まずは国原建設の経理部員を抱き込み、国原との取引に成功する。しかし、その帰り道で、またも住田組が襲う。そして弟分の五郎が小日向の息子と分かる。結局、住田組が書類を奪い返し、国原を脅迫するが、神坂はその様子をフィルムに撮影していて、住田組から上前をはねる計画を立てた。しかし、住田組によって仲間を殺されてしまう。復讐に立ち上がろうといる神坂にお蝶が加わり、関東挺身会に乗り込み、大暴れをして敵を壊滅させた。

展開は基本的なパターンに従っているのだが、物語の冒頭で、刑務所に入っている5年間という時間が違和感を感じる。確かに服役して時間が飛ぶことはあってしかるべきであるが、神坂の年令設定を考えると、ハクを付けるにしては中途半端な期間というように感じられてしまう。また、刑務所に入ったという経験があるにしては、神坂の行動が今一つ落ち着きがない所が出ているのは何とかして欲しい所である。逆に、この服役と言うことを無くしてしまい、若さを前面に出した方が良かった様に感じられる作品である。(まあ、シリーズの中では外れの方に入る物語ということで...)

 

不良番長 猪の鹿お蝶 [DVD]

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スターウォーズ・クローンウォーズ(2nd.)#17 [アニメ]

冒頭に「黒澤明を偲んで」と出たように、この物語は黒澤監督の代表作である「七人の侍」をモチーフにした物語である。が、G・ルーカスは黒澤監督のことを尊敬しているだけに、黒澤監督の代表作をリスペクトした物語が生まれても、何ら不思議ではない。(そもそも、R2-D2とC-3POは黒澤作品の「隠し砦の三悪人」に登場した太平と又七というコンビをモデルにしているのですから...)また、「七人の侍」に主演した三船敏郎に、「スターウォーズ」(=EP4)役を、「ジェダイの復讐」(=EP6、現在では「ジェダイの帰還」と邦題が変更されている。)でアナキン役のオファーをしたが、いずれもが断られたというのも有名な話です。

尚、「七人の侍」は3時間半弱(207分)という超大作であるだけに、1話の本編が22分という本作では「七人の侍」の骨組みを用いて、その設定を活かして描いた物語であって、リメイクというものではない。(設定や展開は準じていますが...)

戦争が激化し、負傷兵が増加するということで、医療ステーションが作られていく。しかし、医療ステーションは分離主義勢力にとっては攻撃しやすいターゲットとなるだけだった。そして惑星フェルーシアの静止軌道上にある医療ステーションとの通信も途絶えた。で、オビ・ワン、アナキン、アソーカはその調査のために惑星フェルーシアに向かった。

が、その空域に医療ステーションは既に存在せず、分離主義勢力の無人攻撃衛星があっただけだった。で、その襲撃を受けたオビ・ワンたちの乗った船は大破して、惑星フェルーシアに突っ込んでいく。地表に激突直前にオビ・ワンたちは船から脱出し、辛うじて助かった。(3人とも、非常脱出には慣れているようで、漫才のような掛け合いをしていたのが笑わせてくれるところでした。)

3人は不時着現場から人がいるところを目指して歩き出し、やがてシリムという薬草を栽培している村に辿り着いた。しかし、村人たちの姿が何処にもいない。アナキンの経験から、納屋を調べればいいということで、ある農家の納屋を覗くと、そこには農民とは思えないような宇宙艇があった。ということでこの村には何かあると感じた3人だった。

アナキンとアソーカがある民家に入り、そこで住民が隠れているのに気づいた。が、次の瞬間、アナキンたちは武装した4人の人物に銃を突きつけられた。その4人は、この村を守るために雇われた傭兵だった。が、次の瞬間、オビ・ワンが傭兵の背後から現れてアナキンたちを救った。

この村は薬草・シリムが得られるが、それは海賊から狙われている。シリムが奪われてしまうと村は壊滅してしまうということで、傭兵を雇ったというのだが、アナキンは自衛は自分たちで行う必要がある、として、村人達の訓練を始めることにした。(展開は正に「七人の侍」となっていきますね。)

そんな中、海賊が襲撃してきた。何処かで見たことがある顔がいるということで話す海賊は、賞金稼ぎのホンドーだった。

アナキンたちは村人を鍛え、ホンドーの襲撃に備える。そんな中、偵察を倒したことで戦いになると察知したオビ・ワンたち。で、ホンドーたちが村を襲ってきた。アナキンたち、村人たち、傭兵たちも戦いに加わって村を守ろうとする。で、村人たちの中にも犠牲者がでていくが、海賊たちも少しずつ倒されていく。また、アナキンとホンドーの対決で、ホンドーは敗れ、宙づり状態になる。「助けてくれ」というホンドーに手を伸ばしたアナキンに刃を向けるホンドー。が、アナキンはそれを躱した。ボスのホンドーがピンチということで海賊たちは逃走していき、ホンドーも犠牲が大きすぎるということで撤退していった。で、傭兵の中にも犠牲が出たが、村人たちは村を守った。で、生き残りの傭兵は、オビワンの要求である宇宙艇でオビ・ワンたちを運んでいった。

今回の物語は「七人の侍」のエッセンスを凝縮したものである。時間の関係で「七人の侍」の全てをということは出来ないが、有名な「七人の侍」のプロットはしっかりと踏襲していましたね。(貧しい村が用心棒(傭兵)を雇う、村人を鍛える、村人と共に戦う、何人かの犠牲者が出る、という基本となるところはしっかりと抑えていた。)

アニメ「クローンウォーズ」は全100話という予定であるため、こういう物語があってもよろしいかと...ただ、出来ることならば1話限りではなく、2話を使って貰いたかったですね。特に、今回の前半部分(村に辿り着くまで)では、オビ・ワン、アナキン、アソーカの漫才のような問答が非常時であるにも関わらず展開されていたこともあって、緊張感も無く、ギャグ回のような印象を与えていた。(しかも、フォースの力によって何とか上手く行ってしまうという予想も最初からありますし...)そこからの急展開は悪くないのだが、余りの変わりようが、単なる「おふざけ」という印象になってしまうだけに、もう少し気を使うべきだったですね。まあ、ルーカスの黒澤監督に対する思い入れだけは分かりますが...

 

↓第一シーズンはこちら

↓今回は何と言ってもこれでした。

七人の侍 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD

七人の侍 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray
七人の侍(2枚組)<普及版> [DVD]

七人の侍(2枚組)<普及版> [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD
七人の侍 [VHS]

七人の侍 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 東宝ビデオ
  • メディア: VHS
『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)

『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)

  • 作者: 四方田 犬彦
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2010/06/19
  • メディア: 新書
黒澤明と「七人の侍」 (朝日文庫)

黒澤明と「七人の侍」 (朝日文庫)

  • 作者: 都築 政昭
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 文庫
七人の侍 (上巻) (マンガ黒沢明時代劇 (1))

七人の侍 (上巻) (マンガ黒沢明時代劇 (1))

  • 作者: さいとう たかを
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: コミック
七人の侍 (下巻) (マンガ黒沢明時代劇 (2))

七人の侍 (下巻) (マンガ黒沢明時代劇 (2))

  • 作者: さいとう たかを
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1997/11
  • メディア: コミック

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DEAD CAN DANCE『DEAD CAN DANCE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。オーストラリア出身で、結成は1981年という彼らであるが、デビュー・アルバムとなる本作の完成までにたっぷりと時間が掛けられていて、完成度の高いアルバムに仕上げられている。但し、後のサウンドとは大きく違った世界のものである。結成時には「ポストパンク」のグループという触れ込みがあったものの、民族音楽との融合を試みたり、'90'sになって定着するオルタナティブ系のサウンドを用いたり、クラシック系の手法を取り入れたりということで、ジャンルと言うことでは「?」ということになってしまうのだが、何でもありで全く別物だったものを融合させて新たなものを生み出す所は、サウンドは違っても嵐のように過ぎ去ったパンク・ムーヴメントの後の「ポストパンク」の時代のエネルギッシュに満ちたものである。

収録曲は以下の全10曲である。『The Fatal Impact』『The Trial』『Frontier』『Fortune』『Ocean』『East Of Eden』『Threshold』『A Passage In Time』『Wild In The Woods』『Musica Eternal』。

尚、本アルバムからのシングル曲は無く、本アルバムと別に12"シングルとしてリリースされた「Garden Of The Arcane Delights」の全収録曲である4曲(『Carnival Of Light』『In Power We Entrust The Love Advocated』『The Arcane』『Flowers Of The Sea』)がボーナス・トラックとして収録されている。

お薦め曲は、アルバムからは『Frontier』『Fortune』『Ocean』『Musica Eternal』を、12"シングル(ボーナス・トラック)からは『Carnival Of Light』『Flowers Of The Sea』をピックアップしておく。

本アルバムのサウンドは、神秘的なちょっと不思議な世界に通じるものであり、クラシック音楽の様なスケールの大きさ、イージーリスニングやムード音楽にある気軽さを堪能することが出来る。また、ちょっとした時のBGMにしても悪くないものである。(が、BGMにしたつもりが、BGMではなくて聴き入ってしまうことになる可能性も十分にあるだけに...)

ヒットということではこれというものは無いが、隠れた名曲というものはそういうものである。一度は聴いておきたい所である。

 

Dead Can Dance (Reis) (Spkg)

Dead Can Dance (Reis) (Spkg)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 4ad / Ada
  • 発売日: 2009/11/02
  • メディア: CD

↓アナログ盤

Dead Can Dance / Garden of Arcane Delights Ep [Analog]

Dead Can Dance / Garden of Arcane Delights Ep [Analog]

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Vinyl 180 / Virtual
  • 発売日: 2008/11/18
  • メディア: LP Record


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必殺仕事人2010 [ドラマ]

中村主水に関しては、もう少し登場するのではないか(当然、過去の映像を利用する。)と思ったが、申し訳なさそうに出しただけであって、失望しました。これだと「必殺剣劇人」の最終回の方が遙かにましですなぁ...(「剣劇人」の最終回は、主水の登場によって「必殺」らしからぬ世界を築いた「剣劇人」の世界をぶっ壊してしまった問題作でもありますが...)新撮が出来ないとはいうものの、もう少し工夫して欲しかったですね。

過去の主水登場シリーズのOPナレーションを引用したり、「必殺商売人」のプロット(「女房妊娠」)を渡辺家に導入したりということで、何かと中村主水を意識した作りになっているが、時事ネタに関しては取り上げるモノの絶妙さと、ブラックなアレンジ、風刺が利いているのだが、今回ではそのような冴もなく、全体としても酷いものでした。

2009の時にも見られた不要なキャラクターが無駄に登場しているだけとか、肝心の人物描写が不足しているというような問題点もそのまま出ていて、脚本の方も酷く、こんなレベルで「スペシャル」と言っている様では救いようがないですね。(まあ、最初から期待はしていなかったですが...)

また、ふくの妊娠については、「商売人」のように半年の間引っ張ることが出来るネタになるだけのものがあるのに、一回きりのスペシャルに、しかもオチが最初に分かる様な使い方をしてしまったのも、残念でした。(流石に、「商売人」の時の中村りつのような悲劇として描くのには、2時間枠のスペシャルでは無理でしょうが、もう少し工夫が欲しい所でした。)

ということで、早見再生で1回見れば十分という凡作であって、これ以上「必殺シリーズ」の名前を汚さないためにも、これ以上の新作は作って欲しくない、ということだけを記すだけとします。

 

↓いくつか拾っておきます。

必殺! <劇場版>DVD-BOX

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  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: DVD

必殺仕事人 一掛之巻 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD
新 必殺仕事人 上巻 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD
必殺仕事人IV 上巻 [DVD]

必殺仕事人IV 上巻 [DVD]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD
江戸プロフェッショナル 必殺商売人 (上巻) [DVD]

江戸プロフェッショナル 必殺商売人 (上巻) [DVD]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD
江戸プロフェッショナル 必殺商売人 (下巻) [DVD]

江戸プロフェッショナル 必殺商売人 (下巻) [DVD]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD

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ケータイ刑事銭形泪32話(2nd.19話)[裏ネタ編]PART 9 [ケータイ刑事]

銭形泪」の2nd.第19話(通算では第32話)「よっ、座布団一枚! ~人気落語家殺人事件」の裏ネタ編・増補の2回目となる今回は、この物語がこの時期だったと言うこと(当然、これが活かされている。)で「梅雨」について、高村さんはこれだったということで「非番」について、テレビを見ていた高村さんの口から出た言葉である「凸凹コンビ」について、そしてこの物語でポイントとなった「寄席演芸場」について記します。尚、「梅雨」については「・32話(2nd.19話)[裏ネタ編]PART 4」で、「凸凹コンビ」については「・32話(2nd.19話)[裏ネタ編]PART 6」で、「寄席演芸場」については「・32話(2nd.19話)[裏ネタ編]PART 3」で「寄席」として記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。

また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての「裏ネタ編」は、2009/9/13、16、17、19、20、21、23日付けで記しています。)

梅雨」:読みは「つゆ」が一般的であるが「ばいう」と読む場合もある。(例えば「梅雨前線」では「つゆ」」とは読まずに「ばいう」と読む。)

また、漢字では「黴雨」と表記する場合もあるが、これは、黴にとっては最も繁殖しやすい時期であって、黴を良く目にすることから、この表記がされるようになったものである。また、英語では「The Rainy Season」と言い、「雨期」ということになっているが、近年では日本や東アジアに関する注目が集まっていることもあって、英語、ドイツ語、フランス語などでは「Tsuyu」という言い方も浸透しつつある。

毎年6月から7月にかけて、中国の揚子江流域から華南、華中の沿岸地域、朝鮮半島南部と日本(北海道と小笠原諸島を除く)において見られる東アジア特有の気象現象であって、この期間は雨の多い期間である。雨脚は特に強いものではないが、長期間にわたって雨が降り続くというのが特徴であって、この点が熱帯地方に見られるスコールや、サバナ気候やモンスーン気候に見られる雨期の雨とは東風なっている所である。しかし、雨が降り続く期間ということでは、ある意味では「雨期」ということにもなる。この期間は一ヶ月から一ヶ月半ぐらい続く。(年によって、期間の長短があるのも特徴であり、梅雨入りと梅雨明けの日はある程度決まっているものの、いつからいつまでというように一定していないのも特徴である。)但し、暦の上では、太陽が黄経80゜を通過する日(6/11または6/12)となっているが、これは気象学的な意味がある訳ではない。(あくまでも、この頃という暦からきたものである。)但し、気象学での「梅雨」は梅雨前線が南岸沿いに停滞することをさして言う。

「梅雨」の語源は、梅の実が熟する頃の雨、という説と、カビが生えやすい時期の雨ということから「黴雨」としたという説、またはカビによって物が「ついゆ(費ゆ、弊ゆ、潰ゆ→「傷む、悪くなる」という意味)」ことに由来する、という説がある。また、季節的には陰暦の5月頃という時期になるため、「五月雨(さみだれ)」と言う場合もある。

梅雨入りとなるのは南の方が早く、北に行くほど遅くなる。年によって多少の前後があるものの、標準的な年であれば、沖縄地方では5月上旬に梅雨入りし、6月下旬に梅雨明けとなるが、九州南部では5月末頃に梅雨入りとなって、7月中旬に梅雨明け、九州北部から中国・四国では6月上旬に梅雨入り、7月中旬に梅雨明け、近畿、東海、関東では6月上旬の梅雨入り、7月下旬の梅雨明け、東北北部でも6月中旬に梅雨入り、7月下旬に梅雨明けと言うのが例年のパターンである。また、台湾や華南では5月中旬に梅雨入り、6月下旬に梅雨明け、朝鮮半島南部では6月下旬に梅雨入りして7月下旬に梅雨明けとなる。

尚、特に説明の必要は無いであろうが、「梅雨」「黴雨」をはじめ「入梅」「梅雨明け」「空梅雨」「旱梅雨」「五月雨」などは全て夏の季語となっている。(季節を考えると当たり前ですね。)で、これらの季語を含んだ俳句としては、松尾芭蕉の「五月雨を集めて早し最上川」は誰でも知っている余りにも有名な俳句ですね。

非番」:当番ではないこと、または当番ではない人のことである。「番」とは「当番」のことを指し、それを否定する「非」が付いた言葉である。尚、ここで言う「当番」とは、交代である役割を担当する役割を務める「当番制度」のことだけではなく、交代制の職場なども含む。(基本的に、その部署に所属する全従業員が同時に勤務するのではなく、複数の班に分かれて交代で勤務する職場が該当することになる。例えば、24時間の連操職場や警備員なども該当することになる。)

非番の人は、その人にとめとその日は休日ということになる。連操職場に勤務していれば、平日の昼間が休日になったりすることも当たり前のことである。

尚、英語では「Off」と言う。

凸凹コンビ」:「凸凹」(でこぼこ)というのは、物の表面に起伏があって平らではないことを指したり、多い/少ない、大きい/小さいがあって不揃いであること、均一でないこと、不釣り合いなこと、バランスが悪いこと等を指す言葉である。また、この漢字を逆に並べて「凹凸」と言う場合もあり、意味は基本的に同じである。が、この場合の読み方は「おうとつ」となって「ぼこ・でこ」とは読まない。(「凸凹」は「とつおう」と読むこともあるが、一般的には「でこぼこ」と読む。)→「表面が均一でない」という意味で言う場合は「凹凸」と言うことが多く、「凸凹」と言うと「不釣り合い」「バランスが悪い」ということも同時に言う場合に多い、という傾向がある。

一方、「コンビ」とは「コンビネーション」の省略形であって、組み合わせのことである。人に関して言う場合は「二人組」のことを指す言葉である。(2人の性別に関しては、同性/異性に関係ない。)

「凸凹コンビ」とは、二人組であって、その2人の人が「大きい/小さい」、「太っている/痩せている」というように、見た目が対照的な2人のコンビのことを言う。または、普通に考えると不釣り合いと感じられる二人組のことをいう。(優秀な人と落ちこぼれのコンビなどで、「ケータイ刑事」の銭形と相棒刑事はこれに該当する所がある。)

尚、見た目が対照的なコンビは、お笑い芸人の世界に色々とみられ、漫才コンビに多くある傾向がある。但し、漫才コンビは「ボケ」と「ツッコミ」というそれぞれの役割があることを考えると、見た目では「凸凹コンビ」と言えなくても役割からすると最初から「凸凹コンビ」であると言うことが出来る。

また、小説、映画、テレビドラマ、漫画などのフィクションの世界でも、主人公を二人組にして、凸凹コンビにするというのは古くからあることである。江戸時代の作品である十返舎一九の「東海道中膝栗毛」の弥次喜多コンビ(弥次郎兵衛と喜多八)は凸凹コンビでは古典であり、その後も数多くの凸凹コンビが登場している。世界的に知られているのは「スターウォーズ」シリーズのR2-D2とC3POということになるのでしょうかね...(そのモデルとなったのが黒澤明監督の「隠し砦の三悪人」(1958年)に登場した太平と又七というのも余りにも有名ですね。)尚、フィクション作品に登場した凸凹コンビは余りにも数が多いので、省略するが、色々と考えると、直ぐに両手の指では数え切れない数の凸凹コンビが思い浮かびますよね。

寄席演芸場」:単に「寄席」と言う場合や「演芸場」と言う場合もある。落語、講談、浄瑠璃、浪花節、手品、音曲などの大衆演劇の興行が行われる興行場、興行小屋のことである。特に「演芸場」と言うと、上演演目に関係ないが、「寄席」と言うと落語の上演を行う専門の演芸場のことを特に言う。

尚、「寄席」と表記して「よせ」と読むが、元々は「よせせき」と読んでいたものが省略されて「よせ」と言うようになった。

歴史についてはちょっとした変遷がある。江戸時代の大衆演芸は、主に神社や寺院の境内の一部を借りて行われていた。しかし、場所の関係もあって、定期的に上演ということにはならず、不定期に行われていたものであった。そのため、定期的に興行を行う場所として芝居小屋などが生まれることになる。それらの中でも、落語や講談を専門的に行う小屋が元禄年間に生まれる。この専門の芝居小屋のことを、当初は「寄席場(よせば)」と呼んでいたが、次第にこれが省略されて「寄席」と呼ばれるようになった。

また、寄席は大衆娯楽を提供する場所ということになるため、次第にどこの町にも作られていくようになって、全国的に盛んになっていく。そしてそうなると、全国にある寄席を旅しながら巡業する芸人一座も登場することになる。その一方で、全国に芸の旅にでることをしないで、特定の定まった寄席でのみ興行を行う芸人たちも現れる。特に落語や講談では後者の傾向が強く、落語や講談を専門に上演するものが「寄席」と呼ばれるようになり、それ以外のものは「演芸場」と呼ばれることが多くなっていった。

しかし、明治になると、大衆演芸以外にも人々の娯楽が数多く登場していくことになって、寄席や演芸場の数は減少していくことになる。

一方、客席に目を移すと、寄席演芸場の観客席は基本的には畳敷きであって、椅子は無かった。(これは芝居小屋も同じである。)数人が座ることが出来る大きさの四角形に区切られた「枡席」があった。(→現在でも、大相撲の客席に「枡席」は残っている。)しかし、明治以降は西洋化の流れによって、枡席は椅子に置き換えられていき、現在の寄席の観客席は椅子席である。(映画館、劇場などと同じである。)

ちなみに、アメリカ英語では「Vaudeville Theater」、イギリス英語では「Musichall」と言い、米英では異なる単語が使われる。尚、イギリス英語での「ミュージックホール」は小劇場、寄席、演芸場と言う意味であるが、日本語化したカタカナの「ミュージックホール」と言うと、音楽用の劇場というイメージがあるだけに、ちょっと注意が必要である。

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓いくつか

季刊SORA 梅雨号

季刊SORA 梅雨号

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: IDP出版
  • 発売日: 2010/05/25
  • メディア: 雑誌

徹底図解 気象・天気のしくみ―天気図の見方から梅雨・台風のしくみまで (カラー版徹底図解)

徹底図解 気象・天気のしくみ―天気図の見方から梅雨・台風のしくみまで (カラー版徹底図解)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新星出版社
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 単行本
凸凹コンビ金沢への旅 純情編

凸凹コンビ金沢への旅 純情編

  • 作者: はしもと けんいち
  • 出版社/メーカー: 新風舎
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 単行本
海外限定 スター・ウォーズ マクォーリーコンセプト R2-D2 & c-3PO

海外限定 スター・ウォーズ マクォーリーコンセプト R2-D2 & c-3PO

  • 出版社/メーカー: トミーダイレクト
  • メディア: おもちゃ&ホビー
STAR WARS KUBRICK C-3PO & R2-D2 2pc set

STAR WARS KUBRICK C-3PO & R2-D2 2pc set

  • 出版社/メーカー: メディコム・トイ
  • メディア: おもちゃ&ホビー
Star Wars - Bank: R2-D2 & C-3PO

Star Wars - Bank: R2-D2 & C-3PO

  • 出版社/メーカー: ダイアモンドセレクト
  • メディア: おもちゃ&ホビー
STARWARS C-3PO & R2-D2 (1/7 ソフトビニール塗装済み簡易組み立てキット)

STARWARS C-3PO & R2-D2 (1/7 ソフトビニール塗装済み簡易組み立てキット)

  • 出版社/メーカー: 壽屋
  • メディア: おもちゃ&ホビー
隠し砦の三悪人 [DVD]

隠し砦の三悪人 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD
隠し砦の三悪人 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray
寄席はるあき (河出文庫)

寄席はるあき (河出文庫)

  • 作者: 安藤 鶴夫
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2006/01/06
  • メディア: 文庫
きく知る落語―東西落語家50傑・まるごと上方落語 (JTBのMOOK―るるぶ)

きく知る落語―東西落語家50傑・まるごと上方落語 (JTBのMOOK―るるぶ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ジェイティビィパブリッシング
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: 大型本

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