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「SECOND CHORUS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1940年のアメリカ映画「セカンド・コーラス」である。黄金期のF・アステアのダンスを堪能出来る作品の1本であるが、日本では劇場未公開作と成っているため、意外と知られていない作品となっている。また、実名でアーティ・ショウが登場していることから、ジャズ・ファンにとっては隠れた作品として知られている。

作品データを記しておくと、時間は83分、原案はフランク・キャヴェット、監督はヘンリー・C・ポッター、脚本はイアン・マクレラン・ハンター、エレイン・ライアン、ジョニー・マーサーの3人、撮影はセオドア・スパークール、音楽はエドワード・ポールである。そして出演は、フレッド・アステア、ポーレット・ゴダード、バージェス・メレディス、アーティ・ショウ、フランク・メルトン、ドロシー・ラムーア、チャールズ・バターワース、たちである。

ニューイングランドの大学に通うダニーとハンクはトランペッターとして有名なジャズメンのアーティ・ショウのバンドに入ることを競い合う仲間であり、ライバルであった。2人は何とかして自分を売り込もうとして、時には協力しあい、またあるときには足を引っ張り合いしながらチャンスを得ようとする。そんな中、2人は美人秘書のエレンに惚れてしまい、ジャズメンになろうという競争に恋の駆け引きの加わって...

アステアの全盛期の作品であることから、彼の素晴らしいダンスを堪能出来るのは言うまでも無いが、本作ではそれだけに留まらず、アーティ・ショウの音楽を聴くことも出来るということで、歌に踊に、一流のものを堪能出来る楽しみがある。但し、物語のストーリーとしたらこんなところか、というレベルに留まっている。また、アステアがトランペットを吹くシーンもあるが、そのシーンは彼ではなく吹き替えによるものである。ということで、マイナス要素もあるのだが、プラスとなっている所が余りにもレベルが高いため、マイナス点は目をつぶることの出来る作品でもある。(マイナス点があることが残念であるものの)看板となるアステアを堪能出来るということで、これはこれで宜しいんじゃないかと...

 

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FABULOUS THUNDERBIRDS『POWERFUL STUFF』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1989年に発表された彼らの7枚目のアルバムである。テキサス出身の彼らはブルース・ロックを中心としたサウンドを聴かせてくれるベテランバンドであって、キャリアの方も長い。(結成は1974年、現在も現役バンドとして活動中である。但し、メンバー・チェンジは激しい。)派手なヒット曲はないものの、味のあるバンドである。本アルバムは、そんな彼らであるが、映画「カクテル」のサントラに参加したことで知名度を高めた直後に発表されたアルバムである。(サントラ盤に収録された曲をフューチャーしたアルバムでもある。)

収録曲は以下の全10曲である。『Rock This Place』『Knock Yourself Out』『Mistake Number 1』『One Night Stand』『Emergency』『Powerful Stuff』『Close Together』『Now Loosen Up Baby』『She's Hot』『Rainin' In My Heart』。

シングル曲は、映画「カクテル」にも使用され、かつ、本アルバムのタイトル・ナンバーとなっている『Powerful Stuff』である。ビッグ・ヒットには成らなかったものの、彼らの名前を広く知らしめることになった曲である。

お薦め曲は、テンポの良いロックンロール・ナンバーである『Powerful Stuff』を筆頭に、『Rock This Place』『Knock Yourself Out』『Now Loosen up Baby』『Rainin' In My Heart』という所をピックアップしておく。

派手な所は少ないが、サザン・ロックの血筋が聴いたロックは骨のあるものであって、ウエストコースト・ロックにもイーストコースト・ロックにもない土の臭いのするスケールの大きなロックであって、玄人向けのロックである。また、彼らのサウンドの味付けでもあるハーモニカというのも独特のセンスのあるものであって、自然に溶け込んでいる所がポイントである。

メインストリームにはなりにくい彼らであるが、時にはサザン系ロックを堪能するのもよろしいかと...

 

Powerful Stuff

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  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1990/10/25
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↓本アルバムと1991年発表のアルバムの「2 in 1」ですが、DISC 2枚では「2 in 1」のメリットが...

Powerful Stuff / Walk That Walk Talk That Talk

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Acadia Records
  • 発売日: 2007/09/18
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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その171) [ケータイ刑事]

今回から週一で記している本連載も14クール目に突入しなりました。(40ヶ月目)12月には8代目「銭形結」がスタートすると言うことなので、それに向けた形となる本クールも色々と記していきます。で、今回は「ケータイ刑事」からは劇場版とTVシリーズからというように、久しぶりに複数の物語を持ってきました。

今回のテーマは「曲芸」です。但し、主人公が行ったもの、という条件を付けます。(これが無ければ、それぞれの作品で数多くあるため、収集が付かなくなってしまいますから...)取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは劇場版第1作(「M1」)と「・1st.16話」の2本を、「007」からは「オクトパシー」です。

ケータイ刑事」:劇場版第1作(「M1」)。正式なタイトルは「ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状」、2006/2/4に劇場公開されたシリーズ初の劇場作品である。タイトルが長いことと、劇場版第2作があることから「MOVIE 1」、それを略して「M1」と呼ばれている。

この物語の「曲芸」は、冒頭部分のちゃんに関する部分である。青葉台学園の体育館で、ちゃんはリボンを使った踊りを披露した。外国から舞ちゃんをスカウトするために来ていたスカウトたちは、それを絶賛した。アメリカから来たスカウトは「ブロードウェーのスターだ」と言って、ブロードウェーでの活躍を期待する。(アメリカ人なのに日本語を話すが、そこに英語の台詞字幕が出る所が「ケータイ刑事」らしいノリである。)ロシアから来たスカウトはボリショイ・バレエ団に来て下さい、と言う。(やはり日本語を話しているのにロシア語の字幕が出ている。)

しかし、ちゃんは「私、そういうのに興味ないって」と言うと、リボンで離れた場所に置いてあった水筒を掴み、(但し、この時のリボンの動きはCGでした。)手元に引き寄せて受け取った。で、会場からはそれに驚きの声が上がった。ちゃんは水筒に口を付けていたが、中国からやってきたスカウトは立ち上がると「アジアの宝だ」と言い(やはり日本語で話しているのに、中国語の字幕が出ていました。)、ちゃんの側に賭より、抱きしめようとする。そして上海雑伎団にスカウトしようとした。

そんな所に携帯が鳴ったことで、ちゃんは中国のスカウトを突き飛ばし、携帯を開いた。で、お姉ちゃまが誘拐されたということを知った。(ちゃんとちゃんもそれぞれお姉ちゃまが誘拐されたことを知り、三姉妹はそれぞ警視庁に行った。)

ケータイ刑事」:「・1st.16話」。「推理王は誰だ? ~名探偵の助手殺人事件」という物語である。現場に残された轍からは車椅子ではなくて一輪車を用いたように思われたが、ちゃんはそれは一輪車ではなくて車椅子を使った曲乗りだったということを見抜いた。で、真犯人に事件のトリックを語る際、実際に車椅子を使ってその曲乗りを行った。

その曲乗りとは、車椅子による片輪走行である。(片輪走行と言うことは、もう一方の車輪は完全に宙に浮いた形となるため、車椅子を傾けた状態で、車椅子に座ったまま前に進んで行くというものである。)真犯人は世界1ヶ国と言われるアンドリウ雑伎団に在籍していたことがあり、それならば車椅子の片輪走行も楽勝だと指摘する。で、バランスを取るための重しに使った岩と死体を担ぎ、一輪車で運んだように見せかけた。(車椅子ならば平行した2本の轍が出来るが、片輪走行をすると一輪車を使ったように1本の轍しか残らない。)そしてちゃんでも片輪走行は可能と言うことを実証したのだった。

で、岩に付着していた苔が車椅子を使っている犯人の膝掛けに残っていたことが動かぬ証拠となって、犯人は犯行を認めたのだった。

007」:「オクトパシー」。1983年のシリーズ第13作で3代目ボンドの6作目である。この年には初代ボンドのS・コネリーが12年ぶりにボンドを演じた番外作品「ネバーセイ・ネバーアゲイン」も劇場公開され、本径リーズと競い合う形となった。(興行成績は本作の圧勝でしたけど...)

この物語の「曲芸」は、アバンでボンドが見せたキューバの敵基地に潜入したボンドが見せたアクロバット飛行である。敵の基地に潜入し、奪われたトップシークレットの兵器を破壊しようとしたボンドだったが、敵の将校に化けていることが見破られ、破壊工作は失敗し、連行されていく。が、ボンドに協力していたCIA工作員のビアンカが連行されるボンドを助け出した。で、ボンドは脱出用にQが用意してくれた小型ジェット機・アクロスターで脱出する。敵はジェット機で逃走するボンドを撃墜するために、赤外線追尾ミサイルを発射した。

ボンドはミサイルが追ってくるのに気づき、それを躱すようなアクロバット飛行を続けることになる。そして、敵基地の上空に辿り着き、任務で破壊すべき兵器が収められている格納庫の中に突っ込んだ。それを見た敵は、反対側の扉を閉めて、ボンド機を扉にぶつけて撃墜しようとする。が、扉が完全に閉まる直前に、ボンドはアクロスターを90度傾けて、狭い隙間をくぐり抜けて飛び去った。で、ボンド機を追尾していたミサイルが遅れて格納庫の中に入ってきて、閉ざされた扉に阻まれて爆発した。これによって、結果的にボンドは任務(奪われた兵器の破壊)を達成することになった。

格納庫が木っ端微塵に吹き飛ぶのを確認したボンドは、そのままアクロスターで(キューバ)を脱出しようとするが、アクロバット飛行が燃料を食ってしまったことで、マイアミまでの燃料を使い切ってしまって、ガス欠を知らせる警告音が鳴った。仕方なくボンドは道路を滑走路として着陸し、翼を畳んでガソリンスタンドに入って「満タン」と注文した。

共通点は、これらの曲芸を披露した場所が国際色が豊かであって複数の国の人たちがいたということである。(「M1」では米露中からスカウトが来ていた、「」では英米日の名探偵の助手たちがいた、「007」では場所はキューバであって、イギリス人のボンドにアメリカ人のCIA工作員ビアンカがいた。)また、本来であれば興行として行うことも十分出来るだけの内容のものであるのに、興行という形で行われたものではなかったというところも共通している。

相違点は、興行として行われたものではないが、それを見ることが出来たのは「M1」では青葉台学園の生徒と外国からやってきたスカウトたち、「雷」では事件関係者だけという限られた人たちであったが、「007」では地元の住人であれば基地に関係していない一般人であってもその曲芸(飛行)を目にすることが可能であったということである。また、「ケータイ刑事」の両者ではそれなりの目的があって行われたことであるが、「007」では曲芸をする目的は無かったが、追尾ミサイルから逃れるために結果的に曲芸になってしまったというで、曲芸の目的というのが根本的に異なっている、という所である。

次回は「シチュエーション」ということで記していきます。何が登場するのかはお楽しみに。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

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オクトパシー (アルティメット・エディション) [DVD]

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