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「SHOW BOAT」(1929) [映画(洋画)]

表題の作品は1929年の映画「ショウ・ボート」である。(この作品はこれまでに3度の映画化が行われていて、原題は全て同じであるため、それらを区別するために製作年を括弧付けで記しておきます。)1929年の作品は、初めての映画化作品ということになる。また、映画化の後には舞台でも上演されていることから、お馴染みの作品ということで知られている作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は130分、原作はエドナ・ファーバー、監督はハリー・A・ポラード、脚本はチャールズ・ケニヨン、撮影はギルバート・ウォレントン、音楽はジェローム・カーン、音楽演奏はジェローム・カーンとオスカー・ハマースタイン2世が担当している。そして出演は、ローラ・ラ・プラント、アルマ・ルーベンス、エルシー・バーレット、ジョセフ・シルドクラウト、ヘレン・モーガン、エミリー・フィッツローイ、オーティス・ハーラン、ジェーン・ラ・ヴァーン、ジェーン・ラ・ヴァーン、ジャック・マクドナルド、ニーリー・エドワーズ、セオドア・ローチ、ガートルード・ハワード、たちである。

マグノリアは見世物船ショウ・ボートの船長・アンディー・ホークスを父に、その妻パーシーを母に持ち、幼い頃から黒人の歌や踊りに興味を持っていた。しかし、パーシーはマグノリアを女優にしたくなかったため、峻厳な教育を行っていた。しかし、マグノリアはいつしかショウ・ボートのスターとして人気を集めていた。ある日、マグノリアはニュー・オーリンズの波止場で出会った美青年・ゲイロード・ラヴェノールとの恋に落ち、反対する両親から逃れるように駆け落ちをしてしまった。で、結婚して娘・キムが生まれたマグノリアとゲイロードが戻って来たが、それからまもなくの嵐の夜に、アンディーは激流に落ちて行方不明となってしまう。するとパーシーが股も五月蠅くなり、それに耐えきれなくなったマグノリアは再び船を捨てた。しかし、ゲイロードが持っていた金を賭博につぎ込み、失ってしまったことから極貧生活を余儀なくされることになるマグノリア。ゲイロードは妻に会わせる顔がないとして家出をしてしまった。マグノリアは娘を抱え、生きていくためにある小屋のステージに立ち、20年もの間、舞台に立ち続けた。その間、何度もパーシーから船に戻って来るように声を掛けられていたが、一度も戻らなかった。小屋を引退したマグノリアは母の船に戻ることにしたが、パーシーはマグノリアが帰ってきたことの嬉しさで心臓麻痺で死んでしまう。するとマグノリアは母の遺志を継いで、ショウ・ボートでの興行を続けることにした。そんな中、秋のある日、ゲイロードがミシシッピの河岸にいると、懐かしい船を目にして、聞き覚えのある曲が届いた。それはマグノリアが継いだショウ・ボートだった。マグノリアに会わせる顔がないゲイロードだったが、自然と足が引き寄せられ、マグノリアと再会した。マグノリアはこれまでの人生を改装しながら、ゲイロードを迎え入れた。

3度の映画化のある本作では、3度目の映画化となる1951年作品が最も有名で、広く知られている。特に最初の映画化となった本作については目にする機会も殆ど無い状態であるため、名前だけということが多いのが現状である。(実際、DVDも無いですし...)目にするチャンスが殆ど無いだけに、もしも見られるチャンスがあれば見ることをお薦めする作品の一つということで、覚え書きのようにでもして頂けたら幸である。(で、本作を見たら、1936年作品と1951年作品も見るようにしましょう!)

 

↓原作はこちら

ショウ・ボート―長篇小説 (1952年)

  • 作者: エドナ・ファーバー
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 1952
  • メディア: -

↓1951年作品はこちら

ショウ・ボート [DVD] FRT-181

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  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • メディア: DVD

MASTI-0090 ショウ・ボート

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  • 出版社/メーカー: コモライフ株式会社
  • メディア:

↓1936年作品はこちら

Show Boat (1936) [VHS] [Import]

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  • 出版社/メーカー: MGM (Video & DVD)
  • メディア: VHS


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FLOCK OF SEAGULLS『LISTEN』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された彼らの2nd.アルバムである。'80's初頭に登場した彼らはBEATLESと同じリバプール出身(しかも4人組)ということもあって大いに注目された。また、『I Run』のヒットもあって、ポスト・パンク、シンセサイザーを中心としたサウンドの新たな星として期待された。結果的には一発屋と呼ぶにはピークとなる曲のチャート成績が伸びておらず、チャート成績の点では中途半端なことになっている(実際、イギリスでは『I Run』よりもチャート成績がよい曲が4曲ある。しかし豪州ではNo.1となり、アメリカでも彼らの唯一のTOP 10ヒットである。)が、注目された時期に前作から1年ぶりに、大きな期待と共にリリースされたアルバムである。

が、期待には十分応えられず、またまた中途半端な成績となっている。というのは、本国イギリスと(西)ドイツではデビュー・アルバムよりもチャート成績が良く、イギリスで最高位16位、西ドイツで最高位14位を記録しているが、米豪ではデビュー・アルバムまでの勢いはなく、アメリカでは最高位16位、豪州では最高位90位と惨敗した。

収録曲は以下の全10曲である。『Wishing (If I Had A Photograph Of You)』『Nightmares』『Transfer Affection』『What Am I Supposed To Do』『Electrics』『The Traveller』『2-30』『Over The Border』『The Fall』『(It's Not Me) Talking』。

この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。1st.シングルの『Wishing (If I Had A Photograph Of You)』はイギリスでは彼らの最大のヒットとなった曲であって、最高位10位を記録しているが、豪州では最高位46位、アメリカでは最高位26位ということで、『I Run』に遠く及ばなかった。その後のシングルは『Nightmares』(UK最高位53位)、『Transfer Affection』(UK最高位38位)、『(It's Not Me) Talking』(UK最高位78位)と続くが、基本的に本国イギリスのみでのヒットであって、既に『I Run』の時の勢いは無くなってして、アメリカでは忘れ去られることになってしまった。

本作からのお薦め曲は『Wishing』という1曲だけに絞っておく。というのは、彼らの本国・イギリスでは前作以上のヒットとなっているものの、本国ならではの贔屓があるのもまた否定できない。で、前作アルバムからシングル1位を獲得した曲のある豪州では苦戦し、アメリカでも期待外れで切り捨てられたように、アルバムとしての完成度も中途半端であって、捨て曲が多いという内容のアルバムでもありましたから...

そんな彼らは、本アルバムが転けたことを受けても、1985年までほぼ1年のスパンで4枚目のアルバムまで発表したが、4枚目は本国イギリスでも散々たる結果になってしまうことになる。それだけに、引き際に付いてもう少し考えて欲しかったと思えるグループでもある。が、その背景には'80'sにやたらと取りざたされた「産業ロック」がある。→ある意味では彼らも'80'sのインダストリアル・ミュージックの犠牲者だったと言うことが出来るため、その資料ということでチェックしておいても良いアルバムである。

但し、彼らはそう言う状況であっても一度も解散することなく、1995年に5枚目のアルバムを発表し、'90's以降はベスト盤などのコンスピレーション・アルバムを多数リリースしていて、現在も現役バンドというたくましいところを見せているのですが...(「昔の名前で出ています」ということで、これはこれで博物館ものですけど...)

 

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Superfecta
  • 発売日: 2004/10/12
  • メディア: CD

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Cherry Pop
  • 発売日: 2010/06/21
  • メディア: CD

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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その172) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「ダブル・パートナー」です。取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは劇場版第1作の「ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状」(以下、「M1」と記す。)、「007」からは「007は二度死ぬ」です。

尚、「ケータイ刑事」も「007」も、基本的に主人公である銭形/ボンドとコンビを組むのは1人である。(「ケータイ刑事」では相棒となる中年の刑事、「007」では毎回設定が違っているボンドガールということになる。)「ダブル・パートナー」ということになると(主人公から見ると)「両手に花」状態ということになるだけに、特別なことと言うことになるのは言うまでもない。

ケータイ刑事」:「M1」。2006/2/4に劇場公開されたシリーズ初の劇場作品である。初の劇場版ということで、シリーズ初の銭形姉妹の共演が実現したが、同時にちゃんの担当した事件の所では「ダブル・パートナー」ということで、シリーズでも記念すべきことが実現した。(TVシリーズでは「・3rd.8話」でそれに近いことがあったが、タキシード刑事はパートナーではなく、捜査協力と言うことだったので、「ダブル・パートナー」とは言い切れない。)

ちゃん、ちゃん、ちゃんは、それぞれ柴田さん、高村さん、五代さんと組んで最初の事件の捜査に向かった。で、ちゃんとちゃんがそれぞれ簡単に事件を解いたこともあって、五代さんと高村さんが、ちゃんと柴田さんが向かった中尾美香子の屋敷にやってきた。ちゃんは、柴田さんがパートナーと言うことに不満を持っていて、ブツブツと言っていたが、五代さんと高村さんの姿を見ると、俄然やる気になって、五代さんと高村さんを従える形で、中尾邸に入って行き、柴田さんは「お前、待機」と五代さんに言われ、それっきりとなってしまった。

ちゃんは、五代さんと高村さんを従えて、中尾美香子と会って、捜査を開始する。いつもはコンビで捜査に当たっていたが、2人を従えても(階級が上と言うことで)上司としてリードしながら、時には漫才トリオの様なところを見せていたちゃんと五代さん、高村さん。で、いつものようにちゃんが余りにも簡単に事件の謎に気づき、事件を解決して真犯人の中尾美香子を逮捕した。が、美香子はメッセージを残すと、舌を噛み切って自殺、更に執事の鈴木浩介も自殺してしまった。(最終的に、美香子たちの事件というのは芝居であり、誰一人として死亡していなかったのだが、事件を解決した時点では、ちゃんにとっては、美香子たちは死亡したと認識されていた。)

「ケータイ刑事」初のダブル・パートナーということで事件の捜査を行ったちゃんだったが、あまりにも簡単に占いの予告通りの自殺のトリックと死体移動のトリックを解いてしまったが、これには更なるどんでん返しがありました。

007」:「007は二度死ぬ」。1967年のシリーズ第5作であって、初代ボンドの5作目である。本作は日本が舞台となった物語であって、日本で大規模なロケが行われたこともあって、日本では撮影時から大いに盛り上がることになった。また、本作のロケで来日したS・コネリーが、本作を持ってボンドを降板すると発言したことも大いに話題となった。

来日したボンドと最初に接触したのはアキであった。まずは(蔵前)国技館で大相撲観戦という形を取って、桟敷席でボンドと接触したアキは、MI-6の日本支局長のヘンダーソンとボンドを引き合わせた。が、ヘンダーソンが殺されてしまい、情報は殆ど聞き出せなかった。そのボンドは暗殺者を追い、大里化学の本社に忍び込み、情報を得て逃げてきた所を救った。が、ボンドはアキの正体に疑問を持っていた。アキは地下鉄の駅を利用したボンドをタイガー田中に引き合わせ、アキは日本の秘密諜報部員と言うことを知った。(諜報部員294だった。)で、ボンドとアキはコンビを組むことになった。

大里化学を追って、神戸に入る際も、アキの運転するトヨタGT-2000を使っており、コンビとして活躍する。神戸では情報を掴み、アキを逃がすために敵に捕まったボンドだったが、アキはそのことを分かっているというように、コンビネーションは抜群だった。やがて、敵の基地がある場所が分かり、ボンドは日本人に扮して、花嫁をもらって(偽装結婚ですが...)それを探ることになる。当然、その相手はアキになると思っていたが、アキではなく、キッシー鈴木ということになる。これにボンドは不満げな表情を見せていたが、アキは任務だと言うことを分かっていて、それを受け入れて、ボンドの変装に力を貸した。

その夜、一夜を共にしたボンドとアキだったが、敵の暗殺者が天井から垂らした糸でボンドに毒を飲ませようとしたが、たまたま寝返りを打ったアキの口に毒が入り、アキは死亡してしまう。直ぐに暗殺者がいることに気づいたボンドは、暗殺者を射殺したが、アキの死を悲しんだボンドだった。

翌日、集団結婚式の場で、キッシー鈴木と初めて顔を合わせたボンドだったが、白無垢の花嫁姿のキッシー鈴木を気に入り、鼻の下を伸ばすも、任務に当たり、スペクターの火山の火口を利用した秘密基地を探り出し、その壊滅作戦を実行した。

尚、同時にボンドがアキとキッシー鈴木を従えて任務に当たったということは無かったが、一応、アキはキッシーとボンドの偽装結婚のためにも尽くしている。また、時系列的には、アキの死亡後にキッシー鈴木とボンドは顔を合わせているので、アキの後任と解釈することもできるが、ボンドの偽装結婚相手としてキッシー鈴木が決まった時点で、ボンドの相棒はアキとキッシー鈴木の2人がいたことになるため、形の上では「ダブル・パートナー」が実現している。

共通点は、共にシリーズでの初であり、かつ、唯一の「ダブル・パートナー」ということである。「ケータイ刑事」では初の劇場版ということもあってのお祭りであったが、「007」の方もシリーズ第5作ということと、日本にとっては物語の舞台となったということでのお祭り的な作品であった。(この作品の頃から「007」シリーズは世界各地を巡って撮影することも定着していたので、舞台となった国ではお祭りになった。)

相違点は、「ケータイ刑事」では銭形とダブル・パートナーの3人が並んだスリー・ショットが実現しているが、「007」では形の上で成立したことであって、ボンドとアキ、キッシー鈴木の3人のスリーショットというのは実現していない。(プロモなどでは実現しているが、劇中では実現していない。)また、「ケータイ刑事」ではダブル・パートナーの2人は生存しているが、「007」ではダブル・パートナーの1人が死亡している、というのも相違点である。

次回も「シチュエーション」ということで記していきます。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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007は二度死ぬ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]

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