はっぴいえんど『はっぴいえんど』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1970年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。活動期間はそれほど長くはないが、エイプリル・フールのメンバーだった細野晴臣と松本隆に大瀧詠一と鈴木茂が加わったというスゴイ顔ぶれが集まったバンドということで、伝説的なバンドとして名前の方はよく知られている彼らであるが、日本のロック史に於いても、日本語で歌うロック音楽というものを確立させた功績が大きく、彼らの存在が無ければ日本のロック史は変わっていたと言われているのはご存知の通りである。本売るバムは、そんな彼らの記念すべきデビュー・アルバムである。
収録曲は以下の全11曲である。『春よ来い』『かくれんぼ』『しんしんしん』『飛べない空』『敵タナトスを想起せよ!』『あやか市の動物園』『12月の雨の日』『いらいら』『朝』『はっぴいえんど』『続はっぴーいいえーんど』。
この中では、シングル曲の『12月の雨の日』がアルバム収録バージョンとシングル・バージョンで別バージョンになっていて、本アルバムのリリースの翌年に彼らの初めてのシングルとしてリリースされている。(今風に言うと「シングル・カット」と言う言葉が合致することになる。)当時は、シングル曲は基本的にアルバム・バージョンと同一というのが常識であっただけに、画期的なことであった。→現在では、シングル・バージョンとアルバム・バージョンが違っているというのは当たり前になっているが、彼らの試みが定着したと言うことを考えると、やはり日本の音楽史を作ったバンドの一つと言って間違いない所である。
収録曲は有名なものばかりであるため、特に説明の必要はないと思うが、日本のロック史を語る上では外せない曲がズラリと並んでいることを考えると、聴いておかなければならないアルバムの1つであるのは言うまでもない。日本のロックを聴く方は、日本ロックのクラシックでもある本アルバムは聴いておかなければならないところである。
尚、本アルバムに関しての唯一の不満点は、11曲で時間的には約36分ということですかね。(時間的にちょっと短いと感じる所である。)→というぐらい、内容的にも高いものであって、こういう所にでもケチを付けないと...というアルバムである。
GRACE JONES『NIGHTCLUBBING』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼女の5枚目のアルバムであり、最大のヒットとなったアルバムである。また、NME(ニュー・ミュージカル・エクスプレス)が1981年のアルバム・オブ・ジ・イヤーに選ぶというように、評価の高いアルバムである。(ただ、NMEの「アルバム・オブ・ジ・イヤー」としては、イギリスでのチャート成績には物足りなさを感じてしまいますが...)
尚、本アルバムのチャート成績の方は、イギリスでは最高位35位、アメリカではBillboardで最高位32位、オランダでは最高位2位、ニュージーランドで最高位3位、スウェーデンで最高位4位、ノルウェーて最高位19位を記録している。
収録曲は以下の全9曲である。『Walking In The Rain』『Pull Up To The Bumper』『Use Me』『Nightclubbing』『Art Groupie』『I've Seen That Face Before (Libertango)』『Feel Up』『Demolition Man』『I've Done It Again』。
この中からシングル・カットされたのは全部で6曲である。(但し、3曲はいずれの国でもチャートインを果たすことが出来なかった。)本アルバムからのヒット・シングルは『Pull Up To The Bumper』(ニュージーランドで13位、オランダで20位、イギリスで53位を記録している。)と『I've Seen That Face Before (Libertango)』(オランダで2位、スイスで9位、西ドイツで16位、イタリアで31位を記録している。)ぐらいである。一応、『Walking In The Rain』はニュージーランドで34位、西ドイツで67位をしているものの、これは前のシングルの勢いでチャートインしたようなものでしたし... 尚、他の3曲のシングル曲は『Demolition Man』『Use Me』『Feel Up』である。
お薦め曲はヒット・シングルの『Pull Up To The Bumper』は外せないところである。それ以外としては『Walking In The Rain』『Nightclubbing』『Demolition Man』をピックアップしておくが、これらはいずれも彼女のオリジナル曲ではなくてカヴァー曲である。しかも大胆な手が加えられているため、それぞれのオリジナル曲とは随分と違った世界を築き上げている。曲自体が秀曲であるため、大胆なアレンジがあっても聴いていられるが、オリジナル曲がお好きな方にとったら、聴きたくないというレベルに達しているかも知れませんね...(こういう所がシングル・チャート、及びセールスが伸びなかったというところでしょうね。)
サウンドの方は「レゲエ」をベースにしたものを基本としているが、何でもありという感じで、ダンス・ビートが炸裂している。そのため、パッと見には派手に聞こえてしまい、好き嫌いがはっきりと出てしまうものになっている。ただ、こういう傾向は'80's初期にはけっこう見られたことでもあるので、'80'sという新しい時代に向けての試行錯誤の一つだった、と善意の解釈をすることも出来る。(何せ、当時はディスコ・サウンドのブームの去った後、「ニュー・ウェーブ」の名の元で百花繚乱状態なっていましたからね...)この場合は'80's初頭を象徴している内容のアルバムということで、NMEの「アルバム・オブ・ジ・イヤー」と言うのも納得できる所でもある。
尚、元々モデルである彼女は、歌手活動の方も力を入れていて、「モデルの片手間で」という姿勢が一切無いというのは好感の持てるところである。(「片手間に」ということを感じてしまうような人も多いですからね...)
ちなみに、本アルバムのジャケットは将来的にはR指定になってしまうような予感がします、というのは、インドでは喫煙シーンがある映画はその旨を告知しないといけないですし、アメリカでは喫煙シーンがある映画を「R指定」に指定しようという動きがあるだけに、そういう規制が進んで行くと、本アルバムのジャケットはその(拡大)規制には確実にひっかかりそうな気が...
メジャー(6th.)#25[Final] [アニメ]
原作漫画と同様に、クライマックスの盛り上がりのない幕引きということで、予想していたとはいうものの、何とかならなかったでしょうかねぇ。これまでは野球バカ・吾郎の物語として描かれ続けてきたが、突然、人間・吾郎としての締めをやろうとしたことで、「終わり良ければ全てよし」とは全く逆の「終わり悪けりゃ全てダメ」という幕引きでした。(原作漫画も終盤は単に無理矢理話を続けていただけでしたし...)
吾郎の大リーガーとしての1年目のシーズンについては、吾郎が手術してリタイアしたということもあって、プレイオフの試合の方は殆ど描かれず、チャンピオンシップの懸かった試合でマードックが凡退して敗戦が決定(2勝4敗)で終了というスポーツニュースのような描き方って、これまでのシーズンは何だったの?という疑問が生まれ、紙切れのように薄っぺらいものになってしまっただけに、残念でした。
その後のワールドシリーズは、ギブソン・ジュニアの活躍でレイダースが4勝3敗で勝った、というのもスポーツニュースのような小さな扱いって、ワールドシリーズを否定するような描き方って...(酷い...)
そのあとは、コメディのような展開となって、日本に戻った吾郎に、監視としてソフィアも同行し、そこに間の悪い薫の登場によって、薫の勘違いからくるどうでも良い展開に...(一応、吾郎と薫の将来話が仕込まれているものの、完全に物語から浮いた世界となっていて、詰め込みすぎの影響で表面的な描写だけになって閉まっただけのゴミでした。)
結局、吾郎と薫の気持ちについて少しだけ触れたものの、「幼い頃からの絆」ということで誤魔化しただけという形で、ソフィアがアメリカに戻っていったという形だけ整えたちり紙のような軽いものになっちゃいました。
物語は突然「8年後」へと跳び、ホーネッツとレイダースのワールドシリーズで、守護神・吾郎がマウンドへ。(キャッチャーは寿也、ホーネッツはワッツが監督になっていて、レイダースにはキーンや眉村もいた。→どうしてホーネッツとレイダースにばかり主要な登場人物が集まっているのでしょうかねぇ?こういう所も都合がよすぎるてゴミとしか言いようがない...)
その頃、薫は吾郎の子供を産もうとしていて、病院にいて、出産し...
原作漫画と同様に、物語を完結させようということで、あれこれ詰め込もうとしたことで、何を言いたいのかが分からない酷い結末がそのままということで、6th.は完全に駄作ということを証明しただけの最終回でした。(先週の予感(「原作漫画と同様に適当にという悪い予感がしますね...」)が的中でした。)
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MAJOR(メジャー)/ 77 特別版 イラスト集付 (小学館プラス・アンコミックスシリーズ)
- 作者: 満田 拓也
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/09/17
- メディア: コミック
↓内容はこの辺りを詰め込みすぎただけで...
ケータイ刑事銭形雷12話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
今回からの「銭形雷・裏ネタ編」は第12話の「雷が凶器? ~森田正光殺人事件/エロイムエッサイム!我は求め訴えたり~森田正光殺人事件」に突入です。今回はサブタイトルにある言葉から「雷(かみなり)」について、「凶器」について、「エロイムエッサイム」について、「森田正光」について記します。尚、「雷(かみなり)」については「雷・1話[裏ネタ編]PART 2」で「カミナリ」として記したものをベースにして加筆しました。
尚、BS-iの本放送時に記した記事は2006/3/20付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。
「雷(かみなり)」:雲と雲の間で、または雲と地表の間で自然に起こる放電現象のことである。放電によって閃光が生じ、轟音が轟く。「稲妻」と呼ぶこともあり、漢字表記では「神鳴」と表記することもある。また、読みは「かみなり」の他にも「いかづち」と読むこともある。「ケータイ刑事」ファンであれば、分家長女(5代目)の名前であることから「らい」と読むのも常識となっている。
また、英語では「Thunder」または「Lightning」と言い、ドイツ語では「Donner」、フランス語では「Foudre」、イタリア語では「Fulmine」、スペイン語では「Trueno」、オランダ語では「Bliksem」、ポルトガル語では「Raio 」、韓国語では「ピョラク」と言う。
この現象は、一般的には積乱雲の内部に発生した電荷が溜まり、それが周囲との電位差を生み、電荷が放電されることで発生するものである。エネルギーはとても大きく、1回の放電は、数万~数十万Aという電流値に達し、電圧も数千万~数億Vに達する。(電力量は数百GWにも達する。→この電力の1%でも回収することが出来て蓄電できれば、発電所の数は大きく減らすことが出来る計算になる。)しかも、放電時間は数μ秒という瞬間的な短時間であるため、瞬間的なエネルギー量としたらとんでもない膨大なエネルギー量となるため、落雷を受けた樹木が吹っ飛んでしまうと言うのも当然である。(人を直撃すると死亡することもある。)
雷の発生原理が解明できなかった昔には、当然のように神の一つとされていた。(日本でも「雷神」と呼ばれていた。)民間伝承では、菅原道真が死して天神(雷の神)になったとされている。で、雷神のことを親しみを持って「雷(かみなり)さま」と呼ぶのが一般的になった。また、民間伝承では、雷さまは落ちて来ると人のヘソをとると言い伝えられてきた。
また、雷鳴を耳にした時に「くわばら、くわばら」と昔から言うのは、都をはじめ、各地に落雷は起こったが、菅原道真の領地であった「桑原(くわばら)」という所には落雷がなかったことから、その地名である「くわばら」と唱えれば雷は落ちないと伝承されてきたためである。
雷神(雷さま)の姿は鬼の様態をしていて、牛の角が頭にあり、虎の革のふんどしを締め、雷鼓と呼ばれる太鼓を持っているものが広く知られている。江戸時代初期の画家である俵屋宗達が描いた「風神雷神図」という屏風が有名であって、現在では雷さまの姿はこれを元にしてものが基本になっている。(ザ・ドリフターズのコントに出てくる雷さまも、角があって虎革のふんどしをしているのもここから来ている。)
日本以外でも、雷を神としているものとしては、ギリシア神話のゼウス、ローマ神話のユピテル(英語読みでは「ジュピター」)、北欧神話のトールなどがいる。また、中国では「雷公」「雷師」「雷祖」などの名称で呼ばれている。→ギリシア神話のゼウスとローマ神話のユピテルは後に同一視されるようになった。また、天を司る神として、神々の王・最高神という位置づけになっている。
俳句の世界では「雷」「かみなり」「神鳴」「いかづち」「雷鳴」「遠雷」「落雷」「雷雨」などの言葉は全て夏の季語である。これは、「カミナリ」は原理的には一年中発生するのだが、夏に最も多く発生するためである。
ところで、雷ちゃんは口上(「私の稲妻でしびれなさい!」)に続いて犯人に稲妻を落とすが、この時に犯人が「くわばら、くわばら」と唱えたり、犯人の名前が「桑原」という名前だったら、落雷を避けることは可能なのでしょうか?(雷ちゃんは菅原道真(の生まれ変わり)ではないから、関係ないとは思いますけど...)
「凶器」:「兇器」と表記する場合もある。人を殺傷するのに使用される器具、若しくは使用された物の総称である。英語では「Weapon」と言うが、これを日本語に訳した場合は「武器」「兵器」と訳されるのが普通であるが、前後の文脈から判断する必要がある。
凶器は、大別すると2種類のものがある。まずは刀、剣、銃などのような性質上の凶器となるものがあり、これらは「武器」「兵器」として用いられるものでもある。もう1つは用法によって凶器となるものであって、用法上の凶器と言われるものである。これには様々なものがあって、例えばこん棒や斧、鋸などは武器でも兵器でも無いが、使い方によっては人を殺傷することが出来るものである。また、これには岩(石)なども含まれると同時に、殺人の際に使用された道具が結果的に含まれることになる。そのため、「こんなものが?」というものも凶器になり得る。
「エロイムエッサイム」:悪魔を召還するための呪文の一部であって、「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」「Elohim. Essaim. Frugativi et appelavi!」というのがその呪文である。この時、一度も卵を産んだことのない雌鳥を使用して悪魔の召喚が行われる。
水木しげるの「悪魔くん」の中にも登場するということで知られているが、これは18世紀末に登場したものとされている呪文である。(作者不詳である。)
これが悪魔を召還する呪文であることを考えると、内容的にはもっと悪魔的なところを期待(例えば、悪魔召還の儀式を行うなど)してしまうのだが、この点では「B面」の物語にはちょっと不満の残るところでもあって、折角の呪文が物語(例えばトリックや殺人の動機など)に活かされなかったのは残念な所でしたね。
「森田正光」:1950/4/3、愛知県生まれの気象予報士である。TBS系ネット専属の気象予報士としてTBS系の番組で天気予報を担当している。(TBS系以外に出演した経験もある。)
TBS系のお天気キャスターということで、BS-i(製作当時、現BS-TBS)は系列と言うことで担ぎ出したということになるが、今回の物語で丹羽P作品に出演したことになり、後に「0093女王陛下の草刈正雄」、「マノスパイ」という丹羽P作品にも出演している。
尚、気象予報士の資格は1993年に創設されたものであり、当時、各局で天気予報に関わっていた人たちはその試験を受けているが、彼は第1回の試験では落ちている。(落ちたと言うことが話題になった1人でもある。)尚、高齢を理由に受験しなかった福井さん(福井敏雄・関西テレビ)は別として、当時、現役のお天気番組担当者が試験に落ちたというのは彼だけではなく、けっこういました。(実務経験と試験とは別物であるということでもある。)但し、その後に再度受験して合格して、気象予報士の資格を取っている。
また、お天気キャスターとして以外にも、天気に関係する本を何冊か書いていることでも知られている。役者としては、本作よりも前にTBS系のドラマに出演したことがあるが、役者が本業でないため、この物語でもそうであるが、演技ということについては...ですが...(まあ、タレント活動の一つということで、これはこれでも宜しいかと...)
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