堀川ひとみ『幸せを信じられる人になりたいのです』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは2007年に発表された彼女の初のフル・サイズのアルバムである。（デビュー・アルバムはミニ・アルバム）であって、一応は2nd.アルバムと言うことになる。（一応、1st.の続編という位置づけがされている。）インディーズ・レーベルでのリリースということもあって、目に触れにくいものの、コンセプト・アルバムとしてはなかなか粒の揃った佳作が集まったアルバムとして纏まっている。
収録曲は以下の全12曲である。『Introduction.』『月の祈り』『会いたいよ』『存在』『贅沢モンのDADADANCE』『恋のBlues』『悲鳴』『壁にもたれて (Instrumental)』『幸せを信じられる人になりたいのです』『幸せでいるために』『End Credits (Instrumental)』『Trailer (Silence)』。
お薦め曲としては、出だしからの『Introduction.』『月の祈り』『会いたいよ』『存在』と続く一連の曲たちと、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『幸せを信じられる人になりたいのです』をピックアップしておく。
コンセプト・アルバムとしての筋が通っているので、作品としては上手く纏まっている。サウンドの方も結構バラエティに富んでいて、これはこれで楽しめるものになっている。しかし、中には本アルバムのコンセプトから外れているのでは？と思う曲が無いこともないのですが...（この辺りは、解釈次第で変わるだけに、別の解釈をすればそういうことは気にならなくなるのですが...）
サウンドとしては派手な所が少なく、こぢんまりと纏まっているので、落ち着いて聴くことが出来るのだが、纏まりすぎていて地味な印象の範囲に収まっているのが残念な所でもある。
絶対的にお薦めという訳ではないのだが、小粒な佳作が集まっているということでは、聴いておいても損のないアルバムである。（ただ、入手しようとすると少し苦労するので、そこまでして、というのがネックになってしまいますが...）
- アーティスト: 堀川ひとみ
- 出版社/メーカー: 株式会社トーリューモン
- 発売日: 2007/10/20
- メディア: CD
JACKSON BROWNE『JACKSON BROWNE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1972年に発表された彼のデビュー・アルバムである'60'sの終わりの頃から、彼は既にソングライターとして活躍をしていて、ヒット局が生まれていたため、既にある程度の知名度があったが、待望のデビュー・アルバムということになった。当然のことながら、全ての曲が彼自身によって作られた曲である。尚、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位53位を記録している。（後の彼のポジションを考えると、意外と伸びなかったと言うことになりますが...）
収録曲は以下の全10曲である。『Jamaica Say You Will』『A Child In These Hills』『Song For Adam』『Doctor My Eyes』『From Silver Lake』『Something Fine』『Under The Falling Sky』『Looking Into You』『Rock Me On The Water』『My Opening Farewell』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。彼のデビュー・シングルでもある『Doctor My Eyes』はBillboardで最高位8位を記録するスマッシュ・ヒットとなって、1972年の年間シングル･チャートでも92位にランクインしている。続く2nd.シングルの『Rock Me On The Water』はBillboardで最高位48位を記録している。
お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『Doctor My Eyes』と『Rock Me On The Water』、そして『Jamaica Say You Will』『Song For Adam』『Looking Into You』という所をピックアップしておく。
サウンドは、アコギを中心としたものであるため、とてもシンプルなものてある。そのため、派手な所がなく、じっくりと聴くことが出来る。参加しているミュージシャンも大物がいるが、派手な方に走らずにじっくりと作り上げたアルバムであるというのも好感の持てるところである。
地味なアルバムであるものの、彼の内省的なところがじっくりとでているため、こういうアルバムのほうが彼自身を知るには良いでしょうね。ということで、シンガーとしての彼の原点であって、'70'sの彼のサウンドの方向性は本アルバムにあるだけに、'70'sサウンドを聴く上では外すことの出来ないアルバムの一つである。（ただ、派手さを求めるという人には退屈でしょうけど...）
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Asylum Records
- 発売日: 1994/09/14
- メディア: CD
ケータイ刑事銭形零4話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第4話「露の秘宝を守れ! ～銭形零探偵団VS怪人八面相事件」の裏ネタ編・増補の4回目となる今回は、（ヘッポコ）探偵たちがこれがあるから零ちゃんには勝てると言っていたことから「教訓」について、「経験」について、今回の館長はこれを付いていたことから「松葉杖」について、高村さんが「プーちゃん」と呼んでいたのはこの人ということで「ウラジーミル・プーチン」について、今回の怪人さんのターゲットは魯山ニンのものだったが、そのモデルである「魯山人」について記します。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。（この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/10日付です。）
「教訓」：教え諭すこと、またはその言葉のことである。尚、この場合の教える内容は、「人として進むべき道」や「人生において役立つ教え」のことである。特に人生経験の豊富な年配者の言葉には重みがあるのが一般的であり、先人の言葉が多く語られている。
また、古くから語り継がれている物語には、これを含んでいることが多い。（童話などにも数多いですね。）
英語では「Lesson」「Moral」「Teaching」「Instruction」などの言葉がこれに該当する。
「経験」：人が外界との相互作用の過程を意識化して自分のものとすることである。（要するに、自分の体験を通して、道徳的なこと、知的なこととして自覚されたもののことである。）自分のものにしていなければ、単なる「体験」ということになる。
特に仕事では、これが豊富な人であるほど高い技術を身につけていると見なされるため、アルバイトを含めた雇用に於いては「経験者優遇」ということがよくある。また、職人の世界ではこれがものをいうというのが当たり前のようになっている。
尚、英語では「Experience」、ドイツ語では「Erfahrung」、フランス語では「Expérience」、イタリア語では「Esperienza」、スペイン語では「Experiencia」、オランダ語では「Ervaring」、ポルトガル語では「Experiência」という。
「松葉杖」：医療用の杖であって、歩行補助器具である。名前はその形から来ていて、杖の手の側が松葉のように二股に分かれていることからこの名前が付いた。使用者は両脇の下にそれぞれ1本ずつ挟み、持ち手の部分を手で掴み、それを使って歩行を行う。
骨折している場合や、足首を捻ったりして、足に力を掛けることが出来ない場合、これに体重を掛けることで、足への体重が掛かることを避けることができ、足が不自由な状態でも自由に歩くことが可能になる。（但し、通常歩行のように早く歩くことは不可能であるのは仕方のないところである。）
材質は木というのが一般的であるが、金属製（アルミなどの軽量金属を使ったものが多い）のものもある。また、脇の下に挟まないで、肘に付けてそれを手で掴むというタイプのものもある。（このタイプのものは二股になっておらず、一本の棒という形のものが一般的である。）肘までの高さで良いため、脇の下に挟んで使用するタイプよりも小形のものになる。
英語では「Crutch」、ドイツ語では「Gehhilfe」、スペイン語とポルトガル語では「Muleta」、オランダ語では「Kruk」という。
「ウラジーミル・プーチン」：本名はウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン、1952年、レニングラード（現在のサンクトペテルブルク）生まれのロシアの政治家である。この物語の本放送時（2004/10/24）にはロシアの大統領であった。（第2代のロシア大統領であった。）大統領就任前にロシアの首相（第5代）に就任していて、大統領退任後、ロシアの首相（第9代）に就任している。（一応、後任の第3代ロシア大統領のメドヴェージェフの指名によって。）
大統領に就任したのは2000/5/7であるが、999/12/31に初代大統領のエリツィンが辞任したあと、大統領代行を務め、選挙で大統領に選ばれて、第2代大統領に就任した。また、2004年には大統領に再選している。
ロシア大統領の任期は、2008年までは4年であったが、現在は6年に改正されている。（但し、2008年に大統領に当選したメドヴェージェフの任期は4年であって、2012年の大統領選挙の当選人から6年となる。）また、連続しての3期を務めることは出来ないという規定がある。
大学卒業後の1975年にKGBに就職する。一時は諜報活動を行う教育を受けて、政治関係の諜報活動を行っていたと本人が語っている。（東ドイツに滞在していた。）1990年に東西ドイツ統一によってソ連（レニングラード）に戻るが、辞表を提出し、その後、サンクトペテルブルクに都市名が改められた後にサンクトペテルブルクの副市長を務めた。その後、ロシア大統領府総務局次長としてモスクワに移り、更にロシア大統領府第一副長官時代には、当時のエリツィン大統領の政敵を追い落とし、エリツィンの後継者と目されるようになって、1999年にロシア首相に指名された。そして、辞任したエリツィンの後を受けて大統領代行になり、選挙でも圧倒的な強さを魅せて大統領に就任した。
彼の大統領時代の功績は、「強いロシア」を取り戻したことである。1991年にソ連が崩壊し、90年代は経済危機などがあったロシアの経済を立て直したことが挙げられる。その一方で、力によって圧倒するという政策もあって、非難されているところもある。（特に、テロに対しては強硬な姿勢で対処していて、テロの鎮圧のために一般市民が犠牲になったことも何度かあった。）
大統領を退任したと言っても、まだ60歳に達していないため、今後もまだまだロシアを引っ張っていく存在として活躍することになる人物でしょうね。
ちなみに、高村さんがシベリア勤務になっていたのは2004年であって、当時の彼はロシア大統領である。口では何でも言えるとは言うものの、「プーちゃんの友人」と高村さんは言っていて、そのあとに「ウォッカ探偵」とまで言っていたが、こういう所の高村さんは、ボームズや銀田一と同様に、ヘッポコ探偵に共通する要素がでていますね。
「魯山人」：北大路魯山人（きたおおじ・ろさんじん）、日本の陶芸家である。生まれは1883年で、京都生まれ、1959年に76歳で亡くなっている。陶芸家としてが最も有名であるが、篆刻家、画家、書道家、漆芸家、料理家、美食家という顔も持っていて、多彩な才能を発揮した人物でもある。
最初は日本画家を目指していたが、版下書きとして独立する。また、篆刻と書道に興味を持ち、そちらも学ぶ。中国への旅から帰国した1910年には長浜の素封家・河路豊吉に食客として招かれて、彼の磨いてきた道を行う環境を提供され、数多くの作品の製作に打ち込むことになる。この時は「福田大観」の名前を使っていて、小蘭亭の天井画、襖絵、篆刻などがこの時の彼の代表的な作品群となっていて、名作が生まれている。更に、名前が知られていくことになると、日本画譚の巨匠たちとの交流が始まるようになる。
1915年に、本名の「北大路」姓に戻り、長浜だけでなく、京都や金沢を食客として暮らすことになり、美食に関しての見識を深めていくことになる。そして、1921年に会員制の食堂「美食倶楽部」を旗揚げし、料理人として、更には使用する食器までも自ら制作するということで、料理人として、陶芸家としても知られる様になる。そして1925年ら、東京・永田町に会員制高級料亭の「星岡茶寮（ほしがおかさりょう）」を開いた。これで美食家としても広く知られるようになった。更に、1927年には北鎌倉に・星岡窯（せいこうよう）を設立し、作陶活動に専念するようになった。
魯山人と言うと、まずは「陶芸家」としてということになるが、彼の作品は幅広く、志野焼、織部焼、備前焼が特異であったが、信楽焼や唐津焼などでも有名で、豪快で格調高い作品を生んでいる。
漫画「美味しんぼ」に登場する美食家・海原雄山は北大路魯山人の孫弟子という設定になっているのをはじめ、魯山人を意識した設定が多く取り入れられている。→言うまでもなく、モデルになっているのが魯山人である。
この物語に登場下魯山ニンというのは、魯山人と同様に有名な陶芸家ということになっていたが、陶芸家以外としてはどうだったのでしょうかね？（劇中では語られなかっただけに、モデルが余りにも多彩な才能の持主であっただけに、気になってしまいます...）
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