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「地帯(ライン)」(その3) [映画(邦画)]

今回はシリーズ最高傑作として評判の高い、1960年1月に劇場公開されたシリーズ第2作について記します。

シリーズ第2作黒線地帯
作品データを記しておくと、1960年の新東宝の作品であって、時間は80分、白黒作品である。監督は石井輝男、脚本は宮川一郎と石井輝男の2人、撮影は吉田重業、美術は宮沢計次、音楽は渡辺宙明である。そして出演は、天知茂、三原葉子、細川俊夫、三ツ矢歌子、大友純、吉田昌代、魚住純子、守山竜次、鳴門洋二、宗方祐二、瀬戸麗子、南原洋子、菊川大二郎、矢代京子、鮎川浩、城実穂、浅見比呂志、板根正吾、山村邦子、桂京子、小高まさる、大谷友彦、水上恵子、国創典、橋宏明、宮浩一、晴海勇三、村山京司、原聖二、高松政雄、たちである。

新聞記者の町田は秘密の売春組織を追っていたが、組織に近づきすぎたため、罠に落ちてしまう。あるつれこみ宿に入った町田は、そこで眠り薬を飲まされ、気がついたときには同伴した女が首を絞められて死んでいたのだった。で、町田は女を殺した殺人犯に仕立てられてしまった。ということで、町田は自らの手で無実を晴らすために動き出した。しかし、町田が情報を得ようとして、つれこみ宿の女中に接触しようとするが、その女中は車にはねられてしまう。しかし、女から麻薬が出てきたのと、「あの夜の男はサブ」というヒントを得ることが出来た。また、町田のライバルの鳥井も独自に調査を開始していた。町田はサブを探し求める。しかし、鳥井は、調べていく内に得た情報から、町田が犯人と判断していた。更に、警察も町田が犯人として動いていた。そんな中、サブの居場所を掴んだ町田。そして町田を追って飛び込んだマネキン製造所で、麻耶という女と知り合い、情報を得たキャバレーに行くと、鳥井もそこに来ていた。更に、麻薬が絡んでいることを掴むが、鳥井や警察の追っ手も迫っていた。そんな中、鳥井に2日の猶予を貰った町田は、麻耶と共に逃れるが、麻耶が怪我をしてしまう。時間が迫る中、麻耶は知っていることの全てを町田に話し、麻薬団についてを知った。で、根城にしているキャバレーに乗り込んだ。そして、町田の活躍によって全ての事件は解決したのだった。

前作同様に、白黒作品であり、セミ・ドキュメンタリー・タッチで描かれている作品であり、時間の方も80分ということで、2時間ドラマを圧縮したような雰囲気のある作品でもある。しかし、テンポがよく、スピーディーに展開していくため、2時間ドラマではよく見られる途中の間延びという所がないので、見やすい作品となっている。(が、それでもちょっと強引に物語が進んで行くところもありますが...)

尚、本作は製作から半世紀が過ぎているため、当時と現在では社会インフラの発展(変化)があるので、ちょっと違和感を感じるところが色々とある。しかし、そういうマイナス部分を、スピーディーな展開と、麻耶を演じている三原葉子の魅力が違和感を吹き飛ばしていて、たっぷりと魅せてくれる。シリーズの中でも「最高作」と言われるている本作であるが、やはり主人公以外に魅力的なキャラがいると、こうも違ってくるのか、ということを感じさせてくれる作品でもある。

尚、シリーズ第1作とは関係ない独立した物語であるので、第1作を知らなくても何ら問題はない作品でもあるだけに、シリーズ全5作の全てとは言わないが、本作だけでも見ておいてもよろしいかと...

 

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KAJAGOOGOO『WHITE FEATHERS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。第二次ブリティッシュ・インヴェージョンではビジュアルが大きな要素となっていたが、そんな第二次ブリティッシュ・インヴェージョンを象徴するグループの一つが彼らである。特にLIMAHLの人気によって爆発的な人気を得ていたというのはご存知の通りである。(正に台風のような瞬間最大風速的な人気でした。)で、本アルバムは本国イギリスでは最高位5位、アメリカではBillboardで最高位38位を記録している。

収録曲は、オリジナル版では全10曲であったが、8曲目と9曲目の間にライヴ収録された『Monochromatic』が収録された全11曲のものもあった。(基本はライヴ・テイクなしの全10曲である。)しかし、2004年に再発されたときに、(全10曲をベースにして)8曲のボーナス・トラックが追加収録されて全18曲となっている。収録曲は以下の通りである。『White Feathers』『Too Shy』『Lies & Promises』『Magician Man』『Kajagoogoo (Instrumental)』『Ooh To Be Ah』『Ergonomics』『Hang On Now』『This Car Is Fast』『Frayo』。(以下はボーナス・トラック)『Too Shy (Instrumental Mix)』『Take Another View』『Interview Rooms』『Animal Instincts』『Introduction』『Too Shy (Midnight Mix)』『Ooh To Be Ah (The Construction Mix)』『Hang On Now (Extended Version)』。

この中からシングル・カットされたのは3曲である。デビュー・シングルでもある『Too Shy』が本国イギリスと西ドイツなどで1位、スイスで2位、スウェーデンとオーストリアで4位、オランダとアメリカで最高位5位(1983年のBillboard年間シングル・チャートでは50位)を記録する大ヒットとなっている。続く2nd.シングルの『Ooh To Be Ah』はイギリスで7位を記録、3rd.シングルの『Hang On Now』はイギリスでは13位、アメリカでは78位を記録している。(但し、アメリカ版はUK版とは異なる別ミックスである。)

お薦め曲は、彼らの曲というとこれである『Too Shy』、そして『Ooh To Be Ah』、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『White Feathers』、インスト・ナンバーである『Kajagoogoo』という所をピックアップしておく。

大ヒットを放った後、中心メンバーのLIMAHLが抜けたことで、グループとしての柱を失い、それっきりとなってしまったため、正に『Too Shy』の一発屋ということで認識されるようになってしまい、ビジュアルが重要なファクターであった当時を象徴するグループとして必ず名前が出てくるグループになってしまったのはちょっと残念な所である。

2003年に再結成し、LIMAHLも2008年に再加入するということで、現在は往年のメンバーで活動を行っているが、やはり彼らの魅力は本アルバムである。最近になって、ビジュアル的な要素だけでなく音楽性の方も再評価されるようになっているが、ようやく音楽的な部分が認められたということで、当時のサウンドを別角度から堪能するというのもよろしいかと...

 

White Feathers

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君はToo Shy(紙ジャケット仕様)

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君はToo Shy

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  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
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ケータイ刑事銭形雷18話[裏ネタ編]PART 3 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第18話の「地球最後の日! ~デイ・アフター・トゥモロー殺人事件」の「裏ネタ編・増補」の2回目となる今回は、この物語で行われていたのがこれと言うことで、「極秘会議」について、その場所がここだったと言うことで「地下シェルター」について、このような呼び名もあったと言うことから「マスターズ」についてと「サミット」について記します。

また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/4/30付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

極秘会議」:「極秘」とは、極めて秘密なことを言う。外部に知られたくない情報のことを指す「秘密」の一つであるが、その中でも特に重要なもののことを特に「極秘」と言う。

一方、「会議」とは、関係者が集まって何かを決めるための集まりのことである。(そこから転じて、何かを競技する機関のことも指す。)独裁体制が確立している世界では、トップダウンで意思決定が行われるため、「会議」は名ばかりのものになるが、民主主義体制が保証されている範囲では、これは重要な意思決定機関になる。

ということで、「極秘会議」とは、特に重要な外部に知られたくないような秘密事項が議題となる会議のことである。

ただ、この物語の場合は「極秘」と言ってもその看板を出しているようなことをしていたので、名ばかりのものだったと言うことになりますけど...

地下シェルター」:「地下」とは、地面よりも下のことであって「地中」「地底」ということもある。基本的には地面を掘って作られた空間と言うことになる。

一方、「シェルター」とは、「隠れ場所」「避難所」「防空壕」のことである。特に、戦争中、敵の攻撃を避けて生き延びるために一時的に非難する場所として防空壕が利用されが、これは立派なシェルターである。また、第二次大戦後の冷戦時代には、米ソが共に核兵器の開発を行い、核武装して冷戦に突入したが、この時代には敵の核攻撃に備えた「核シェルター」というものが色々と作られた。現在でも、災害やテロ、戦争に備えて備えられている。

但し、現在「シェルター」と言うと、核シェルターのように、その中で避難生活が出来るだけの装備が備えられている物のことを指し、単なる「避難場所」のことは「シェルター」とは呼ばないのが一般的になっている。

元々は「避難所」と言う意味である「シェルター」であるため、地上にあるシェルターもある。(夕立のために一時的に雨宿りする場所も、意味の上では「一時的な避難場所」となるため、「シェルター」と言うことが出来る。)

「地下シェルター」は、そういう避難場所であるシェルターの中でも地下に設けられたシェルターのことを指す。有事には、外界と完全に遮断することが可能な作りになっており、濾過装置が付いている換気口での換気を行う以外は外界とは完全に遮断することが出来るものであり、光も入らないようになっているものである。一応、核戦争による放射能があっても、または生物兵器や化学兵器が使われても、外界とは遮断されているため、そういう事態でも耐えられるものである。(但し、地下を含めた爆撃の場合は、物理的に破壊されてしまって役に立たない可能性もあり得る。)

尚、収容人員は、数千人規模という大規模な物から、一般家族程度の数人程度のものまで様々である。公共施設に備えられた物はある程度の大人数の収容が可能になっているが、一般家庭では地下にその家の住人用の地下シェルターを設けられているような家も(一部には)ある。

この物語に登場した地下シェルターは、大人数とまでは行かないものの、数人用というものでしたね。→備蓄されている食糧が収容人員を決めるファクターであるのはいうまでもないが、それなりの部屋と倉庫という構成では、二桁の人数を収容可能とは言えないですし...(備蓄される食糧を収容できる空間はある程度ありましたけどね...)

マスターズ」:毎年4月に、アメリカ・ジョージア州オーガスタで開催されるゴルフ競技会のことを指すのが一般的である。この大会には世界中の有力選手のみが出場できる大会であるため、これに参加できるのは一流選手と言うことになり、それだけで権威があることになる。それが転じて、参加するにはある一定以上のレベルに達していないと参加できないもののことを「マスターズ」と言うようになった。

その一例としては、中高年のための国際競技会としての「マスターズ大会」がある。これは世界的な大会であるが、同時に女史は30歳以上、男子は35歳以上にならないと参加できない大会である。

この大会の出場年令制限があることから、中高年のみが参加できるスポーツ大会のことを「○○マスターズ」と言うのも一般的になっている。→この一例としては、プロ野球選手のOBが、プロ野球のシーズンオフとなる機関に行っていた「プロ野球マスターズリーグ」があった。

この物語では、気象学の四天王が参加すると言うことで、権威がある人が出席するということで「マスターズ」と呼ばれていることがある、ということですね。

サミット」:元々は「頂上」「頂点」と言う意味である。(英語の「Summit」)そこから「首脳」と言う意味が生まれている。

現在では「サミット」と言うと「主要国首脳会議」のことを指すのが一般的になっている。これは1975年にフランスの提唱によって始まったものであり、毎年行われているものである。(開催場所は参加国の持ち回りである。)スタート時には、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツ、イタリア、日本の6ヶ国参加していたが、現在では西ドイツが東西ドイツが統一されたことでドイツとなっており、これにカナダ、ロシアが加わり、更にEU委員長も出席するようになっている。「G8」と言う呼び方もある。

この物語では本来の「サミット」という言葉の意味である「頂点」という意味で、気象学の頂点にいる四天王が参加しているということで「サミット」と呼ばれていることがある、ということですね。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

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みんなが知りたい地下の秘密 洪水時のあふれた水を取り込む地下トンネルとは?地下鉄の上り線と下り線を同時につくる技術とは? (サイエンス・アイ新書)

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  • 作者: 地下空間普及研究会
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2010/04/19
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居場所を失った子どもを守る 子どものシェルターの挑戦

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2009/11/27
  • メディア: 単行本

マスターズを創った男―球聖ボビー・ジョーンズ物語 (広済堂ゴルフライブラリー)

  • 作者: 杉山 通敬
  • 出版社/メーカー: 廣済堂出版
  • 発売日: 1998/03
  • メディア: 単行本
オーガスタ―知られざるマスターズの素顔

オーガスタ―知られざるマスターズの素顔

  • 作者: スティーブ ユーバンクス
  • 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: 単行本
首脳外交―先進国サミットの裏面史 (文芸新書)

首脳外交―先進国サミットの裏面史 (文芸新書)

  • 作者: 嶌 信彦
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/01
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G8 サミット体制とはなにか

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  • 作者: 栗原 康
  • 出版社/メーカー: 以文社
  • 発売日: 2008/06/12
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