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松任谷由実『紅雀』 [音楽(特撮/邦楽)]

表題のアルバムは1978年3月に発表されたユーミンの5枚目のスタジオ・アルバムであり、同時に「松任谷由実」としては初めてのアルバムである。(要するに、結婚後初のアルバムと言うことである。)前作から一年半弱ということで、久しぶりということになったが、前年にはシングルがそれなりにリリースされていたり、ベスト盤がリリースされていたこともあって、「久しぶり」ということは感じさせなかった。また、本アルバムは前々作と前作に続いて3作連続とはならなかったものの、オリコンでは最高位2位を記録している。

収録曲は以下の全10曲である。『9月には帰らない』『ハルジョオン・ヒメジョオン』『私なしでも』『地中海の感傷』『紅雀』『罪と罰』『出さない手紙』『白い朝まで』『LAUNDRY-GATEの想い出』『残されたもの』。

この中からシングル・カットされたのは『ハルジョオン・ヒメジョオン』である。これが彼女の通算10枚目のシングルトナリ、アルバムと同時リリースとなった。オリコンでは最高位80位に留まったと言うことで、これまでの彼女のシングルと比べると、初期作品は別にするとチャートでは伸び悩むことになった。(が、シングル志向では無く、アルバムが同時リリースされていれるので、アルバムの方を向くのは当然の結果ですよね。)ちなみに、B面のカップリング曲は『罪と罰』であった。

お薦め曲としては、シングル曲の『ハルジョオン・ヒメジョオン』や『9月には帰らない』『私なしでも』『紅雀』『出さない手紙』『白い朝まで』などをピックアップしておくが、本アルバムはアルバム全体を通してのバランスが良いだけに、特定の局を聴くというのではなく、アルバム全体を通した彼女の世界に浸ると言うことをしたいところである。

結婚して「荒井由実」名義から「松任谷由実」名義に変わったものの、アーティストとしての彼女は大きく変わっていないことで、ファンとしては一安心したアルバムでもある。(逆に、本アルバムの後、精力的にアルバムをリリースしたり、楽曲を盛んに提供するというように、一段と音楽活動が高まったと言うことになった。)

彼女のキャリアの上では新たな章に突入したアルバムと言うことで、あらためてじっくりと聴きたいアルバムである。

 

紅雀

紅雀

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1999/02/24
  • メディア: CD


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LEO SAYER『SILVERBIRD』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1973年に発表された彼のデビュー・アルバムである。'70'sのイギリスを代表するシンガーソングライターである彼は、ポップなサウンドで'70'sに人気を博したが、本アルバムでは、ポップな要素は余り出ておらず、ソングライターとして、またロックに走るような所が見られているアルバムでもある。そのため、後のイメージとは少し違うアルバムになっているが、彼の原点となるアルバムである。尚、チャート成績は、イギリスで最高位2位を記録している。

収録曲は、オリジナル盤では全11曲であったが、現在では3曲のボーナス・トラックが追加されて全14曲になっている。収録曲は以下の通りである。『Innocent Bystander』『Goodnight Old Friend』『Drop Back』『Silverbird』『The Show Must Go On』『The Dancer』『Tomorrow』『Don't Say Its Over』『Slow Motion』『Oh Wot A Life』『Why Is Everybody Going Home』。(以下、ボーナス・トラック)『Living in America』『Quicksand』『Leo's Story』。

この中からシングル・カットされたのは、UKデビュー曲である『Why Is Everybody Going Home』と『The Show Must Go On』である。前者は殆どヒットし無かったが、後者がイギリスで最高位2位を記録する大ヒットとなり、'70'sのイギリスを代表するシンガーソングライターとしての歩みが始まることになった。

お薦め曲は、やはり『The Show Must Go On』を筆頭にして、記念すべきデビュー曲である『Why Is Everybody Going Home』と、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Silverbird』、『Goodnight Old Friend』更には『Tomorrow』と『Oh Wot A Life』という毛色の異なった曲をピックアップしておく。

本アルバムには、まだ何色にも染まっていない彼のありのままの姿というアルバムになっていて、若さが前面に出ている。それが未熟さと将来性を期待させることになっていて、フレッシュな所を感じることが出来る。また、『The Show Must Go On』をはじめとする初期の名曲はベスト盤でも堪能出来るとはいうものの、やはり若々しさがある本アルバムで聴くと、また違った爽やかさも感じることが出来る。

ということで、'70'sのUKサウンド、男性ボーカル、UKポップを楽しむ上では欠かすことの出来ない存在となる彼のデビュー・アルバムであるだけに、聴いておきたい所である。

 

Silverbird

Silverbird

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Hit
  • 発売日: 2002/01/14
  • メディア: CD

Silverbird

Silverbird

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Rpm Records UK
  • 発売日: 2002/05/14
  • メディア: CD
↓2nd.アルバムとのセット(2枚組であるため「2 in 1」とは言いませんが...)
Silverbird / Just a Boy

Silverbird / Just a Boy

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Edsel Records UK
  • 発売日: 2009/08/03
  • メディア: CD

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ケータイ刑事銭形零7話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

銭形零」の第7話「金は天下の回り物!? ~福沢U吉誘拐事件」の裏ネタ編・増補の5回目となる今回は、この物語の舞台となった「財務省」について、こう呼ばれる人たちが集まっていたことから「有識者」について、実際はこれだったということから「狂言誘拐」について、事件のトリックに利用されていたということから「変温動物」についてと「冬眠」について記します。

また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/21日付です。)

財務省」:国の役所の一つであり、主に財務、通貨、金融などの財政関係を管轄する役所である。呼び方は国によって多少の違いがあるが、何処の国にも必ず存在する役所である。日本では2001年の省庁再編によって「財務省」という名前の役所が誕生したが、それ以前は「大蔵省」が管轄しており、これは「財務省」以外の名前の一例でもある。(イギリスには「大蔵省」があって「財務省」は存在していない。)

日本の財務省は、2001/1/6に発足したが、これは大蔵省の廃止に伴って、その存続後継機関として新設されたものである。担当範囲は、国の予算、税制、通貨、国債などに関する事務である。尚、大蔵省時代では予算編成権や金融行政も管轄内であったが、前者は(建前上は)経済財政諮問会議に移され、後者は金融庁の管轄となった。また、日本たばこ産業、日本郵政、日本電信電話、といった特殊会社の筆頭株主でもある。(これは法律で義務づけられている。)

英語では「Ministry of Finance」と言うが、この頭文字を取って「MOF」と呼ばれることもある。

ちなみに、日本に於いては「大蔵省」は古い時代から存在していた役所の一つであり、大和朝廷の時代の律令制八省(中務、式部、治部、民部、兵部、刑部、大蔵、宮内の8つ)の一つである。「大蔵」と言うのは「国庫」と言う意味である。明治になって新政府が作られたときにも「大蔵省」は設置されているため、日本では「財務省」と言うよりも「大蔵省」と言った方が馴染みが深いでしょうね。

有識者」:深い学識や見識を持つ人のことである。尚、「有識」とは過去の先例に関する知識のことを指しており、過去の深い知識を有しているということから「有識者」という言い方が生まれた。

ちなみに「専門家」は特定の分野に於いて、深い知識を持っている人のことを言う。「有識者」は複数の分野に於いて専門家なみの知識を持っていることが基本とされているので、ある意味では「専門家」以上ということになる。その一方で、幅広く深い知識と見識を持っているという人は、一般的に保守的な考えが多く、新しいものに対しては否定的な立場を取ることも多いため、芸術の分野や新しいメディアについて語る場合は軽蔑される傾向があるのもまた事実である。(→「古臭い概念を持った人」ということを揶揄した言い方である。)

英語では「Specialist」と呼ばれることもあるが、この言い方では「専門家」と区別できないことから最近では「Well-informed Person」と呼ばれるのが普通である。

狂言誘拐」:誘拐を装って人を欺すことである。表向きには誘拐されたように見せて、実は別の目的(良くあるのは身代金を騙し取ると言うことが多い。)を実行するために行われる詐欺行為の一つである。→この物語でもそうであり、「殺害」が目的であった。但し、こういう場合は「狂言誘拐」ではなくて「営利誘拐と殺人」と判断されることもある。

尚、「狂言」という言葉には、日本古来の芸であって、科白と劇的行為を伴う芸能を指すだけでなく、「道理に適わない言葉」「戯れに言う言葉」「戯れ言」、そして「嘘のことを仕組んで人を欺す行為」と言う意味がある。「狂言誘拐」というのはこれらの中の最後の意味であるのは言うまでもない。

英語では「Trick Kidnapping」、ドイツ語では「Unechte Entführung」、フランス語では「Faux Kidnapping」、イタリア語では「Rapimento di Imitazione」、スペイン語では「Secuestro Farsante」、ポルトガル語では「Seqüestro Imitado」といい、中国語では日本語と同様に「狂言誘拐」という。

変温動物」:「冷血動物」と言うこともある。外界の温度によって体温が変動する動物のことである。基本的に、哺乳類と鳥類を除く多くの動物がこれに属することになる。(哺乳類や鳥類は外界の温度に関係なく体温がほぼ一定であり「恒温動物」または「定温動物」という。)但し、爬虫類や魚類、昆虫の中にも変温動物ではなくて恒温動物というものもいる。(哺乳類や鳥類の中にも変温動物というものもいる。)

定温動物よりも体温変化に対する抵抗性が大きく、エネルギー消費は小さくで済む。しかし、高い運動能力を得ることは難しくなる。また、著しい低温状態になると冬眠状態に入るものもいる。また、外界の温度変化(季節の変化など)に対して、適温の地を求めて移動したり、日光浴をして体温を調整するものもいる。

この物語では、変温動物の特徴を巧みに利用したトリックを用いていたが、なかなか考えたトリックでしたね。

英語では「Poikilothermic animal」、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語では「Poikilotherm」という。

冬眠」:冬季の気温が低い時期に於いて運動や摂食することを停止して代謝活動を著しく低下させること、またはその状態にあることをいう。両生類や爬虫類などの変温動物の多くがこれを行うが、冬眠しない両生類や爬虫類もいる。また、哺乳類などの恒温動物であっても冬眠をするものもいる。(特に小形の恒温動物は冬眠するものが多い。)また、植物が寒期に生育を止めることも「冬眠」と言うこともある。

尚、一部の動物は、冬眠中でも時々覚醒して排泄活動と少量の摂食を行うというものがいるが、そういう動物に対しては「冬眠」とは言わずに「疑似冬眠」と言うこともある。

冬眠中の動物の体温は、変温動物の場合は外気温に平行して低下するが、恒温動物の場合は体温が下がらないもの(熊など)と、ある温度までは体温が低下するものの、その温度以下には下がらない動物(コウモリ、ヤマネなど)とがいる。

冬眠する動物は、冬が近づいてくると冬眠の準備として、巣の中に食料を蓄えたり、皮下脂肪を付けて備えるという行動を行う。

俳句の世界では、冬に行われるため冬の季語であるのは言うまでもない。英語とフランス語では「Hibernation」(但し、発音は異なる)、ドイツ語では「Winterschlaf」、イタリア語では「Ibernazione」、スペイン語では「Hibernación」、ポルトガル語では「Hibernação」といい、中国語では日本語と同様に「冬眠」という。

 

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  • 作者: 認定NPO法人 言論NPO
  • 出版社/メーカー: 認定NPO法人 言論NPO
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  • 出版社/メーカー: 講談社
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