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「一心太助」(その3) [映画(邦画)]

今回からは東映の全5作のシリーズ作品について記していきます。今回は1958年2月公開となったシリーズ第1作についてです。

シリーズ第1作江戸の名物男 一心太助
作品データを記しておくと、1958年の東映京都の作品で、時間は90分、白黒作品である。監督は沢島忠、脚本は田辺虎男、撮影は坪井誠、美術は井川徳道、音楽は高橋半である。そして出演は、中村錦之助、中原ひとみ、片岡栄二郎、里見浩太郎、月形龍之介、三条雅也、堺駿二、山形勲、赤木春恵、中島栄子、加賀邦男、上田千里、東龍子、杉狂児、星十郎、伊東亮英、高松錦之助、水野浩、矢奈木邦二郎、沢田清、月形哲之介、北村あけみ、村上邦彦、五味勝之介、小田部通麿、丘郁夫、加藤浩、中村時之介、国一太郎、近江雄二郎、原京市、遠山忝二、藤木錦之助、島田秀雄、近松竜太郎、浅野光男、美山れい子、中野文男、宮崎照男、岡島艶子、七条友里子、不二和子、太田優子、河村満和、東日出雄、たちである。

一心太助と大久保彦左衛門の出会いは、将軍・家光の寛永寺参詣の供先を邪魔してしまった母子を太助が身をもって助けたことだった。家光から太助の処分を任された彦左衛門は、太助の心意気に惚れこみ、彼との間で主従関係を結んだのだった。旗本我慢会の準備中、家宝の皿を割った腰元・お仲を手討にしようとした彦左衛門に、太助は、「人の命と皿一枚を引きかえなさるおつもりか」と啖呵をきると、残っている皿を叩き割った。そんな太助に彦左衛門が惚れなおし、魚屋としての一本立を許した。そして太助は彦左衛門を後ろ盾にして、魚河岸で様々なことを行っていく。そんな中、大名と旗本の間ではゴタゴタが繰り返されていた。特に、登城の際に乗る駕籠がごった返すことから、旗本は駕篭による登城を禁止され、大名の方は三日間の遠慮という処置が下された。しかし、この片手落な処分に納得出来ない旗本たちは、太助の発案で、彦左衛門を筆頭にして、八万総出で、盥に乗って登城をした。将軍・家光も、旗本と大名の意地の張りあいを戒めたのだった。事件は丸く収まったが、彦左衛門はこの後で体調を崩し、病に伏せてしまう。病状が悪化する彦左衛門のことを心配した太助は、命を賭けて将軍・家光にこのことを直訴しようとする。家光は太助を乱心ものとして扱ったが、数日後、彦左衛門の元に将軍直々の大行列の見舞いが行われたのだった。

物語としてはお馴染みのものであるが、それを明るく楽しく、悲喜こもごもに描いているということで、楽しんで見ることが出来る作品に仕上がっている。正に娯楽作品というのはこういうものだ、という作品になっているので、楽しんで鑑賞しましょう!

※かつてはLDでリリースされていた本作であるが、現時点ではDVD化されていません。 

一心太助 (1952年)

  • 作者: 中沢 〓夫
  • 出版社/メーカー: 同光社磯部書房
  • 発売日: 1952
  • メディア: -


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LOS LOBOS『BY THE LIGHT OF THE MOON』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1987年に発表された彼らの3rd.アルバムである。(メジャー・デビューをしてからは2作目となる。)本アルバムとヽ1987年に彼らは往年のヒット曲『La Bamba』をカヴァーして、映画主題歌になったこともあって全米No.1ヒットを記録することになるが、本アルバムはその少し前に発表されたアルバムである。が、『La Bamba』の勢いに乗ることはなかったのが残念な所であった。('70's中期から活動を続けていて、現在も現役であるが、『La Bamba』の一発屋というイメージが定着している。)

収録曲は以下の全11曲である。『One Time One Night』『Shakin' Shakin' Shakes』『Is This All There Is』『Prenda Del Alma』『All I Wanted To Do Was Dance』『Set Me Free (Rosa Lee)』『Hardest Time』『My Baby's Gone』『River Of Fools』『Mess We're In』『Tears Of God』。

この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルが『Shakin' Shakin' Shakes』、2nd.シングルが『Set Me Free (Rosa Lee)』である。尚、チャート成績は、共にBillboardのHOT 100にはランクインせずに、メインストリーム・ロック・チャートで前者が4位、後者が21位を記録しただけであった。(その次のシングルが映画からの『Come On, Let's Go』(BillboardのHOT 100で最高位21位を記録)、そして『La Bamba』(3週連続1位)がリリースされることになる。)

お薦め曲としては、シングル曲の『Shakin' Shakin' Shakes』、それ以外からは『One Time One Night』『Prenda Del Alma』『River Of Fools』『Mess We're In』という所をピックアップしておく。

サウンドの方は、メキシカンの要素を取り入れているのが特徴であって、「陽気なメキシカン」を地でいくものであって、アメリカン・ロック(特にサザン系)とは毛色が違う泥臭さを感じるものである。(『La Bamba』はメキシカンという所が前面に出ているが、それともまた異なるものである。)ある意味ではルーツ・ロックとかブルース系ロックの要素が解けているロックと言うことになる。

万人向けとは言い難いサウンドであるが、ブルース系のサウンドがお好きな方には相性の良いアルバムと言うことが出来る。(一方、『La Bambo』のノリを求める方は、期待には応えてくれないことになる。)一部の方向けと言うことになるが、'80'sらしい所が出ているので、一度は聴いておいても宜しいかと...(『La Bamba』のノリを求める方は、映画「LA BAMBA」のサントラ盤を聴きませう。)

 

By the Light of the Moon

By the Light of the Moon

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

↓一応これも拾っておきます。

La Bamba: Original Motion Picture Soundtrack

La Bamba: Original Motion Picture Soundtrack

  • アーティスト: Carlos Santana,Miles Goodman
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形零8話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]

銭形零」の第8話「ハッタリ君のはったりを暴け! ~忍者殺人事件」の「裏ネタ編」の3回目の増補となる今回は、この物語に登場した忍者関係のものから「手裏剣」について、「五色米」について、「忍いろは」について、そして術として出てきた「木の葉隠れ」についてと「モモンガ」について記します。

また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/24日付です。)

手裏剣」:手の中に持ち、敵に投げつける小刀(武器)の総称である。元々は非常時に使用するものであったが、先を尖らせた鉄製のものが導入されると、携帯用の武器の一つとして発展していくことになった。特に、忍者が使用する武器の代表的なものとなっている。(但し、これは映画やテレビの時代劇の影響が大きい。)

歴史的には結構古く、室町時代に登場しているが、棒状のもの、またはそれを十字に組み合わせたものであった。(後に、「棒手裏剣」と「車剣」と呼ばれるようになる。)脇差や短刀などでは投げにくいということで、それが改良されて、敵に投げつける武器として登場したものである。(但し、「手裏剣を投げる」とは言わずに「手裏剣を打つ」と言う。)

「手裏剣」は日本独自のものであるため、英語をはじめとする他国語では「Shuriken」と言うようにローマ字表記したものが使われ、世界共通語となっている。(中国語でも「手裏剣」と言う。)

尚、現在、手裏剣を持ち歩こうとすれば、刃の長さなどから銃刀法違反となる可能性がある。

五色米」:忍者が用いる道具(忍具)の一つであって、赤、青、黄、黒、紫の5色に染めた米のことである。尚、これは食用とするのではなく、仲間と連絡をする際の暗号として用いたものである。

暗号としてはいくつかの方式があるが、(現在)広く知られているのは、五十音の表で、ア行からナ行までの5行を各色一粒で表し、ハ行からワ行までの5行を各色二粒(同色)で表し、ア段からオ段までの5つの段を各色一粒を割り当て、五十音の文字を、2粒若しくは3粒の米粒を使って表すものである。(忍者の流派によって、度の色を何処に当てはめるのかが異なるため、暗号として使用されることが出来る。→右側の1粒がア段からオ段のいずれかを表し、残りの1つまたは2つが行を表すことになる。

暗号として仲間内の連絡に使用されるものであるが、鳥がつついて暗号の役割が果たせなくなるというようなことも実際にあったとされている。

また、全く異なる使い方としては、五色の米粒の撒き方で特定の意味を持たせておき、撒き方で伝言を伝えるという使い方もあった。

尚、現在「五色米」と言うと、忍者のものではなく、黒米、赤米、緑米、もち米、玄米の五種類、五色の米のことを言う。(これを白米に混ぜて炊くと、色とりどりの華やかな見た目となり、更に舌触りの方も豊かになり、視覚と味覚の両方で楽しむことが出来るご飯となる。)→(全て真とは言わないが、一部の)お米屋さん等で販売されている。

忍いろは」:「忍びいろは」と表記されることもある。忍者が使ったといわれる暗号の一つである。「いろは文字」(「い」から「ん」までの48文字で、「ゐ」と「ゑ」も含まれる。)7つの「へん」と7つの「つくり」を組み合わせることで、49の記号が出来るが、いろは文字をその49の記号に当てはめたものである。(文字は48であるが、句読点を最後の文字とすることで、49の記号の全てが使用されることになる。)

使われる「へん」は、天地の構造を五元素とする五行説と、人間を組み合わせたものの7つであって、木、火、土、金、水(さんずい)、人(にんべん)、身である。一方、「つくり」の方は色を表す漢字で、「色」という漢字と、青、黄、赤、白、黒、紫の6つの合計7つである。

7つのへんと7つのつくりの組合せで49の記号が出来るが、その中には実際の漢字として使用されているもの(柏、伯、横、清、錆、泊など)もあるが、漢字ではないものも存在している。しかし、これを用いて記されたものは漢字ばかりに見えるのもまた事実である。(高村さんが「漢和辞典」と言ったのも普通の発想である。)

尚、49の記号と48の文字の対応は、手紙でやりとりする者同士が事前に決めておいて使用された。そのため、いつも同じとは限らない。(適宜変えることで、途中で奪われても解読できないようにする策が仕組まれていたことになる。)→7×7の表として、右上から下に、そして左の列に移動して「いろは…」とするだけでなく、右上から左に、そして下の行に移動して「いろは…」としたり、更に複雑に当てはめたりするので、49の対応を完全に解読するのはほぼ不可能であった。

また、これで書かれた書状を届けさせるのにも、複数に分割して届けさせることをしたり、筆跡がでないように筆を天井から糸で吊し、癖が出ないように記して記すというような工夫がされていた。→暗号として使用されていたものであるが、色々と考えられていたということである。(ちなみに、五十音を表すものとしては、「五色米」と「忍いろは」の他に「結い繩」(縄を特定の形に結んだものを暗号として扱ったものである。→「銭形結」で取り上げるネタとしてはピッタリなんですがね...)があって、この3つは忍者の間では暗号の基本となっていた。)

木の葉隠れ」:本来の意味は、木の葉の影に隠れることである。「木の葉隠り」と言うこともある。また動詞としては「木の葉隠る」である。

忍者が使用する術の「木の葉隠れの術」は、茂みや低木をなど利用して、そこに隠れるという隠法のことである。しかし、映画や漫画などでは、強い風が起こり、葉っぱがどこからともなく巻き起こり、それと共に姿が消えるという派手な術になっている。

似たような忍術として、「霧隠れの術」というものがあるが、これは霧の中に姿を隠す術のこと、または煙幕を使って身を隠す術である。(身を隠すと言うことでは同じである。)

モモンガ」:リス科モモンガ属の哺乳類の総称である。「ももんがあ」と言うこともある。滑空して空を飛ぶことの出来る小動物でもある。日本にはホンシュウモモンガ(ニホンモモンガ)とエゾモモンガが生息しているが、一般に「モモンガ」と言うと、「ニホンモモンガ」のことを指す。人になれやすいためペットとして飼育されることも多い動物でもある。

体長は15~20cm程度、体重は150~200g程度であり、小さいものである。ただ、尾の長さは10~14cm程度ということで長い。(同じように飛翔することの出来るムササビよりははるかに小さいことに変わりはない。)前後肢の間に飛膜を有していてこれを翼のように利用して滑空する。(数mから数十mの滑空が出来る。)体色は褐色から茶色、但し、腹の部分は白色である。

主にユーラシア大陸の中部から北部に生息しているが、その周囲の地域にも生息している。主に山林で生活しており、夜行性であって、夜になって昆虫、木の実、若葉などを食べる。

英語では「Flying Squirrel」、ドイツ語では「Fliegendes Eichhörnchen」、フランス語では「Écureuil Volant」、イタリア語では「Scoiattolo Volatore」、スペイン語では「Ardilla Volante」、中国語では「鼯鼠」という。

尚、忍者が使う術の「モモンガの術」は、モモンガのように滑空して飛ぶ術のことである。(「モモンガ」ではなくて「ムササビ」のイメージから「ムササビの術」と言う場合もある。)イメージとしては、風呂敷を広げてそれで飛ぶというイメージが漫画の世界では定着していますね。

 

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX I

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手裏剣技法

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  • 出版社/メーカー: 愛隆堂
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  • メディア: 単行本

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  • メディア: 単行本

↓これらだったら「玩具」の範疇です。

ゴム手裏剣・ゴム苦無(ゴムクナイ)6点セット

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  • メディア: おもちゃ&ホビー
上級ゴム手裏剣 四方5枚

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ゴム手裏剣4点セット

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↓これは現代のもので、忍者とは関係ありませんが...
暗号事典

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  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2006/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
決定版 忍者・忍術・忍器大全

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  • メディア: 単行本
忍術教本

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  • 作者: 黒井 宏光
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2009/04/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
概説 忍者・忍術

概説 忍者・忍術

  • 作者: 山北 篤
  • 出版社/メーカー: 新紀元社
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 単行本
図説・忍者と忍術 決定版―忍器・奥義・秘伝集 (歴史群像シリーズ)

図説・忍者と忍術 決定版―忍器・奥義・秘伝集 (歴史群像シリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 学研マーケティング
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 単行本
忍びと忍術 (江戸時代選書)

忍びと忍術 (江戸時代選書)

  • 作者: 山口 正之
  • 出版社/メーカー: 雄山閣
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 単行本
忍者の大常識 (これだけは知っておきたい)

忍者の大常識 (これだけは知っておきたい)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本
忍者のすべてがわかる本 (PHP文庫)

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  • 作者: クリエイティブ・スイート
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/09/01
  • メディア: 文庫
忍者と忍術―闇に潜んだ異能者の虚と実 (歴史群像シリーズ (71))

忍者と忍術―闇に潜んだ異能者の虚と実 (歴史群像シリーズ (71))

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 学研
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: ムック

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