LOVER SPEAKS『THE LOVER SPEAKS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1986年に発表された彼らのデビュー・アルバムであり、唯一のアルバムである。イギリス出身のニューウェーブ系デュオである彼らだったが、ソングライターとしての評価の方が高く、シンガーとしては目が出なかったことで、2nd.アルバムを発表することなく、1988年に解散してしまった。そのため、唯一のアルバムと言うことになったのだが、後に再評価されている。
収録曲は以下の全10曲である。『Every Lover's Sign』『No More I Love You's』『Never To Forget You』『Face Me And Smile』『Absent One』『Love Is 'I Gave You Everything'』『This Can't Go On』『Still Faking This Art Of Love』『Tremble Dancing』『Of Tears』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。リリース順に『No More I Love You's』『Every Lover's Sign』『Tremble Dancing』である。これらの中でチャートインを記録したのは、デビュー・シングルとなる『No More I Love You's』のみで、本国イギリスで最高位58位を記録している。ちなみにこの曲は、1995年にANNIE LENNOXがカヴァーして、オリジナルである彼ら以上の大ヒットとなっている。(イギリスで2位、カナダとイタリアでは1位を記録している。)
お薦め曲としては、シングル曲の『No More I Love You's』と『Tremble Dancing』、それ以外からは『Love Is 'I Gave You Everything'』をピックアップしておく。
サウンドの方は、ニューウェーブということにされているが、'80'sらしいポップな所もあって、聴きやすいものである。ただ、'80's後半になってというタイミング的には遅かったと感じてしまうのが残念な所である。(あと3年早ければ、大きく注目されていたことになると思われる。)また、彼らはこの後にEURYTHMICSのツアーに同行するなど、それなりに活躍の場はあっただけに、重ね重ね残念であった。(EURYTHMICSのサウンドに親しみを感じる方であれば、素直に受け入れられるものと思われる。)
'80'sサウンドのコアなファンであれば、聴いておいても宜しいかと...但し、ブレイクしなかったことで、CDを入手しようとすると、現在ではかなり難しいようですね。(中古店を丹念に回るのが近道かと...)
ケータイ刑事銭形雷19話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]
「銭形雷」の第19話の「No.1ホストVS銭形雷 ~シャンパンタワー殺人事件」についての「裏ネタ編・増補」の4回目となる今回は、雷ちゃんは相手にしなかった言葉から、岡野さんが劇中で口にしたホストになる3つの条件の「ルックス」について、「話術」について、「気配り」について、柴田さんがこれからは鑑識もこれが必要と言っていた「コーディネート」について、そして「お世辞」について記します。尚、「お世辞」については「雷・7話[裏ネタ編]PART 5」で記したものをベースにして加筆しました。
また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/5/7付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。
「ルックス」:「Looks」、人の顔立ちのことを言う。日本語では「容貌」という。類義語として「容姿」「外見」「風貌」という言葉があるが、「ルックス」「容貌」と言った場合は特に人の顔に限定した言い方となり、「容姿」「外見」というと、体つきまで含めた全身についてということになる。また「風貌」は全身に衣服や態度までを含めた人としての要素まで含めることになる。
英語では「Looks」、ドイ語では「Aussehen」、フランス語では「Apparences」、イタリア語では「Occhiate」、スペイン語では「Miradas」、中国語では「容貌」という。
「話術」:話の仕方、話し方の技術のことであって、上手に話をするための技術、方法のことを指す。古くから様々なものがあることが知られている。また、何にでも万能的に対応するというものではなく、その時の状況に応じて様々なものがある。
内容的には、相手の気を引きつけるために同じことを言うのでも、ちょっとした言い方、言い回しを工夫したという言葉に関するものから、アクセントや抑揚を付けた話し方というように話す際の方法というものまで、様々なものがある。また、当然のことながら、同じことを話すにしても、相手の反応に応じて適宜対応させていく必要があるのは言うまでもない。
例えば、セールスマンが行う「セールストーク」や街頭販売やTVショッピングで行われている実演販売での口調などは、相手に購買意欲を起こすためのテクニックを駆使しているものであり、これも「話術」の一つと言うことになる。(それ以外でも、メーカーの電話オペレータなどにも独自の話術が使われている。)
英語では「Art of talking」または「Art of Conversation」、ドイツ語では「Redenfähigkeit」、フランス語では「Compétence de la Parole」、イタリア語では「Abilità di Discorso」、スペイン語では「Habilidad del Discurso」、中国語では「説話技巧」という。
「気配り」:不都合や失敗がないように、あれこれと気を回して気をつけること、または手抜かりがないように注意することを言う。類義語としては「目配り」「心配り」「配慮」「気遣い」などがある。
英語では「Attention」「Care」「Consideration」などの言葉が該当することになる。(それぞれニュアンスが微妙に違いますが...)また、ドイツ語では「Aufmerksamkeit」、フランス語では「Attention」、イタリア語では「Attenzione」、スペイン語では「Atención」という。
「コーディネート」:一般用語としては、各部分の調整を図り、全体が上手く行くように整えることを言う。特にファッション用語では、服装全体で、色や素材、デザインなどの釣り合いが取れるように組み合わせることをいう。
一般的に「コーディネート」と言うとファッションのことを指し、それ以外の分野に於いては「○○コーディネート」と言うか、「調和」「融和」などと呼ばれることが多い。(室内インテリアなどでは色やデザインについてのコーディネートは当たり前のように行われている。)
この物語では柴田さんが服装のことについて言っているので、(一般的に使われる)ファッションに老いてのコーディネートと言うことになる。(そう言えば、「雷・1話」で鑑識のユニフォームの前と後ろを逆に着るという「束志流逆コーディネート(?)」はしないですね...)
英語では「Coordinate」、ドイツ語では「Koordinate」、フランス語では「coordonnée」、イタリア語では「coordinata」、スペイン語では「coordenada」、中国語では「搭配」という。
「お世辞」:「御世辞」と記す場合もある。意味としては「世辞」と同じであるが、「お」を付けて使うことが一般的である。他人に対して愛想のよい言葉のこと、相手を喜ばせようとして実際以上に褒める言葉のことである。「追従口(ついしょうぐち)」「おべっか」「おべんちゃら」等と言うこともある。まあ、大人の世界の社交辞令の一つであると言ってよいものである。
古語でも全く同じ意味であることから、古くから「お世辞」というものは存在していたと言うことがよく分かる所でもある。(相手に取り入ろうとするのは古来から変わらないと言うことですね...)
英語では「Compliment」や「Flattery」と言う。(前者は社交上のお世辞のニュアンスで、後者は「褒め言葉」というニュアンスが強くなる。→この物語では前者の意味合いの方ですね。)また、ドイツ語では「Kompliment」、フランス語では「Compliment」、イタリア語では「Complimento」、スペイン語では「Cumplimiento」、中国語では「恭維」という。
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名曲探偵アマデウス#82 レスピーギ「交響詩『ローマの松』」 [ドラマ]
5週ぶりとなった新年の一回目は、レスピーギの「交響詩『ローマの松』」の登場でした。今回で3回目の正月を迎えたが、今年も色々と期待したいところです。ただ、1年目の正月の時(ファイルNo.024でした。)のように、カノンさんに表に飛び出して貰いたいな、とも思いました。
ただ、今回は正月気分のつもりなのか、ローマの旅に行ったような気分にさせてくれたということで、遅ればせながらの正月プレゼントの様に感じられた物語でもありました。
冒頭、事務所で気持ちよさそうに居眠りしているカノンさん。「そんなに食べれませんから...」と寝言を言っている。そんな所に外出から戻って来た所長。(紙袋の中には好物のバナナも入っている。)カノンさんが寝ていることで、そっと近づくと「お客さん、追加料金1万円です」と言う。するとカノンさんは慌てて飛び起きて「どんなに食べても1000円ぽっきりって言ったじゃないですか」と言って慌てる。が、所長の顔を見て「なんだ、夢か...」と気づいた。すると「何で起こすんですか」と所長に文句を言うカノンさん。食べ放題ツアーで、毛ガニアイスを食べ損ねたようで、「食べたかったよ...」と言っていた。→大食いと言うことでは銭形泪を思い出させてくれるが、カノンさんもそういうキャラで面白い所です。
そんな所にスマートフォンを手にして「確かこの辺りのはずなんだけど...」と言う女性が現れた。カノンさんが「あの、お客さん?」と尋ねると、「もう着いていたんですね」ということで、それは名曲探偵を捜していた女性だった。おじいちゃんのことで相談があるということで、話を聞くと、老人ホームで暮らしている祖父から「ローマに行きたい」と言うメールが届いたのだが、色々と忙しいこと、そしておじいちゃんには持病があって海外旅行は無理だろうと医者に言われた。おじいちゃんはクラシック音楽の大ファンなので、異国情緒たっぷりの曲を聴かせれば旅に行った気分になるのではないかと思って、相談に来たのだった。生きたいところがローマと言うことで、所長は「ピッタリの曲があります」ということで、レスピー木の『ローマの松』を口にした所長は、自信たっぷりに依頼を引き受けた。
カノンさんと依頼人はローマということで、ローマの観光雑誌やネットに目をやって、映画「ローマの休日」の舞台を巡る、そしてその後は本場のパスタとピザを思いっきり食べる、と言って盛り上がる。が、所長が「お嬢さんたち」と言うと、そうではなくて「ボルゲーセ荘の松」「カタコンベの松」「ジャニコロの丘の松」「アッピア街道の松」を巡ると言う。更に大きな傘松の松ぼっくりを出して、昔から繁栄の象徴とされていたと説明し、曲に入って行く。
まずは「ボルゲーセ荘の松」から。依頼人はスマートフォンで情報を見る。所長はレスピーギの書き記した本をカノンさんに渡して、それを読むカノンさんということで、最新技術を使ったものと従来からの情報の接し方ということで、対称的で面白い所でもありました
華やかなこの曲はローマでは親しみのある場所で、子供たちの賑やかな声のする場所であり、5曲の童歌を取り入れていることが説明される。賑やかで華やいだ曲というのは、子供たちの声を表していたということで、上手く表現していると感心しました。
続いて「カタコンベ付近の松」に入る。カタコンベとは古代の地下墓地のことと説明があってから、ここではローマの過去を表していると説明される。レスピーギがかつて教鞭を執った音楽学校の資料室で、古い楽譜をレスピーギは熱心に研究していて、17世紀に出版された中世のキリスト教の聖歌の響を取り入れた。そして中盤では「5度の幅の音程」を用いているが、これは音楽で初めてハモった音程ということで、古代の情景を描いたということだった。→過去を研究してそれを取り入れるところが凄いところであり、また面白い所でもありますね。(この部分の野本先生の説明は、いつものことながら非常に分かりやすいです。)
続いては「ジャニコロの丘の松」へ。ここでは最後の部分に鳥(ナイチンゲール)の本物の泣き声を使っているということを中心に語られる。楽譜にはレコード番号までを指示して、本物のナイチンゲールの泣き声を録音したレコードをオーケストラと共演させるということにした。これは、楽器ではどんなに工夫しても本物の鳥の泣き声には及ばないということで、レコードを使うということにしたが、これもやはり20世紀ならではですね。(例えば、モーツァルトやベートーベンの時代では、「レコード」というものが存在していないため、こういうことは出来ないですからね...)→ミュージシャンのコンサートには、ライヴ演奏をするもの、ライヴを収録した映像(映画)を上映するものなどがあるが、ライヴ・レコードを流す「レコード・コンサート」というものもあるが、そういうものを思い出させてくれました。
そして最後の「アッピア街道の松」へ。(ここでは所長は依頼人に本を読ませ、「孤独な松」がキーワード。)古代の軍用道路であるアッピア街道であるが、ここでは古代ローマ兵が行進しているのを描いている。しかも「ppp」からクレッシェンドしていて、最後には「fff」に向かっていて、兵士の足音のように描いている。これは過ぎ去った過去ではなく、未来に繋がる永遠の記録として描いていると言うことだった。
で、「ボルゲーセ荘の松」は「人」を描き、「カタコンベの松」は「古代の人の思い」を描き、「ジャニコロの丘の松」は「自然」を描き、「アッピア街道の松」は「栄光と力強さ」を描いたということで、音楽によって様々なものを表現出来るものだということがよく分かりました。
で、依頼人は、この曲を聴けば、おじいちゃんも商社マンとして飛び回っていた元気なコロを思い出すのでは、と考えて、この曲のCDを注文して送ってあげることにした。が、これに所長は「アッピア街道の松はどんな松でしたか?」と頭。依頼人は「たしか「孤独な松」と」と東風得る。すると所長は、「孤独な松」のことを語り、ネットで注文、宅配便で送るのも良いが、「今回はおじいさまに、あなたが直接届けて上げては如何でしょうか」と提案した。そして「思い出話を聞いて上げられる人が側にいることが大事」と諭した。すると依頼人も、おじいちゃんは寂しかったということ、そして「ナイチンゲールの泣き声」とは自分のことだと気づいた。更に、所長はおじいちゃんだけでなく依頼人にもこの曲を聴かせようとしたことにも気づいた。
依頼人はおじいちゃんと過去の思い出話などをすることを決めて帰って行こうとする。すると所長が「ちょっと待って」と呼び止めて「ローマのお土産をおじいさまに」と言って傘松の松ぼっくりを依頼に何投げた。それを受け取った依頼人は笑顔を見せていた。
今回は、ドラマ部分は約36分弱、曲が訳7分、ラストのオチの所が1分強という構成でした。曲の部分は当然のことながら全曲という訳にはいかず、第1部から第4部のそれぞれが、本編での解説に従ってダイジェスト的に流れました。尚、いつもはオーケストラの演奏シーンだけとなるのに、一部にはローマの風景を使っていたこともあって、ローマに言った様な気分にさせてくれました。
ラストのオチは、依頼人から荷物が届いたということで、それを抱えて戻って来たカノンさん。また、添付されていた封筒を手にした所長は「ローマからじゃないか」と言った。で、封筒を受け取ったカノンさんが開封して便箋を取り出して読み始める。あの後、2人で『ローマの松』を聴いて色々と話をしたら、おじいちゃんが元気に回復して旅行に行けるようになった。ということでローマに来ていて、そこから手紙を出したのだった。それで、探偵事務所が繁栄するように願って、プレゼントを贈る、ということだった。で、小包の箱を開くと、そこには大きな傘松の松ぼっくりがたくさん入っていた。所長は「これで我が探偵事務所も繁栄間違いなし!」と喜んでいた。しかし「こんなにあってもなあ」と呟いた所長は「キャッチボールだ!」と言うと立ち上がり、カノンさんに松ぼっくりを投げ始めた。カノンさんはそれを受けるが、次々と所長は松ぼっくりを投げていて、すっかり子供になった所長は完全にはしゃいでいた。→第1部の「ボルゲーセ荘の松」でモチーフにした子供になっていた所長だったが、カノンさんも楽しんでいました。
今回の所長は、観光案内係も出来るという所を見せたが、人生相談も同時にしていて、相変わらずという所をみせていましたね。また、カノンさんも冒頭ではキャラを活かしていたが、依頼人が現れてからはおとなしくて、所長の進行を手助けするという「助手」としての役割に専念していたこともありました。ということで、依頼に対応している所では真面目で堅苦しい感じを覚えたのだが、ラストでそれが一転して、完全に子供に戻ってはしゃいでいた所長と弾けるカノンさんというギャップが面白かったですね。
来週17日はファイルNo.083のヴェルディ「レクイエム」、24日はファイルNo.084のドヴォルザーク「スラブ舞曲集」と続き、31日は何かの再放送となっています。
- アーティスト: ワーグナー,リスト,ガーシュウィン,リムスキー=コルサコフ,レスピーギ,ブトリー(ロジェー),ブトリー,ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団,ユー(シルヴィー),カロン(ルネ)
- 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
- 発売日: 2007/04/25
- メディア: CD
- アーティスト: レスピーギ,ボッケリーニ,アルビノーニ,カラヤン(ヘルベルト・フォン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,マイアー(ヴォルフガング)
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2007/11/21
- メディア: CD
レスピーギ:交響詩「ローマの松」 「ローマの祭り」 「ローマの噴水」
- アーティスト: デュトワ(シャルル),レスピーギ,モントリオール交響楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2003/06/25
- メディア: CD
レスピーギ:交響詩「ローマの松」「ローマの噴水」「ローマの祭り」(XRCD)
- アーティスト: トスカニーニ(アルトゥーロ),レスピーギ,NBC交響楽団
- 出版社/メーカー: ビクタークリエイティブメディア
- 発売日: 2007/11/02
- メディア: CD
レスピーギ:交響詩「ローマの松」~読饗ライヴ録音シリーズII~
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: マイスターミュージック
- 発売日: 1999/07/24
- メディア: CD