「AVANTI!」 [映画(洋画)]
表題の作品は1972年アメリカ映画「お熱い夜をあなたに」である。日本での劇場公開は1973年5月であった。B・ワイルダー監督お得意のロマンティック・コメディであって、J・レモンとのコンビの作品群の1本である。また、J・レモンは本作でゴールデングローブ賞でコメディ/ミュージカル部門の男優賞を受賞した。
作品データを記しておくと、時間は139分、原作はサミュエル・テイラー、製作と監督はビリー・ワイルダー、脚本はビリー・ワイルダーとI・A・L・ダイアモンドの2人、撮影はルイジ・クヴェイレル、音楽はカルロ・ルスティケリである。そして出演は、ジャック・レモン、ジュリエット・ミルズ、クライヴ・レヴィル、エドワード・アンドリュース、ジャンフランコ・バラ、ヤンティ・ソマー、フランコ・アングリザノ、ジゼルダ・カストリーニ、たちである。
アメリカの大実業家・ウェンデル・アームブラスター・ジュニアは、父の訃報を受けてイタリアに飛んだ。父はアマルフィ海岸沖にあるイスキア島で交通事故によって急死したのだった。また、父はこの10年、夏になると保養のためにこの地に来ており、あるイギリス人の夫人と共にバカンスを過ごしていたこと、そしてその女性と共に事故で死亡したことを知る。そんな彼は、イギリス人女性のパメラと知り合うが、彼女の母がウェンデルの父と一緒に過ごしていた夫人であることことを知ることになる。一方、父の遺体を引き取り、葬儀の準備の手配の方も整えていたが、現地の役所が週末ということで休みということで、その手筈が全て狂ってしまう。が、ウェンデルは次第にイタリア式の人生の楽しみ方に感化されていき、パメラといい仲になっていく。そんなウェンデルに、アメリカを追放されたボーイのブルーノが接近し、恋人のアンナから逃げるためにアメリカに連れて行って欲しいとウェンデルに頼む。これをメイドをしているアンナが立ち聞きしていて、腹を立ててブルーノを殺してしまった。ホテルは死体のことが表に出ないようにということでブルーノの死体を極秘に運び出す。一方、ウェンデルは父の死体搬出許可で出るまで数日が必要と言うことで、あと数日を楽しむことにする。が、ウェンデルの妻が、ことが余りにも遅いことに業を煮やし、国税省の役人に泣きつき、横やりが入ることになる。役人は素早く手を打ち、フリーパスで父の遺体を運べるように整えた。直ぐに帰国することになったウェンデルに、ブルーノの死体を利用した決断をして、パメラと別れ、ブルーノの遺体をアメリカ空軍のヘリで運び、父とパメラの母は、ホテルの支配人の家の墓地に葬られたのだった...
イタリア人の国民気質を理解していないと、本作がコメディとして鋭いところを突いていることが分からないということになってしまうため、コメディであっても本作は見る人を選んでしまう作品となっている。ということで、万人が笑って楽しめる作品で無いことから、評判は今一つと言うことになっている作品である。イタリア人の国民気質を批判している所があるのだが、日本では核心部分が理解されていないところが残念であるが、そういう所を少し学んでから見ると、それなりに楽しめる作品である。ただ、コメディ作品で色々と予習が必要であったり、頭を使うというのは、接しにくい壁になってしまうので、この点では本作は微妙と言うことになってしまって、残念なところでした。
GARO~MAKAISENKI~#10 [特撮]
今回も今後の伏線作りという物語であって、主役の鋼牙は開店休業状態で、アクションもなく、欠伸が出る内容でした。一応、ファンタジックに描こうとしているのと、レオとカオルの接点を描くことにしたのは、キャラを掘り下げるということでは悪いとは言わないが...(後々の伏線でということは分かるが、脇道に逸れた物語が多すぎて、前作のような魅力が今一つ出ていないのが残念なところである。)
カオルは絵本の製作に行き詰まり、ゴンザに相談するが、何の役にも立たない。(これは最初から筋違いですからね。)そんな所に、儀式用の剣を借りにレオがやってきた。それは、数年に一度しか現れないという霊獣を見るの儀式で、霊獣を見た者には幸せが訪れるという。カオルはそれを知ると、興味を持って、レオに同行した。
一方、鋼牙は、レオの作った道具でホラーが現れるのをひたすら待っていた。
カオルはレオから与えられた秘薬を飲み、気が良く見えるようになり、レオについていく。が、霊獣を見るには気によって選ばれた特別の道を通っていかなければならず、レオの指示に従って、その道を進んでいく。
途中で色々とレオと話をするカオル。(交流が出来たことは良かったが、話だけで片付けられるのではつまらない...)
目的地に到着したが、そこは何の変哲もないビルの屋上だったことであっけに取られるカオル。が、儀式の準備を整え、儀式を行ったレオ。すると霊獣が姿を現した。レオとカオルは、筆をかざし、霊獣と触れあった。が、そんな2人に、霊獣守るオリウスが現れ、襲ってくる。レオが儀式用の剣を使ってオリウスを一刀両断にして始末した。レオの強さに観劇するカオルだったが、レオはこのことは鋼牙には内緒にするようにと約束させた。
一方、ホラーを待ち続けていた鋼牙は、遂にホラーが現れたと言うことで、退治した。(召還したところも描かれず、消化不良でしかない...)
今後に対する伏線を準備した回だったのが見え見えであるが、はっきり言って、鋼牙のホラー退治はどうでも良いことでしたね。全体の物語を深くするにはこういう回も必要というのは分かるが、主役である鋼牙がどうでも良いような存在でしか無かったということはマイナスにしかならないでしょう。
以前に、零を主役にした物語があったので、今回のようにレオとカオルを主役にした物語であって悪いとは言わないが、やはり鋼牙の活躍する姿を見たいのが正直なところである。今回は、鋼牙を登場させる必要性の無い物語であって、「牙狼」の看板があるものの、主役不在の肩すかし再びでした。(今回は、作品全体ではポイントに死体のでしょうが、内容的には「ハズレ」でした。)それにしても、本作は「ハズレ」と言う回が多いですね。(良いときと悪い時の差が大きすぎる。)
3話ずつで、劇場で先行上映を行っているが、今回のような物語が入っていたら、はっきり言って損をしたように感じるだけで、「金返せ映画」になるのは確定ですね。(過去にもこういう回があったので、またもとなると、もはや劇場公開に行くのは騙されに行くようなものと判断してしまいます。)→こうも酷いとなると、こういうビジネスモデルは完全に失敗することを祈るだけです。(行ったら不満だらけになって劇場に不満の意見を残すだけになるのが見えているので、行かなくて正解です。)→TV放送、その後のソフト販売では(費用の)回収できないという厳しい状況だというのは分かるが、ちょっと酷いですね。ただ、深夜枠ならではのそっち方面のサービスがないので、起死回生策はまだあるといえばありますが...
EMOTION the Best 牙狼<GARO> TV-SERIES DVD COMPLETE BOX
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- メディア: DVD
↓こうも出来不出来の差が激しいと、これも価値無しになってしまう...
牙狼<GARO>~MAKAISENKI~ vol.1 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- メディア: Blu-ray
牙狼<GARO>~MAKAISENKI~ vol.1 [DVD]
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- メディア: DVD
ALAN JACKSON『HERE IN THE REAL WORLD』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年に発表された彼のデビュー・アルバムである。'90's初頭に何度目かのカントリー・ブームがやってきたが、その時に活きの良い新人として数々のヒットを放った彼の記念すべき1st.アルバムである。ただ、彼はBillboardのHOT 100では、TOP 40入りがやっとというレベルであるが、カントリー・チャートではアメリカ、カナダで10曲以上の1位曲を生んでおり、本アルバムもカントリー界では大きなヒットになっている。(日本では余り知られていませんが...)ちなみに、本アルバムはBillboardで最高位57位であるが、カントリー・アルバム・チャートでは最高位4位を記録している。
収録曲は収録曲は以下の全10曲である。『Ace Of Hearts』『Here In The Real World』『Blue Blooded Woman』『Wanted』『Chasin' That Neon Rainbow』『She Don't Get The Blues』『I'd Love You All Over Again』『Dog River Blues』『Home』『Short Sweet Ride』。
この中からシングル・カットされたのは全部で5曲である。(5曲ともBillboardのHOT 100にはランクインせず、全てカントリー・チャートでのランクインである。)デビュー・シングルの『Blue Blooded Woman』はUSカントリー・チャートで45位、カナダのカントリー・チャートでは86位に留まったが、その次からはカントリー・チャートで大きなヒットになっている。2nd.シングルの『Here In The Real World』はUSで3位、カナダで1位、3rd.シングルの『Wanted』はアメリカ、カナダのいずれも3位、4th.シングルの『Chasin' That Neon Rainbow』はアメリカで2位、カナダで5位、5th.シングルの『I'd Love You All Over Again』はアメリカ、カナダのいずれでも1位を獲得している。
お薦め曲はシングル曲からは、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Here In The Real World』、そして『Wanted』『Chasin' That Neon Rainbow』『I'd Love You All Over Again』を、それ以外からは『Dog River Blues』と『Short Sweet Ride』をピックアップしておく。
サウンドの方は普通のカントリーであって、普通のカントリー・ソングである。派手な所も無いが、地味というものでも無く、可もなく不可もなしという所であるが、そういう平凡なところがカントリーのようなものには求められる一つであることを考えると、これはこれで(サウンド的には)安心して聴くことが出来るので、悪いものではない。
本アルバムに対する不満点としては、カントリー・アルバムに共通する時間の短さである。全10曲で30分に僅かに届かないという時間であって、カントリー界は'90'sになっても不景気レコードという所は変わっていないと言うことである。(LPの時代でも30分は短いが、CDの時代で30分と言ったら、CDの収録時間の4割ということで、資源の無駄遣いと言われても仕方の無い所である。→「2 in 1」での再発が派手なのは、元々のアルバムの収録時間が短いため、2枚会わせてもCDの収録時間以内に収まるためである。)
まあ、収録時間の短さということはカントリー・アルバムでは昔からのことであって、変わりようがないが、平凡なものというのは帰って珍しいことでもあるので、カントリーを聴いてみるには(可もなく不可もなしというところが)ポイントとなって、宜しいんじゃないですかね...
ケータイ刑事銭形海13話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]
「銭形海」の第13話「さよなら相棒! 銭形海VS高村一平」の裏ネタ編・増補の4回目となる今回は、冒頭の海ちゃんと高村さんのやりとりに出てきた言葉から、「カレンダー」について、「奢り」について、「直伝」について、海ちゃんがやった「嘘泣き」について記します。尚、「カレンダー」は「雷・25話[裏ネタ編]PART 3」で、「嘘泣き」は「海・5話[裏ネタ編]PART 3」で記したものをベースにして、それぞ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(MBS放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。BS-i(当時)での本放送時に記した記事へのリンクもあります。また、この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/6/29付です。
「カレンダー」:「暦」のこと、または「日付を確認するための七曜表」のことである。前者としては、現在世界で「太陽暦」が一般的に広く採用されているが、その暦のことを指す。ほぼ万国共通ということで暦が使用されている。一方、後者は「表」であるため、様々なタイプのものが存在している。特に日本語で「カレンダー」と言うと、後者の表になったもののことを指すのが一般的となっている。前者の場合は「暦」と言うのが一般的である。(ちなみに英語では前者も後者も共に「Calendar」と言う。)
表になっている「カレンダー」には、ある一定期間ごとを一つのブロックとして記し、その一定期間ごとにめくっていくものと、めくることが不要な一枚物(ポスターのようなもの)として記されているものがある。前者には「日めくりカレンダー」という毎日めくるもの、手帳などの様に一週間単位でめくるもの、一ヶ月毎、または二ヶ月毎にめくるもの等がある。後者には、銀行などのカレンダーの様に1年が全て記されていて、ポスターの様に使うものがある。(一月単位でめくる「月めくりカレンダー」を別扱いすることもあるが、一ヶ月という期間単位でめくることからこれは「日めくりカレンダー」の仲間と言うことになる。)
尚、最近では、卓上型時計にカレンダー表示が出来るものも珍しく無くなっている。これは表示が変わることで「めくる」ということを行う必要はないものである。が、「カレンダー」の種類ということでは毎日変わると言うことで、前者の「日めくりカレンダー」に含まれることになる。
また、毎月、曜日を会わせ直す所謂「万年カレンダー」というものがある。これは月単位でカレンダーを修正することになるため、「月めくりカレンダー」の一つと言うことも出来るが、大分類ではやはり「日めくりカレンダー」のバリエーションの一つということになる。
日めくりカレンダーはともかく、月単位でめくるカレンダーになると、暦よりも、そこに使われている写真などの方が重要視されることがある。特にアイドルや風光明媚な風景写真などを使ったカレンダーは人気も高いのも事実である。
また、カレンダーは一週間を「日曜日から土曜日まで」としているものが多く、日曜日と土曜日を左右の両端に配置しているものが一般的になっているが、「月曜日から日曜日」として日曜と月曜を両端に配置しているものも一部にある。(それ以外の曜日で区切っているものは殆ど無い...)
英語では「Calendar」、ドイツ語では「Kalender」、フランス語では「calendrier」、イタリア語とスペイン語では「calendario」、ポルトガル語では「Calendário」、中国語では「日暦」という。
「奢り」:他人に御馳走すること、ふるまうことを言う。元々の意味は「得意になって高ぶっていること」「思い上がっていること」であって、更に「贅沢をすること」と言う意味も生まれた。(他人に振る舞うことは、贅沢をすることということから更に意味が拡大したものである。→物品をふんだん集めて贅沢に使うということが、他人に振る舞うことに似ていると言うことから来ている。)
尚、「奢る」のは他人に対してであるが、家族の間では「奢る」ということは、言葉の定義状「他人」ではないので成立しないことになる。一方、奢る人と奢られる人の間の上下関係ということは特に無いのだが、目上の人が目下の人に対して奢るということが一般的である。例外となるのは、主賓に対しての場合であって、主賓が目上の場合には、主賓は奢ることはしない。(この物語での高村さんと海ちゃんで、高村さんの出向をということでは高村さんが主賓になるので、海ちゃんの言い分はちょっとわがままですね...が、女子高生に奢らせるというのもまた色々と問題はあるでしょうし...)
英語では「Treat」、ドイツ語では「Vergnügen」、フランス語では「Bonbon」、イタリア語では「Festa」、スペイン語では「Obsequio」、ポルトガル語では「Deleite」、中国語では「請客」と言う。
「直伝」:元々の意味は、秘技、奥義、秘伝などを師承から直接伝授されることを言う。そこから派生して、弟子が師匠の直接指導を受けて教えられることに拡大し、更に、最近では、その道の達人(特に師弟関係の無い場合も含む。)から直接教えて貰うことにも意味が広がっている。ただし、学校の先生から直接(勉強などを)教えて貰うことは「直伝」とは言わず、基本的にはマンツーマンでの指導によって教えられることが前提のようになっている。
この物語では、「嘘泣き」ということを対象にしているが、これを秘技と考えると、その大家である泪ちゃんを師匠とするのは「ケー刑事・ワールド」では常識であり、異論の無いところである。その泪ちゃんから直接指導されたということならば、特に「直伝」と言っても問題は無いでしょうが、高村さんを騙すことが出来ないようでは、直伝であってもまだ完全に習得していない、といっていいでしょうね。
英語では「Art Handed Down Directly」、ドイツ語では「Art gab Direkt Weiter」、フランス語では「Art a Onné Directement」、イタリア語では「L'Art Diede Direttamente in Giù」、スペイン語では「Art Pasó Directamente」、ポルトガル語では「Arte Passou Diretamente」、中国語では「直接傳授」と言う。
「嘘泣き」:実際に泣くことなく、泣いているふりをすることをいう。また「空泣き」という言い方もある。更に、その様子から「泣き真似」と言う場合もある。
尚、子供が自分の思い通りにならない場合に、泣いたり、暴れたりしてワガママを言うことを「駄々をこねる」というが、この場合は泣いたふり(=嘘泣き)をするのではなくて、駄々をこねながら本当に泣いている(涙する)のが一般的であるため、「嘘泣き」とは区別される。
「嘘泣き」は本当には泣いていないことであるため、これは芝居の一つということになる。(更に極端に言うと、鳴いた振りをして相手を騙しているということになる。→特に財産的な被害が発生していないので、詐欺ということにまではならないですが...)
「ケータイ刑事」で「嘘泣き」と言うと、何と言っても本家の次女・泪ちゃんである。泪ちゃんと組んだ五代さんと高村さんは何度も泪ちゃんの嘘泣きに騙されている。また、泪ちゃんはそれだけでなく、「雷・2nd.5話」では、シャーロキアンの会合に出席できない泪ちゃんが、従姉妹の雷ちゃんに嘘泣きを使って代理出席させたこともある。また、本家・長女の愛ちゃんも「愛・8話」で五代さんを見事に嘘泣きで騙している。(妹直伝といったところでしょうね。)一方、分家姉妹は、海ちゃんが「海・1st.5話」とこの物語で高村さん相手に撃沈しているのと、雷ちゃんが「雷・2nd.5話」で泪ちゃんに引っかかっているということから、修行が足りないというところですかね...
英語では「A Lie Cries」という言い方と「Pretend to Weep」と言う言い方がある。また、ドイツ語では「Eine Lüge Weint」、フランス語では「Un Mensonge Pleure」、イタリア語では「Una Bugia Piange」、スペイン語では「Una Mentira Llora」、ポルトガル語では「Uma Mentira Chora」、中国語では「謊言哭」と言う。
ナショナル ジオグラフィック カレンダー2012 世界にひとつの風景
- 作者:
- 出版社/メーカー: 日経ナショナル ジオグラフィック社
- 発売日: 2011/09/01
- メディア: カレンダー