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「CRIMES OF PASSION」(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1984年のアメリカ映画「クライム・オブ・パッション」である。日本での劇場公開は1985年9月であった。昼と夜で別の顔を持つ女と、彼女を調査する私立探偵の2人の愛を描いた物語である。

作品データを記しておくと、時間は107分、監督はケン・ラッセル、脚本はバリー・サンドラー、撮影はディック・ブッシュ、音楽はリック・ウェイクマンである。そして出演は、キャスリーン・ターナー、アンソニー・パーキンス、ジョン・ローリン、アニー・ポッツ、ブルース・デイヴィソン、パメラ・アンダーソン、たちである。

ロサンゼルス。私立探偵で29歳のボビー・グラディは、ハイスクール時代にフットボールの花形スターとして活躍し、今では同じ学校のチアリーダーだったエイミーと結婚し、2人の子供と共に平穏な家庭生活を送っていた。表向きには良い夫婦であったが、実はボビーとエイミーの間は完全に冷え切っていた。一方、ファッションデザイナーとして活躍するジョアンナ・クレーンは、仕事だけに生き、男性を寄せつけない冷たい雰囲気を持っていた。そんな彼女に、企業スパイの疑いがかかり、その調査員としてボビーが起用された。調査を開始したボビーは、まもなくジョアンナには秘密があることを掴む。ジョアンナは、昼はデザイナーとして真面目に働いていたが、夜になると、チャイナ・ブルーという名の娼婦として暮らしていて、いかがわしい場所で自分の本当の感情に対する恐れを包み隠していた。ボビーは客としてチャイナ・ブルーに接し、まもなく彼女の魅力に取り憑かれることになった。そして、日常抑えていたセックスの不満が爆発し、2人は最初の夜に快楽の極にまで登りつめたのだった。が、ボビーが立ち去ると、ジョアンナは自分の感情を再び隠し、ピーター・シェインという奇妙な客と馴染みになった。ジョアンナを忘れられなくなったボビーは、ある日、ジョアンナのアパートを訪れる。自分の2つの顔のことを知っているボビーに驚くジョアンナに、行きづまった時は慰めてあげると告げて去って行った。ボビーは完全にエイミーに嫌気が指し、ジョアンナと暮らそうとするが、ジョアンナは同棲することを拒んだ。が、何だかんだで2人は求め合う。一方、エイミーはボビーとよりを戻そうとして、ボビーをディナーに誘う。しかし、ボビーの心は完全にジョアンナに向いていた。ボビーが出掛けている時、シェインは、ジョアンナの心が自分に向いていないことから怒り、彼女を殺そうとする。ボビーは、ジョアンナとシェインがもみ合っている所に返ってきて、諸アンナが殺されるところを目撃したが、実はジョアンナとシェインは洋服が入れ替わっていて、死んだのはシェインだった。で、ボビーとジョアンナは強く抱きしめあった...

監督が鬼才・ケン・ラッセル監督であり、「サイコ」以来、屈折した男と言えば右に出る人がいないA・パーキンス、そして大人の魅力たっぷりのK・ターナーということで、とんでもない作品になっている。ミステリー・サスペンスというのは表向きであって、エロイところ、グロいところなど、ただごとではない怪作である。(そのため、万人向けではなくなっている。)

そして、本作をより怪作にしているのは、音楽である。鬼才監督の作品では、普通の映画以上に音楽の出来が作品に大きな影響を与えることになり、とんでもない世界をよりとんでもないものにすることが多いが、本作は相乗効果によってとんでもない世界となっている。

確かに、音楽だけであれば、出来の良いサスペンス映画のスコアという所であるのだが、ケン。ラッセル監督と組むことで、音楽の方も一段と凄さを感じるようになる。ということで、本作は映画とサントラとをセットにして楽しみましょう。

最後にサントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全11曲である。『It's A Lovely Life』『Eastern Shadows』『Joanna』『Stretch』『Policeman's Ball』『Stax』『Taken In Hand』『Paradise Lost』『Box』『Web Of Love』『Dangerous Woman』。

 

Music from Crimes of Passion

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ケータイ刑事銭形海25話(2nd.12話)[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]

銭形海」の第25話(2nd.12話)「歌だ!祭りだ!芸術だ! ~ケータイ刑事文化祭 in ゴルゴダの森(後編)」の裏ネタ編・増補の3回目となる今回は、「シンデレラ」のところから、シンデレラがパンプキンに言われていた「大衆」について、「味方」について、そして国王殺害はこれらの3つが同時に行われたということから「毒殺」について、「絞殺」について、「刺殺」について記します。

また、この物語について過去に記した記事(MBS放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。BS-i(当時)での本放送時に記した記事へのリンクもあります。また、この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/9/21付です。

大衆」:「たいしゅう」と読む。多数の人、多衆、民衆のことである。特に、労働者、農民などの一般勤労階級のことを言う。政治的には「民衆」「市民」と言うこともあり、集まっている場合は「群衆」「民」と呼ばれることもある。

社会学では説くに属性や背景を異にする多数の人々から成る未組織の集合的存在のことを言う。(例えば、競技場に観戦のためにやってきた観客(観衆)のことを指す。)

更に、仏教用語では「だいしゅう」と読むのが基本であって「だいす」または「たいしゅう」と読むこともある。やはり「多数の人々の集まり」という意味であるが、特に「比丘(びく)の集団」「多数の僧侶」のことを指す。

尚、類義語の意味・ニュアンスの違いは、「大衆」と言うと、外部から与えられる文化や思想をそのまま受け入れる傾向が強く、どちらかというと受動的対象であるが、「民衆」と言うと、そのまま受け入れず、積極的立場であることが特徴となる。更に「公衆」と言うと「公の立場から見て人々を語った場合」に使われる。

英語、フランス語では「Mass」または「Public」、ドイツ語では「Öffentlichkeit」(但し、発音は異なる。)、イタリア語では「Pubblico」、スペイン語、ポルトガル語では「Público」(但し、発音は異なる。)、中国語では「大眾」と言う。

味方」:「みかた」と読む。また、表記としては「御方」「身方」という表記もある。一般的に認識されている意味は、敵方・相手方に対して、自分の属する方のこと、同じチームの仲間のことを指して言う。または「加勢すること」を言う。

元々の意味は「賊軍」に対しての「官軍」のことを言った。(軍事的なことで、朝廷方の軍隊、政府方の軍隊のことである。)

英語では「Friend」、ドイツ語では「Freund」、フランス語では「Ami」、イタリア語では「Amico」、スペイン語、ポルトガル語では「Amigo」(但し、発音は異なる。)、中国語では「夥伴」と言う。

毒殺」:生物の生命活動にとって不都合を起こす物質である「毒」を用いて人を殺すことを言う。「毒害」と言うこともある。

基本的に、何かに混ぜて、それを殺そうとする人の体内に入れ、体内で毒物が反応して生命活動を停止させることになる。特に、毒物が体内に入って即座に死に至る「即効性の毒物」と、時間がかかる「遅効性の毒物」があるが、毒の種類には関係なく、毒物によって殺された場合は「毒殺」と言う。

毒も、液体のもの、粉末状のものとがあり、液体に混ぜておき、その液体を飲ませる、注射するなどの方法で体内に入れたり、食べ物に混ぜておいて、それを食べさせることで体内に入れるというのが一般的である。それ以外では、「007は二度死ぬ」をはじめとして、スパイ映画、忍者映画では、寝ている人の口に液体の毒を垂らして、体内に入れて毒殺する、という描写があることが知られている。

尚、粉末状の毒を使って毒殺した場合は「薬殺(やくさつ)」と言う言い方をする場合もある。(「薬殺」は基本的には「毒薬を使って動物を殺すこと」を言うが、見た目が薬に見える粉末の毒薬を使って人を殺すことにのみ、対象が人であっても使われることがある。)→「やくさつ」でも「扼殺」という表記の場合は「手で首を絞めて殺すこと」という意味であるので「毒殺」ではなくて「絞殺」ということになる。

英語では「Poisoning」、ドイツ語では「Vergiftung」、フランス語では「Empoisonner」、イタリア語では「Avvelenando」、スペイン語、ポルトガル語では「Envenenando」(但し、発音は異なる。)、中国語では「毒死」と言う。

絞殺」:「こうさつ」と読む。尚、「劫殺」と表記する「こうさつ」という言葉もあるが、これとは全く別の意味である。(「劫殺」とは、おどし殺すことを言う。→同音でも表意文字の漢字では、一目で区別が付きます。)

首を絞めて殺すことをいう。尚、首を絞めることによって頸部が圧迫され、それによって呼吸が停止して窒息状態になって死に至ることになる。

また、特に手で首を絞めて殺すことを「扼殺(やくさつ)」(毒薬を用いた「薬殺」と同音であるが、漢字表記だと一目で違いが分かるところである。)と言い、「絞殺」と言った場合は、直接手で首を絞めるのではなく、何か道具を使って首を絞めた場合を言う。(例えば、紐、ロープなどの細長いもの、タオルなどの布を使った場合などが該当する。)

尚、首を絞めて殺す場合でも、脳の血流が阻害され、脳や臓器に回復不能な機能障害が起こることによる死の場合、及び首を吊った場合は「縊死(いし)」と呼び、「絞殺」とは別物とされている。(絞殺は、あくまでも窒息死ということになる。)→それだけ細かく分類されているということでもある。

英語、フランス語では「Strangulation」(但し、発音は異なる。)、ドイツ語では「Erwürgen」、イタリア語では「Strozzamento」、スペイン語では「Estrangulación」、ポルトガル語では「Estrangulação」、中国語では「勒死」と言う。

刺殺」:「しさつ」と読むのが一般的であるが、「せきさつ」と読むこともある。

刃物などを刺すことで殺すことを言う。尚、使われるものは包丁、刀剣、ナイフなどの刃物というのが基本であるが、串(櫛)などのように先端が尖ってるが、刃を持たないものを用いて刺し殺した場合も「刺殺」に含まれる。(「刺し殺す」という所から含まれることになる。)

また、普通は人を刺し殺した場合について言うが、人間以外の動物が対象であっても「刺殺」ということがある。

また、野球、ソフトボール、クリケットなどの球技に於いて、守備側の選手が飛球を直接取ったり、送球を受けて走者や打者にタッチして直接アウトにするプレーのことを言う。(野手に対して、守備記録として記録される。)

英語では「Stabbing to Death」、ドイツ語では「Stechen zum Tod」、フランス語では「Poignarder à Mort」、イタリア語では「Pugnalando a Morte」、スペイン語では「Apuñalar a la Muerte」、ポルトガル語では「Apunhalando a Morte」、中国語では「刺殺」と言う。

 

ケータイ刑事 銭形海 DVD-BOX 2

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ケータイ刑事文化祭inゴルゴダの森~銭形海+THE MOVIE 2.1~ [DVD]

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大衆の反逆 (中公クラシックス)

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味方をふやす技術―[よのなか]の歩き方〈3〉   ちくま文庫

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  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2002/01
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なぜあの人には「味方が多い」のか (PHPビジネス新書)

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  • 作者: 山﨑 武也
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幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック―“不思議な力”を味方にする8つのステップ (王様文庫)

幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック―“不思議な力”を味方にする8つのステップ (王様文庫)

  • 作者: 江原 啓之
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2001/03
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毒殺

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  • 作者: 上野 正彦
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毒殺百科

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  • 作者: ブライアン マリナー
  • 出版社/メーカー: 青弓社
  • 発売日: 1993/12
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絞殺 (1979年) (同時代叢書)

  • 作者: 新藤 兼人
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  • 発売日: 1979/06
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刺殺 (旺文社文庫)

  • 作者: 南条 範夫
  • 出版社/メーカー: 旺文社
  • 発売日: 1985/01
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D-TRAIN『D-TRAIN』(YOU'RE THE ONE FOR ME) [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1982年に発表された彼のデビュー・アルバムである。セルフ・タイトルで発表されたアルバムであるが、ダンス・チャートでNo.1ヒットとなったシングルによって、そのシングル曲のタイトルが付けられたタイトルとして認識されているアルバムである。チャート成績はBillboardでは最高位128位であるが、ダンス・チャートでの勢いがあったことで、ポスト・ディスコ・サウンドの一つとして知られるアルバムである。

収録曲は、オリジナル盤では全8曲であったが、2006年に再発されたときに4曲のボーナス・トラックが追加されて、全12曲の収録となった。収録曲は以下の通りである。『You're The One For Me』『Walk On By』『Tryin' To Get Over』『Lucky Day』『D Train Theme』『Love Vibrations』『You're The One For Me (Reprise)』『Walk On By [Remix]』。(以下、ボーナス・トラック)『D Train Theme [Dub]』『Keep On [Remix]』『You're The One For Me [Remix]』『Keep On [Radio Edit]』。

この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Walk On By』は『D Train Theme』とのカップリングで、Billboardのダンス・チャートで最高位45位を記録し、イギリスでは最高位44位を記録している。そして2nd.シングルの『You're The One For Me』はBillboardのダンス・チャートで1位を獲得している。(但し、どちらの曲もBillboardのHOT 100にはチャートインとなかった。)尚、デビュー・シングルの『Keep On』はボーナス・トラックとして収録されているが、この曲はBillboardのダンス・チャートで最高位2位を記録している。
お薦め曲は彼の代表曲である『You're The One For Me』を「(Reprise)」を含めてと、シングル曲の『Walk On By』、そしてこれも彼の代表曲となっている『D Train Theme』をピックアップしておく。

'70's終盤のディスコ・サウンドの大ブームの後、様々なダンス・ミュージックが登場しているが、『You're The One For Me』はそんなダンス・ミュージックに於いて、一つの方向性を示すことになった曲である。確かに、ヒットの規模と言うことでは、ダンス・チャートのみでの大きなヒットでしかなかったが、そういう動きがあって、'80'sのダンス・ミュージックが'70'sのディスコ・サウンドとは異なる形で確立することになった。ということで、'80'sダンス・ミュージックを楽しむ場合は、チェックしておきたい所である。(ただ、ヒットの規模としては特定の範囲であったため、マニアック過ぎますかね...???)

 

You're the One for Me

You're the One for Me

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  • 出版社/メーカー: Unidisc Records
  • 発売日: 2006/08/08
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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その259) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「偽装誘拐・その2」です。(「その219」の続編ということです。尚、「007」はその時と同じ物語となりますが「ケータイ刑事」は別の物語です。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・2nd.3話」、「007」からは「ワールド・イズ・ノット・イナフ」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.3話」。「瞬間移動した死体 ~元人気女優誘拐事件」という物語。若尾文子をネタにした物語であって、若尾文子主演の名作と呼ばれる1966年の映画「赤い天使」(増村保造監督)をネタにしているなど、「ケータイ刑事」がパロディとして取り上げる作品としては珍しく、'60年代を取り上げていた物語である。その一方で、21世紀ならではの文明の利器をトリックに使うなど、新旧のネタを上手く絡めた物語でした。

高村さんの青春時代のアイドルだった女優の若尾早子(わかお・はやこ)が誘拐された。で、納代金の受け渡しのために現場に向かった。で、若尾のマネージャー・川津隆介(かわづ・りゅうすけ。この名前は、もちろん俳優の川津祐介をネタにしているが、彼も「赤い天使」に出演している。)と打合せ、ちゃんと高村さんが身代金を指定場所に持っていった。が、そこには白いシーツをかぶせられ、猿ぐつわをはめられ、ロープで縛られていた若尾早子がいて、犯人は居なかった。で、高村さんは早子の姿を見ると「おおっ!」と仕事を忘れて一ファンに戻っていて、ちゃんが早子の猿ぐつわとロープを解いて、無事に早子を保護し、早子本人を確認した。早子は「犯人は黒ずくめの中年の男でした」と証言した。更に、ちゃんたちがいる隣のマンションの一室で、ある男が長髪の男に襲われているのに気づいた早子が「犯人です」と叫び、そのマンションに向かった3人。そのマンションは早子のマンションでもあり、事件のあった部屋は早子の部屋であった。で、急いで自宅に戻った早子。が、そこには事件の痕跡は何もなかった。

翌日、マンションの側を流れる赤坂川の川岸で、早子の恋人である俳優の船越誠二の死体が発見され、死亡推定時刻が、昨日、早子が男が襲われているのを見た時間と一致していた。ということで、「死体が瞬間移動した?」とちゃん。

更に、柴田さんが、黒ずくめの長髪の男が、胸にナイフが刺さった状態で死んでいるのを発見した。その男は船越を襲った男であって、川津によると、ストーカーだった。そして、ナイフの刃形は船越の首の裂傷と一致したことで、同じ凶器を使った事件ということになった。高村さんは、「ストーカーが嫉妬のあまり恋人を殺害、自らも命を絶った」と考えたが、ちゃんは「若尾さんに恋人殺しを見せつける狂言誘拐だった」と考えていた。しかし、死体移動のトリックが分からないでいた。

やがて、早子の部屋は502号室で、その真下にある402号室は「若尾早子事務所」であることが分かる。そして色々と早子と話している内に、早子の部屋にはホームシアターの装置があること、恋人・船越が死んだ直後から、早子が船越と関係ある写真などを処分していたことなどから、ちゃんの早子に対する疑問がより大きくなり、事務所の402号室に移動して、2つの部屋が同じ造りであること、そしてハイテク・ガラスである「瞬間調光ガラス」とプロジェクターを使ったトリックを見破った。

早子が見たと行った殺人は402号室で起こったものであって、早子と川津が組んで行ったものだった。また、早子の誘拐は狂言であって、早子は被害者を演じたのだった。黒ずくめの服を着て長髪のカツラを着けた川津が船越を殺害したのは402号室だったが、その様子を502号室の窓ガラスにプロジェクターで映していたのだった。そして、川津が、早子たちが戻って来るよりも先に片付け、死体は地下駐車場から運び出したのだった。そしてストーカーを殺害して全ての罪をかぶせたのだった。早子は、もう一度脚光を浴びるために二人の人間を殺したのだった。

007」:「ワールド・イズ・ノット・イナフ」。1999年のシリーズ第19作であって、5代目ボンドの第3作である。また、1999年の作品であるが、20世紀最後の「007」作品となるということで、「今世紀最後の任務」という宣伝文句が使われていた。このため、第20作は2000年には公開されず、21世紀に突入した2001年以降になるということも明らかになった。ちなみに、当時は2年に1本のペースだったため、次は2001年になると思われていたのだが、第20作は記念作品と言うこともあり、しかもシリーズ40周年に合わせる形で、2002年の公開になった。

イギリスの実業家・ロバート・キング卿の娘・エレクトラ・キングは、かつて、テロリストのレナードに誘拐されたことがあった。その時、父・キング卿は身代金の500万ドルを支払うことを躊躇した。更にMI-6の救出作戦も失敗して、彼女が自ら脱出したという過去を持っていた。そう言うことから、父を憎み、またMI-6のことを全く信用していなかった。そんなエレクトラは、自分を誘拐したレナードと関係を持つようになっていて、ある壮大な計画を立て、自分が誘拐されたのを利用して、レナードと組み、誘拐を偽装誘拐に変えてその計画を進めていく。

複雑な金銭の授受を経て、キング卿の元に支払った身代金である500万ドルが返って来ることになり、ボンドがビルバオでその金を受け取り、MI-6に持ち帰ってきた。そしてMI-6の本部でキング卿が受け取った。が、その金は特殊な仕掛けがしてあって、キング卿はMI-6の本部で爆死してしまった。ボンドも気づいたのが遅く、防ぐことが出来なかった。

父の死によって、エレクトラは父の事業を引き継ぎ、進めていた石油パイプラインの建設事業を計画を変更せずに進めていく。が、表向きの受けが良いように、部分的には設置計画の変更交渉も行い、悲劇のヒロインが父の事業を継いだという好印象を与える振る舞いをしていた。そして、彼女は、再びテロリストに狙われているように仕組み、MI-6から自分に護衛が付くことを分かった上で、ボンドが護衛にやってくると、それを利用することにした。で、再びレナードが自分を狙っているように思わせ、身代金をキング卿に支払わないように助言したMを殺害するという復讐計画を進めていく。

更にレナードは、核弾頭を強奪し、それでエレクトラが進めているパイプラインを破壊するという計画を進めていた。エレクトラは、Mに自分の側に来るように頼み、その依頼を受けてMはエレクトラの側にやってきたが、これはエレクトラの計算通りだった。

ボンドはパイプラインの爆破を止める任務で、核弾頭を追っていた。が、エレクトラの計画は更にその上を行っていて、核弾頭でイスタンブールを壊滅させ、西側に供給する石油を全て自分のパイプラインで供給して独占することを企んでいた。

ボンドが核弾頭を追っていく中、パイプラインの司令室でエレクトラが正体を現して、Mを拉致し、イスタンブールの隠れ家・乙女の塔に入り、Mを監禁した。また、レナードは奪った核弾頭を原子力潜水艦に装填し、それを爆発させようと、計画は着実に進んでいた。

Mが拉致されたことを知ったボンドはエレクトラを追い、イスタンブールの乙女の塔に辿り着くが、エレクトラの前に、ボンドは捕まり、古代の拷問器でボンドをいたぶるエレクトラ。が、ボンドの救出にやってきたズコフスキーの一発の銃弾がボンドを救い、ボンドは拷問器から脱出できた。

エレクトラは武器を持たずに乙女の塔の最上階に向かい、追ってきたボンドと対峙する。エレクトラは、ボンドが以前に抱いた女は撃てないと信じていて、ボンドを挑発し、レナードに最終命令を下すが、その瞬間、ボンドは全く躊躇することなくエレクトラを射殺した。これによって、自分が誘拐されたことを利用した偽装誘拐から始まる復讐劇と石油パイプラインを利用した独占事業計画の全ては潰えた。

その後、ボンドは核弾頭を積み、計画を進めていたレナードの乗った潜水艦を追い、レナードを倒し、エレクトラの全計画を潰した。

共通点は、偽装誘拐された女性の持った野望(「ケータイ刑事」ではもう一度脚光を浴びるため、「007」では父に対する復讐)のため誘拐を装った狂言誘拐を行いその時に男の共犯者がいることと、共犯者は女のために色々と動いたということその事件に関係して人を殺していること、そして最終的には主人公(銭形/ボンド)に見破られて、野望は潰えたということである。

一方、相違点は「ケータイ刑事」では2人を殺しているが、「007」で殺したのは1人であったこと、「ケータイ刑事」では生きていて逮捕されたが、「007」では射殺されていること、そして、その計画に参加したした人物は「ケータイ刑事」ではマネージャーを含めて逮捕されたが生存しているが、「007」では偽装誘拐を考えた本人はボンドによって射殺されたのをはじめ、その計画に加わった人間は全て死んでいるということである。

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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