「DEMONWARP」 [映画(洋画)]
表題の作品は1987年のアメリカ映画「エイリアン・ゾンビ」である。日本での劇場公開は1988年8月であった。邦題タイトルから直ぐに、B級作品で、大作映画のパチモンという印象を受けるが、正にそういう作品であって、SFホラー作品である。が、本作が凄いところは、日本では「人間の証明」をはじめ、知名度の高いG・ケネディが主演しているという所である。(ただ、少しは仕事を選べば、と言いたくなってしまうのですが...)
作品データを記しておくと、時間は92分、監督はエメット・オルストン、脚本はジム・バージェスとブルース・アキヤマの2人、撮影はR・マイケル・ストリンガー、音楽はダン・スライダーである。そして出演は、ジョージ・ケネディ、デヴィッド・マイケル・オニール、パメラ・ギルバート、ビリー・ジャコビー、コリーン・マクダーモット、ハンク・ストラットン、たちである。
緑豊かな森で娘と共に平和に暮らしていたビルは、ある日、突然現れたモンスターに娘を掠われてしまった。叔父のクレムからその森の調査を依頼されたジャックは仲間たちと共に森にやってきて、ビルと出会う。そしてビルはジャックの調査隊に加わって娘を探そうとする。が、その夜から、ジャックの仲間たちは、モンスターに襲われて、無惨な死体となって発見されていくことになる。そして、一人、また一人と減っていき、ビルも襲われて殺されてしまった。ビルは仲間たちのためにも、そしてビルの為にも、調査を続けることにした。やがてジャックも洞窟の中でモンスターに襲われるが、銃を放って難を逃れる。この時、モンスターは突然変化して、彼の目の前に現れたのは叔父・クレムの姿であった。そしてジャックは、この森が、100年以上昔に、エイリアンが不時着していて、そのエイリアンが近くの住民たちをゾンビに変え、不時着した宇宙船の修理をしていたという事実を知った。で、ジャックはエイリアンを倒すために、宇宙船修理基地にダイナマイトを仕掛けたのだった...
B級作品としても低予算であることもあって、エイリアンと言ってもUMAのビッグフットのようなものであって、怖さが無いSFホラー作品である。そういうこともあって、住民をゾンビとして登場させているのでは?というような都合の良いアイデアで進んでいく。ということで、大作志向の方は間違いなく途中で席を立ってしまうのは必至という作品である。
まあ、低予算でありながら、何でもやってしまうというのがB級作品の意義でもあるが、本作はB級作品というよりも、何でもありのC級作品と言った方が良さそうである。
また、B級作品やC級作品に対して理解のある方でないと、本作はパスした方が良いでしょう。それだけB/C級作品らしい作品である。
↓現在は輸入版のビデオだけとなっています。(LDではリリースされていました。)
ケータイ刑事銭形愛15話[裏ネタ編]PART 10 [ケータイ刑事]
「銭形愛」の15話「五代刑事、人生最悪のバースデー ~なぞなぞ爆弾事件」の「裏ネタ編」の増補は今回限りです。で、愛ちゃんが銭湯でからかっちゃいかん、と言われた「年寄り」について、はとバスのここでも同じようだったということから「営業所」について、犯人の五代さんに対する恨みに関する事柄から「押収品」について、「横流し」について、「懲戒免職」について記します。尚、「押収品」は「愛・15話[裏ネタ編]PART 5」で、「横流し」は「零・25話(2nd.12話)[裏ネタ編]PART 9」で記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。また、この物語に対する過去に記した裏ネタ編は2009/4/27、29、30、5/2、3付です。
「年寄り」:年を取った人のことである。「高齢者」「老人」と言うこともある。尚、「高齢者」と言う場合は満65歳以上と定義されているため、年令ではっきりと区分されるが、「年寄り」や「老人」と言った場合はそういう定義がされていないため、相対的なものということになる。(ちなみに「年配者」と言うと、相当の年令の人ということになり、一般的には50歳以上の人を指す。)
例えば、プロスポーツ選手であれば、現役選手としては30代半ばぐらいまでが多いため、40歳の現役選手であれば「年寄り」と呼ばれるが、シニアゴルフのように50歳以上にならないと参加できなければ、40歳では「若造」であって「年寄り」とは呼ばれない。また、老人ホームの入居者でも、60代後半であれば若いことから「年寄り」とは呼ばれない。
尚、「年寄」と表記した場合(送り仮名の「り」が無い場合)は意味が変わり、室町幕府、江戸幕府の役職の併称(室町幕府では評定衆や引付衆の、江戸幕府では老中や家老の併称)となり、幕政の重臣となる。(やはり、年令には関係ないものになる。)また、江戸幕府の大奥に於いては、奥女中の重職の役職名となり、江戸時代の町村に於いては、住民の長の役職名となる。更に、日本相撲協会では、現役を引退した力士が襲名する協会の評議員(所謂「親方」)のことである。→これらでは、20代や30代でも「年寄」となることがあって、「年を取った人」と言う意味は無い。
一応、「高齢者」という意味で使う場合は、送り仮名の「り」を記して「年寄り」として、役職である「年寄」とは表記で区別している。(音にしたら区別出来ませんが...)
この物語では、「高齢者」という意味での「としより」であったため、「年寄り」ということになる。
「高齢者」という意味の「年寄り」は、英語では「Old Person」、ドイツ語では「Alte Person」、フランス語では「Vieille Personne」、イタリア語では「Vecchia Persona」、スペイン語では「Persona Vieja」、ポルトガル語では「Pessoa Velha」、中国語では「老年人」と言う。また、役職である「年寄」は、殆どの言語で日本語をローマ字表記とした「Toshiyori」といい、中国語では「年寄」と言う。
「営業所」:企業が営業活動を行う拠点となる場所のことである。(個人商店であっても、その店舗は形の上では「営業所」ということになるが、この場合は「営業所」と言うことはまずない。)
複数の営業所が存在する場合には、それらを統括している営業所を「本店」(「本社」)、それ以外を「支店」(「支社」)と呼ばれる。
保険会社などでは「営業所」という名称はよく耳にするが、銀行などでは「支店」と呼ばれ、スーパー、百貨店などでは単に「○○店」または「○○支店」と呼ばれているが、それらも全て「営業所」ということになる。
英語では「Office」、ドイツ語では「Büro」、フランス語では「Bureau」、イタリア語では「Ufficio」、スペイン語では「Oficina」、ポルトガル語では「Escritório」、中国語では「營業所」と言う。
「押収品」:押収(証拠物、または没収すべき物として、刑事手続上における物の占有を取得する処分の総称のことである。)によって所有権が移転した品物のことである。尚、強制力を用いた場合は「差押え」と言い、任意に提出された場合は「領置」と言うが、そういう物でも「押収品」と言う。(尚、押収を行うには令状が必要である。また、裁判所が提出命令として出す場合もある。)
それが証拠品であった場合は、後に所有者に返還されるが、没収された物、並びに所有者が所有権を放棄した物は返還されない。(所有者が不明の物は返還のしようがないので、返還されないのは言うまでもない。)
押収された品々でも、拳銃などの凶器や麻薬などは処分されるが、一般的な品物であれば、押収物還付公告令に従って、後に売却処分されることがある。(所有者不明品を含む。)その代金は国庫に帰属することになる。そうやって売却された物というのは、安値で入手出来るため、鉄道の忘れ物市と同様に、掘り出し物を安価で入手出来る場合がありますよ。
英語では「Confiscation」、ドイツ語では「Beschlagnahmung」、フランス語では「Confiscation」、イタリア語では「Sequestro」、スペイン語では「Confiscación」、ポルトガル語では「Confisco」、中国語では「沒收品」と言う。
「横流し」:品物を正規のルートを経ずに、他に転売する行為のことを言う。尚、横流しによって転売された品物のことは「横流れ(品)」と言うことが多い。
また、横流しは、最初から転売することを目的にして行われることであり、不正ルートで高値で売られたり、通常では販売が禁止されている品物が売られることもある。特に、麻薬や拳銃などのように、元々法的に売買が禁止されている品物の場合は、販売する方も不正に入手したものを売ることになるため、「横領」や「密造」という不法行為によって得られた物が転売されることになる。
尚、友達同士やご近所さんなどで同じ物を一緒に、一人の人がまとめて購入し、それを一緒に買うとした仲間に売るという行為は、形の上では「横流し」のように見えるが、これは「共同購入」という形態であって「横流し」とは言わない。(仲間同士の売買は正規の販売ルートとは言えないが、代表者は仲買人の役割をしているという解釈が成り立つためでもある。)
英語では「Illegal Selling」、ドイツ語では「Illegales Verkaufen」、フランス語では「Vente Illégale」、イタリア語では「Vendita Illegale」、スペイン語では「Venta Ilegal」、ポルトガル語では「Venda Ilegal」、中国語では「倒賣」と言う。
「懲戒免職」:「懲戒」とは、不正行為、不当行為に対して罰を加えることである。また、「免職」とは、職を免じること、職を解かれることである。(但し、一般的には公務員に対して言う言葉であって、民間企業では「解雇」と言うのが一般的である。)
「懲戒免職」とは、不正行為、不当行為を行った職員に対し、その懲罰として職を解くこと、所謂「クビ」である。(一般的には、公務員の場合を言い、民間企業では「懲戒解雇」と言われるのが一般的である。)
懲罰の中では、最も重いものということになる。また、これは処分でもあるため、通常の退職手当は支給されなくなる。同時に、即日免職することが出来る。(但し、解雇予告の除外を申請して認められた場合に限られる。)
また、「懲戒免職」以外の「免職」としては、「分限免職」「諭旨免職」がある。
英語では「Disciplinary Dismissal」、ドイツ語では「Disziplinarische Entlassung」、フランス語では「Rejet Disciplinaire」、イタリア語では「Licenziamento Disciplinare」、スペイン語では「Despido Disciplinario」、ポルトガル語では「Demissão Disciplinar」、中国語では「懲戒免職」と言う。
面白いほどわかる大奥のすべて―江戸城の女性たちは、どのような人生を送っていたのか
- 作者: 山本 博文
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
昭和二十九年(行)第四号懲戒免職処分等取消請求事件口頭弁論調書 (1955年)
- 作者: 京都地方裁判所
- 出版社/メーカー: 京都地方裁判所
- 発売日: 1955
- メディア: -
DEXYS MIDNIGHT RUNNERS『GENO』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表されたコンスピレーション・アルバムである。これまでのシングル曲とB面曲を集めたアルバムである。が、前年1982年の世界的ヒット曲『Come On Eileen』は収録されておらず、それ以前の1981年までに発表した曲からの選曲となっている。(ヒット・アルバムの前作「TOO-RYE-AY」を外している所がポイントである。)そのため、彼ららしいブルーアイド・ソウルの要素が出ているニューウェーブ系のアルバムになっている。尚、チャート成績はイギリスで最高位79位を記録している。
収録曲は以下の全10曲である。『Geno』『Plan B』『Breakin' Down The Walls Of Heartache』『Dance Stance』『The Horse』『There, There, My Dear』『Keep It』『One Way Love』『I'm Just Looking』『Soul Finger』。
この中から、シングル曲としてリリースされていたのは『Dance Stance』『Geno』『There, There, My Dear』『Keep It』『Plan B』の5曲であって、1979年から1981年の間である。特に『Geno』は全英1位、『There, There, My Dear』は全英7位を記録している大ヒット曲である。(アメリカではさっぱりでした。→アメリカでの彼らというと、正に『Come On Eileen』の一発屋となっていている。)また、本アルバムのリリースに合わせて、『Geno』が再度シングルとしてリリースされたが、その時はイギリスでもチャートインしていない。
ベスト盤ということになるため、今回はお薦め曲を取り上げることは行わないこととする。本国イギリス以外では、彼らは『Come On Eileen』の一発屋という用に認識されているだけに、そのヒット曲が外されているということで、彼らの音楽的なベースになっているソウル系の要素を堪能することが出来るようになっている。
ただ、ベストアルバムと言うことになっていながら、収録時間が約32分半という時間の短いところが大きな不満点と成っている。アルバム「TOO-RYE-AY」から何も選曲しないとしても、1st.アルバム「SEARCHING FOR THE YOUNG SOUL REBELS」の曲をもう少し収録したらいいのですから...
内容的には不満の残るところであるが、本アルバムは殆どヒットしなかったという希少性から、当時リリースされたLPを持っていれば、コレクターとしてハクの付くことになるアルバムであるのですが...(あくまでもLPで持っていての価値であって、CDではそういう意味の価値はないですが...)
↓本アルバムが無いので、彼らのアルバムをいくつか拾っておきます。
Searching for the Young Soul Rebels: 30th Anniv.
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI Import
- 発売日: 2010/10/18
- メディア: CD
Millennium Collection-20th Century Masters
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Universal
- 発売日: 2009/02/24
- メディア: CD
「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その268) [ケータイ刑事]
今回のテーマは「凶悪殺人犯」です。(一応、設定として「凶悪殺人犯」と言うように記されているので、そのままその名称を使うことにしました。)取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「雷・2nd.10話」、「007」からは「ロシアより愛をこめて」です。
「ケータイ刑事」:「雷・2nd.10話」。「帰ってきたアイツ! ~銭形雷襲撃事件」という物語。この物語には、「泪・2nd.12話」に登場した犯人の妹と、「雷・1st.11話」の冒頭に登場した男とが登場していて、全く関係ない独立した物語のそれぞれの続編的な物語ということになっていて、一筋縄に行かない「ケータイ刑事」らしい物語となりました。
「雷・1st.11話」の冒頭で、殺人容疑で逮捕された凶悪殺人犯・田沢孝治は「日本のアルカトラズ」と呼ばれている赤坂刑務所に収監されていたが、そこから脱獄した。(田沢の犯罪歴としては、港区赤坂通り魔暴行事件、美人婦警板敷輝美暴行事件、ドリマックス社長夫人誘拐事件、小板洋司さん一家誘拐事件、映画監督村上賢司監禁事件、竹安商会社長暴行軟禁事件、丹羽銀行赤坂支店3億円強奪事件、アイドル小出早織ストーカー事件、記録浦川友紀スッピン盗撮事件、スーパー丸尾毒物混入事件がある。)そして、警視庁に潜入していて、雷ちゃんを狙っていた。
一方、その雷ちゃんは、町中で予言者・早乙女波江(さおとめ・なみえ)という女に声を掛けられ、今日中に殺される、と言われた。波江は「今日一日、私の側を決して離れないで下さい。そうすればまだ助かる道は...」と言い、予言を見届け目として、雷ちゃんの側に付いた。
警視庁に戻った雷ちゃんに、田沢から電話が入り、会いに来ると言う。逆探知でその電話の発信元が警視庁ということが分かり、雷ちゃんたちの間には不安の空気が広がる。更に、その時、警報ベルが鳴り響き、警視庁に侵入者あり、ということで警戒態勢が敷かれた。
雷ちゃんは、海外視察で現在不在だったおじいちゃまでもある銭形警視総監の部屋に避難した。(そこに移動する途中、波江はお札を貼りまくっていた。)そこは窓は全て防弾ガラスであって、部屋の表には武装した機動隊員たちが守っていて、「絶対に安全な場所」だった。(雷ちゃんがそう言っていました。)
すると、講内放送スピーカーから田沢の声が流れてきた。高村さんは直ちに通信室に向かって田沢を逮捕しようとした。で、柴田さんと共に向かい、警視総監室には雷ちゃんと波江の2人だけになった。
通信室の前にやってきた高村さんたちは、そこに一人の制服警官が倒れているのを発見し、声を掛けた。警官は先方を指さして田沢が逃走していったことを告げた。柴田さんがそのことを連絡しようとした。その時、警官が消火器を手に持って高村さんの背後に近づき、それを振り下ろしたことで、高村さんは気絶してしまった。その警官は田沢が化けていたのだった。
警視総監室にいる雷ちゃんと波江。波江が入れたお茶を口にすると、波江が苦しみだした。雷ちゃんは医務室に連れて行こうとするが、波江はそれを制止した。で、医務室の医師が警視総監室に来ることになった。が、連絡を受けた医師は田沢に背後から襲われた。
高村さんが意識を取り戻すと、田沢が警官に化けていることを雷ちゃんに連絡した。で、絶対にドアを開けちゃダメ、と伝えられた。その直後、ドアをノックする音がした。表には白衣の男が立っていて「解毒剤をお持ちしました」と告げた。これに雷ちゃんは閃き、ドアを開けず、波江に声を掛けた。が、ドアが開いて、白衣の男が入って来た。それは田沢だった。注射器と銃を持っている田沢が雷ちゃんに詰め寄ってくる。雷ちゃんは後ずさりしていくが、突然、赤い手袋が雷ちゃんの肩を叩き、振り返った雷ちゃんは睡眠スプレーを掛けられてしまった。
やがて目覚めた雷ちゃんは縛られていた。波江は「私は綾小路波江(あやのこうじ・なみえ)。昔、あんたの姉妹に逮捕された千里眼・綾小路波子の妹よ」と正体を語った。これに雷ちゃんは「あのぅ、逮捕したのは姉妹じゃなく従姉妹です」と正した。波子は刑務所で死亡してしまったため、銭形一族に対して恨みを持っていたのだった。
実は、波江は復讐のために田沢を利用したのだった。田沢の脱獄に手を貸し、警視庁内ではお札を貼って雷ちゃんの行方を知らせていたのだった。そんな波江は、田沢を利用し、相打ちに見せかけて雷ちゃんと共に田沢も殺してしまおうとした。で、高村さんの銃で撃たれた雷ちゃん。波江は勝ち誇った顔をした。
そんな所に高村さんが駆けつけ、波江は田沢に殴られ、雷ちゃんが田沢の銃を奪って撃ち、死に際に雷ちゃんを撃って相打ちになったと証言した。が、その時雷ちゃんの声が響き、一発逆転で、波江に稲妻が落とされて確保された。また、田沢も拘束された。
雷ちゃんは、波江と田沢がグルということを見抜いており、しかも田沢が手にしていた高村さんの銃は空砲と言うことを知っていた。で、芝居を打ったのだった。そして波江に見破った経緯を説明すると、波江は観念するしか無かった。
田沢は「雷ちゃん、また来るからね~」と言って手を振りながら連行されていった。
「007」:「ロシアより愛をこめて」。1963年のシリーズ第2作で、初代ボンドの第2作である。前作では主題歌としてはボーカルの無いもの(「007のテーマ」)であったが、本作から主題歌としてボーカルのある曲が用いられるようになった。製作費も前作から10倍になったことから、「大作」として封切られることになったシリーズとして、音楽的な部分にも魅力が出ることになった作品である。(この作品では、当時いくつかのヒット曲を放っていたマット・モンローでした。)
スペクターの殺し屋・レッド・グラント。(本名はドナルド・グラント)彼は3度の脱獄経験がある殺人犯であった。1960年にダートムーア刑務所を脱獄し、1962年にモロッコにいた所をスペクターに雇われた。で、スペクターの訓練を受けて殺人兵器となった。
スペクターは、ドクター・ノオの仇を取ると言うことも含めて、ボンドを抹殺する計画を立てた。それはソ連の暗号解読機・レクターを餌にしてイギリスに恥をかかせ、ボンドを始末し、その後でレクターをソ連に買い戻させるというものだった。そして、グラントは、その計画でボンドの味方のふりをしてボンドを守り、レクターを手に入れてからボンドを消すという命令を受けていた。
オリエント急行でベネチアに向かうボンドに、イギリス諜報員のナッシュ大尉になりすましてボンドに接触し、ボンドの脱出計画に手を貸す。
が、食堂車で食事をしたとき、魚料理に白ワインを頼んだことからボンドはナッシュに疑問を持った。ボンドと同行しているロマノワ(=ボンドガール)を睡眠薬で眠らせ、ボンドからレクターを奪い、そして決着を付けようとして正体を現した。が、グラントはこの時に高い金銭欲を示し、ボンドはそこに目を付けて、反撃に出た。
別のアタッシュケースにも金貨があると話、それを開けさせようとした。が、そのアタッシュケースはMI-6の鬼才・Qの作った特別の支給品であって、グラントが開けると催涙ガスが噴出し、ボンドとの間で死闘が始まった。
最終的にグラントは、自分の得意の殺し技であるワイヤーを仕込んだ腕時計でボンドに仕留められたのだった。(その後、スペクターの計画は全てボンドに突破され、レクターはイギリスの手に渡った。)
共通点は、凶悪殺人犯(「ケータイ刑事」の田沢、「007」のグラント)は刑務所から脱獄しているということ、主人公(銭形/ボンド)と対決しているということ(「ケータイ刑事」ではさせられたということでしたが...)、そして別の人物(黒幕:「ケータイ刑事」では波江に、「007」ではスペクターにということになる。)に利用されたということである。
一方、相違点としては、「ケータイ刑事」の田沢は別の物語にも登場していて、該当する物語は(一応)再登場ということになっていたが、「007」のグラントは前作には登場せずにこの物語だけの登場であったこと、そして「ケータイ刑事」の田沢は逮捕されて連行されていったが生存しているが、「007」のグラントはボンドにトドメを刺されて死亡している、ということである。
次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。
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↓一応、こちらも...