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GEORGE HARRISON『ELECTRONIC SOUND』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1969年に発表されたジョージの最初のスタジオ・ソロ・アルバムである。(ソロ・アルバムとしては2作目ということになる。)邦題は『電子音楽の世界』でした。

サウンドの方は、邦題からも容易に想到できるように、(モーグ・)シンセサイザーによるサウンドである。尚、チャート成績としては、アメリカで最高位191位を記録しただけで、商業的には全くといっていいほど売れないアルバムであった。

収録曲は以下の全2曲である。(LPでは、A/B面それぞれ1曲ずつの収録でした。尚、19分弱と25分強という長尺曲である。)『Under The Mersey Wall』『No Time Or Space』。(尚、2曲だけでは余りにも寂しいので、2曲の邦題も記しておく。邦題は以下の通りである。『マージー壁の下で』『超時間、超空間』。)

この中からシングル・カットされた曲はないが、こんな長尺曲(しかも、共にインスト曲である。)をシングルとしてリリースするには短時間バージョンを作らないと不可能であるのは言うまでも無いだけに、本アルバムからシングル曲が無いのは当たり前である。

シンセサイザーを使った電子音楽というと、スケールの大きな雄大なものをイメージしたり、後ら花開くピコピコ・サウンドに繋がるようなものをイメージしたりするでしょうが、本アルバムは'60'sの作品であるだけに、そういうものとは完全に違うサウンドであるのは言うまでも無い。しかし、当時としては正に最先端のものを使ったアルバムであるということも事実で或る。そして、当時の最先端の楽器を使っていものの、それを試しに弾いてみた、という部分もあったり、色々と試しているという所もあるかなり前衛的なものである。(この点では、ジョージらしいところでもある。)

よって、技術が進展した現在の頭では「何?この音は?」ということにもなってしまうであろう。が、1969年(レコーディングされたのは1968年である。)という時代を考えると、その当時の技術水準を知ることが出来る、また、ジョージの最初のスタジオ・アルバムである、等々、音楽以外の要素で触れておきたいところが色々とあるアルバムでもある。(そういう要素が無ければ、商業的には失敗している本アルバムが、発表から40年以上も経過しているのにCD化されているということはあり得ないですし...)

Electronic Sound

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GEORGE HARRISON『WONDERWALL MUSIC』(SOUNDTRACK) [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1968年に発表されたジョージ1st.ソロ・アルバム(BEATLES解散前であるのは言うまでも無い。)であり、かつ、同年のイギリス映画「WONDERWALL」(邦題は「不思議の壁」、ジェーン・バーキン主演)のサントラ盤である。チャート成績は、本国イギリスではチャートインせず、(西)ドイツで22位、アメリカで49位を記録しているだけである。

また、この映画は、日本では長い間劇場未公開であったが、1996年になってようやく劇場公開されることになった作品である。映画のデーターを記しておくと、1968年のイギリス映画で、監督はジョー・マソット、脚本はジェラール・ブラッシュ、撮影はハリー・ワックスマン、音楽はジョージ・ハリソンである。そして出演は、ジェーン・バーキン、ジャック・マッゴーラン、イアン・クオリアー、たちである。

サウンドの方は、インドの民族楽器・シタールを取り入れたものであって、ジョージのインド音楽への傾倒に大きな影響を与えることになったアルバムということにもなる。(この点でも、一聴の価値あり。)尚、全曲がインド音楽というものではなく、かつ、インスト・ナンバーというものでもない
収録曲は以下の全19曲である。『Microbes』『Red Alady Too』『Tabla And Pakavaj』『In The Park』『Drilling A Home』『Guru Vandana』『Greasy Legs』『Ski-Ing』『Gat Kirwani』『Dream Scene』『Party Seacombe』『Love Scene』『Crying』『Cowboy Music』『Fantasy Sequins』『On The Bed』『Glass Box』『Wonderwall To Be Here』『Singing Om』。

この中からシングル・カットされた曲は無い。(インスト曲というか、スコアというか、シングルにはなりそうもない曲が殆どという内容である。)しかし、クオリティは高く、サントラ盤として、またインスト・アルバムとして、聴き応えのあるものになっている。

また、現在ではジョージが使ったということで、それなりに知られるようになったシタールであるが、当時としては「シタールって何じゃらほい?」ということだったことを考えると、世界にシタールを認識させることになるアルバムの一つということにもなるだけに、音楽内容としてではない部分でも重要なアルバムと言うことが出来る。

更に、現在ではエリック・クラプトンが「エディー・クレイトン」として、リンゴ・スターが「リッチー・スネア」として参加しているということも有名な話になっている。→この点でも注目のアルバムと言うことが出来る。

ヒットの規模を考えると、商業的には成功したとは言うことが出来ない本アルバムであるが、ジョージの1st.ソロ・アルバムであることをはじめ、音楽史に於いては重要な要素が詰まっているアルバムであるだけに、是非とも聴いておきたいアルバムである。(実際、歴史に残るアルバムって、商業的には大成功したとは言いきれないアルバムが多々あるというのも事実であり、それを教えてくれるアルバムの一つである。)

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