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GRACE JONES『PORTFOLIO』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1977年に発表された彼女のデビュー・アルバムである。ジャマイカ出身の彼女は、長身とその野性的なスタイルからモデルとして、また女優としても活躍しているが、歌手としても実に個性的な作品を発表していることでも知られている。('80'sに入ってからは、UKのニューロマンティック派のグループのメイクもあって、彼女も男性ではないかという声もあったぐらいの超個性派です。)ただ、10代後半にニューヨークに移住していることもあって、母国ジャマイカのレゲエだけで無く、NYパンク/ディスコなどのサウンドをぶっ放すというように、ビジュアルだけでなく、シンガーとしても超個性派ですが...

尚、本アルバムはディスコ系サウンドで突っ走っていて、2曲は7分を超える長尺曲になっているというように、ノリで突っ走っているところもある。チャート成績は、オランダで8位、イタリアで9位、スウェーデンで22位、アメリカでは109位を記録している。

収録曲は以下の全7曲である。『Send In The Clowns』『What I Did For Love』『Tomorrow』『La Vie En Rose』『Sorry』『That's The Trouble』『I Need A Man』。

この中からシングル・カットされたのは全部で5曲である。その中の3曲は本アルバムの発表前のシングル曲である。1st.シングル(=デビュー・シングル)の『I Need A Man』は1975年に発表されていて、アメリカでBillboardで最高位83位を記録した。2nd.シングルの『Sorry』は同71位を記録したがも明日知るシングルの『That's The Trouble』はチャートインしていない。(2nd./3rd.シングルは1976年の発表である。)その後、アルバム未収録のシングル曲(『I'll Find My Way to You』)を挟んで、1977年になって『La Vie En Rose』がシングルとしてリリースされて、フランスで2位、イタリアで3位、オランダで4位、ベルギーで13位を記録して、欧州(大陸)で大ヒットとなった。また、カナダでは87位を記録しているが、米英ではチャートインしていない。そして5th.シングルとなる『What I Did For Love』がリリースされたが、この曲はチャートインを果たしていない。

お薦め曲は、大ヒットを記録した『La Vie En Rose』、デビュー・シングルの『I Need A Man』、シングル曲の『Sorry』、更に7分を超える長尺の『Send In The Clowns』、そしてシンガーとしての彼女のスケールを感じさせる『What I Did For Love』をピックアップしておく。

彼女は、'80'sに入ってから大ブレイクしたが、余にも個性的なファッションから、ニューウェーブの領域からもはみ出して、どちらかというとゲテモノと見なされことがあった。そういうこともあって、音楽的には正当に評価されなかったこともある。さらには、その影響もあるのか、世界的にブレイクする前の作品(本アルバムを含んでいる。)についてもゲテモノ/キワモノとされることがある。しかし、本アルバムは、ゲテモノ扱いされるようなものではなく、'70'sのディスコ系サウンドのダンス・アルバムであり、ポップで聴きやすいものである。また、'80'sサウンドに通じる所があるアルバムでもある。

ということで、シンガーとしての彼女には何かと雑音があるが、そういうことを忘れて、彼女の初期作品を一人の女性シンガーの作品として捉えて、じっくりと聴いてみて、再評価してもらいたいところである。まずはじっくりと聴いてみましょう!

Portfolio (Reis)

Portfolio (Reis)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ume Imports
  • 発売日: 1990/03/01
  • メディア: CD



Portfolio

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  • 出版社/メーカー: Import
  • メディア: CD


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