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BJ ~山手線の哲 [アニメ]

ようやくブラック・ジャックらしいダーティな一面が描かれた物語が放送された。原作漫画では、無免許医師であるBJは警察から追われていて、何度か逮捕されている。そして、裏取引によって手術を行うことで釈放されている。その代表的なエピソードが今回の物語である。

凄腕の外科医ブラック・ジャックは医師免許を持たないことにより多額の報酬を請求するが、人情的な一面も持ち合わせていて、時には手術料100円というような場合もあるが、裏取引のために無料で手術を行う場合もある。つまり、弱者に対する優しさを持ち合わせていて、さらに権力に対して上手く付き合っているのであり、人助けのヒーローではないのである。

が、今回の物語に登場した山手線の車両は原作漫画が描かれた時代の車両であった。現在の車両はボディ全体が黄緑という山手線車両はない。が、これはあえて今の車両に置き換えなかったものと思われる。それにより物語の時代が説明されるのである。

昔も今も権力に対する癒着というのは問題になるが、今の方がより厳しく糾弾される時代になった。と言うか、昔の権力は癒着があってもそれを隠してしまうだけの力があったが、その力が弱まったと言った方が正解であろう。これは情報化時代になったということで、透明化がより求められるということでもある。

本来は、昔も今も無免許医師警察との裏取引があれば両者共に糾弾されることになるが、昔の山手線車両を使うことで、まだ権力が癒着を隠してしまう時代であったことを表現している。(しかし、物語によってはメールだ、携帯だ、というように完全に現在に置き換えている物語も存在している。トータルしてみると、時代設定に原作漫画が描かれた時代と、現在を舞台とする二つの時代の物語が混在している。→どう解釈するべきか...)

いままで何となく消化不良気味に感じていた「ブラック・ジャック」だが、いよいよダーティな一面を描くようになったということで、今後に少しは期待が持てるようになった。(でも、こうなるとゴールデンの放送から深夜枠へ追放されるかも...?)



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