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自然現象に対する人間の自惚れ [災害]

3/20に発生した福岡沖の地震に対して、「未知の断層」とか「地震空白地域」という言葉が専門家の間から出ているが、これって人間の自惚れが現れている言葉としか思えない。

そもそも、地震などの自然現象の観測態勢が整ったのはここ100年である。古事記などの文献に記録されているとしても2000年に満たない時間の経過しかないのである。が、地球は誕生から約50億年、今の日本列島の形が形成されてからも数万年という時間が経過している。地球誕生からというのは大げさすぎるが、今の日本列島が形成されてからの時間を基準にして考えると、100年なんていうのは一瞬にすぎない。また、大きな地震は数百年周期で起こると言われていることから、前回の大きな地震から次が起こるまでの一周期という時間にわたる観測は行われていない。よって、大きな地震の記録がないから地震は発生していない、とは言えない。それを「地震空白地域」という言葉で片付けてしまうのは自然を甘く見ているとしか思えない。例えば、冬の期間の平均気温しか見ていないのに、一年間の平均気温はこうだ、と言っているのと同じことである。

技術の進歩により科学万能の時代と言われているが、人類が自然のことをどれだけ知っているというのであろうか。天気予報ですら正確に当たらないのだから、自然については無知であると言った方が正しいと言える。(完全に当たるのであれば「天気予報」ではなく「天気予言」ということになってしまうけど...)

また、断層についても、陸地にある断層であればある程度知られているが、海底の断層となれば、どれだけ調べたというのか。地球の表面積の約70%は海である。よって、断層についても地球の表面から考えると知らない領域の方が多いのである。それを「未知の」と言う言葉を使うのは人間の自惚れがあるとしか思えない。(知らないことなので「未知」という意味では間違ってはいないけど...)もっと徹底した調査を行ってから使え、となる。

とにかく自然というのは何が起こるのか分からない。今一度初心に戻り、自惚れることなく自然に接していくという姿勢が求められる時期に来ている。学者の先生たち、政府調査委員会は考え直してもらいたい。

また、我々としては、「地震はどこでも起こる」という認識を持ち、謙虚になってそれに備えた準備をしておくべきである。(「台風」「大雨」「雷」「竜巻」等に対しても同様である。)

尚、今回の地震で被災された方々にはお見舞いを申し上げます。



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