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BERLIN『LOVE LIFE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年にリリースされた彼らの3枚目のアルバムである。何と言っても彼らは1986年の映画「TOPGUN」の『Take My Breath Away』で有名であるが、それ以前の彼らは、ちょっと際どい歌詞で有名なグループであった。曲の方はロックのビートに乗せたエレ・ポップ路線(エレクトリック・ロックとでも言ったらいいだろう)であるが、とにかく歌詞の方で色々と言われていた。しかし、本アルバムでは、そういう部分が陰に隠れることになり、'80's前半のシンセサイザーを使った数多くのグループが放っていた曲に近いものとなった。で、メジャーとして認知されるようになった。

収録曲の方の再生を始めると、エレ・ポップ路線の『When We Make Love』で幕が上がるが、テンポの良い一曲である。続く『Touch』は前曲以上にアップテンポなビートに乗せた一曲であるが、こういうのをエレクトリック・ダンス・ナンバーと言って、典型的なダンス・チューンというものである。(当時だったら、まだ「ディスコ・サウンド」という言葉を使ってもおかしくない。)続く『Beg, Steal Or Borrow』はシンセサイザーを巧みに使ったミディアム・テンポの一曲で、楽しいポップス路線上にある。この傾向は次の『Now It's My Turn』にも現れていて、とても聴きやすいナンバーとなっている。

続く『Dancing In Berlin』はシングル・カットされてスマッシュ・ヒットとなった曲で、『Take My Breath Away』に続く彼らの代表的な曲でもある。アップテンポで、メロディアスな曲に元気の良いボーカルが印象的で、ノリノリの一曲である。続く『Rumor Of Love』はミディアム・テンポのエレ・ポップであるが、この曲でリードボーカルを務めるのは女性のTERRIではないので、BERLINなのか?と感じてしまう一曲である。(でも、ABBAでも男性ボーカルの曲があるのだし、悪いことではない。)続く『Pictures Of You』は再びTERRIがリードボーカルとなり、アップテンポなノリの良いナンバーとなる。(やはり、ダンス系と言うことである。)

続く『In My Dreams』は少し趣が変わり、ミディアム・テンポのボーカル・ナンバーと言った方がいい一曲であり、メロディアスな曲に乗せてTERRIのボーカルも元気の良い所を抑えて、少し艶っぽく、じっくりと聴かせてくれる。バラードではないが、後の大ヒット曲『Take My Breath Away』を生むことになる余地を感じる一曲でもある。

次は、これもシングル・カットされてスマッシュ・ヒットとなった『No More Words』であり、当時ヒットを放っていたシンセサイザーを中心にしていた幾多のグループのヒット曲に引けを取らない仕上がりのエレ・ポップ路線の一曲である。(この曲も彼らの代表的な曲の一つです。)続く『For All Tomorrow's Lies』はミディアム・テンポの一曲で、ここではTERRIのボーカルが出色の冴えを見せている。続く『Fall』はメロディアスなミディアム・テンポのボーカル・ナンバーで、シンセサイザーが奏でるサウンドが少し幻想的な印象を与えてくれる。ラストの『Lost In The Crowd』はアップ・テンポであり、ビートも利いたちょっとメロディアスなナンバーで、元気のあるナイス・チューンである。

BERLINと言えば『Take My Breath Away』ということになっているが、本アルバムはトータルとしてはとても聴きやすく纏まっていて、質は高いアルバムである。(『Take …』があまりにも高いレベルの曲であり名曲であるが、それには及ばないとしても佳作が目白押しという内容である。)これには、GIORGIO MORODERの力が大いにあるとはいうものの、エレ・ポップが好きという方にはお気に召すアルバムとなるであろう。このアルバムも'80's前半(中期と言ってもよい)では忘れることの出来ないアルバムである。

 

Love Life

Love Life

  • アーティスト: Berlin
  • 出版社/メーカー: Geffen
  • 発売日: 1996/03/19
  • メディア: CD


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