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BOY GEORGE『THE MARTYR MANTRAS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1991年にリリースされたものであり、元CULTURE CLUBのB. GEORGEのソロ・アルバムであるが、リミックス集である。ここに収録されている曲は、基本的にはダンサブルなアレンジがなされたものであり、ポップス系の雰囲気を持ったダンス・チューンである。当然のことながらC. CLUBのサウンドとはまた違ったものである。で、収録されているのは全11曲であるが、時間の方は70分を少し越えた所となっていて、たっぷりとダンス・ミュージックを楽しむことが出来る。正し、ダンス・ミュージックといっても、ビートが利いているとか、アップテンポでグイグイと引っ張ってくれるという曲ではなく、ポップス系のダンサブルなものであるので、ポップス・ファンにも聴きやすいものである。(ダンス・ミュージックのファンの方には、ちょっと物足りないかも...)しかし、ポップな曲ということで、聴き疲れということがなく、楽しいサウンドに浸ることが出来る。

まずは『Generations Of Love [Oakenfold Mix]』であり、7分を越える大作として仕上がっている。ミディアム・テンポのポップなメロディ・ラインに乗って、早すぎず、それでいて尾所過ぎもしないダンサブルなテンポで展開されていて、軽いステップを踏みながら楽しむことが出来る。続く『One On One [Brydon LP Mix]』はミディアム・テンポで、ちょっとソウルフルなBOYのボーカルに合わせたファンキーなアレンジがされているが、さりげないサックスの音が印象に残るコンテンポラリー計のダンス・ナンバーである。続く『Love's Gonna Let U Down [Popcorn Mix]』はジャジーなアレンジのされた一曲であり、ピアノのサウンドがソウルフルな雰囲気を醸し出してくれるミディアム・テンポの一曲である。続く『After The Love [Ten Glorious Years Mix]』は冒頭の出だし部分はEW & Fの「After The Love Has Gone」を思わせるコーラスがワンフレーズ入り、バラード系の曲かと思わせるが、直ぐにテンポの良いダンス・ビートが立ち上がり、ミディアム・テンポのそのビートとリズムが続くダンス系の一曲である。BOYのボーカルよりも、コーラスの方が綺麗な一曲で、そちらの方が印象に残る。

続く『I Specialize In Loneliness』はややスローなテンポで展開されるアコースティック・ギターとピアノによるシンプルな攻勢のボーカル・ナンバーであり、じっくりと聴かせてくれる一曲である。特に、メロディ・ラインが綺麗であり、いい雰囲気を醸し出している聴き込むことの出来る一曲である。続く『No Clause 28 [Pascal Gabriel Mix]』はシンセサイザーのビートがたっぷりと利いたダンス・チューンであり、典型的なダンス・ビートのエレ・ポップ・ナンバーとなっている。ダンス・ナンバーということでは特に可もなく不可もなしという纏まった一曲である。(が、こういうテンポでリズムの曲にはちょっと食傷気味になっている...)続く『Love Hurts [LP Mix]』はジャジーなピアノのサウンドに乗ったジャズのテイストのするミディアム・テンポのダンス・ナンバーであり、ちょっとメロウな感じのするダンス・チューンである。

続く『Siempre Te Amare』はテンポの利いたビートが響きまくる一曲であり、ダンス・ナンバーとしたらノリノリとなる一曲であり、6分ちょっとにわたって元気よく引っ張ってくれる。続く『Too Much Love』はややアップ・テンポなダンス・チューンであり、ごく普通のエレ・ポップ系の一曲である。続く『Bow Down Mister』はフォーク・ロックという雰囲気のアレンジがされた一曲であり、カントリーの世界ではこういう曲はダンサブルな曲ということが出来るということで、他の曲と比べるとちょっと風変わりなダンサブルな曲になる。でも、こういう曲が収録されているというのは面白いところである。ラストに収録されているのは1曲目と同じ曲の別ミックスであり、『Generations Of Love [Seventies Mix]』というタイトルが付けられている。こちらは出だしこそアコースティック系のサウンドを意識したアレンジがされているが、中盤になるとベースのサウンドが前面に出て、力強くリズムを刻むドラムと共にアップテンポとなった曲を引っ張っていくことになり、ダンス・ナンバーであるが、'70's終盤のディスコ・サウンドをリニューアルしたという感じの一曲となっていて、この曲に関しては「ダンス・ナンバー」と言うよりは「ディスコ・ナンバー」と言った方がいいだろう。

近年のBOYはニューヨークに移住して、DJとしての活動をしていたが、以前から麻薬所持によって逮捕されるということがあったが、2005年10月にはちょっとした事件を起こして、虚偽通報の容疑とコカイン所持で逮捕されるという不祥事を起こしている。というように、C. CLUBで輝いていた時代の面影は無くなっていているのが残念である。が、だからと言って彼が残した音楽の評価が変わるわけではない。(人間としての信用が低下するだけである。)CULTURE CLUB時代のBOYは本当に輝いていて、'90'sになってもしばらくの間は魅力があったんですがねぇ~。そういう道から完全に脱却して、再度'80'sの輝きを取り戻してもらいたい所である。(が、今からでは厳しいかも...)

 

The Martyr Mantras

The Martyr Mantras

  • アーティスト: Boy George
  • 出版社/メーカー: Virgin
  • 発売日: 1992/06/29
  • メディア: CD


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