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DONALD FAGEN『THE NIGHTFLY』 [音楽(洋楽)]

今週の「銭形泪」と「銭形零」に挟まれるのは、'80'sに発表されたアルバムの中でも特に高い評価を得ている歴史的名盤「THE NIGHTFLY」の登場です。このアルバムは1982年に発表されたものであり、STEELY DANの一人であるDONALD FAGENの1st.ソロ・アルバムである。このアルバムは、1983年のBillboard年間アルバム・チャートでは99位、レギュラー・チャートでも最高位は11位ということで、セールスの方では超ヒットを記録した訳ではないが、その内容の高さは折り紙付きである。また、本アルバムの洗練されたサウンドは'80'sの音楽産業に一石を投じるものでもあり、何となくジャジーなテイストが何とも言えないスマートさも感じさせてくれる。LPの時代のアルバムと言うことで、収録曲は全8曲であるが、内容が高いだけに特に「少ない」というような不満は感じることはなく、とにかく聴かせてくれるアルバムである。

まずは『I.G.Y.』でスタート。とにかく、この曲のサウンドはどっしりと落ち着いていて、それでいて大きなスケールを感じ、あっという間にその虜になってしまう魅惑のサウンドである。続いては『Green Flower Street』が続き、大人の鑑賞に堪える味を出している一曲である。続く『Ruby Baby』から『Maxine』と続くと、ジャジーなテイストにA.O.R.とも違った大人のアーバンティックなスマートさを感じることになり、これは完全な芸術の世界である。

以下は、LPではB面に収録されている曲と言うことになるが、まずはテンポが良く、それでいて落ち着いた大人のサウンドの『New Frontier』が登場するが、LPであればA面とB面という二つの楽章を有することになるアルバムであるが、こちらのサイドも出だしから魅惑の世界に誘ってくれる。また、ちょっとジャジーな雰囲気がまた何とも言えない魅力を醸し出している。続いてはアルバム・タイトル・ナンバーである『The Nightfly』が颯爽と登場する。更に『Goodbye Look』『Walk Between Raindrops』と曲は続くが、いずれもが大人の渋さを垣間見せながらもスマートな所をさりげなく織り込んでいる珠玉の楽曲であり、とにかく唸らせてくれる。

本アルバムを発表後、彼は活動を休止(1993年に10年ぶりに2nd.ソロ・アルバムをリリースすることになりますが...)したこともあり、本アルバムと彼の名前はいつしか偶像化されることになり、'80'sの音楽シーンの伝説へとなった。また、本アルバムはこの後の'80'sサウンドにも大きな影響を与えており、'80'sを代表する傑作アルバムの一つである。しかも、本アルバムはDVD-AUDIO盤でもリリースされているので、音質追求派の方でも本作の高いクオリティをフルに堪能することが出来る。「聴きなさい!」と言うことしか出来ない時代に残る名盤である。(尚、筆者はLPで所有しているのだが、光DISCを購入するのならば、CDではなくDVD-AUDIOを選びたいが、SACDでのリリースは無理かなぁ~)

 

The Nightfly

The Nightfly

  • アーティスト: Donald Fagen
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

↓DVD-AUDIO盤はこちらです。(尚、再生には対応プレーヤーが必要で、普通のHDD/DVDレコーダーでは再生できません。)

The Nightfly

The Nightfly

  • アーティスト: Donald Fagen
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 2002/12/17
  • メディア: DVD Audio


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