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CARS『CANDY-O』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に発表された彼らの2nd.アルバムである。1st.アルバムがロング・ヒットになった彼らであるが、それに続いて本アルバムも大ヒット(ロング・ヒット)を記録した。本アルバムはBillboard誌において、レギュラー・チャートでは最高位3位を記録し、また、1979年の年間アルバム・チャートでは82位、翌1980年は年間32位にランクインしている。発売時期の関係もあるが、2年連続ランクインで、後の年の方が上位にランクインするというのは珍しいことである。(それだけロング・ヒットになったということである。)サウンドの方は1st.アルバムよりはポップな所も出てきたが、何とも言えないシンプルであり、それでいて何処か不思議なサウンドであり、彼らでないと奏でられないサウンドである。

収録されているのは全11曲であり、以下の通りである。『Let's Go』『Since I Held You』『It's All I Can Do』『Double Life』『Shoo Be Doo』『Candy-O』『Night Spots』『You Can't Hold On Too Long』『Lust For Kicks』『Got A Lot On My Head』『Dangerous Type』。この中からは『Let's Go』(Billboardシングル・チャートで最高位14位)と『It's All I Can Do』(Billboardシングル・チャートで最高位41位)がシングル・カットされてヒットしているが、こり2曲は年間シングル・チャートTOP 100にはランクインしていない。

とにかく、気合いを入れて聴き始めようとして『Let's Go』を再生すると、何とも言えないシンプルであり、ストイックであり、それでいて何処かにポップなこの曲の不思議な魅力に填ってしまうことになる。で、『Since I Held You』からはもはやその不思議な世界の虜になってしまう。で、アルバム・タイトル・ナンバーである『Candy-O』がまたまたとても魅力的な一曲であり、ここまでの構成は見事としかいいようがない。そして、筆者のお気に入りである『Night Spots』から始まる後半は、ポップなサウンドとなって始まり、雰囲気が変わったと思ったら、またまた彼ら独特のシンプルながらも計算された不思議なサウンドが展開されて、あっという間に『Dangerous Type』で幕を迎えることになる。

彼らのシンプルなサウンドは、言葉で記せば簡単であるが、実は適度なポップの要素と、グラムロックの軽さが上手いバランスで纏まっていて、更にはキャッチーなメロディによって聴き手のハートを一気に掴んでしまう不思議な魅力に満ちている。本アルバムは収録時間が約36分半と、やや短めであるのだが、短いということを感じることなく、不思議な充実感を感じ取り、満足することが出来るものである。このように感じるアルバムというのは、ヒット曲を集めたベスト盤であればいざ知らず、オリジナル・アルバムではそうそう出会えるものではない。やはり、大ブレークするだけのことはある。ということで、本アルバムによって彼らは完全に彼らのサウンド・ワールドを固めることに成功し、「PANORAMA」「HEARTBEAT CITY」という名盤を生むことになるのである。

本アルバムは1979年の発表であるが、'80's前半のCARSの活躍を考えたら欠かすことの出来ないアルバムであり、'80'sのサウンド、特に'80's前半を語る上ではその一翼を担う彼らのベースとなっているだけに、聴かなければならないアルバムである。(が、肩肘張って聴こうとしても、彼らの不思議なサウンドによって力が自然と抜けます。)また、本アルバムを聴くと「脱力感」を感じるのだが、丹那脱力するという野ではなく、不思議な充実感も与えてくれる。ということで、何かと楽しいアルバムでもある。とにかく聴きましょう。

 

Candy-O

Candy-O

  • アーティスト: The Cars
  • 出版社/メーカー: Elektra
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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