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GLORIA ESTEFAN『CUTS BOTH WAYS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1989年に発表されたものである。ラテン系の明るいサウンドでありながらも、とても聴きやすいダンス系のポップ・ミュージックとして仕上げられていて、心地良い響きで届くアルバムである。名義が「MIANI SOUND MACHINE」の名前があった時からの大きなサウンドの変化は無いということもあって、GLORIAの個人名義になっても違和感なく接することが出来る。で、本アルバムは1989年のBillboard年間アルバム・チャートでは69位、レギュラー・チャートでは最高位8位を記録するヒットとなった。また、彼女らしい所は、スペイン語で歌っている曲があるところであるが、英語版も収録されているので、聴き比べることも出来る。が、言語が異なるだけで同じ曲であっても随分と雰囲気が変わるというのは面白いところでもある。

収録されているのは以下の全12曲である。『Ay, Ay, I』『Here We Are』『Say』『Think About You Now』『Nothin New』『Oye Mi Canto (Hear My Voice)[English Version]』『Don't Wanna Lose You』『Get On Your Feet』『Your Love Is Bad For Me』『Cuts Both Ways』『Oye Mi Canto[Spanish Version]』『Si Voy A Perderte』。

この中では、やはり英語とスペイン語の両バージョンがある『Oye Mi Canto (Hear My Voice)』が注目である。同じ曲を異なるアーティストが歌う場合と違って、同じアーティストが、単に言語を変えて歌うだけなのに、イメージが全く異なるが、スペイン語の方が聴いているとより迫力を感じるのだが、これはスペイン語が持つ独特の雰囲気がメロディと融合してよりコケティッシュに届くということだろう。(とは言っても、スペイン語の方は歌詞を見ても意味が分かりませんが...)お薦め曲はこの二ヶ国語のバージョンがある『Oye Mi Canto (Hear My Voice)』と『Say』、更には『Don't Wanna Lose You』を挙げておくことにする。

本アルバムは、終焉を迎えようとしていた'80'sという時代の最後に、'80'sの集大成という形でリリースされただけではなく、ワールド・ミュージックが'80's終盤にはブームとなっていたが、その流れをも受け入れたラテン系のサウンドにアプローチしていて、来るべき'90'sという時代にもしっかりと対応したものとなっている。(で、'90'sになっても彼女は大活躍をしている。)ただ、'80'sだ'90'sだと、ついつい時代を区切って語ってしまうが、ある日突然スイッチが切り替わったようにスパッと切り替わるものでもないのが音楽シーンであるが、時代の流れをしっかりと読んだアルバムというのは、リリースから10年以上が流れた現在でも、当時の状況が分かるということで、時折聴きたくなるものである。じっくりと聴きましょう。

 

Cuts Both Ways

Cuts Both Ways

  • アーティスト: Gloria Estefan
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1989/07/10
  • メディア: CD

 


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