GROVER WASHINGTON JR.『FEELS SO GOOD』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1975年に発表されたアルバムであり、ジャジーなテイストを持ったフュージョン・アルバムであり、彼の名前を大きく知らしめることになったアルバムである。また、本アルバムは、1976年のBillboard年間アルバム・チャートでは59位にランクインしており、レギュラー・チャートでは最高位10位を獲得するヒットを記録している。彼のキャリアを語る上では忘れることの出来ない一枚である。
収録されているのは以下の全5曲である。『Sea Lion』『Moonstreams』『Knucklehead』『It Feels So Good』『Hydra』。曲数は少ないが、いずれもがたっぷりと聴き応えのあるものであって、まさにパイオニアとしての新たな境地を切り開いているサウンドを堪能できる。
'70'sという時代は、前半から新しいサウンドが生まれ、色々な新しいジャンルのサウンドが確立してきたが、その中の特徴は「融合」である。(ロックとクラシックを融合させたプログレはその代表例である。)が、その波がジャズにも及び、後半に差し掛かると「フュージョン」と言われる分野が確立したが、本アルバムはその「フュージョン」というジャンルの確率に大きな足跡を残すことになったアルバムである。これまではちょっと垣根が高いかな、と思われたジャジーなサウンドが身近に、しかも聴きやすいものになったということは音楽の幅が広がることとなり、更にはダンサブルな音楽と合体することで、この後のディスコ・ブームにも繋がり、'80'sに入ってからのワールド・ミュージックの台頭にも影響を与えることになる。音楽史を語る上でも忘れてはならないアルバムである。また、聴きやすいアルバムであるが、それでも垣根を感じる方は、このジャンルのサウンドは何かをするときのBGMとして聴いてみるのもよろしいかと...(ジャケットの方はちょっと厳つい感じがしますが、サウンドはそんなことはありません。)
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