HUMBLE PIE『SMOKIN'』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1972年に発表されたアルバムであり、彼らの6th.アルバムということになる。HUMBLE PIEと言えば、ピーター・フランプトンが所属していたバンドであるが、本アルバムはピーター脱退後の初のアルバムであり、皮肉なことに本アルバムがヒットして彼らの代表的なアルバムの一枚として語られるようになっている。Billboardの方でも、レギュラー・チャートで最高位6位、1972年の年間アルバム・チャートでは36位にランクインしている。サウンドの方は、黒人ボーカリストが熱唱しているのではないかと思わせるエネルギッシュでパワフルなボーカルをスティーヴ・マリオットが聴かせてくれていて、彼のパーソナリティが前面に出た内容となっている。
収録されているのは以下の全9曲である。『Hot 'n' Nasty』『Fixer』『You're So Good For Me』『C'mon Everybody』『Old Time Feeling』『30 Days In The Hole』『Road Runner: Road Runner's 'G' Jam』『I Wonder』『Sweet Peace And Time』。
この中からの筆者のお薦め曲は、『Hot 'n' Nasty』『C'mon Everybody』『30 Days In The Hole』という所をピックアップしておくが、とにかくスティーヴ・マリオットのボーカルは本当に熱くなります。で、それに呼応するかのようなエネルギッシュなロック・ナンバーは気持ちよさを通り越していて、感涙の領域に達しています。とにかく、これだけ熱いボーカルというのも滅多にお目にかかれるものではありません。尚、『30 Days In The Hole』は後にMR. BIGがカヴァーしたことでも有名である。
本アルバムはスティーヴ・マリオット色が濃く出ているアルバムであるが、彼の熱いボーカルを中心にして、サウンドのバランスというのは上手く纏まっている。こういう所はブリティッシュ・ロックの伝統を受け継いで、一部分だけが突出することがないように仕上がっているのは流石である。'70'sのロックは色々な方向に幅が広がっていったが、本アルバムはそんな中でも正当はのブリティッシュ・ロックを受け継いでいて、しびれるアルバムである。こういうサウンドは、ロックがお好きな方であれば必ずやその魅力が理解できるでしょう。ロック・ファンであれば聴いておきましょう!
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