LIONEL RICHIE『CAN'T SLOW DOWN』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムであり、シングル・カットする曲がいずれも全米TOP 10ヒット(内2曲はNo.1に輝いている)した超ヒット・アルバムである。収録されているのが8曲で、その中から5曲ものヒット曲が生まれているのだから、これはもうベスト盤と言ってもおかしくないアルバムである。(それにしても、この1983年という年は、1枚のアルバムから大量の曲がシングル・カットされ、いずれもが大ヒットを記録したというアルバムが多いですね。それだけこの年に発表されたアルバムは秀作が多かったと言うことでもある。)本アルバムは、当然のように全米No.1を獲得し、1984年のBillboard年間アルバム・チャートでは3位、翌1985年も年間22位にランクインしている。(尚、レギュラー・チャートで1位を獲得したのは3週間である。)
収録されているのは以下の全8曲である。『Can't Slow Down』『All Night Long (All Night)』『Penny Lover』『Stuck On You』『Love Will Find A Way』『Only One』『Running With The Night』『Hello』。
この中からは、『All Night Long (All Night)』(4週連続1位、1984年のBillboard年間シングル・チャートでは12位)と『Hello』(2週連続1位、1984年のBillboard年間シングル・チャートでは7位)が全米No.1ヒットとなっている。この他、『Penny Lover』(1985年の年間シングル・チャートは96位、レギュラー・チャートの最高位は8位)、『Stuck On You』(1984年の年間シングル・チャートは32位、レギュラー・チャートの最高位は3位)、『Running With The Night』(1984年の年間シングル・チャートは53位、レギュラー・チャートの最高位は7位)がシングル・カットされて大ヒットしている。また、残る3曲もシングル・カットしていたら、間違いなく大ヒットをしていたのは間違いない曲である。
特に、『Hello』や『Penny Lover』のしっとりとした彼のボーカルは、じっくりと聴かせてくれるが、『Can't Slow Down』『All Night Long (All Night)』はダンサブルでありながらも、ボーカル・ナンバーとしても聴かせてくれる上に、'80'sサウンドらしい明るく楽しい要素も持ち合わせている。また、筆者のお気に入りは『Running With The Night』であり、テンポの良いシャープな一曲で、ちょっとカッコイイ一曲である。
とにかく、本アルバムは名曲揃いであり、下手なベスト盤なんかよりもずっと内容があるアルバムである。これを「名盤」と言わずして、何を「名盤」というのかというアルバムである。また、当時「ミスター・アメリカン」と言われ、「第二次ブリティッシュ・インベージョン」の波でアメリカ勢が元気を失っていた中、一人気を吐いていた彼であるが、コモドアーズを脱退してソロとなり、ヒット・アルバム「LIONEL RICHIE」を放ったことが自身を持たせることになり、「黄金の1983年」という音楽的にもクオリティの高い年に最高傑作を放つことになった。'80'sサウンド(特に前半)を聴く上では、本アルバムは聴いておかなければならないアルバムである。たっぷりと堪能しましょう!
↓オリジナルの8曲に、別バージョンなどを追加収録した2枚組です。
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