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JUDAS PRIEST『SCREAMING FOR VENGEANCE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1982年に発表された彼らの8th.アルバムである。本アルバム以降のアルバムは何処か今ひとつ冴えが無くなってしまった彼らであるが、本アルバムは、これぞ傑作という内容で、ヘビーなロックをたっぷりと聴かせてくれている。特に、ロブの叫びは究極の領域に達していて、まさに神業である。尚、本アルバムの邦題は「復讐の叫び」と付けられているが、この邦題は原題の直訳であるが、実に上手くハマっているタイトルである。(筆者としたら、珍しいことだが、この邦題は気に入っています。)で、本アルバムは1983年のBillboard年間アルバム・チャートでは68位にランクインしていて、レギュラー・チャートでは最高位17位を記録するヒットとなった。

収録曲は以下の全10曲である。『The Hellion』『Electric Eye』『Riding The Wind』『Bloodstone』『Chains』『Pain & Pleasure』『Screaming For Vengeance』『Another Thing Coming』『Fever』『Devil's Child』。尚、リマスターされた本アルバムには、ボーナス・トラックとして『Prisoner Of Your Eyes』とライブ・テイクの『Devil's Child』が追加収録されている。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、やはりアルバム冒頭の『The Hellion』である。いきなり聴くものを虜にするそのサウンドは圧巻である。続く『Electric Eye』も、その心を一気に燃え上がらせてくれるが、前半はまさにハード・ロック、ヘビーな世界に酔いしれることになる。そして外せないのが『Another Thing Coming』である。'80's中盤以降、ハード・ロック/ヘビー・メタルはこれまでは今ひとつ受け入れられなかったアメリカでも大きく受け入れられることになったが、それは「パワー・バラード」と呼ばれる一連のバラード・ナンバーが大きく受けたことがある。この曲はそういうパワー・バラードと言うにはちょっと語弊があるが、後のパワー・バラードのブームに繋がる所がある一曲であり、彼らはこの曲でアメリカでもブレークすることになった記念すべき一曲でもある。アルバム全体では、圧倒的な迫力で聴くものを虜にするサウンドであるが、この一曲があることで本アルバムに奥行きが出て、築き上げられるサウンド・ワールドがワン・パターンにならず、幅が広がっていると言うことで、絶妙の一曲でもある。

ハード・ロック・バンドのアルバムは緩急が少ないなど言われるが、本アルバムはそれが絶妙の匙加減でバランスされていて、唸らせてくれる。しかも、アルバム全体を通してもそれが小休止という感じが全くなく、とにかく疾走している。ということで、本アルバムは'80'sのハード・ロックを語る上では忘れることの出来ない一枚であり、こういうアルバムを名盤と言うのである。じっくりと聴き込みましょう。

 

Screaming for Vengeance

Screaming for Vengeance

  • アーティスト: Judas Priest
  • 出版社/メーカー: Columbia/Legacy
  • 発売日: 2001/05/29
  • メディア: CD


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