MEN AT WORK『CARGO』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表された彼らの2nd.アルバムである。1st.アルバムである前作「BUSINESS AS USUAL」が15週連続全米No.1の座を獲得したということで、2nd.アルバムのリリースが待たれたが、1st.アルバムがまだ全米TOP 10内にいる間に発表された活きの良いアルバムである。前作が異常といえるほどの過熱したヒットとなったが、その勢いを保っていて、明るく大らかなシンプルなロック・ナンバーを聴かせてくれている。前作の様に全米No.1の座を獲得することは出来なかったが、Billboardのアルバム・チャートでは最高位3位を記録し、1983年の年間アルバム・チャートでは39位にランクインしている。(ちなみに、「BUSINESS AS USUAL」は同じ1983年の年間2位にランクインしている。)
収録されているのは以下の全10曲である。『Dr. Heckyll & Mr. Jive』『Overkill』『Settle Down My Boy』『Upstairs In My House』『No Sign Of Yesterday』『It's A Mistake』『High Wire』『Blue For You』『I Like To』『No Restrictions』。
この中からは、『Overkill』がBillboardのチャートで最高位3位、1983年の年間シングル・チャートで54位、『It's A Mistake』が最高位6位、1983年の年間シングル・チャートで76位にランクインするビッグ・ヒットを記録している。また、年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていないが、『Dr. Heckyll & Mr. Jive』と『Settle Down My Boy』もシングル・カットされてヒットを記録している。
サウンドの方は、前作と同様にサックスをフューチャーした明るく楽しいシンプルなサウンドである。また、コリン・ヘイのおとぼけ感も最高で、PVではコミカルな所がまた面白い。(それでいてシニカルなところもありました。)
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Dr. Heckyll & Mr. Jive』『Overkill』『High Wire』『No Restrictions』といった所をピックアップしておくが、PVまで含めると『It's A Mistake』が最高のお薦め曲となる。ミディアム・テンポのゆったりとしたテンポながらも、シンプルなビートであるが、歌詞の方も面白い!
本アルバムまではヒットを記録して'80's前半の第二次ブリティッシュ・インベージョンに続くダウンアンダー勢力の大活躍という時代を象徴することになったが、彼らの勢いはここまでで、その後はへばってしまったというのが残念な所である。(まあ、MICHEALを中心としたアメリカ勢の巻き返しもありましたし...)しかし、'80's前半のサウンド・シーンにおいて、彼らの名前は忘れることの出来ないものである。聴いていて楽しくなるサウンド、これは'80'sサウンドらしいところであるが、適度なコミカルさがある彼らもまた'80'sを象徴するグループである。楽しんで聴きましょう!
PS.現在は5曲のボーナス・トラックが追加収録されている様ですね。
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