「TOPAZ」 [映画(洋画)]
表題の作品は1969年のヒッチコック51本目の映画となる「トパーズ」である。この作品はヒッチコック作品の中では比較的低い評価がされている作品であるが、キューバ危機という東西冷戦の中でも緊張が高まった社会の出来事を背景にしたスパイ・スリラー作品ということで、なかなか興味深い作品なんですけど... 一応、彼の作品ではお馴染みのシーケンスもあるが、ストーリーの展開が少し違う所などに拒否反応が出ているのでしょう。また、「東西冷戦」、「スパイ」と言えば、何と言っても「007」が頭に浮かぶが、その007・James Bondのような派手な活躍・アクションは無いが、政治サスペンスと捉えれば、見応えがある作品である。(まあ、一般的な評価というのは、あくまでも一つの参考に過ぎないということです。)
映画データを記しておくと、原作はレオン・ユリス、製作と監督はアルフレッド・ヒッチコック、脚本はサミュエル・テイラー、撮影はジャック・ヒルデヤード、音楽はモーリス・ジャールである。そして出演は、フレデリック・スタフォード、ダニー・ロバン、カリン・ドール、ジョン・ヴァーノン、ミシェル・ピッコリ、フィリップ・ノワレ、ジョン・フォーサイス、クロード・ジャド、ロスコー・リー・ブラウンたちである。
物語は、1962年、キューバにソ連のミサイルが運び込まれるという情報が入った。(一般にキューバ危機といわれるあの事件です。まさに一触即発、第三次世界大戦になりかねない事態でした。→詳しくは色々と資料があるので、それで勉強しましょう。)アメリカとフランスの情報機関は、その情報を確かめるために局員を派遣する。が、亡命者からの情報で、フランス情報組織の中に二重スパイがいると言うことが分かり、調査を進めていくと「トパーズ」といわれている謎の組織の存在が明らかになる。で、その組織を追っていくが...
本作には、ちょっと有名なカリン・ドールのドレスがパッと開くシーンというのがあるが、このシーンは三島由紀夫が評価したということで知られている。ヒッチコック作品としたら少し毛色が違う作品であるが、もう少し評価されてもいい作品だと思うのですが...
↓資料
NHKスペシャル 十月の悪夢―1962年キューバ危機・戦慄の記録
- 作者: 阿南 東也, NHK取材班
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 1992/11
- メディア: 単行本
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