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「スーパー・ジャイアンツ」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー第3弾の「スーパー・ジャイアンツ」も今回が最後である。今回は1958年から1959年に公開されたシリーズ第7作目から最終作の第9作までについて述べる。

第7作以降は、これまでの6作と違って、1本が1つの物語として完結する構成(前作までは前後編ということで2本1組で1話という構成)になっている。しかも、時間の方は1時間に満たない作品となり、ちょっとスケールダウンした感は否めない。共通事項としては、新東宝の制作による白黒作品ということである。

まずはシリーズ第7作スーパー・ジャイアンツ/宇宙怪人出現」から
映画データを記しておくと、1958/4/29に封切りになった45分の作品であり、監督は三輪彰、脚本は三輪彰と宮川一郎、撮影は鈴木博、音楽は石松晃である。そして出演は、宇津井健、田原知佐子、中村彰、勝間典子、浅見比呂志、小倉繁、大谷友彦、阿部誠、川部修詩、国方伝、真木裕、村山京司、志摩竜二、大江満彦、宗方裕二、高松政雄、鈴木義十郎たちである。

これまで6作全ての監督を務めていた石井輝男監督に代わって、これが初監督作品となる三輪彰が監督を務めたというのが今までと一番異なるポイントである。物語は、日本征服を企む世界暗黒党の党首・黒川博士が、宇宙怪人を使って東京を恐怖のどん底に叩き落とそうとする。それにスーパー・ジャイアンツが立ち向かっていくという物語である。「宇宙怪獣」が登場するとは言っても、「日本制服」というように敵がスケールダウンしている所がちょっと寂しくなってしまう。(やっぱりこういう場合は「世界征服」と言って貰いたいところである。)

続いてシリーズ第8作続スーパー・ジャイアンツ(第8部)/悪魔の化身
この作品から、タイトルに「続」という文字が入ったが、前作から11ヶ月ぶりの新作ということで、間に結構長い時間があり、これまでの作品があるよ、という意味があるのでしょうね。

本作の映画データを記しておくと、1959/3/27に封切りになった57分の白黒作品である。監督は赤坂長義、脚本は宮川一郎、撮影は岡田公直、音楽は長瀬貞夫である。そして出演は、宇津井健、瀬戸麗子、明日香実、大谷友彦、宮田文子、大江満彦、村山京司、原田一雄、柳泰雄、松井巌、山根恵子、青木エミ、天草博子、中西博樹、岡竜弘、松方信、畑爽、荒井八重子、山岡正義、宗敏彦、曙三四郎、高橋良一郎、筑波二郎、小沼和雄、和田国雄、谷英才、川瀬光夫、正木正たちである。

物語は、地球滅亡を企む狂気の科学者が今回の敵であり、細菌兵器を使ってそれを実行しようとする。それに立ち向かっていくのが我らのスーパー・ジャイアンツ、という物語である。生理学研究所の大川博士は、ウル・バイシンという強い毒性を持つ細菌を発明した。そそしこの細菌を使って地球滅亡を企らむ博士。スーパー・ジャイアンツは、そんな大川博士の野望を知ると、山中にある秘密工場に乗り込み、その計画を潰すために立ち向かう...

「細菌兵器」を使うという発想はとても良いんですけど、「地球滅亡」を叫ぶわりには考えが抜けている所もあって...

最後はシリーズ第9作(最終作)の「続スーパー・ジャイアンツ(第9部)/毒蛾王国
この作品は1959/4/24に封切りになっているが、前作からは約一ヶ月後の公開であった。勿論、新東宝の白黒作品であり、時間は57分である。映画データを記しておくと、監督は赤坂長義、脚本は宮川一郎、撮影は岡田公直、音楽は長瀬貞夫である。また出演は、宇津井健、星輝美、御木本伸介、大原譲二、西朱実、川部修詞、ユセフ・トルコ、千葉徹、倉橋宏明、原聖二、中原栞、加藤章、山口多賀志、水上恵子、茂呂弘、上野綾子、宗敏彦、曙三四郎たちである。

物語は、ピアス王国の皇太子を暗殺するために、謎の革命団が暗躍していた。そんな中、エンゼル学園の文雄とみち子が偶然にも謎の革命団の本拠地を発見してしまった。(偶然とは言っても、そんな簡単に見つかって良いのでしょうか?)そのため二人は革命団に捕らえられてしまった。で、スーパー・ジャイアンツの登場で、捕らえられた二人と皇太子を守ることが出来るのか?というものである。

今回述べた3作品は、いずれもが1時間弱の作品ということで、スケールは今までよりも小さくなったものの、見る方とすればとても見やすいものになっている。しかし、製作から50年近くが経過しているということで、その時間による人間社会と技術の発展によって現代社会を知っているということで劇中の社会が前時代的な奇妙な世界に感じてしまう。まあ、これは仕方ないことであるが、それに目をつぶれば、なかなか面白いところがある。また、CGだ、特撮だ、という技術の進歩によって、リアルな映像が得られるようになった現在であるが、本作ではそういうリアルな映像はないが、手作りの暖かさを感じることが出来、微笑ましく感じてしまう。(→技術に頼っていても良い作品は出来ないということを東○は気づいていないのでしょうかねぇ?今年はレベルが低すぎるだけに...)

古き良き時代の作品ということで、全作とは言わないが、一度は見てもらいたい作品である。

 

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↓今回の3作品はこれ1枚に収録されています。

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↓こういうものもあります。

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