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「LE GITAN」 [映画(洋画)]

表題の作品は、1975年のフランス映画「ル・ジタン」である。アラン・ドロンが主演だけでなく製作も担当して好演し、獄中経験のあるジョゼ・ジョヴァンニ監督の生み出したフィルム・ノワールである。(ある意味では、フランス製の任侠映画ということもできるかもしれません。)また、現在でも大なり小なりの偏見を持った目で見られるジプシーの男を主人公にしているが、ヨーロッパにおける差別のことを少し学んでおくと、本作の世界がより広がります。

映画データを記しておくと、製作はレイモン・ダノンとアラン・ドロン、原作、監督、脚本の3役を務めたのがジョゼ・ジョヴァンニで、撮影はジャン・ジャック・タルベ、音楽はクロード・ボランである。そして出演は、アラン・ドロン、ポール・ムーリス、アニー・ジラルド、レナート・サルヴァトーリ、マルセル・ボズフィ、たちである。

ユーゴ・セナール、彼は「ジタン」という通り名で呼ばれる暗黒街に生きる一匹狼である。彼はジプシーの血を受け継いでいて、幼い時から言われ無き差別を受け続けてきた男である。3年前に仲間を虐待したある村の村長を殺害したことで刑務所に入っていた彼は、刑務所内で知り合った銀行強盗犯のジョーと共に脱獄し、銀行強盗を重ねていた。一方警察には、ジタンを追う老刑事がいた。また、そこに暗黒街の大物ヤンが絡んでくる。ということで、ジタンと老刑事の対決を描いている物語である。

二枚目俳優として知られているA.ドロンであるが、社会に徹底して反逆する一匹狼を見事に演じきっているが、実に渋いです。そして、少し陰のある男を演じさせたら実に上手いです。また、本作のラストであるが、哀愁味のある終わり方も実に素晴らしく、ググッと惹きつけられます。

フィルム・ノワールを代表する本作は、犯罪ものというジャンルの作品を見るのであれば必見の作品である。(それにしても、最近のこのジャンルの作品は、派手さはあっても渋さが無いので、ちょっとうんざりしてきます。)ハードボイルドなものを求められる方にもお薦めです。

 

ル・ジタン

ル・ジタン

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2001/12/21
  • メディア: DVD


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