SSブログ

必殺仕事人2007 [ドラマ]

ようやくこの作品を見ることが出来たので、記すことにする。(やはり言っておきたいこともありますから...)

1996年の映画「必殺!主水死す」で爆死した中村主水。また、「暗闇仕留人」の舞台は黒船がやってきた時代なので1850年代である。本作の舞台は文政3年ということで、これは西暦で言うと1820年である。アヘン戦争(1840~1842年)の時が舞台になったり、平賀源内(1728~1779)、国定忠治(1810~1850)が絡んだ物語があると思えば、赤穂浪士の討ち入り(1702年)に仕事人が絡んだ物語もある。これらのことを考えると、やはり「中村主水」と言うのは1人ではなく、複数存在する、と考えるのが妥当である。(当然、せん、りつも複数いる。)ということで、「中村家」で数代継承されてきた、と考えるのが良いでしょう。尚、「種なしカボチャ」と言われて子供が出来ない(作らない)主水であるが、養子を迎えれば問題ないですし、これまでのSPで、主水の子孫が現代の京都を舞台とした物語もありましたから、何だかんだで中村家は続いているので、複数の主水がいるのは確定でしょう。(パラレル・ワールドという考えも出来るが、時代があまりにも違いすぎますからね...)

それにしても、今度の主水はかなり老けましたね。仕事人としても、より老獪になり、重鎮という存在になっている。(「仕置人」の頃の若々しい姿が懐かしい...)

物語としたら、特に特筆される部分もなければ、あらと感じる部分もまず無い。ということで、一応無難に合格と言って良いが、「必殺」の名前を受け継いで復活させようとするのであれば、あまりにも問題がありすぎた内容であった。(これは「必殺仕事人」という名前を受け継ごうとするからであり、「必殺○○人」という別の名前(例えば「仕官人」「処刑人」など)でというのであれば、言いませんが...)この辺りはじっくりと再考してもらいたい所である。(なかなか好評だったようで、シリーズ再開に向けて動き出そうとしているようですし...)

そんな中、「必殺」を受け継ぐとしたら、絶対にやらなければならないことを記しておく。それはCM明けの部分である。放送枠が「土ワイ」であったとは言っても、何もそのフォーマットに合わせる必要は無い。「必殺」はCM明けは必ず「必殺○○人」というロゴの入ったアイキャッチで明けなければならない。これによって物語と全く違う異世界であるCMが生み出した雰囲気をバッサリと切り捨てて、そして本編に入るのである。CM明けでいきなり物語が続くようでは、これは「必殺」ではない。色々と細かい演出にまで拘り、光と影の使い方の冴えは相変わらずであるが、これは大チョンボも良い所である。石原興監督だったらそれぐらいのことは分かっているはずだから、これは大失態としか言いようがありません。

もう一つのミスは、仕事人メンバーについてである。まずは渡辺小五郎、ちょっと動きすぎである。もう少しどっしりと構えてもらいたい所である。(主水の地位を受け継ごうというならばなおさらである。)仕事人のメンバーの中には情報屋もいるのだから、もっとそれを使うべきであり、動きすぎの仕事人はサブリーダーにはなれても、仕事人チームの柱にはなり得ない

源太や涼次、玉櫛に関しては特にないが、これだけ若い仕事人がいたら、ちょっと心許なくなってくる。今回のドラマで危なっかしく感じたのも、メンバーが若いということからである。中年で落ち着きがあり、それなりの経験のある仕事人を一人メンバーに加える必要がある。念仏の鉄おりく、のようなベテランとまでは言わないが、「風雲竜虎編」の、「激突」のというような存在が欲しかったところである。(単発のスペシャルであれば、今回のような顔ぶれでも乗り切ることが出来るが、レギュラー番組を考えているのなら、これは絶対に必要である。)

単発ドラマということでは十分合格であるが、「必殺」の名前を受け継ごうとしていることを考えたら、ここは厳しく判断するべきであり、(5点満点で)辛うじて星3つ、いや「必殺」だからこそより厳しく、2つ半としておきます。

ところで、朝日放送さん、再放送の方ですが、前回から次回まで間を開けすぎ(「風雲竜虎編」)たり、最終回を放送しない(「旋風編」)など、ちょっと酷すぎますよ。「CSを(契約して)見なさい」というつもりなのでしょうが、あなたの所がキー局として製作した大事な映像資産でしょうが。もっと大事に扱いましょう。

 

時代劇マガジン Vol.16

時代劇マガジン Vol.16

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 辰巳出版
  • 発売日: 2007/06/15
  • メディア: ムック

必殺仕事人中村主水の秘密

  • 作者: 江戸町奉行所仕事人探索係
  • 出版社/メーカー: データハウス
  • 発売日: 1994/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

必殺!テレビ仕事人

  • 作者: 山内 久司
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1987/06
  • メディア: 単行本
必殺仕事人 一掛之巻

必殺仕事人 一掛之巻

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2007/05/09
  • メディア: DVD
必殺! <劇場版>DVD-BOX

必殺! <劇場版>DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2001/11/21
  • メディア: DVD
(秘)必殺現代版 主水の子孫が京都に現われた 仕事人VS暴走族

(秘)必殺現代版 主水の子孫が京都に現われた 仕事人VS暴走族

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2007/06/06
  • メディア: DVD
必殺スペシャル 上巻

必殺スペシャル 上巻

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: DVD

必殺! 主水死す

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2001/11/21
  • メディア: DVD

「必殺仕事人」THE BEST!

  • アーティスト: TVサントラ, 平尾昌晃, 竜崎孝路, 山本六助
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 1987/05/05
  • メディア: CD

マイスタージャパン 武器フィギュア 必殺仕事人 BOX

  • 出版社/メーカー: マイスタージャパン
  • メディア: おもちゃ&ホビー

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。